マサラ日記     previous«  »next

8月12日(金)

 夏にピッタリなライ・クーダーの名盤、1974年の『パラダイス・アンド・ランチ』
 奥さんが書いたジャケットそのままに、テックス・メックス、メキシコ、カリビアンな味わいとブルースやジャズ、R&Bの要素が見事に溶け合って、最高のワールド・ミュージックが全編で展開される。思わず、タコスにサルサ、チリビーンズをコロナ・ビールやテキーラでやりたくなる、そんな1枚だ。

 ライ・クーダーという人は早くも1980年、沖縄音楽に魅了されて喜納昌吉&チャンプルーズのレコードに参加したり(チャンプルーズのベスト盤は、その後、1994年にデビッド・バーンがデジタル・リマスタリングして全米リリースにされ、再評価されている)、インド古典音楽とも競演している。近年では、あの「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」でも名声を勝ち得たのは、音楽好き、映画好きはご存知の通り。

 世界を音楽で旅する越境者の原点みたいな作品である。カレーを食べながら聞いてもなごめる。