マサラ日記     previous«  »next

4月12日(火)

 はじめて「アマゾン」でレコードをオーダーしたのが届いた。
 届くのは当たり前なのだが、実に手軽にけっこうな名盤や、今まで欲しかったが手に入らなかった音源をかんたんに入手できて、やたら便利なのを実感。大昔のアナログオンリー時代、毎日必死に都内各地の中古レコード屋をチェックしていたのとは雲泥の差である。

 今回、オーダーしたもののひとつが「パリスPARIS」のファースト・アルバム。70年代ロックファンならば、よくご存知の1枚だろう。発売当時、渋谷陽一氏が「真のツェッペリンの後継者」として大絶賛していたバンドである。
 フリートウッド・マックで大ベストセラー『噂』を出す前に脱退したギターとボーカルのボブ・ウェルチがジェスロ・タルのベース、さらにドラムスを加えて結成した「突然変異的」トリオで(メンバーの前歴と音がまったく合致しない)、アルバム2枚出したところで、さっさと解散した。
 発売当時の印象としては「なるほど音の固いツェッペリンだ(今風にいえば「エッジの立った音」だが、当時は「音がかてーな」といわれた)」という比較的好意的な意見と「音はともかく、ツェッペリンを名乗るにしてはとにかくルックスが最悪」という酷評が渦巻いていたと思う。

 今回CDになってはじめて聴いたが(昔、アナログではさんざん聴いた)、やはり随所でツェッペリンしまくっていて、今でも十分カッコイイ。同じくやはりルックスは最悪だと思ったが(メンバー中ふたりが、往年の怪優、大泉晃氏に似ている。誰も知らないか)。

 ボブ・ウェルチという人は、パリス解散後、ソロになって「エボニー・アイズ」とか「センチメンタル・レディ」といったタイトルからしてメチャ甘い、そして実際甘ーいポップな曲を世界的に大ヒットさせた。電通的なマーケティングの達人である。