マサラ日記     previous«  »next

6月11日(土)

 数日前に、雑誌「ミュージックライフ」などを創刊し、音楽出版社兼音楽事務所であるシンコー・ミュージックの社長だった草野昌一氏の逝去の報があった。また古きよき時代が遠くなったという感が強い。

 私よりも上の世代には中尾ミエの「可愛いベイビー」、飯田久彦「ルイジアナ・ママ」の訳詩や坂本九などの作詞家としても知られているようだが、私には「シンコー・ミュージックの社長」というイメージだ。

 篠原章さんの名著『日本ロック雑誌クロニクル』などに詳しく出ているが、「ミュージックライフ」という雑誌が日本のロックカルチャー創世に果たした役割は計り知れない。この点に関して、現在、比較できる雑誌がないくらいに、当時は強烈な存在感だった(たとえば「ロッキング・オン」系はぜんぜん別の流れだ)。そこの社長ってことで、私もとくに音楽業界にいる頃までは気にしていた。
 今、神田神保町にある本社や同社経営のロック系ショップを通りかかると、「うわ、まだやってんだ」という感じにもなるが、あのパワーは失ってもらいたくない。

 午後、用事があって新宿2丁目に行く。昼間はひなびたこのエリア、よくよく見ると、おいしそうな沖縄料理店とタイ料理店が多いのが意外な発見だ。チャンスがあったら入ってみたい。

 そんなこともなって、夜、ゴーヤー・チャンプルーをつくったが、これが豚肉抜きの豆腐・ゴーヤー・卵のバージョン。私はおいしいと思ったが、家人には不評のようだった。これは意外。