◆U.P.P.◆

 

 ● 製品データ
タイトル  U.P.P.
発売日  1998年9月17日 メーカー  パンサーソフトウェア
定価  4,800円 ジャンル  落ちものパズル
廉価版  なし
関連商品  なし
   
 ● 評価
外見衝撃度  キャッチーなキャラデザ、面白そうなゲーム画面の紹介と、
 スキのない作り。
 ★
超越世界観  ソウル-ファイトの国際大会が舞台ですが、何故か日本人率が
 異常に高い(8人中6人)です。愛国精神溢れるゲームです。
 ★★
声優度  ゲームをクリアしていくとおまけボイスが追加されます。留守電とか
 目覚ましメッセージとか。スタッフが自分で使いたかっただけ?
 ★★★★
演出度  奥義発動時は滑らかにアニメーションします。うっとおしいけど。
 あとラストで一枚絵も表示されるんで、まぁ合格。
 ★★★
時間報奨  キャラごとの奥義がバリエーション豊かなので、その対処法を覚える
 までが攻略要素です。あとは惰性。
 ★★
牽引力  おまけボイス入手のためにいろんなキャラでクリアするくらい。
 普通は、お気に入りのキャラで一回クリアすればお腹一杯。
 ★★
ゲーム性  ゲームのルール的には悪くない。しかしキャラの組合せによっては、
 いつまでたっても終わらないゲーム展開になり、かなり興ざめ。
 ★★
快楽性  COMのキャラ選択画面→対戦画面を往復するたびに、長いロードが
 入ります。とてつもなくダメダメ。 
 ★
芸術点  ゲームのテンポが悪く、プレイして楽しいと感じられません。
 ★
所有価値  「キッチンぱにっく」体験版が付いてるので★2つにしましたが、
 これまた画面の動きに酔うだけのつまらんアクションゲームです。
 ★★
総合評価  まじめに作られていますが、正直つまらない出来です。

40点

   
 ● コメント
イントロ
21世紀初頭、心の奥底に眠る魂の力「ソウル」をぶつけあう闘技「ソウル-ファイト」が大流行していた。精神的質量(←意味不明)をぶつけ合うこの競技は、老若男女のハンデなく戦えるので、人気はうなぎ昇り。そして今年もその大会が開かれることになった。

というあってもなくてもいいストーリーの元、8人のキャラクターがこの大会に参加します。メインのトーナメントモードでは、自分以外の7人のキャラに勝った後、条件が揃うとラスボスが登場。彼を倒すとクリアです。というわけで恒例のキャラ紹介。
・丞之介:21歳の熱血主人公。高校時代にいろいろ問題あったらしい。
・勇:15歳。MTBジュニア・トライアルのチャンピオンでもある腕白中学生。
・麻璃亜:22歳。美しさこそ全てのスーパーモデルで、タカビーキャラ。
・エンラ:27歳らしいが全然そう見えない、卑怯で変人のオカルトマニア。
・臥門:88歳。酒とギャンブルが大好きな破戒僧。
・羽純:16歳。キャピキャピ女子高生。勇の実姉。
・竜斗:38歳。日夜鍛錬にいそしむ堅物な武道家。一時期、丞之介を鍛えていた。
・ミッシェル:年齢不詳。上半身裸とバラが似合うキザなナルシスト。
・武皇:ラスボス。鎧に身を包み、その正体は一切不明。
レビュー
上述のジャンルでは「落ちものパズル」と定義していますが、実際には下から上へ球が昇っていきます。しかしゲーム性という点では落ちものと変わらないので、「落ちもの」と分類しました。プレイしてみると、球がくっついた後の形が直感的に予想しにくいという、イヤな付加要素しかありません。COMはそんなことお構いなしですが。

このことも含めて、なんとなくストレス溜まることが多いゲームというのが全体を通しての印象です。パズルのルールは、同じ色3つ並べて消すと溜まるゲージを1、2、3本消費して必殺奥義を放ち、相手フィールドを攻撃したり自分のフィールドを防御したりで、先に球が置けなくなったほうが負け、という単純なもの。しかしこれが実際にプレイしてみると、1回のプレイ時間が長い(5〜10分)ため、途中でダレてきます。しかも対戦終了ごとのディスクアクセスが非常に長くて、一度プレイすればもうお腹一杯です。

で、なぜこんなに1プレイが長いのか、考えてみました。まず必殺奥義ですが、ほとんどのキャラはゲージ1本消費でプチ攻撃、ゲージ2本で自分のフィールド防御(溜まったフィールドを軽くしてくれる)、ゲージ3本で痛烈な攻撃、となっています。ゲージ1奥義は蚊に刺されたくらいのダメージしかないので、もっぱらゲージ3奥義を繰り出すわけですが、ゲージ2奥義1回で持ち直されてしまいます。すなわち、ゲージ3本使って攻撃してもゲージ2本で回復。こうなると、なかなか終わりません。さらに、出現する球が3個固定ではなく、1〜3個のランダムであるため、フィールドに溜まるペースも遅かったりします。さすがに後半では泡球も出現して消しにくくなるフィーチャーも入っているんですが、それでも横幅が7列と微妙に広いことも手伝って、落ちものパズルに慣れたプレイヤー同士であればいつまでたっても終わらないです。どちらかが飽きるまで。

総評:
キャラごとに異なる奥義のバリエーションとか、いろいろなキャラでクリアすると増えていくおまけボイスとか、ゲームとしてそつない作りを目指していることは理解できます。しかしプレイしていて気持ちよくない。COMの繰り出す攻撃はうっとおしいし、防御もいたずらにプレイ時間が延びるだけ。こんな快感の得られないパズルゲームをダラダラと続けてまで、おまけ要素出現に付き合いたいとは思いませんでした。
攻略ガイド
ラスボスである武皇の出現条件ですが、難易度ノーマル以上でノーコンティニューのようです。また、おまけボイスの追加は異なるキャラでクリアしないと増えません(ノーマルモード時)。マニュアルにこれくらい書いてくれてもよかったのに。
あと、キャラ選択のときに△ボタンで決定すると2Pカラーになります。
出演声優
三石琴乃、かないみか
関連ソフト
花組対戦コラムス(SS、DC/セガ)

 

   

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