鍛冶作業記録

『埼玉の村の鍛冶屋』さんの工房見学 2004年6月20日

 今回はこのホームページを見て連絡をくださった『埼玉の村の鍛冶屋』(以後村の鍛冶屋さんの工房見学の記録です。

 現在熊公のホームページを見てくださり、掲示板に書き込み下さったり、直接メールをくださっている鍛冶作業に関心を持たれている方々は6月現在で11都県に広がっています。遠くは九州・四国・中国地方、近くは埼玉・群馬県など関東地方、中部地方は愛知、新潟県、東北は岩手県から色々な情報を頂き、本当に嬉しいです。
 5月中旬にメールをくださった『村の鍛冶屋』さんの工房は熊公の家から車で1時間ほどの場所、詳しくFAXで地図を送ってくださいましたので、今日(6月20日)見学に行かせていただきました。

 午後3時頃お伺いしました。丁度ヤットコを作られている最中でした。貴重な作業時間を裂いていただき、色々お話をさせていただきました。とても静かな場所で、熊公もこんな場所に工房を持って土日に作業が出来ればな!!と、羨ましく思う場所でした。市街化調整区域で、住宅などは建てられない場所ですが、物置を作業場に、火床は外に作られていました。周りは家庭菜園や資材置き場などに使われていて、鍛冶作業をするには抜群の環境です。

 
工房の様子 裏手は菜園として使われています                  火床の様子        

 『村の鍛冶屋』さんの本業は鉄道の電設関係のお仕事で、本当に多趣味で器用な方という印象を受けました。とても人当たりの良い方で、熊公は良い方達と出会えているな!!と、感謝しました。 狩猟をされる方で、山に入られるときに使われる山刀(剣鉈・ナガサ)を作られていました。刃厚8mm、刃渡り30cm近い物を作れらている方です。鎚は2kgのものを使われている凄いパワーを持たれている方、お年は熊公と同じ年です。熊公も体を鍛えて頑張らなければ・・・・。「ベルトハンマーが欲しい!!」なんて言っていられない凄いパワフルな方でした。

 火床は上の写真の様に耐火煉瓦を組まれ、羽口として鉄管に穴を開けた物を下部中央に挿入されて使われていました。熊公の火床の2倍の広さです。コークスを使われて作業をされていました。

 
     自作されているヤットコ                    2kgの鎚 片手で振るうのは凄い!!

 道具は自分で作る。これが『村の鍛冶屋』さんのポリシーのようです。作業小屋の一部はご自分で作られていました。印象的な言葉として。
 「仕事(本業)は結果が大切だけど、趣味は途中経過が大切。 出来た物はバンバン使う。」
という物です。共感するところ大です。道具は使わなければ意味がないですからね・・・・。沢山の失敗の山を築かれて現在がある様子を実際に見せていただきました。いろいろな鋼材や地金類、本業のお仕事から得られる鉄道レールや鉄材など綺麗に整理されて置かれてありました。そして、道具類も本当に整然と置かれてあるのに脱帽!!です。

 
整頓された工具類

  
      工具も沢山ありました                鋼材は充実した物です

 熊公もただの板状・棒状の素材からナイフが作り出されてくること、軟鉄と鋼が一体になることを自分の手で実感するのが好きです。それほど器用ではありませんから、小屋を建てたりは出来ませんが、多分に『村の鍛冶屋』さんと心が一つになるものを感じました。物を作り出すことが大好きな方です。
 掲示板に「趣味の鍛冶屋募集」と、書き込み下さっていますが、本当に此処にみんなが集えたらどんなに素敵だろうと思いました。埼玉県上尾市に近い方々、是非、『村の鍛冶屋』さんに連絡を取られて行かれてみてください。

 『埼玉の村の鍛冶屋』さんの連絡先 ⇒ murano-kajiya@m2.pbc.ne.jp

 
熊公の作品が小さく見えますね・・・               ヤットコ制作中の村の鍛冶屋さん

 『村の鍛冶屋』さんは実際に山に入られるときに使われて、グリップの形状や刃の付け方、鞘の工夫などされていました。ですから、『村の鍛冶屋』さんの作品は、持った感じ、バランスに説得力がある作品でした。

 熊公は本当に素敵な方々と出会えていること嬉しいです。これからも仲良くさせていただきたいと思います。最後に貴重な2時間半の作業時間を裂いてお付き合いくださった『埼玉の村の鍛冶屋』さん、本当に有り難うございました。そして、これからも仲良くしてください。どうぞ宜しくお願いいたします!!
(2004.06.20.)





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