◆センチメンタルジャーニー◆

 

 ● 製品データ
タイトル  センチメンタルジャーニー
発売日  1998年9月23日 メーカー  バンプレスト
定価  6,800円 ジャンル  通行料型ボードゲーム
廉価版  なし
関連商品  なし
   
 ● 評価
外見衝撃度  ここまひ氏のSDキャラが勢ぞろい。
 ★★
超越世界観  ドラゴンを召喚したり、流れ星を落としたり、UFOに送迎してもらう、
 人間離れしたヒロイン達が貴方をお待ちしています。
 ★★★
声優度  セリフはフルボイスです。
 ★★★
演出度  ヒロインを連れて旅していると、自分の番で呼びかけてくれます。
 ちょっとうれしい。
 ★★
時間報奨  プレイする上でのテクニックはそんなにありません。
 一度プレイすればわかる程度。
 ★★
牽引力  ヒロインのセリフ・リアクションが多彩で飽きにくいです。
 ★★★
ゲーム性  日本一周旅行ゲームに同行するヒロインをプラスしたことで、戦略に
 バリエーションが生まれ、良い感じに仕上がっています。
 ★★★★
快楽性  移動確認がわずらわしくて、ゲームのテンポを阻害している点は、
 改善の余地アリです。
 ★★
芸術点  エンディングでヒロイン達がプレイヤー評価してくれるところが新鮮。
 ★★
所有価値  おまけドラマCD付きです。
 ★★
総合評価  接待ゲームとして使えます。ヒロインの好みがかぶるとさらに白熱。

50点

   
 ● コメント
イントロ
あの「センチメンタル・グラフティ」が、ボードゲームになって帰ってきた。最大4人で遊べるこのゲームは、主人公の一人となって全国に散らばっている女の子とツアー旅行を楽しむゲームです。旅の行く先々で2人の思い出を重ね、好意値を上げていきましょう。誰かが規定数(デフォルトでは3人)のヒロインとのツアーを終了したところでゲームセット。12人のヒロインの好意値の合計が、一番高かったプレイヤーが優勝です。

いつもなら12人のヒロイン全員のプロフィールをずらずら書き連ねているところですが、有名なので割愛します。各自ネット等で検索してください。
レビュー
ゲームは人間とCPU合わせて4人で行ないます。ゲームを始めると「カード」(攻撃カード、防御カード、アイテムカード)と「プランカード」(ヒロインに提示するツアーが記されたもの。名称にカードと付いているが前記の「カード」とは別物)が5枚ずつ配られます。このとき、5枚入りの袋を順に選んでいくのですが、手番が後のプレイヤーから好きな袋を選べるという平等性への配慮がいい感じです。

実際のゲームの手順は少し複雑です。まずヒロインのいるマスに止まり、そのヒロインが気に入りそうなツアー(プランカード)を提示します。ヒロインが承諾してくれたら一緒に旅行を開始。プランカードに書かれた目的地(3〜5箇所。順不同)を巡っていきます。目的地に着くとヒロインからメダルと好意値をもらうことができますが、早すぎたり遅すぎたりすると、もらえる量は少ないです。途中、他のヒロインがいるマスを通過するときはうまくやり過ごさなくてはなりませんし、他のプレイヤーや前作にはいないお邪魔キャラ「花子さん」が妨害してくることもあります。こうした妨害を撥ね退けて、全ての目的地を巡るとツアー達成。ボーナスカードや好意値をもらうことができます。

要は目的地巡り系のゲームに過ぎないのですが、このヒロインという要素を加えたことで、奥の深いゲームシステムになっています。まず、2人旅を楽しむという目的があるために、早すぎても良くないというところがミソ。サイの目の大きさだけで勝敗が決まるゲームになっていません。また、メダルを消費することでサイの目を指定したり、一度に振るサイの数を増やすこともできるので、サイの目が原因で負けることはありません(出目が小さくて目的地に届かなかったのは運が悪かったのではなく、そこでメダルを消費しなかった戦略のミスなのです)。また、ヒロインとツアーの相性・ヒロインと所持しているアイテムカード(プレゼント用)との相性・ヒロインが持つヒロイン技(メダルを消費していろいろな効果を及ぼす)の実用性・ヒロインが現在いるマスとの距離・プレイヤーの好み(これ重要!)といった様々なパラメータが、さらにゲーム性を高めています。

なお、ツアーの途中で得た好意値は、相合傘を彫るというアクションで消費していきます(勝利条件計算時は還元されます)。ここに他のプレイヤーがヒロイン同行で通過・停止すると、相合傘を彫ったプレイヤーに好意値を吸い取られてしまいます(または、3倍の好意値で上書き可能)。電柱や駅の掲示板や石碑に相合傘を彫り、それを上書きするさまは実にシュールですが、よく通過するポイント(本州と四国の連絡線など)に彫ると有利といったゲーム性の面で、オッケーな仕様です。

総評:
ゲーム終了になると、ヒロイン一人一人からゲームの感想を聞かせてもらえます。お気に入りの順に、プレイヤーへ好意値ボーナスが与えられる(順に+300、+200、+100、+50というように)のですが、一度も旅行に誘ってもらえなかったヒロインは機嫌悪くして全員-100なんて評価を出すのがちょっと面白かったです。
攻略ガイド
ヒロインの好みにこだわりがなければ、沢渡ほのか・星野明日香・山本るりかといった高速移動できるヒロイン技を持ったヒロインで早上がりする戦略をオススメ。妨害中心で行くなら、七瀬優のヒロイン技が使えますが、ゲームの進行を遅くするので嫌われる可能性大。他キャラへちょっかい出す技は、自分の手番を1ターン犠牲にすることを考えると、その場しのぎになっても長い目で見たら損です(貴方と妨害されたプレイヤーが遅れるぶん、第三者が有利)。
なお、ヒロインの出身地へ連れて行くとイベントが発生します。また、ヒロインの好意を高くしてゲームを終わると、そのヒロインとのエンディングが見られるそうです(未確認)。
出演声優
前田愛、小田美智子、米本千珠、今野宏美、満仲由紀子、西口有香、牧島有希、岡本麻見、鈴木麗子、鈴木麻里子、岡田純子、豊嶋真千子
関連ソフト
桃太郎電鉄シリーズ(PCE、SFC、PS等/ハドソン)、ジェットセットラジオ(DC/セガ)

 

   

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