コキーチェ雑記帳


コキーチェ雑記帳 2003年  ババ・マルタ、マルテニッツァ
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2004年9月22日(水)

人気グッズ

 ブルガリアでも他のヨーロッパ諸国と同じように、日本のアニメはとても人気があります。
特にポケモンは、子供たちも大好き。テレビでももちろん放映されています。
みんなブルガリア語でしゃべってるので、なんだかちょっとヘンな感じ。

  写真1:結構いろんな種類がある 余談ですが、ブルガリアのテレビ放送、特に外国ものの映画やドラマの場合には、たいてい吹き替えになっていますね。 ケーブルテレビの映画専門チャンネルなどでは字幕が多いのですが、一般の地上放送や子供用のアニメでは吹き替えがほとんど。
ただ、多くの場合、原語の上にブルガリア語がかぶせられた状態なので、背後というかブラウン管の奥の方では、英語なりスペイン語なりが流れているのです。 吹き替え人員も、全ての登場人物各々に一人ずつちゃんとあてられているんか?と思われるほど似通った声が多くて、時々わけがわからなくなります。 まあ、その原因はブルガリア語がわからないということにつきるのですけど。
 ずいぶん前に日本のドラマをテレビで見たことがあるのですが 写真2:風船も (おそらくNHKだったと思う。中嶋朋子が出てたような記憶が・・・)、 そのときには、遠くのほうでは日本語が聞こえるのに、聞き取るには小さすぎ、字幕には英語が出るけどそのスピードについてゆけず、 だからといって近場でブルガリア語をペラペラしゃべられても言ってることがさっぱり! こうなると、理解しようという意欲はもちろん、心身ともに何も受け付けない状態になって、結局中身もよくわからないまま画面だけ眺めていました。 ドラマが終わったあとはものすごい疲労感だったわ。
その点、日本の吹き替えはすばらしい。ちゃんと口まで合わせて話してるし、なんといっても感情がこもってる。 ブルガリアのはな〜んか棒読みに聞こえちゃうんですよね。これはわたしだけかもしれないけど。

 おっと、話がそれてしまった。で、ポケモン。
写真3:ピカチュウマルテニッツァ 街中でもちょくちょくポケモンキャラクター、たいていはピカチュウのグッズを見ます。 陶器の人形や、面白いところではこの春ピカチュウのマルテニッツァも売っていました。 日本のキャラクターは、その他にもキティちゃんは人気があるみたい。キティちゃんの小さな ぬいぐるみを露天で見つけたので手にとったら、「キテぃ」という文字が目に飛び込んできました。 へっ?と思い、箱の裏を眺めたら、ひらがなとカタカナがぐっちゃぐちゃ、おまけに簡体字までところどころ印刷してあって、 みるからに「あらあら・・・」っていうものがあふれていましたが。

 近所の子供(男の子だけど)なんて、つい最近までポケモンキャラクターのポスターを部屋に貼ってたのに、今は「デュエマスでバトル」なんだそうです。
次回ブルガリアへ行ったら、やっぱりそんな光景を目にするんだろうか・・・








2004年6月6日(日)

ブルガリアのお茶漬け(?)<ポパール>

 時間はないが、何か食べたい!というとき、皆さんはどうしますか?
まあ、最近ではレトルト食品がいっぱいあって、和食からイタリアンまでいろいろ楽しめますが、 わたしはやはりお茶漬けなんかがいいですねえ。ごはんの上には市販のお茶漬けのりでもいいし、 梅干一つでもいいし、な〜んにもなくてもちょっと塩をふって、熱いお茶をかけるだけでも十分おいしい。 (貧しい食生活がバレそうだが) 写真1:全ての具をのせる。

