熊 公 鍛 冶 工 房


熊公の工房における鍛冶作業の日誌
特別な事柄は印を付け『鍛冶作業記録』にも書き込みます

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2022年05月10日(火)
 工房着:午前9時50分  作業開始:午前11時25分−作業終了:午後1時30分
 工房の気温:17度

 今日は天気になりましたが『五月晴れ』という感じではありませんでした。今朝いつもの様に血圧を測るとバッチリ良い血圧です。ただ、脈拍が88と多めです。特別調子は変なところはないですが、以前『不整脈』が出たときも血圧はいつもより低く『至適血圧』になりました。あの時はもの凄く脈拍数が多くなっていましたが、今回はそれ程でもない状態でした。こういう時スマホに入れたアプリ『心臓診断』というものが不整脈判定に役立ちます。そこですぐに診断しました。5回診断して5回『不整脈』と診断されたので、頓服として処方されている薬を服用しました。心臓のバクバク感などは全くない状態ですが、このアプリの診断は役に立ってくれます。

 工房行きをどうしたものか考えましたが体調としては何ともないので行くことにしました。先ずは散歩です。途中で動悸などすることがあったらすぐに帰ることにして堤防コースを歩きました。


首が折れてしまったお稲荷さん

 途中の稲荷神社のキツネさんの首が折れて地面に落ちていました。ガムテープが襟巻きみたいに巻かれていたので今日折れたものではないようですが、ヤッパリ地面に首が落ちてしまっているのは可哀想なので拾って足元に置いてあげました。
 堤防上からは富士山がクッキリと眺められました。浅間山は霞んだ状態でしたが、かなり雪が減った状態を眺めました。

 
堤防から眺める『富士山』と『浅間山』

 昨日見付けたカラスの巣にはカラスは居ませんでした。やはりこの巣は使わないようです。今日は不整脈もあるのでいつもよりゆっくりと歩いてきました。工房に戻ってきて『心臓診断』をしてみました。5回のうち3回 『不整脈』と診断されました。薬が少し効いてきた感じでしたが、今日は昨日鍛造した『苦無』を仕上げて引き上げることにしました。

 
      切り捨てる部分                      作品No.1434 『シャモジ型苦無』

 切り捨てる部分は写真の様にほんの少しで済みました。黄色の丸で囲んだ先端部分は鬼の角の様になります。四角のものを窄めていくとどうしてもこのような形になります。これを作らない鍛造方法は有るものでしょうか・・・。
 この『苦無』は柄尻の扇形部分が火打ち金になります。いつもより少し長めに仕上がりました。柄尻に焼き入れをして、ブレード部分はV字型に焼き入れを行いました。ただ、折れては困るので強めに焼き戻しを掛けました。ヤスリが掛かります。

 黒染め終了したのが1時過ぎでした。ここでもう1度『心臓診断』をしましたが、5回とも『正常』となりました。頓服が効いたようです。でも、火床の火を落としてしまいましたし、仕上げるだけにすると朝決めたので早いですが帰路につきました。

 早く帰ってきたので気になっている新しく出来たラーメン屋に行ってみました。なかなか美味しく今度はワイフとオフクロ様を連れて行こうと思います。

 明日は苦無の鍛造、雨が降るとかで散歩に行けそうにないですから仕上げまで行おうかと思って居ます。
2022年05月11日(水)
 工房着:午前9時55分  作業開始:午前11時20分−作業終了:午後3時50分
 工房の気温:19度

 今日は雨ではなく薄い雲が出ている感じの晴天でした。工房に着いてすぐに散歩に出かけました。昨日出た『不整脈』は昨日午後、工房で正常に戻って以来大丈夫です。(^〇^)
 堤防コースを歩きましたが、今日は富士山が霞んで少し見える程度、浅間山は眺めること出来ませんでした。しかし、楽しいことが・・・。カラスが巣に居ました。どうやら昨日の午後か今朝方、卵を産んだ感じです。一羽(メス?)が巣の中で抱卵している感じで、電柱のてっぺんに一羽(オス?)が辺りを警戒する感じでとまっていました。
 近づいて望遠鏡を向けるとオスと思われる電柱のてっぺんにいたカラスが頭上の電線に飛んできてこちらの様子を伺っていました。

 
電柱のてっぺんで警戒するカラス                 抱卵している感じのカラス  


頭上に飛んできて様子を伺うカラス

 これから観察するのが楽しみです。でも、雛がかえったらもっと警戒心が強くなりますから、攻撃される可能性もあります。カラスは頭が良いですから、ただ観察しているだけで害を与えない存在と認識してくれると良いですが・・・。

 工房に戻り、早いお昼を食べて、すぐに『シャモジ型苦無』の鍛造に取り掛かりました。今日は写真を撮りながら作業しました。

 
  グリップ部分の鍛造                      グリップエンドを扇型に鍛造

 
       ブレード部分の鍛造                  鍛造を終了して成形のための罫書きをする

 グリップエンドの扇型を打ち出すのが少々面倒です。あとはひたすらハンマーで鍛造して行く感じです。罫書きをして形を整えたところでブレードを凹に打ち出していきます。そして、そのまま焼き入れをします。今日は最後まで仕上げる時間が充分に有りました。

 
作品No.1435 『シャモジ型苦無』               昨日仕上げたもの(左)との比較

 昨日のものより2cm程短くなりました。柄が7mmくらい短く、ブレードも1cmくらい短めです。『シャモジ型苦無』はこの2本で終了です。次からは細身の苦無を製作することになります。
 『ダガーナイフ規制法』に抵触しない様に作らなければならないので、本当は作りたくないものです。3本依頼されています。作りたくないと話した上で、「出来るだけ可能な限り細身で・・・」 ということで依頼を受けました。今回のものはブレードの最大幅80mm位です。これを50mmにすると細すぎる感じ、55〜60mm位の幅で製作することになるかと思います。

