熊 公 鍛 冶 工 房


熊公の工房における鍛冶作業の日誌
特別な事柄は印を付け『鍛冶作業記録』にも書き込みます

トップへ
戻る
前へ
次へ

2022年08月04日(木)
 工房着:午前9時50分  作業開始:午前10時10分−作業終了:午後4時15分
 工房の気温:25度

 今日は天気が悪かった分気温が低く楽でした。ただ、少し湿度が高く少し残念でした。工房に着く頃少し雨が降ってきました。
 まずは収穫作業からスタートです。オクラ・キュウリ・甘唐辛子順調に育ってくれています。オクラの葉っぱを良く観察すると『葉巻虫』が見付かりました。確り駆除しました。これからはしばらく注意してみる必要がありそうです。

 11時前から成形作業に取り掛かりました。フルタングの両刃の刃物、中子式よりも整形には手間が掛かります。それでも送られてきた写真に出来るだけあわせて成形していきました。グリップエンド部分だけコンターで切り出すだけで、あとはグラインダーとサンダーで整えることが出来ました。

 
作品No.1470 になる予定の『フルタング形式のマキリ刃』  右の写真 下は紙型

 今日は焼入れ直前まで持っていき作業終了にしました。鋼が出る所まで削りましたが鍛接不良箇所は無いようです。これは嬉しいことです。ただ、失敗したのは軽量化のために穴を開ける前に重さを量らなかったこと・・・。これだけ穴を開けることで何g位軽量化できたのでしょうか・・・。量らなかったのが悔やまれます。

 成形作業は4時間ほど掛かりました。やはり両刃・フルタングは手間が掛かりました。次回は焼き入れ作業、そして研ぎです。

 帰路につこうとした頃から本格的に雨が降り出し、途中ではかなり降られました。雨だからガソリン給油考えましたが、警告灯が点灯しましたから給油しに行きました。若干ですが安くなってくれて良かったです。コークスの値段も下がるようなことが有れば良いのですが、コークスを使うようになってからは高くなって行くのみです。安くなることは無いでしょうね・・・。(-_-;)

 明日は新型コロナワクチンの4回目の接種予定日です。その為作業はお休みです。月曜日まで工房へ行かないとオクラもキュウリもお化けになっちゃうから土曜日にチョコッと行って収獲し、焼き入れ・焼き戻しまで掛けてこようかと考えて居る所です。 
2022年08月06日(土)
 工房着:午前10時20分  作業開始:午前10時30分−作業終了:午後0時40分
 工房の気温:25度

 今日は『広島原爆忌』です。平和式典の様子をテレビで見てから工房へ向かいました。広島に原爆が落とされてから77年です。
 核保有国は国連安保理の常任理事国、この常任理事国は『拒否権』を勝手に使って勝手気ままに振る舞っているし、ロシアはウクライナへ侵略しておきながら核使用をちらつかせたりする状態です。
 中国は台湾にペロシ米下院議長が訪れたことに反発してこの2日間台湾周辺で軍事演習をして、日本の排他的経済水域(EEZ)内にミサイルを撃ち込んできています。
 ロシアも中国も正式な常任理事国の継承国と言えるのでしょうか・・・。ソ連が崩壊したんだからロシアは常任理事国では無いとも言えるんでは・・・。
 また1971年までは中華民国が常任理事国だったのが、中華人民共和国を代表と見なすとされるようになったわけです。領土を勝手に拡大するような国が『安全保障理事会の常任理事国』で有ることは絶対におかしな話です。国連の改革が早急に必要ですね。

 さて、昨日は4回目の新型コロナのワクチン接種をして来ました。副反応は無く打った所の痛みもこれまでよりもズッと楽でした。これで予防効果が増してくれていれば良いですが・・・。

 今日はキュウリ・オクラがお化けになってしまうのを防ぐため工房へ行きました。ただ、収獲だけではもったいないので、前回成形したマキリ刃の焼き入れ・焼き戻しを掛けることにしました。
 工房に着いてすぐに焼き入れの準備をしました。ロットナンバーを打ち、焼き入れ水を18度に下げて、オーブンを予熱しました。実際に焼き入れ作業に入ったのは11時少し前くらいでした。

 
        焼き刃土を塗る                 炙るようにして焼き入れ温度まで加熱して行く

 
   時々炎から外して火色の確認をする            危険温度帯からはグラスウールに挟み徐冷

 熊公は写真のように焼入れの際、コークスの中や上にブレードを置きません。炎で炙るようにして加熱して行き、時々火床内の暗い部分にブレードを持っていき火色を確認します。最終的には磁石で確認して、変態温度になった所で少しの間それを維持して焼入れします。
 焼き入れ水に浸けて4秒くらい、ヤットコに伝わってくる『グブグブ感』が消える瞬間でグラスウールに挟み込み、危険温度帯を徐冷します。以前この作業をしなかった頃、焼き入れ後に峰や刃側に現れる鋼に横方向(刃線と平行方向)のヒビが入ることがありました。割り込み・三枚打ちの物はここが焼き入れの一つのポイントです。
 徐冷して手で触れる温度になった所で焼き刃土を落とし、予熱してあるオーブンで焼戻しをします。通常の焼戻しは青紙の場合180度で40分と考えています。

