8月17日(水)
新宿の紀伊国屋書店や六本木の青山ブックセンターにspectatorスペクテイターという雑誌が売られている。いわゆるカウンター・カルチャー、サブ・カルチャー系で、ヒップでレイブなノリを追求しているらしい。
この最新号がインド=ゴアの特集なので買ってみたが、ウーム、どうにもものたりないねえ。しかも、間違ったことを平気で書いてあるし。
同じテーマでも、たとえば1970年代の宝島、同じく同時期のローリングストーン、あるいは最近のスタジオボイスあたりはそれなりに突っ込んだ内容で、今読んでも楽しいのだが、この雑誌は幼稚というか子どもっぽいというか、ものの見方や考察が浅薄で苦笑いしてしまう。
それでも、こういう本がもっといろいろな書店に置かれるようになれば、おもしろいだろう。
私が10代の頃は、前述の宝島や日本版ローリングストーン(編集者のひとりはスネークマンショーの桑原茂一氏)といったおもしろいサブカル系雑誌があって、よかった。テレビにしてもゲバゲバからモンティ・パイソンにゴングショー、そして私の敬愛するグラハム・カーの「世界の料理ショー」など出会えてラッキーだった。
一見アホらしいことをいかにまじめに追求するか、これもまた人生の醍醐味のひとつだと思う。