マサラ日記     previous«  »next

10月30日(日)

 ボタンを押すとギシギシいうポンコツ(死語)の携帯をまともなものに買い換える。が、以前のとぜんぜん操作法が異なり、今日のところは当然のごとくまごついている。

 いつも誰かから監視されているような、あるいは何かにコントロールされている感じが好きではないので、3年ぐらい前まで、意地になって携帯を持たないようにしていた。しかし、ご多分に漏れず、今や完全に携帯に依存する生活に浸っている。

 今でも携帯なしで頑張っている人がいると知ると、たいへんでしょうが頑張ってと、ひそかにエールを送ったりする。公衆電話がこれだけ減ると、さぞ不便だとも思うが。

 夜、あずきをゆでて「ぜんざい」をつくる。1日置いた方がおいしいので、明日食べよう。

 そういえば、以前働いていた西荻窪の店では、焼いた餅を入れた「日本のおしるこ(実際は粒あんのぜんざい風)」と、ムング・ダールをミルクで煮た「インドのおしるこ(ダール・パヤサムあるいはダール・キール)」の両方を甘味メニューとしてお出ししていたことを思い出した。

 あんこの甘さって、インドの人もふつうに好きかと思っていたが、私の知るインド人には苦手という方も少なくない。これは意外だった。
 こちらからすれば甘党ぞろいのインド人だから、みんなオーケーかと早合点していたのだが、あんこの甘さはインディアン・スイーツの激甘ぶりとは異なるらしい。

 同様に、同じ辛さでもチリやペパーは大丈夫なインド亜大陸の人なのに、わさびにはまるで降参というケースが少なくない。科学的にもわさびの辛さは異質なものだし、実際インドやパキスタンにはないタイプの辛さなのかもしれない。

 かきご飯、きのこや鶏肉、たけのこ、長ねぎの入ったコーンスープ、砂肝の炒めを夕食につくる。カミサンの体調がイマイチなので、この週末、インド料理はなし。
 具合の悪いときにあまりスパイシーなものは食べない。これはインドの人々も実践している健康法である。

(日記を書いているときのBGM:スティーブ・ヒレッジのソロアルバム『L』)