マサラ日記     previous«  »next

11月28日(月)

 昨日、ビレッジプレスという出版社が出している「ぐるり」という「コーヒー1杯分の情報マガジン」を買ってみた。金子マリさんのインタビューが掲載されていたからだ。

 金子マリさんという方は、その昔「下北のジャニス」というキャッチフレーズでも有名だったロックシンガーである。
 チャーなどとやっていた「スモーキーメディスン」という幻のバンドの後、「バックスバニー」というバンドで70年代中盤以降ブレイク。全盛期のRCサクセションのレコードなどにもフィーチュアされている。吉田美奈子、カルメン・マキなどとともに日本のロック創生期を支えた女性だが、いつのまにか、その名前を聞かなくなった。

 インタビュー内容だが、チャーとの出会いのほか、「四人囃子」のメンバー等、往年の日本のロックシーンを支えた人々との交流が語られ、短いながらもなかなか興味深い。「いい時代だったな」という思いにもなった。

 偉いのは、今も現役だということ。元RCの忌野清志郎氏あたりときちんとやれば、また盛り上がりそうな気もする。今もてはやされているヤワで上っ面な「R&B」シンガーより、よっぽどソウルフルな唄を聞かせてくれるに違いない。

 一方、伝統、あるいは名声にあぐらをかいている例もある。
 本日の昼、仕事の打ち合わせも兼ねて新宿の某有名中国料理店に入ったが、驚くべきまずさに閉口。食にうるさい作家も絶賛みたいな店だったが、エーッ、こんな味でいいのですか? と問いたくなった。

 昔もすごくて、今もスゴイ。これはなかなかむずかしいことだ。