 今日も焼き戻しを掛けている間にキュウリ・オクラ等を収獲しました。丁度良い大きさのキュウリやオクラが収穫出来ました。来週はピーマンまとめて収穫出来そうです。収獲は20分位、その後はトイレ道の除草作業をしました。

 
Before           トイレ道の確保              After

 トイレ道を確保して休憩室に戻ると焼戻しが終わって15分位経っていました。オーブンから取り出し歪みなどを確認した所、若干右側に反りが出ていました。歪取りは4〜5回コンコンと叩くだけで直せました。今日の作業はここまでです。


焼き入れを終えたマキリ刃

 歪取り後ブレードを詳しく観察しましたが、ヒビは無く、フクレなども見られませんでした。あとは研ぎを掛けるばかりになりました。全体を研ぐことになるのでチョット時間が掛かりそうです。これを仕上げれば昨年入院前に依頼を受けたもの全てを作り終えることになります。

 作業室の屋根のトタンに錆が出てきていますから、来週以降はその対策をすることになります。まずは赤錆をタンニン鉄にする『錆チェンジ』を購入しなければ成りません。その後は塗装もした方が良いんだろうな・・・。また、風で割れてしまっている波板の庇を修理しなければ成りません。マキリ刃の研ぎ上げ後は大工仕事が待っています。8月31日に本命手術2回目のため入院に成りますから、それまでの間は大工仕事や有ったら良いなと思う治具造り、ヤットコも作りたいかな・・・。

 今日はメチャクチャ早く帰ってきましたから新大宮バイパスはすいていました。お昼に小さなおにぎりを持っていきましたがチョット足りない状態でしたから、この前開拓したラーメン屋さんに行きました。駐車スペースが一台分だけ空いていたのでラッキーでした。
2022年08月08日(月)
 工房着:午前9時50分  作業開始:午前10時10分−作業終了:午後3時45分
 工房の気温:32度

 今日は朝から暑く感じる一日になりました。工房に着いてまずはキュウリ・オクラ等の収獲をしました。1回目のキュウリはそろそろ終わりのようです。今年は何故かキュウリが上手く育てられませんでした。5月に雨が多く、暑すぎたり、梅雨が短かったりした季候の為でしょうか・・・。

 収穫作業の後、11時少し前からマキリ刃の研ぎを始めました。今日はまず作業台でダイヤモンドヤスリを使って刃付け寸前まで削り、それから研ぎを掛けました。やはりこうした方が研ぎの時間は短く出来る感じです。今後はこうしようと思います。

 研ぎはいつものように150番のダイヤモンド砥石で面を整え、刃付けをしました。600番のダイヤモンド砥石で砥き傷を取り除き、フルタングの部分や鎬面、棟を研ぎました。続いて800番−1000番の人造砥石で全体を研ぎ、タング部分と鎬・棟部分にスコッチブライトを掛け、ヘラアイン仕上げにしました。ここで防錆油を塗布して、刃の部分を1500番−3000番の人造砥石で研ぎました。この段階まで来ると前の番手の傷が見えますから、その部分を消すために何度か戻って研ぐ感じになりました。

 最終的に内曇砥で仕上げようと考え作業しましたが、他の部分がヘアライン仕上げになっていて刃の部分だけがくすんだ感じになるのは何ともバランスが悪い感じだったので、試しに刃側にもスコッチブライトを掛けてみました。チョット華やかな感じになりますが、これも良い感じでしたから今回はこれで仕上げることにしました。
 1500番の砥石を掛けている際に硬度をチェックしてみました。HRC−65は出ていました。温度管理も慎重にしたつもりですから、鋼の組織も良い状態だと思います。ヌメ革を気持ちよく切ることが出来ました。
 鍛接不良箇所無く、鋼の出方も上品です。

 
作品No.1470 『両刃 マキリ刃 フルタング形式』

 
刃部の拡大

 フルタング形式のマキリ刃は考えて居なかったものですから、作って行くのは楽しかったです。

 3月から作業を再開して依頼品を作って来ましたが、これで依頼を受けたもの全て作り終えることが出来ました。今日はもの凄く充実感があります。
 9月1日に2回目の本命手術を受けます。また導尿することになるので退院後はかなり慎重に療養しなければいけないと思っています。9月中は作業はしないつもりで居ます。

 明日は特別やることが無いのでお休みにしようかと考えて居ます。キュウリ・オクラもお化けにはならないものと思います。
2022年08月10日(水)
 工房着:午前10時10分  作業開始:午前10時30分−作業終了:午後1時40分
 工房の気温:34度

 今日も朝から暑くなりました。五っ十日だからでしょうか今日は渋滞しました。今日は特別鍛冶作業などはしません。外に置いてある松の木を焚き付けにするための準備をすることがメインです。

 工房に着いてまずは野菜類の収穫です。オクラには葉巻虫(ハマキムシ)が付いている葉っぱがあったのでその部分を切り取って潰して駆除しました。

 
オクラの葉に付く葉巻虫(ハマキムシ)

