熊 公 鍛 冶 工 房


熊公の工房における鍛冶作業の日誌
特別な事柄は印を付け『鍛冶作業記録』にも書き込みます

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2022年05月17日(火)
 工房着:午前9時35分  作業開始:午前10時00分−作業終了:午後3時10分
 工房の気温:17度

 熊公が去年12月に入院手術して支払ったものが『高額療養費支給』に該当すると2月頃に手紙が届きました。世帯主の口座に振り込まれるということでした。我が家はオフクロ様を世帯主にしてあるので、オフクロ様の口座に振り込まれました。そこで昨日はオフクロ様と銀行へ行き、振り込まれたものを熊公の口座に移す作業をしたので、工房お休みにしてしまいました。
 ビックリするくらいの支給があって、生命保険の手術・入院特約でもお金がおりたので、本当に助かりました。1月の緊急入院の費用も『高額療養費支給』に該当すると言うことで、昨日書類を提出しました。2ヶ月くらい後にまた振り込まれます。本当に助かります!! (o^.^o)

 5月というのに本当に晴天が無いです。昨日も雨でした。1ヶ月早く『梅雨』に入ったのでしょうか・・・、今朝は曇っていましたが工房に着く頃からポツポツと雨が降り出し、小雨ですが降ったりやんだり・・・。『五月晴れ』が欲しいです。

 今日も散歩に行けませんからすぐに『苦無』の鍛造に取り掛かりました。今回のもので『苦無』の製作終了です。今日も写真を撮りながら作業しました。

  
グリップ部の加熱             グリップ部の打ち出し          ブレード部分の打ち出し
  
      先端の打ち出し              ブレードの打ち広げ            グリップエンドの鐶の打ち出し
 
鐶の成形と罫書き                作品No.1438 『笹の葉型苦無』

 作業は上の写真のように進めていきます。今回アルミの型が少し大きめだったようで幅が64mmになっていました。少しアルミ型を削ろうと思って居ます。これで『苦無』の鍛造は終了です。

 『苦無』の焼き入れ作業をしてから、15mm角の端材が有ったのでこれを使って『4本爪の鉤』の製作に向けて気になっていることを確認してみました。

  
爪の切れ込みを入れる       柄側を鍛造して鐶取りつけ部を打ち出す        爪先側を打ち窄める
  
爪先を押し開く           治具を使って爪を四方に押し開く          完成直前の様子

 気になっているのは最初に切れ込みを入れてから爪を打ち延ばすべきか、打ち延ばしてから切れ込みを入れるかと言うことです。今回切れ込みを入れてから打ち出してみました。そうすると爪の打ち延ばし時に若干ですが歪みが出ることが分かりました。ただ、それは完成時に何とかなる感じでもありました。
 爪を四方に直角に押し広げる治具は予定通りの機能を果たしてくれました。ただ、万力に挟んだあと、素材が動いてしまうことがあるので注意が必要でした。

 鍛造手順の実験のあとは『苦無』の刃付けをして黒染めしました。その後、火床の掃除、そして、『4本爪鉤』を鍛造するにあたって火床の広さを広くして、ハンマーに注油しました。また、苦無を5本鍛造したらコンテナのコークスが無くなりましたから、コンテナに補充しました。『苦無』の鍛造は打ち広げる作業でコークスを沢山使います。1本作るのに4kgのコークスを使う感じです。

 作業終了した際には雨はあがっていました。そこでオクラの畝の雑草を簡単に除去しました。オクラが雑草に負けそうでした・・・。それから、4回目の枝豆を蒔きました。これで畝は全て使ったことになります。1回目の枝豆は随分大きく成って来ました。あと1ヶ月半位で収獲ですかね・・・。

 さて、明日はいよいよ『4本爪鉤』の製作です。素材は2つ分しか準備していません。2本作るので失敗は許されません・・・。緊張するな〜〜〜!!
2022年05月18日(水)
 工房着:午前9時35分  作業開始:午前11時00分−作業終了:午後4時00分
 工房の気温:20度