 さて、ブルガリアにもこれに似た食べ物があります。それは「ポパール」。作り方は易しい。 まず、深鉢にパンを一口大に切って入れます。パンはそのままでもトーストしても、または少々硬くなっていてもかまいません。 人によってはわざわざ乾いたパンを使うときもあります。その上にシレネといわれるホワイトチーズをのせます。 シレネとは、ギリシャのフェタチーズによく似たものです。シレネがなければ、カッテージチーズでもOK. さらにその上にバター、またはマーガリンをドカンとのせます。そして熱湯をかけ、ふたをして待つこと5,6分。 「こんなんうまいんか?」と思ってしまいますが、これが意外と悪くない。
まあ、作り方はこれが一般的だそうですが、こういう食べ物は様々なバリエーションを持つのが普通。 人によってはお湯の替わりに牛乳をかけたり、砂糖を少し足したり、スパイスとしてパプリカや塩をかけたりします。 写真1:熱湯をかけて蒸らせば出来上り。
子供用には、パン・シレネ・砂糖少々またはハチミツ・牛乳といった栄養重視のポパールを作ってあげる親も多いようです。 ちなみにわたしの友人は離乳食として普通のポパールに砂糖を少し入れてミキサーですりつぶし、赤ちゃんに食べさせていました。 自分の好みに応じて、のせるものを選べばなかなかの一品になりそうです。で、このポパール、いつ食べるのかというと、複数の友人に聞いたところやはり朝食代わりにすることが多いらしい。 忙しい朝の時間にパパッと作れて栄養的にも優れているからでしょうね。(後の片付けも楽そうだし)これにコーヒー、果物で立派な朝食です。

 ポパールに似た食べ物で、「ストゥラッチ」というものもあります。これはどうもトルコから入ってきたようで、 名前もトルコ語だと聞きました。これまたものすごく簡単。どんぶりにご飯を盛り、そこに沸騰した牛乳をかけます。 最後はお好みで砂糖、シナモン、コーヒー(これはおそらくインスタントコーヒーでしょう)を入れて出来上がり。 牛乳粥の煮ていないものですね。これなんかおやつ替わりに十分使えそう?

 フェタチーズが手に入らなければ、とろけるチーズなんかでもなんとかなりそうじゃありません? 一度試してみては?







2004年5月18日(火)

バラ祭り

 ブルガリアでは5月末から6月初旬にかけて、毎年バラ祭りが催されます。 有名なのは6月の第1土日に行われるカザンラクのバラ祭りで、日本人観光客もおおぜい訪れます。 昨年のこの時期私もちょうどカザンラクにおり、10年ぶりにバラ祭りを見ました。 といってまあ、メインともいえるバラ畑での催しはパスして、町の広場に設けられた特設会場のイベントだけを見たんですけど。

写真1:カザンラクの新聞、その名も「バラの谷」。写真は去年のバラの女王。
 毎年バラ祭りの前には、その年のバラの女王が選出されます。 これは、コンテスト形式になっていて、厳正な審査の上でふさわしい女性が選ばれます。 カザンラク出身の友人によると、高校の卒業式にあたる「アビトレンスキ・バル」というパーティーがレストランなどで行われる際、 そこで候補となる何人かが選ばれ(審査員が各会場をまわって「これぞ!」という女の子を選ぶらしい)、 その後、コンテスト会場でドレスや踊りの審査を経て、最後に質問に答えるという選出方法なんだそうです。 ちなみに水着の審査はありません。
余談ですが、このアビトレンスキ・バルっていうのは、本当に華やかなパーティーで、 3月ぐらいからそのためのドレス選び、もしくはドレス作りに母娘は必死になるらしい。 ま、どちらかというと女の子が主役なんでしょうね、こういった場では。 皆さんなかなか大変なようです。

 最終日のフィナーレは、バラの女王をはじめ、老若男女いろいろなグループが町を練り歩き、 観光客を楽しませてくれます。 写真2:こんなグループも。
 畑から摘んだばかりのバラの花を民族衣装姿の女性たち (なぜかおばさんが多い。でも華やかな民族衣装の似合うこと!)が惜しげもなくこちらに向かって撒いてくれます。 その後から、大きな容器を担いだおじさんが、プシュッ、プシュッとバラのコロンをこれまた惜しげもなく振舞ってくれるんです。 (例えは悪いが、ちょうど農薬を散布する時に使うようなスプレー式の道具ね。噴霧器っていうのかしら。 ま、バラの香りできれいにしてくれるってことですね。)
写真3:コロン撒きのおじさん。
去年のフィナーレは、ドイツ人観光客に扮したブルガリア人女性が、 片言のドイツ語で面白おかしく参加者たちを紹介するのを中心に進められました。 おそらくヨーロッパ各地、特にドイツからは多くの観光客が毎年やってきているんでしょう。 そういう意味では、近い将来ドイツ語の代わりに日本語が使われるかもしれません。 なんせ、ブルガリア人に聞いても、この時期の観光客は日本人が一番多いそうですから。

