マサラ日記     previous«  »next

5月2日(月)

 夕食に「モツ煮込み」をつくる。豚のモツだ。
 本日は台湾風というか、ちょっと東南アジアチックな仕込み。いったんゆでこぼして、それから紹興酒、八角、クローブ、ブラック・ペパー、たかのつめ、にんにく、しょうが、ナンプラー、濃口しょうゆなどをガンガン使って煮込む。
 途中にだいこんのいちょう切りも加えて、グツグツ。結果、みそ、しょうゆ、酒、砂糖の日本の飲み屋バージョンとはひと味違う仕上がりになった。食べるときに香菜を上からパラリ。こういうのが合うテイストなのである。

 豚モツだと、たとえば15年ほど前の北京で遭遇した「豚モツの唐揚げ」というのがバカウマだった。インドのゴアで食べた「ソルポテル」という豚モツカレーもイケたな。

 昔、豚を放牧している人から直接、生の「放牧豚モツ」を1頭分丸ごと仕入れ(こういうことはふつう屠畜場の関係からなかなか難しい)、自分できれいに「掃除」して(余分な皮やら脂身をとり、きれいにカットしてゆで直したりすること)、極上のモツ煮込みをつくったことがある。あれもまたおいしかった。

 イスラムの方には申し訳ないが、私、けっこうな豚の内蔵好きである。だから、沖縄に行ったり、沖縄料理店で食べたりするのもじつに楽しい。
 一方、牛の内臓ならば、インドやパキスタンのカレーに断然バツグンの冴えを感ずる。フレンチのトリッパも好きだが。おっと、韓国料理も捨てがたいな。

 結局、私は何にせよ内臓好きなのである。ああ、レバ刺しが食いたい。