ジャンボ! アフリカ 〜28.雨上がりのサファリは大変〜

 

 16時前頃から雨足は弱まり、16時過ぎサファリに出発した時は小雨が降っていたけどすぐに止んだ。

 しかし、道は即席の川となっていたる所で泥水が流れているし、所々に大きな水溜りが出来ている。これが結構やっかいで、ぬかるみにはまって身動き取れなくなり、必死に自力脱出している車や、とうとう他の車にひっぱってもらっている車を何台か目撃した。

 けれど、さすがフレッドさん。ぬかるみにはまることなく上手にサバンナを走り回る。

 ここでもトムソンガゼル、グランドガゼル、インパラ、そしてトピが多く、あちらこちらで草を食べたり、軽やかにジャンプする姿が見える。ダチョウもいる。アンボセリでは飽きるほどみたゾウも、ここでは1頭2頭しか見れなかった。イボイノシシの家族もいる。ブチハイエナは、ディズニーの『ライオンキング』では狡賢い悪役になっているが、サバンナで見る彼らはちょっととぼけた顔で、なぜだか哀愁が漂っているような気がした。ヤモメドリヤカンムリヅル、ホロホロチョウなど鳥も結構いる。やがて、5〜6頭位のメスライオンの群れにも出会った。彼女たちは雨上がりの休息(?)なのか、ゴロゴロ寝そべっていて、なかなかカメラ目線にはなってくれなかった。(笑)

 ずっと平原だったアンボセリとは違い、マサイマラは所々ゆるやかに起伏している。だからか、他の車が走っている位置がよくわかる。数台集まっている所は、何か動物がいるようだ。そんな中の一つにフレッドさんが車を近づけて行く。

 …いた、いた!いました、オスライオンです!!
 立派なタテガミ。堂々たる風格。思わず見とれてしまう。彼は、とある道端に寝そべっていたのだが、数台もの車に取り囲まれても動じる様子もなく、時々首を動かして周りを見るだけ、立ち上がろうとはしなかった。さすが百獣の王ライオンだ。車の前4〜5メートルの近さで見るオスライオンの姿にサファリの醍醐味を感じる。