マサラ日記     previous«  »next

11月16日(水)

 ときどき、「粒のスパイスは何でつぶすのがいいか」という質問を受けることがある。
 もちろん、インド製のスパイスつぶし器があればいいが、誰もが手に入れられるわけではない。
 乳鉢と乳棒なんてのもそれはそれでいいが、デザイン的にちょっと味気ない気もする。そこで、日本式のスパイスつぶし器としておすすめなのが、ココで売っている「うっでぃみる」なる道具である。

 ふつうインドのパウンダーはガンガンとおしつぶすのだが、このミルは回しながらすりつぶす。それほど力は使わないのだが、そのわりには、やたらきちんと微細にすりつぶせるのがおもしろい。

 本来はコーヒー豆用だそうだが、スパイス用として確実に応用できる。ただし、においがつくので、1度スパイスに使ったら、もうコーヒー用には転用できない。完全にスパイス専用というわけである。

 日曜日の料理講習にもこいつをひとつ持って行き、参加者のみなさんに使っていただいたが、なかなかうまくクミン・シードやブラック・ペパーなどをつぶすことができた。さすがのすぐれものだと再認識した次第。

 欠点は、何といっても価格だろう。私がマドラスで買った大きめのパウンダーが75ルピー(200円弱)だったのに対して、これは税込み9000円近くする。

 それでも、スパイス挽きとしてはかなり優秀な代物だ。思い切って一台買っても、きちんと使いこなせば損はないと思う。

(日記を書いているときのBGM:YEN TOWN BANDの『MONTAGE』。日本人にはめずらしい、いいセンスのロック・アルバムに仕上がっている1枚)