 カザンラクという町は、こじんまりとして普段はとても静かなところですが、 一年に一回この時期だけは観光客で賑わいます。 でも、ソフィアや黒海沿岸の大都市に比べればのんびりとして、あまり緊張しなくても町の散歩が楽しめます。 少し歩けば大きな公園があり、そこではビアガーデンで一杯飲めるし、コンサートや様々なイベントも見られます。 写真4:移動遊園地
わたしは友人とブラブラ歩きながら移動遊園地まで足をのばしたんですが、通りの両側に屋台がずら〜っと並び、 綿飴からおもちゃ、果ては靴下や下着まで何でも売っていました。 子供に「あれ買って〜。これ買って〜。」なんてねだられているお父さんや、 針一本入る隙もないぐらいピッタリと寄り添って見つめ合っている恋人たちなんかを見ていると、 あらあら、どこでも同じだわってあらためて思いました。

 さて、今年のバラ祭りは一体どんなふうになるんでしょう。









2004年2月26日(木)

風邪を引いたら・・・ その2

 前回の続きです。
今回はのどの痛みや鼻づまりに効果のある民間療法について少し。

<のどの痛みやせきが出るとき>

1.再びラキヤの登場です。
 ラキヤ、オリーブオイル、ハチミツを各20グラムずつ器に入れ、よ〜くかき混ぜます。 それを一時間おきに大さじ一杯飲む。その際、のどに染み渡るようにゆっくりと飲みましょう。 のど元を通るときには、「あ、効く、効く〜!」と実感できますが、ラキヤが強いので、 のどから胃にかけて結構カーッときます。お酒に弱い人は、気をつけましょう。

2.またまたラキヤ。
 ナイロンの上に、脱脂綿を敷き、そこへラキヤやウォッカなどのアルコール度の高いお酒を染み込ませます。 その上から黒コショウをかけ、それを首に巻いてタオルを上から当てた状態で一晩ぐっすり眠りましょう。 (眠れるかなあ・・・?)

<鼻がつまったとき>

1. タマネギをすりおろします。その際できる絞り汁をスポイドにとって鼻に注しましょう。 ああ、考えただけで鼻がす〜っと通ってきませんか?

2. 脱脂綿を水につけ、それに塩をまぶし、鼻に詰めましょう。これも想像するだけで・・・。

 日本では、風邪を引いたときにはネギやショウガを食すことが多いようですが、 ブルガリアではよくニンニクを食べます。それも生で。普段から結構みんな生でバリバリ食べているようです。 確かにニンニクは体にいいですもんね。
でも、結局は栄養を取って早めに休むのが一番。
あと、ビタミンCをお忘れなく。







2004年2月12日(木)

風邪を引いたら・・・ その1

 立春を迎えたとはいえ、まだまだ寒い日が続きますね。

 ところで皆さん、風邪をひいたかな?って時にはどうしますか?すぐに薬に頼るのはどうも・・・って方も多いのではないでしょうか。
日本でも卵酒や梅干の黒焼きなど、昔ながらの治療法がありますよね。
これが、ところかわってブルガリアに行くとどうなるのでしょう?
少しご紹介します。

<風邪かなっと思ったら>

1.グレヤナ・ラキヤ
写真:ラキヤ「ぺシュテルスカ」ブルガリアでとってもポピュラーなラキヤ   ブルガリア人曰く、「とにかくラキヤを飲め!そして寝ろ!」と。
ラキヤとは、ブルガリアの強い蒸留酒で、日本でいえば焼酎のような物。アルコール度数40度ぐらい。 ブドウからのものが多いけれど、プラムやアプリコットもあります。
で、このラキヤをただ飲むのではなく、沸騰させちゃうんですね。そこにハチミツまたは砂糖を入れて、ググっと飲んで、バタンと寝る。 これが効く。ただし、アルコールに弱い人にはおすすめできません。 あったかラキヤのことをブルガリア語では「グレヤナ・ラキヤ」といいます。

