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1/7・8/2001 (Sun・Mon)

 1/7の更新をお休みさせていただきました。というのも、1泊で大阪の方へ出かけてきたのです。6日に書きましたようにiBookは研究室に置いてあるので、以前の神戸出張の時のようにはいかなかったのです。さて、7、8日にあった出来事をちょっとだけお教えしましょう。

 7日朝、私はスーツを着用し、松坂屋本店で買ったお土産と1泊分の着替えを持ち、名古屋駅に向かいました。名古屋ではスターバックス「名駅サンロード店」に寄り、これから起こることについての心の準備をするために、ヘーゼルナッツラテとスコーンで30分程を過ごしました。緊張と興奮と不安。それらを静めてひかりに乗りました。京都まで43分。京都から在来線に乗り換え、高槻まで普通列車で20分。改札を出たところに彼女が待っていました。大阪府高槻市に住む彼女と知り合って、丸1年が過ぎました。1年前、神奈川県伊勢原市に住んでいた私がどのようにして知り合ったのか、その話はまたの機会にしまして、私は彼女の両親と対面するために高槻にやってきたのでした。彼女のお父様はとある医大の教授をなさっています。この辺が、東海大医学部にある研究室に勤めていた私との接点のひとつになっているのですが。

 とても緊張しました。目的は、彼女とお付き合いしていることの報告と、それを認めてもらうことです。実は彼女を取り巻く周辺の方々は私達の味方に付いてくれていますので、私の情報はある程度ご両親に伝わっているのです。が、なかなか話を切り出すことができませんでした。それでも、研究分野の話などをしているうちに、お酒も少し入り、少しずつ口数も多くなってきました。お父様は心臓を専門とし、私は現在は神経系。分野は違いますが、最新研究の動向は当然のごとくご存知で、私がこれから携わる幹細胞を用いた基礎研究にも理解を示してくれました。話が核心に至ったのは、私が彼女の家にお邪魔してから2時間以上経過した頃だったでしょうか。

 いくつか趣味も似通っていたことも功を奏して、総括して和やかにご両親とお話しすることができ、まずは成功といえるでしょう。肩の荷がおりたような感じでホッとしました。いや、彼女がいちばん安心したのではないでしょうか。その日は高槻市内のいつも使うビジネスホテルに泊まり、翌日の8日、京都・八坂神社へ彼女と初詣に行ったのでした。

 とにかく、いろいろなことが始まる新年の幕開けでした。進展することは停滞するよりもいいことですよね。明日からまた仕事です。がんばっていきましょう。

Picture of the day

関ヶ原 1/7の関ヶ原付近です。新幹線の車窓からです。窓がとても汚くて申しわけありません。7日から8日にかけて東北関東甲信越地方は大雪に見舞われたようですね。関ヶ原がこんな真っ白な有り様ですから、帰り、新幹線が動くかどうか心配になりました。

 しかし、ほんとにここだけ雪国なのですね。関ヶ原のあたりでうとうとして、ふっと目が覚めたときは米原の手前。すっかり雪が無くなっているのですからねぇ。

 名古屋から京都まで、ひかりで約40分。この区間は在来線を使っても2時間ちょっとしかかからないのですよ。以前は、新横浜から京都まで、のぞみで2時間。近くなりました。

しばくん 彼女の家の「しばくん」です。とってもかわいい柴犬くんです。とても恥ずかしがり屋の照れ屋さんで、私を見ると「知らない人がいるー」と奥に引っ込んでしまいます。でも、私がデジカメを向けるとカメラ目線で目から光線を放ってくれたのでした。

 ご両親に気に入ってもらえたかどうかはわかりませんが、少なくとも悪い印象は与えていないと信じています。ま、第1ハードルはクリアしたといえましょう。次はしばくんに認めてもらわなければなりません。

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1/9/2001 (Tue)

 今日から、少しずつ仕事が始まりました。といっても、特殊な細胞のハンドリングを習得するために、まずは見ること、細かい手技を観察して自分でできるようにすることです。一連の実験手技を1日でも早く覚えて、自分の研究を始めたいと思っています。