 今日は作業中に手鎚の柄が折れてしまいました。そこで作業終了後に柄の交換をしました。交換用の柄が無くなった ので準備しておかないといけないです。少し角度が付く柄なので、自作しないといけないです。

 柄の交換の後、火床の掃除をして、次回の作業は細身になりますから火床の面積を少し狭める様にセッティングしました。火床の掃除後ハンマーに注油して作業終了です。

 明日は夕方から雨になる様な予報です。散歩に出ること出来るでしょうか・・・。これからの散歩はカラスの観察が楽しみです。
2022年05月12日(木)
 工房着:午前9時55分  作業開始:午前10時30分−作業終了:午後2時25分
 工房の気温:22度

 今日は機能より若干気温が高く、湿度も高めでした。夕方から雨になるという予報でした。工房に着いて散歩に出るか迷いました。湿度が高くて気分が乗りませんでした。ネッククーラーを持って行っていれば散歩に出ましたが、今日はすぐに作業に取り掛かることにしました。
 注文して置いた鋼材が届き、その保護用について来た板が休憩室の入り口上に作ってある棚板にピッタリでした。そこでこれを設置してこれまでの棚の幅を広げ、収納を少し増やすようにしました。

 11時前から細身の苦無の製作に取り掛かりました。先ずは名前を付けることにしました。見た感じが笹の葉の様になるので、『笹の葉型苦無』 と呼ぶことにしました。
 以前、四季の森の柔兵衛親方に依頼され、警視庁のダガーナイフ規制の説明などを参考にしてギリギリの所で作ったことがありました。本当にもう作りたくないと考えてきました。今回はなるべくスリムにと言うことなので、柔兵衛親方に作ったものより少し幅を広くして作る事にしました。
 まったく初めての鍛造になるので素材のサイズが気になりました。S45Cの角棒、22mm×32mmを使って作りますが、昨日まで作って来た物は長さ130mmで作ります。これはドンピシャな素材取りです。今回は幅がない訳です。3本製作することになっています。残っている素材、長さが300mmです。100mmで切り出すと3本作れます。でも、一気に100mmで3本切り出してしまって、鍛造したら無理だったという場合は無駄になってしまうので、先ずは1本だけ切り出して鍛造することにしました。柄尻は細めていき鐶を作る形ですから、なんとか大丈夫と踏んで作業を始めました。

 延ばしていくことをメインにする鍛造です。柄尻に扇形を作る必要ありませんから、シャモジ型苦無のグリップ鍛造より15mm程短い部分で鍛造する様にして、柄尻の鐶を打ち出す直前まで鍛造して、そこからブレードの鍛造に取り掛かりました。薄めながら先端に向けて延ばしていく様に作業していきました。予定の長さ幅に打ち出せたところで、柄尻の鐶を打ち出していく作業です。

 
   柄尻の鐶を鍛造する                     作品No.1436 『笹の葉型苦無』

 鐶を作る際は上の写真の様に鍛造すると鐶を作りやすいです。鐶を作ったところで成形作業をしました。素材取りはバッチリで先端部分を少し切り取るだけで済みました。フレードの厚みが3.8mm有るので、もう少し薄めるとしたら長さ・幅はもう少し大きく出来そうです。

 成形してブレードを凹に打ち出したところで焼き入れを行いました。銘切り・ロットナンバー打ちは焼き入れ後に行いました。


『シャモジ型苦無』 と  『笹の葉型苦無』の比較

 やはり『笹の葉型苦無』の形が『ダガーナイフ規制』 ギリギリという感じがします。型を作らずに作ったものですから、今回の形を紙に写し取りました。『シャモジ型苦無』の幅は80mm程、それに対して『笹の葉型苦無』の幅は60mmほどです。両側10mmずつスリムになった感じです。

 今日は散歩に行かなかった分、一時間ほど早く作業終了しました。明日は雨の一日になるようです。散歩には出れませんから今日と同じ感じの作業になると思います。

 工房を出る頃細かい雨が降り出しました。家に着いたときは少し粒が大きくなった感じでしたが、傘を差すほどではありませんでした。助かりました。明日は本降りの雨になるようです。明日朝、雨が凄かったら工房お休みにしちゃうかも知れないです・・・。
2022年05月13日(金)
 工房着:午前10時00分  作業開始:午前10時20分−作業終了:午後2時20分
 工房の気温:18度

 今日は雨でしたが、朝は傘をささなくても良いくらいの雨でした。雨が強かったら工房お休みしちゃうつもりでしたが、行くことが出来ました。散歩には出られませんから、すぐに作業に取り掛かりました。2本目ですからスムーズに作業出来ました。
 ブレード薄めにしたので、20g位の軽量化が出来ました。同じ大きさに作る為にはやはりアルミ型を作っておいた方が良いので、作業後、アルミ型を作って来ました。

 
作品No.1437 『笹の葉型苦無』                   『笹の葉型苦無』のアルミ型

 このタイプを『笹の葉型』と呼ぶのであれば、これまでの『シャモジ型』は『木の葉型』にした方が良いかもしれないです。

 月曜日はもう1本鍛造します。発注していた鋼材が届いたので、『苦無』制作の後は『4本爪鉤縄の鉤』を制作しようと思っています。

 昨日、今日と散歩に出ませんでしたから、カラスがどうしているかチョット気になりました。特にこの雨、抱卵するには厳しいですね・・・。カラスに『キョエ太』と『キョエ子』という仮の名を付けようと思って居ます。

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