2.グレヤノ・ヴィノ
 ラキヤは強すぎるという方には、「グレヤノ・ヴィノ」はいかがでしょう。
ヴィノとはワインのこと。つまり沸騰させたワイン。この場合ワインは赤でなくてはいけません。
赤ワインを沸騰させ、そこに黒こしょうをゴリゴリと挽いて加える。(もちろん挽いたものでもOK)  さらに、あればクローブも入れるとよろし。これも効きそうですねえ。

<熱があるときには>

1.氷嚢ならぬ塩嚢。
 つまり、氷の替わりに煎った塩を袋に入れておでこに当てる。

2.酢タオル(?)
 濡れタオルを額にのせるのはよくしますが、このタオル、ただ水で濡らすだけでなく、お酢に浸けて絞る。 これを額に当てたり、胸や足に巻いて寝るんだそうです。
これも効きそうだけれど、ちょっと匂いが・・・。でも熱が下がればありがたいですよね。

 今回はこんなところでしょうか。民間療法っていうのは、色々あってとても面白いですね。 わたしはグレヤナ・ラキヤや、グレヤノ・ヴィノはちょくちょく飲みました。 確かに熱を発散させてくれて、(あと、ぐっすり眠れる)風邪の初期症状の時にはよく効きました。 でも特にラキヤは強いお酒なので、体に合わない人もいるでしょうね。

 次回は喉の痛みや鼻づまりに効く方法をご紹介します。







2004年1月13日(火)

コキーチェお料理教室 その3

<ムサカ>

 2004年最初の雑記帳です。みなさん、今年もよろしくお願いいたします。  

 さて、昨日の成人式には街にきれいな晴着を着たお姉さんたちがたくさんいましたね。やっぱり華やかな着物姿は見ていて楽しいですね。 昨日は天気もよくて着物も安心して着られたのではないでしょうか。うって変わって今日はとても寒くて、名古屋では少し雪が舞ったそうです。 (わたしはビルの中にいたのでよくわからなかったの)冷え込みも厳しくなりそうですね。
そんな時には、あったか〜いムサカはいかがでしょうか? 作り方はとっても簡単。では、まいりましょう。

<材料> 直径約22cmの丼(?)一杯分

ジャガイモ 大3個     ニンジン 大1本     タマネギ 1/2個 
ひき肉300〜350g     塩・こしょう 少々     パプリカ 少々
卵 1個           牛乳 適宜        小麦粉 適宜
トマト 小1個 (トマトピューレまたはトマトケチャップでもよい)
写真1:作り方2

<作り方>

1. ジャガイモ・ニンジンはサイコロ切りにする。タマネギはみじん切り。トマトもみじん切り。
2. 鍋またはフライパンに油を入れ、ひき肉・ジャガイモ・ニンジン・タマネギ・トマト (またはトマトピューレかトマトケチャップ)塩・こしょう・パプリカを入れ、ひき肉に火が通るまでいためる。
3. ひき肉に火が通ったらカップ1の水を入れ、ふたをして約5分弱火にかける。
4. 味をみて、必要であればさらに塩・こしょうで味をととのえる。
写真2:作り方5 5. 耐熱の器に4を入れる。そのとき、水分は具がひたひたになるぐらいがいいので、水が足りなければここで加える。
6. 150度のオーブンで約1時間焼く。
7. ボウルに卵・牛乳・小麦粉を入れてよくかき混ぜる。少しとろみが出るぐらいでよい。
8. 6を一度オーブンから取り出し、上から7を流し入れる。その後さらに180度で約30分焼く。
9. ジャガイモに火が通っていればOK。もしあれば、上からパセリなどのみじん切りをかけてもよい。

 ブルガリアではムサカに「チューブリッツァ」という香辛料を入れます。英名は、「セイヴォリー savory」です。 あればこれを入れると味が引き締まります。なければなくても大丈夫。その他にカレー粉などを入れてもいいですね。 そのあたりはご自分の好みでいくらでも応用がききます。とても簡単にできるし、ちょっと多めに作っておいても冷蔵庫に保存しておけば 2、3日は大丈夫なので、暖めていただけます。是非一度お試しくださいね。

写真3:作り方8 写真4:出来上り

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