 名古屋はあたたかい一日でした。天気予報どおり、午後から雨になりました。私はいつも自転車で大学に向かいますが、雨に備えて今日は歩いて研究室に行ってみました。歩いている人のほとんどはイヌを散歩させている人ぐらいです。私は研究室に行くのに、名古屋市の端へ端へと向かうのです。緩やかな上り坂です。登りきったところは、山歩きでいう尾根の地形になっています。この尾根は名古屋市と豊明市の市境になっています。ここからしばらく尾根道をたどると大学に着きます。今日は30分弱かかりました。いいウォーキングになります。これを25分で歩くようにすると、体にいいウォーキングになりそうです。

 30分という時間は長いでしょうか、短いでしょうか。実験のことや今朝のニュースのこと、昨日のこと、明日のこと、将来のこと、いろんなことを考えながら歩いていると、30分という時間はあっという間に過ぎてしまいます。まだ考えがまとまらないうちに研究室に、自宅に着いてしまうでしょう。明日もどうやら雨らしいので、歩いていきます。なかなかいい距離です。

 はー、なんだか今日はボーッとしてしまう一日でした。明日は気合い入れてがんばるぞ。

Picture of the day

京のわんこ 京都の路地裏で見かけた「京のわんこ」。竹細工のお店の玄関先に、竹細工で作られた柵の中でかわいい柴犬がたたずんでいました。京都らしいですね。

 昨日は彼女と京都にいたのでした。朝、スターバックス「京都四条通ヤサカビル店」でショートアメリカーノを飲み、八坂神社に詣でて、お昼は南禅寺近くで湯豆腐を食べました。京都の街にも、だんだん慣れてきました。おいしい穴場も知ってます。今日、ボーっとしてしまうのはそのせいです。

 それにしても近くなりました。今までは2カ月に1回デートできればいい方でしたからね。それなら大阪に仕事を探せばよかったのですが、なかなか、いい仕事の話がいいタイミングで来ないのですよね。

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1/10/2001 (Wed)

 新しい研究室での仕事が徐々に動き始めました。といっても、取り扱う細胞が私にとって初めてのものなので、まずは「見る」ことから始めます。「見る」ことは重要です。何冊も本を読んで頭の中に実験操作のイメージを浮かべても、やはり実際にやっているところを「見る」こと以上の情報は得られません。

 観察力。どんな些細なことでも見逃さないようにするにはなかなか集中力が必要です。手元ばっかり見ているだけでもいけません。実験台に置いてあるチップのケースやピペット缶の配置にも何か意味があるかもしれません。ピペッティングも何回行ったか、ピペットに取った培養液をどのくらいの速さで吐出させたかなど、ほんとに細かいところまで観察し、メモしておくのです。あとで自分ひとりで同じ作業をしたときに、同じ結果にならなければいけません。もしも同じ結果が出なかったとき、たいていの場合は「同じようにやったんですけどねぇ」と言い訳しますが、実際にはほんとに些細なところが違っていたりするものです。

 今度の細胞は微妙な細胞です。ちょっと手を抜くととたんに細胞の形態が変わり、実験に支障を来すようになります。それだけに、自分ひとりで操作するときは、教えてくれる講師の先生がしたのとまったく同じようにやる必要があるのです。ポスドクはまだまだ修行の期間ですからね。

Picture of the day

PowerBook G4 今日はとても手抜きな写真でごめんなさい。iMacのディスプレイです。アップルコンピュータのホームページが映っています。ついに出ました!PowerBook G4!!とてつもなくハイスペックなノートパソコンの登場です。

 PowerPC G4チップを搭載し、なんといっても度肝を抜かれたのはそのフォルム。15.2インチのTFT液晶ディスプレイはワイド画面です。そしてその薄さ。SONYのVAIOの半分の厚さしかありません。しかも、これで2.4 kg。スロットローディングのDVDドライブを搭載して、5時間というバッテリーライフなら、まさに場所を選ばずお気に入りのDVDソフトを楽しむことができるでしょう。

 しかし、もはやノートとは呼べません。どちらかというとスケッチブックのようです。欲しいけど、高い!

