マサラ日記     previous«  »next

2月11日(金)

 やたら黄色いが、その場にいると店内があまりに暗いため(インドのレストランによくあることだ)、どんな色だか正確にわからなかった。目黒のRASOIルソイというインド料理店の「エッグカレー」である。
 なめらかなグレービーはけっこう辛め。卵はゆでたものをふたつに割って計2個分。いっしょに合わせるナーンは細長いパンジャブ流だ。

 卵のカレーというのは、インド(とくに北)では、庶民派食堂の人気メニューのひとつであることが多い。こんな高級感あふれるのは少数で、もっとダーティな茶色でワイルドなグレービーに卵がゴロンというパターンが多い。これをナーンではなく、鉄板で焼いたローティやチャパティ、パラタで食べるのが、私は好きだ。

 一方、南インドのケララあたりでは「エッグ・ビリヤニ」なんていうスパイス入り炊き込みごはんが名物だったり、「エッグ・ポリヤル」という卵と青唐辛子などの炒め物がおいしかったりする。

 ちなみに私の『カレーな薬膳』に掲載したエッグ・カレーのレシピも甘酸っぱくておすすめだ。トマトとココナッツをたっぷりきかせるからである。ゆで卵を具にして、それをつぶしながらグレービーと混ぜ、ごはんにかけて召し上がっていただければいいだろう。

 夜、衛星放送で「クレイマー、クレイマー」をやっていたので、思わず見入ってしまった。フレンチトーストがやっぱり泣かせる。「卒業」をはじめとして、やはりダスティン・ホフマンはちょっと頼り気のない男を演らせるとバツグンだ。「真夜中のカーボーイ」あたりもいい。