マサラ日記     previous«  »next

6月10日(金)

 夜、料理をつくる時間もないので「刺し身」類を買ってすます。
 買ったのは貝の盛り合わせ、それにマグロと甘エビ、ハマチの盛り合わせ。これにサッとつくったじゃがいものみそ汁とごはんで一丁あがりというわけだが、忙しいとき、こういうパターンは使える感じだ。

 この時期、刺し身に限らず、貝類がおいしい。潮干狩りのシーズンでもあるし。

 みそ汁の具で何が好きかと問われれば、ベストなもののひとつが「しじみ」と「あさり」である。しじみは田舎っぽいふつうのみそのほか、「赤だし」もおいしい。

 太宰治だったか、「昔、友人の家だかに行って、しじみのみそ汁が出されたのを、しじみの貝まで食べて、そんなことはするものではないといわれて、えらく傷ついた」みたいな話があったはず。しじみのみそ汁でしじみまで食べるのは貧乏くさくてみっともないということらしいが、私の場合、家だとしじみまで食べたりしている。

 台湾料理屋で出される「しじみのしょうゆ漬け」もまた、おいしい。たまに自分でもつくろうかと考えるが、大きめのしじみがなかなか手に入らないので断念している。
 
 インド料理だと貝は超マイナーな食材である。たまに日本では、あさりやはまぐりの南インドやゴア風のマサラを出す店があるが、個人的には触手が伸びない。
 こうした貝類を調理するなら、たとえば、焼きはまぐり、あさりの酒蒸しやバター炒めの方がおいしいと思う。