工房着:午前9時55分 作業開始:午前10時20分−作業終了:午後5時30分
工房の気温:9度
今日は暖かい一日でした。少し風がありました。今日の作業は『四本爪鉤(15cm級)』 1つの製作です。散歩に行くかどうか思案しました。
実は最近目に異物感を感じます。少しですがクシャミも出るようになりました。何となくですが『花粉症デビュー』のような気がしています。去年も同じ様なことがありました・・・。去年は春先だけであとは問題無く生活出来ましたが、今年はどうなることでしょうか・・・。暖かくて風が強めというが気になっていました。『四本爪鉤』は今回で五本目の製作、まだ作業の手順など試行錯誤しているところがありますから、今日は散歩には出ないで作業に取り掛かることにしました。
今回、縄取り付け鐶の太さは8mmで内径25mmという指示が入りました。前回は太さ4mmにしました。鋼を使いましたから充分100kg以上に耐えられる状態でしたが、今回は8mmの指示。鋼の丸棒でこの太さだと冷えた状態ではおそらくは加工が難しいと考え、今回はSS−400の丸棒を使うことにしました。それでもこの太さの物を鐶にするのは初めての経験ですから、どんな状態になるか試しながら作業しました。
万力を使って丸棒に巻き上げていく 巻き上げた物を鎚打ちして締め上げていく
SS−400であっても、φ8mmにも成ると赤めた状態で丸棒に巻き付けて行くのは手間が掛かります。立ち万力を使い巻き付けて行き、最終的に鎚打ちすることで締め上げ、予定の内径に仕上げるようにしました。
鉤の鍛造は五回目です。まだまだ試行錯誤して居る状態です。今日は作業の順番を写真に撮りながら作業していきました。
@ 直方体の素材から柄を打ち出す A 爪部分を打ち出し切り込みを入れる B 切り込み部分を拡げる ・
C 一本ずつ爪を打ち出していく D 爪を打ち出した状態 E 爪を治具を使って四方に押し広げていく
F 治具を使って爪を加工する G 爪の加工をお歌状態 H 縄取り付け鐶を打ち出した状態
今回はザッと上の写真のような手順で作業しました。B・Eの写真赤矢印で示した腹巻き状の物は爪を押し広げる際に根元の割れを防ぐ治具です。
Fの矢印の道具は爪の形状を揃えるための治具です。『四本爪鉤』を製作する際にはこの治具が絶対に必要です。
作品No.1594 『四本爪鉤(15cm級)』
最後に縄取り付け鐶を取り付け合わせ目を溶接して黒染めして出来上がりです。爪の先は焼き入れはしません。曲がるのは良しとして、折れてしまうのは困りますから焼きの入っていない鋼の硬さで頑張って貰います。鐶の溶接は『半自動溶接機』を導入したおかげで綺麗に溶接出来ました。
今回SS−400のφ8mmの鐶の加工時にヤットコを使いましたが、いつも使っているヤットコの溶接部分にまたまたヒビが入ってしまいました。この鐶をS45Cの丸棒使っていたらヤットコは折れていたことと思います・・・。今回鐶の合わせ目の溶接の際にヤットコの補修もしました。こちらの補修も『半自動溶接機』のおかげで良い感じに溶接補修出来ました。
それにしても縄取り付け鐶の太さ、こんなに太くしなければならないものでしょうか・・・。指示があったから今回はこの太さで製作しましたが、φ6mmでも充分のように思えます。
今回は鐶作りをしましたから少し時間が世掛かり、久し振りに帰路に着くのは5時半になっていました。日没時刻が随分遅くなって嬉しいです。
明日は20cm級の『四本爪鉤』の製作です。20cm級になると一本物から製作するのは大変なので、半裁した状態の素材から、まずは爪を打ち出し、その後に柄の部分を鍛接して加工する方法をとります。20cm級の物は15cm級とはまったく別物のような大きさに感じられます。15cm級の物も20cm級の物と同じような手順で加工をした方が作業がしやすいのかも知れないです。いずれにしろまだまだ試行錯誤の状態です。明日も散歩に出ないで作業に取り掛かるつもりでいます。
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