マサラ日記     previous«  »next

7月21日(木)

 カレーやインド料理とは異なる食の仕事で、火曜日から東京を離れていた。本日夜、帰京したところだ。
 
 インド料理店がない地方都市でもタイ料理店はあるというのが、現代日本のエスニック食事情らしい。今回、私が訪れた場所のひとつでもタイ料理店は発見したものの、インド料理店を見つけることはできなかった。正式ではないかもしれないが、統計的にも、今や全国的にインド料理店よりもタイ料理店の方が店舗数は上らしい

 地元の人との会話でも「夏といえばカレーだけど、私はタイ風のグリーンやレッドのカレーが好き」といった話題が出てきた。タイカレーの浸透度はたいしたものである。

 最近、私が食べていなくて恋しいのが、北部タイのカレーラーメン「カオソーイ」。ビーフン系ではない小麦粉卵麺のゆで麺、そして「皿うどん」のような太めの揚げ麺2種類が使われるのもおもしろいし、何よりスープ役であるココナッツのきいた濃厚なカレーの味わいがバツグンだ。レモンやライムをキュッとしぼって食べるのも夏らしくて爽快だし、高菜のような漬物がついてくるのも親近感をそそる。ともかく、麺好きの日本人ならば確実にハマる一品だろう。日本でもイサーン系の料理を得意とする店などでしか食べられないが、ぜひトライしていただきたい味である。

 そういえば、カオソーイのカレー汁の風味は、南インドで食べるココナッツのきいたシャバシャバ・チキン・カレーのグレービーに少しばかり似ている。そんなこともあって好きなのだろうか?

 そんな風に書いていたら、今度は「ココナッツのきいて、しかも辛いシャバシャバの南インド風チキン・カレー」が食べたくなった。週末、つくろうか。