 今日は随分駆除しましたが、またしばらくの間は注意して見ていこうと思います。今日はかなり大きくなった幼虫も居ました。それから、カメムシがいつになく多いです。ワイフがカメムシが例年よりも多く発生しているというニュースが有ったと言っていましたが納得です。やはり季候の異変なんでしょうね・・・。
 床屋さん用のシソも収穫して、終わったのは11時でした。暑かったですが風があったので救われました。

 11時過ぎから松の木の焚き付け化作業です。駐車スペースに日陰を作るようにしましたから今日はその下で作業しました。風があったので少し楽でしたが、それでも汗をタップリかきました。

 まずは皮をむいて、その皮も焚き付け時の着火材にするようにします。そして、飛び出している枝などを切り取り、焚き付けに回すことにしました。

 
去年貰った松の木(土嚢袋は飛燕さんから貰った枝杖)                皮を剥いだ状態          

 皮を剥ぐのは簡単でした。剣鉈で縦に切り込みを付けてやるとバコッと剥がれてくれました。焚き付けにするためにはもう少し短く切り出して、割っていかなければなりませんが、実験として木目が素直そうで長さが30cm程の物を薪化することにしました。斧が無いので薪割り用の鏨を使うことにしました。斧頭は持っては居るのですがどこにしまってしまったか見付からないです・・・。

 
薪割り用鏨を打ち込み更に鏨に変わる道具で割れを大きくしていく

 薪割り用の鏨は『東日本大震災』の際に遠野市の支援依頼を読んで5本くらい作って送りましたが、その中で短すぎた物を手元に置いて使っています。
 やはり短すぎです。打ち込んでいくと全部打ち込んでも割れてくれませんでした。そこで徳島の鍛冶仲間『しか』さんに頂いた鏨に出来るハンマーを使って割れを大きくするようにしていきました。

 
      半分に割れた!!                    半分を薪にすることが出来た!!

 真っ二つに出来た時はチョットやった感がありました。その後は小割にしていきました。丸太の状態から小割にし終えた所まででおよそ30分でした。木目が素直そうと思ったもののやはりかなり捻りがあったりして小割にするのは結構大変でした。
 丸太の長さは15cm位にしておいた方が作業楽そうです。

 
      本日の成果                       薪:土嚢袋1つ 皮:土嚢袋2つ

 薪は土嚢袋1つ分、剥いだ皮は土嚢袋2つ分になりました。松の木は良く燃えてくれますから焚き付けには1本有れば良いでしょう・・・全部を薪化できたら相当長い間焚き付けに不自由は無いと思われます。

 片付けをして、手洗水を汲みに行き、作業終了にしました。次回12日は『埼玉の村の鍛冶屋』さんのチエンソーを借りて丸太を15cm位に切っていく作業が出来たらと思って居ます。

 今日は夕方にオフクロ様の4回目の新型コロナワクチン接種です。アッシー君をするので早めに帰路につきました。帰り道、最近見付けた和菓子屋さん『菓匠花見 本店』へ寄ることにしました。『白鷺宝』というお菓子が有名で、良く兄貴がオフクロ様のために買って来てくれますが、5月頃に新大宮バイパス沿いに移転してきました。今日は練り切りを買ってみました。また、グレープフルーツゼリーも1つ買いました。今晩食べるのが楽しみです。

 今日は第2次岸田内閣が組閣されました。安倍元首相殺害事件で旧統一教会との関連が出てきました。統一教会との繋がりに疑念が持たれた閣僚を外すことで批判を避けるための改造のような感じがします。

 6日・9日の原爆忌の首相メッセージはまったく自分の言葉になっていなかった感じ、広島でのメッセージをそのまま長崎でも使った感じで『心』を感じることが出来ませんでした。その点、両市長のメッセージには『心』を感じること出来ました・・・。
 戦争はしてはいけない、ですがウクライナや台湾の状況を見ていて、仮に侵略されたことを想定する対応は確りしておくべきですね。これは与野党全てが有事に際しての対応に協力し合い、法整備をすべきだと思います。これは憲法九条を変える云々とは別のことだと考えます。

 国民の声に聞く耳を持つと豪語した岸田首相、安部元総理の国葬を行うつもりですか? 『森・加計・桜問題』まったく納得いきませんが・・・。そんな状態に『旧統一教会』との関わりまで出てきているわけで、国葬なんておかしいと思います・・・。それでも国葬を進めるんでしょうね・・・。国葬するのであればそれにふさわしい人物であったことを納得させて欲しいです・・・。(`_´メ)

 そう、大リーグの大谷翔平選手が“野球の神様”ベーブ・ルースが成し遂げて以来、104年ぶりとなる“2ケタ勝利+2ケタ本塁打”の偉業を達成しました。これは凄い事です。あまり野球に興味の無い熊公ですが大谷選手の生き方には感心するばかりです。岩手県出身というのも良いのかな・・・ (o^_^o)

トップへ
戻る
前へ
次へ

鍛冶作業記録

熊公の独り言  熊公アニメの部屋  好きな所入り口

高山植物のページ 菊谷さんのMIDIの部屋 リンクのページ  お便りのページ