マサラ日記     previous«  »next

5月28日(土)

 月末土曜の恒例で「インド通信」の発送作業のため、田園都市線溝の口へ。
 西荻窪から渋谷経由だが、何でこんなに人がいるのかというくらいに、山手線も東急もえらい混み方でウンザリ。とくに渋谷駅はそこに降り立つだけで疲れる。昔は嬉々として渋谷で飲んだり遊んでいたりしたのに、何たる違いだろう。

 作業には毎回カレーを差し入れするのだが、今回は「鶏手羽先となすのカレー」「マスルとムングのダール煮込み」の2種。

 鶏手羽先というのは好きな食材だ。とにかく安くて、おいしいし、いろいろなメニューに活用できる。
 ただしインド亜大陸の場合、解体処理の過程で捨てられることも普通だし(日本のレストランでもタンドゥーリ・チキンをつくるとき、手羽先は切り落とされる)、人によってはまったく食べない。

 しかし、たとえばデリーやカルカッタのイスラーム街のカレー屋では手羽のカレーもあったりするし、高級ホテルの料理にも手羽先に詰め物をしてタンドゥールで焼いたるするものがある。

 本日は手羽先をたっぷりのヨーグルトで煮込んだカレーをつくり、そこにナスを加えてみた。イスラーム家庭料理の趣きである。シャバッとしたできあがりで、鶏のうまみの溶け出したグレービーを吸い込んだナスもまたおいしい。
 こうしたシンプルな家庭風のカレーは自由なアレンジができて、つくっていても楽しい。同じパターンでほうれんそうを入れたり、オクラや大根、冬瓜などを加えるのもおすすめだ。