 今日はやっと晴れました。でも『五月晴れ』では有りませんでした。昨日までの雨のためか、午前中は少し湿度も高めでした。

 工房に着いて畑を見回ってから散歩に出かけました。いつもの通り堤防コース(4km)です。堤防上では山はほとんど眺められませんでしたが、ラジコンを飛ばしている方達が居たのでしばらく眺めて居ました。グライダーのラジコン、優雅に飛んでいました。やって見たいです・・・。

 さて、キョエ太・キョエ子の様子を見るのが楽しみでしたが、今日は巣には居ませんでした。営巣を諦めた感じです。電柱の上ですから見晴らしは良いとしても雨風はもろに受けますから放棄したんでしょうね・・・。残念です。

 工房に戻って『4本爪鉤』の鍛造に取り掛かりました。これまでは『ミニミニシリーズ』で作ったことはありますが、実寸大で作るのは初めてです。昨日の実験を元に最初に切れ込みを入れてから鍛造することにしました。

 
@ 素材の準備 切れ込みを入れる                     A シャフト部分の鍛造   

 
      B 爪の部分の鍛造                C 爪を押し開き爪の先を尖るように鍛造する

 
     D 治具を使って四方に押し広げる            E 爪にアールを付けて鐶取り付け部を鍛造する


作品No.1439 『4本爪鉤』

 鍛造手順はほぼ実験したときと同じですが、鐶取り付け部は一番最後に鍛造することにしました。切れ込みを入れてからの爪の鍛造はやはり歪みが出ましたが、少し押し開いた段階で4本の先端を尖らせるように鍛造することで修正出来ました。ただし少々手間でした。

 四方に押し広げる治具は有効でした。気持ちよく開いてくれました。しかしここからが大変でした。爪にアールを付けていく作業はガイドを作っておかないと綺麗に仕上げられないことが分かりました。次回はこのガイドをどうするか考える事にします。

 この鉤は投げて爪を引っかけて使うわけですから、爪の先には焼き入れはしないことにしました。また、鐶はφ4mmのスプリングを使いました。焼き鈍して合わせ目を溶接しました。でも、これにロープを通して全体重を掛けるとしたらなんだか心許ない感じもします。鐶を取りつける部分に直接ロープを通した方が安心かも知れないです。そのことも考え、取り付けの穴はφ12mmにしました。ロープを通して実際にぶら下がってみようかと思って居ます。

 明日は爪のアール付けガイドをどう作るか 考えて、実際に作る事が出来たら今日作ったもののアールを整えようと思って居ます。今日は『4本爪鉤』の鍛造方法が爪のアール付け以外は自分のイメージ通りに出来たのでチョット充実感がありました。
2022年05月20日(金)
 工房着:午前9時45分  作業開始:午前10時00分−作業終了:午後4時30分
 工房の気温:23度

 昨日は朝オフクロ様の調子が悪そうだったので急遽お休みにしました。高齢ですからヤッパリ気になります。兄貴とも話しているのですがオフクロ様は『鮪or鮫』みたいな人で、止まったら呼吸が出来ない様な感じ、とにかく動いていないと駄目な人なんです。「動かなくても良い」 と言っても動く人で、エネルギーが切れると「フワフワする・・・」 となってしまいます。熊公の祖母も同じ様な方でした。コトコトといつも何かしら仕事をして居る感じ・・・。オフクロ様はきっと祖母と同じ様に眠るように天国に旅立つ人なんだと思います。
 そういう性格だから熊公の教会でもみんなから『お母さん』と呼ばれ、今までやってきたことに感謝されています。オフクロ様は本当に凄い人です。

 今朝は調子が良いということだったので工房へ行きました。畑を見回ったら長ネギにアブラムシが付いていました。畑の師匠が居たので見てもらうと、アブラムシは太陽が嫌いなんだそうですが、熊公は畔板で土留めしたので、日光の当りが悪くて集られたようです。農薬は極力使いたくないですが今日はスミチオンを撒くことにしました。そして、オルトランも蒔いてしばらく毒ネギになって貰うことにしました。