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1/11/2001 (Thu)

 今日は一日仕事になりませんでした。研究室のiBookがクラッシュしてしまったのです。その復旧作業で一日が暮れてしまいました。ソフトウェアのインストールだけなら、クラッシュしてもまだ対処が楽ですが、OSそのものがトラブルに見舞われると、その他の仕事まで止まってしまうのです。

 PowerBook G4ならびにPower Macintosh G4 733 MHzの発表とともに、Mac OS 9.1がリリースされました。すでにMac OS 9〜9.0.4のユーザーにはアップデータを無償でダウンロードすることができます。しかしこのアップデータ、トータルで100 MB近くになる代物です。これは高トラフィックな大学のネット環境でダウンロードするしかありません。現在ダウンロードできるのは15個のセグメントにわけられたもので、すべてダウンロードが完了するのに20分程度で終わりました。さっそくインストーラを起動させて、アップデートを始めました。

 いやな予感が一瞬したのですが、案の定、再起動したらエラーが起きました。立ち上がったぁ〜っと思ったところでフリーズするのです。こういう場合は、十中八九、コントロールパネルか機能拡張のコンフリクトが原因です。しかも凍り付くタイミングが起動の後半ですから、原因となるファイルをある程度絞り込むことができるのです。定法にしたがい、シフトキーを押したまま再起動させます。そして「機能拡張マネージャー」を開いて、問題となっていそうなファイルを探そうとするのですが、「機能拡張マネージャー」がエラーを起こして開かないのです。

 午後いっぱいかかって、なんとかメーラーとブラウザは使えるようになりました。「Read Me」や「お読み下さい」は、やっぱり読むべきですよ。わかってはいるけどなかなか読まないですよね。読まずにインストールして、トラブルを起こして、それを解決しようと試行錯誤していくうちに、覚えていくのですが。OS Xの正式リリースが待ち遠しいです。

Picture of the day

中京競馬場 写真の中央、はるか遠くに見えているのが中京競馬場です。競馬場のこちら側から手前の方に広がっている森林地帯(といっても高木ではないですが)には競馬場の厩が点在しているのです。私は競馬には興味ありませんが、馬は好きです。

 ここは名古屋市の端っこです。私が撮影している地点は名古屋市と豊明市の市境です。なかなかの田舎でしょ。競馬場の向かって右側には住宅地が広がっていて、夜になるとなかなかきれいです。

 撮影している私の背後には、宅地化が進もうとしている造成地が広がり、少しだけ原野も残されています。左側に行くと愛知用水が流れています。私が暮らしているところはこんなとこです。

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1/12/2001 (Fri)

 今日は昨日に引き続き、研究室のiBookの復旧作業を行いました。コントロールパネルや機能拡張によるシステムの不具合は、地道にやるのがいちばんです。なんとか元どおりになって、おまけに機能拡張ファイルが整理されて、快適になりました。動作が速くて、メモリの無駄がなくなりました。これは大きいのです。

 仕事は来週から本格的になります。いよいよ胚性幹細胞(embryonic stem cells; ES cells)を液体窒素の中から呼び覚まします。ES細胞はほとんど解糖系を使って自らのエネルギーを生産しているので、高グルコースの培地で培養し、それでも乳酸がどんどんたまって培地が酸性に傾くので、毎日培地交換をしなければなりません。なかなか、まとまった休みが取れませんな。ま、でも、毎日毎日、丹誠込めてこのES細胞を神経細胞に分化させてあげましょう。休みたいときはどうするか?また液体窒素中に凍結保存すればいいのです。問題ありません。

 明日は、前の研究室に置き去りにしてきた荷物を現研究室に送るために、伊勢原に行ってきます。ES細胞とは何か?それはまたの機会に。朝早いので、今日はこの辺で。

Picture of the day

 研究室の荷物にはどんなものがあるかといいますと、まずは重い重い書籍です。専門書がほとんどですが、日本語の総説雑誌とかプロトコール集もあります。そのような書籍はいい紙でできているので、薄い本でも意外と重いのです。それだけでダンボール3個ぐらいになってしまいます。

 それから論文のコピーがたまるたまる。そのほとんどは英文雑誌のコピーです。コピーを取っただけで、その論文を読んだ気になってしまうのがいけません。紙の無駄、資源の無駄です。

 ほんとうはもっといろんなものを持ってきてしまいたいのですが、どうしようかな。なにしろ前の研究室はお金持ちでしたから、たいがいのものは消耗品で片づけられてしまいます。ピペットマン、ミューピッド・・・ああ、持ってきちゃおうかな。

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1/13/2001(Sat)

 私は今日、前任の研究室に残してきた荷物を整理するために、日帰りで神奈川県伊勢原市へ行ってきました。なにやら懐かしさを感じました。もう伊勢原を離れてずいぶん経ったような気がしましたが、名古屋に引っ越してきてまだ3週間足らずなのです。

