15,原子量は比較の質量
 
原子の中心部は+の電気を持つ陽子と電気を持たない中性子からできている。また
原子番号は陽子の数と同じである。陽子と中性子のかたまりを原子核とよんでいる。
原子核のまわりにあるのが電子である。電子は原子核の中にある陽子と同数である。
 
陽子と中性子はほぼ同じ質量だが、電子はこれらの1840分の1にすぎない。
したがってほぼ 原子の質量は陽子と中性子を加えた重さ である。
陽子の数と中性子の数を加えたものを 質量数 とよんでいる。
 
陽子6個と中性子6個からなる炭素は質量数が12である。この炭素を12Cと表し、
原子の比較の質量の基準に用いる。12Cを 12.0000 とした原子の比較の質量を
原子量 という。原子番号1の水素の原子量は約1である。
 
元素の種類は陽子の数で決まるが、同じ元素でも異なる中性子数の原子が混合している。
水素では陽子1個だけで出来ている原子が大部分であるが、陽子1個と中性子1個の
原子( 重水素 ともいう)も含まれる。従って原子量はちょうど1にはならない。
 
一般に用いられている原子量は天然に存在する元素で決められるから塩素Cl=35.5
のように小数点のつく数字となる。
主な元素の原子量 H=1.0 C=12.0 N=14.0 O=16.0 Na=23.0 S=32.1 Cl=35.5 である。
 
12Cを12.0000とした分子の比較の質量を 分子量 という。
水 H0 は水素2と酸素1でできているから 1.0×2+16.0=18.0 である。
二酸化炭素 COなら 12.0+16.0×2 =44.0 である。
 
塩化ナトリウムNaCl のようにイオン結合からなる物質、ダイヤモンドや黒鉛など巨大分子、 金属など、分子ではないので式量という。
NaCl  23.0+35.5=58.5 、CaCl  40.1+ 35.5×2=111.1になるよ。( Ca=40.1 )
 
 

ここで問題だよ。
NH の分子量を求めて下さい。

今日はここまで。じゃ、また、会おうよ(^0^`)

2006.1.3         

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答え、17

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