──この催しは文字通り、善竹隆司・隆平による初めての自主公演です。
今回、「善竹兄弟狂言会」とした会名におきましても、あくまで「候補」のひとつであり、熟慮に熟慮を重ねる…事無く、いつのまにか本名称になりました。しかしひとつ言えることは、隆司・隆平の「わがまま」を実現する催しが必要だった事です。上演曲目にしても、多数ある現行曲の中から演ずべき(勤めてみたい)曲目を考える。またその際の希望的な配役の実現など既存の催しではなかなか実現できない企画も、自己責任の催しにおいては可能です。
また、おかげさまで能・狂言の認知も、ひと昔前に比べれば大幅に広まったとは思いますが、まだまだ「狂言」という単語が広まったのみと考えます。もっと狂言を楽しんでいただき、本質にふれていただければと思い、微力ながらその一端を担えればと考えます。
今回は、京都・茂山千五郎家から千三郎さんと正邦さん。東京・大藏家から千太郎君にご出演いただきました。奇しくも各家の長男が勢揃いしましたが、各家の各役者の違い等も楽しんで頂けば幸いです。
今後ともご支援ご鞭撻賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
|