6月22日(水)
前日につくっておいたラタトゥイユを食べる。以前はよくラタトゥイユをつくったが、今シーズンははじめて。練馬産のナスや黄色いズッキーニの新鮮なやつが手に入ったから調理したのだが、なかなかの味だ。西洋式の常備菜として重宝であるとともに、あくまで菜食であり、肉を使わないのも、好きなところである。
日本、インドともどもの話だが、ときにインド料理店に入って、ラタトゥイユのようなカレーを出されることがある。どういうことかといえば、やたらトマトっぽいわりにスパイス感がなくて切れ味不足というやつで、その分油っぽさだけが目立つ。
とくに、「ベジタブル・ジャルフレイジー」(ミックス野菜の汁なしカレー)、「アル・ゴビ」(じゃがいもとカリフラワーのスパイス炒め)などといったメニューで、こうした「ラタトゥイユもどきカレー」に遭遇する可能性が高いから、注意が必要だ。
ラタトゥイユなど野菜のおいしさがダイレクトに表現される料理のときは、オーガニックのものだったり、地場の新鮮なものだったりと、とりわけ材料である野菜そのものにこだわりたい。そうすれば、調理技術にそれほど拘泥せずとも、おいしくできる。
ラタトゥイユもおいしいが、ガスパッチョ、あるいはビシソワーズといったクールな野菜スープ系メニューもこれから、おいしい。ビールのほか、冷たい白ワインが欲しくなる。