マサラ日記     previous«  »next

11月19日(土)

 東京外国語大学の学園祭で、ウルドゥー語専攻の学生さんたちによる「はだしのゲン」のウルドゥー語劇を観る。

 ここ数年、外大のウルドゥー語劇は毎年観劇しているのだが、今年は、夏に本場インドをツアーするという快挙を成し遂げての凱旋公演ということで、演ずる方も観る側もとりわけ気合が入っている感じだった(金曜日には朝日新聞の朝刊社会面に本公演のことが掲載されてもいた)。

 お客さんのようすを見ていると、ステージへの集中力がひしひしと会場全体に広がって、いい意味での緊張感が心地よかった。日本人はもとより、インドやパキスタンの方々の食い入るような表情と感激ぶりも印象的だった。

 インドでも話題になったのが十分にうなずける大熱演が日本でも大成功だったのは、終演後にしばらく鳴り止まなかった拍手でも明白だろう。

 観劇の前に、これまた恒例として、同じくウルドゥー語の学生さんたち(毎年、1年生の方々が担当するらしい)によるパキスタン料理の屋台で軽い食事。
 今年はカシミールの地震救済の募金も実施され、料理も「ローガンジョーシュ」(カシミール風のマトンカレー)とバスマティライスによるプラオが新メニューとしてフィーチュアされていた。一口食べるだけで、ひたむきさや一生懸命さがひしひしと伝わってくる。プロの料理人が忘れかけているような味わいだった。

 ちなみに、公演前に学内をグルッと回ってみると、韓国留学生の方たちの韓国料理屋台の人気ぶりが目についた。ここでも韓流強しという感じである。

 観劇後、家に着いたら午後8時前。手っとりばやいメニューということで、鍋にした。
 たら、豚、白菜、きのこ類、長ねぎ、豆腐、太いうどんなどをにんにくスライスの入ったかつおだしでサッと煮て、ナンプラーやラー油で食べるという、一見わけのわからないもの。でも、これがウマい。1度お試しいただく価値ありである。

(日記を書いているときのBGM:パキスタンの誇るロック・バンド、ジュヌーンJUNOONのライブ盤。「スーフィー・ロック」のパワー炸裂で気持ちいい)