 伊勢原の駅も町並みも研究室も、何も変わっていませんでした。当たり前のことですが。私の机の上に積んでおいたダンボール箱もそのままでした。研究室のメンバーを撮影したビデオと、研究室の誰かのベトナム土産が置いてありました。私は、栄に本店がある両口屋是清のお菓子をお土産に買ってきたので、それを秘書さんの机の上に置き、クロネコヤマトに集荷に来てくれるよう電話して、取りに来るまでの間、荷作りを再開しました。昨年末は引っ越しぎりぎりまで論文作成をしていたので、荷作りも中途半端になっていたのです。

 それにしても書籍が詰まった箱は重いのです。ぎっくり腰になるかと思うくらいの重量です。エッペンドルフチューブのラックをいくつか失敬してきました。今の研究室では、決して研究費が少ないわけではないにも関わらず、実験器具とはいえない細々としたアクセサリーに欠けているのです。とりあえず、今日のところは、ダンボールを名古屋に発送して、帰ってきました。また、いずれ行くことになると思います。ベクターを分与していただけないでしょうか。ねぇ。

 日帰りは疲れますね。

Picture of the day

 私の机の上には、すっかりものがなくなりました。Color Classic IIは、そのうち取りに行くか、名古屋に送ってもらいます。私のファースト・マックですから、手離しませんよ。

 新幹線で名古屋から小田原に向かう途中、ずっと曇りでした。そのわりに雪を頂いた富士山がくっきりと見えました。明日から日本海側はまた大雪のようです。ということは、名古屋地方も雪になる確率が高くなるわけです。

 コーヒーを切らしているので、明日は名古屋都心部に出て、コーヒーを買いにスターバックスに行きたいところですが、行くならゆっくりしたいので早起きしたいのですが、おそらく無理でしょう。

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1/14/2001(Sun)

 コーヒーを切らしているので、どうしても名古屋都心に出なければいけません。ということで、今日も名駅に行き、まっすぐスターバックスへ向かいました。今日はJRセントラルタワーズ店へ行きました。行くなら、ヘーゼルナッツラテでスコーンでもやりながらゆっくりしたいところでしたが、やはり昨日の疲れのせいでしょうか、朝起きられず、名駅に着いた時は11時半を過ぎていました。これは無理、と覚悟していくと、案の定テーブルはほぼ埋まっていました。

 取り急ぎコーヒー豆を買い、ドリンクを持ってどこかで飲もうと思い、オーダーを待つ列に並びました。私の前にはカップルが1組だけでした。ところがこのカップル、なかなか動かないのです。なんとそのカップル、ショーケースの中のフードのほとんどの種類を1個ずつオーダーしているのです。その間にもとなりの列はどんどん進んでいきましたが、私は無意識に前のカップルを観察していました。次は何?あれはオーダーした?という具合に。前のカップルが手提げの紙袋3つほど持って立ち去ると、バリスタさんが「大変お待たせしました〜」と申し訳なさそうにいうので、「いえいえ、大変興味深く拝見しておりました」とは言いませんでしたが、持参した東京タンブラーにダブルトールヘーゼルナッツノーホイップカフェモカを入れてもらい、眺めのいいところの行って立ち飲みしました。

 その後、名鉄本線で前後駅へ行き、そこからバスで大学へ。核酸取り扱いの基本バッファーと試薬類を調製して、滅菌して家に帰ってきました。今は、買ってきた「スマトラ」を飲んでおります。

Picture of the day

タワーズより 今日の午前中、まだ家を出る前は、ときどき激しく雪が舞ったりしていましたが、おおむねいいお天気の名古屋地方でした。写真はJRセントラルタワーズの12階から北東の眺めです。遠くに稜線が見えます。写真の左側に切れているところに白く雪を頂いた峰々が見えました。

 JRセントラルタワーズに入っている高島屋に東急ハンズがあります。久屋大通のハンズよりもフロアが広く、名駅にあるだけあって、名古屋のお土産コーナーがあります。私の目が惹かれたのは「味噌キャラメル」。八丁味噌・赤だし使用と書かれていました。今度伊勢原に行くときはこれをお土産にすることに決めました。

 ちなみにスタバは13階にあります。

 
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