 雑草ももの凄い状態になってきましたから、今日は散歩には出ないで畑の世話をすることにしました。かなり綺麗にすることが出来ました。

 
除草し終えた畑

 今回、Before−After の比較出来るように写真を撮らなかったので残念でした。付属農園側の除草をしていたら法面下にキジ(オス)が現れました。今年初めて見ました。綺麗でした。写真を撮ったのですが、上手く撮れませんでした・・・。

 長ネギ、一昨日見たときにはアブラムシは居なかったから一昨日の夜以降集ったようです。細いネギは元気が無くなってしまっていました。『HB−101』頼みです・・・。ネギはかなり伸びてきたので、今日も土を寄せてやりました。

 畑の作業は1時まで掛かりました。1時過ぎから『4本爪鉤』の爪の整形に使う治具作りをしました。先ずは縄取り付けのφ4mmの鐶と爪がきちんと強度を持っているかの確認をしてみました。スリングを掛けてぶら下がってみました。思いっきり動いてみましたがまったく問題なしでした。爪1本で、おそらくは100kg以上の強度は充分に有るようです。φ4mmの鐶も変形はありませんでした。

    
耐荷重テスト                         製作した爪成形治具

 治具は手裏剣作りの鋼材と鉄毬作りに使う鋼材を使って作りました。出来上がったところで一昨日作った『4本爪鉤』の爪を整形し直してみました。

 
実際に成形に使って見る                      成形し終えた『4本爪鉤』

 治具は考えた通りに気持ちよく使えました。1本ずつ成型しますから少々手間ですが、一発で形が決まるので気持ちが良かったです。『4本爪鉤』2本目の製作が今から楽しみです。

 シャフトから爪の先までの開きは75mmです。今回縄を通す鐶を取りつける部分を打ち出してしまっているので、『蜂の巣』の丸穴を使いましたが、これを打ち出す前であれば四角穴を使うことが出来ますから、きっともっと固定が確り出来て作業しやすくなるものと思っています。

 月曜日に2本目の製作に取り掛かりますが、なんだか今からワクワクしてしまいます。必要な道具を作り、それが思った通りに機能してくれるのは物造りの醍醐味ですね・・・。
2022年05月23日(月)
 工房着:午前9時50分  作業開始:午前11時20分−作業終了:午後4時25分
 工房の気温:19度

 毎回書きますが今年の5月は雨が多いです。今日は曇りから晴れになりましたが、それでも湿度が高めで不快でした。散歩にはネッククーラーを着けて出ました。やはり効果抜群、汗の掻き方が全然違いました。

 戻ってきて2本目の『4本爪鉤』の製作に取り掛かりました。治具を作りましたからアールは揃いました。でも、やはり爪を1本ずつを打ち延ばし、成形するので時間が掛かります。そしてまた、爪のアールの深さが前回とは違っています。これを揃える方法を考えないといけないようです。
 今回は少し浅い感じになりました。爪は深い方が良いのか、浅い方が良いのか・・・。

 縄取り付け鐶は前回φ4mmのものを使いましたが、今回はφ6mmの丸棒を鐶に加工して取りつけました。やはり確りした感じで安心感がある感じです。

 
  作品No.1440 『4本爪鉤』                  今年初めて収獲した『真竹の筍』

 武蔵一族 忍士団の皆さんに依頼された物は『しころ』・『手甲鉤』・『棒取りつけ十手鉤』の3種類を残すだけになりました。本来なら2ヶ月くらい前には仕上がっていなければならないもの、随分お待たせしています。

 作業後、アブラムシに集られて元気が無くなった長ネギを中心に『HB−101』を蒔きました。その後、真竹の竹林に行って筍の様子を確認してみました。出ていました。まだ数は少ないですがこれから半月くらいはまた筍を楽しむことが出来ます。今日は9本ほど掘って来ました。

 明日は『手甲鉤』の制作にしようか、『棒取りつけ十手鉤』の制作にしようか・・・。『十手鉤』かな・・・。5つ作ることになって居ます。明日は2つ作って終わりにしようかと思って居ます。 

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