◆ルナ・ウィング◆

 

 ● 製品データ
タイトル  ルナ・ウィング 〜時を越えた聖戦〜
発売日  2001年7月12日 メーカー  翔泳社
定価  6,800円 ジャンル  恋愛ADV・戦術SLG
廉価版  SuperLite 1500 シリーズ/2003年3月27日/サクセス/1,500円
関連商品  攻略本、原画集あり。
   
 ● 評価
外見衝撃度  この魔乳は危険すぎます。
 ★★★★
超越世界観  世界の危機という割に、登場人物が身内ばっかり。
 話広げてもなんか薄っぺらで、地に足ついてないです。
 ★★★
声優度  マニュアルで強くアピールしているわけではありませんが、
 このラインナップなら問題なし。
 ★★★★★
演出度  OPアニメはやや弱い。ギャルゲー故、一枚絵はやはり綺麗です。
 ★★
時間報奨  戦術SLG部分は、育て方を間違えるとハマるんですが・・・。
 それさえ気をつければレベルアップは簡単です。
 ★★★
牽引力  ストーリーが進んでいくと水着シーンもあるので。
 ★★★
ゲーム性  戦術SLG部分は、それなりに楽しめます。悪くない。
 恋愛ADV部分は、もっとがんばりましょう。
 ★★
快楽性  ディスクアクセスがもっさりしていて、ちょっとストレスたまります。
 ★★
芸術点  賢者なのにメイドにしか見えないネリーさんに★3つあげます。
 ★★★
所有価値  発売が遅れに遅れたのに、廉価版が出るのはずいぶん早かった
 です。その意味で今、廉価版を買うのはお得感があります。
 ★★
総合評価  買う人はわかって買うから金返せ、とは言わないと思うけど・・・
 普段ギャルゲーやらない人が、魔乳だけで買うと後悔します。

58点

   
 ● コメント
イントロ
マニュアルやゲームのオープニングで背景を語っているんですが、仰々しくてわかりづらいです。箇条書きでまとめてみました。
・惑星セラには5000年前に栄えたエルセリオという超文明があった。
・惑星セラにはベルガという衛星がある。
・セラにはセラードの民が、ベルガにはベルガードの民が住んでいる。
・セラードにとってベルガは闇の星であり闇の神。
・エルセリオは闇の神の僕であるゼルアザによって滅ぼされた。
・ゼルアザという名前は口に出してはいけないので「死」と呼ばれている。
・エルセリオを滅ぼした後も、ゼルアザは一年に一度、天災を引き起こしてセラードを苦しめている。それは衛星ベルガが最もセラに近づく日である。

この背景を理解していないと話が楽しめないとか、そういうことはありません。背景を知っていても知らなくても、ストーリーはつまらないです。

それより登場するヒロインを紹介したほうがいいですね。
・シルファ:王女兼司祭。同い年。主人公と昔会話して以来一目ぼれ。
・セシル:幼馴染。同い年。昔、異性を意識せずに遊んでた。
・パティ:格闘家。1こ下。主人公が尊敬する隊長の妹。兄フェチ。
・ルル:不思議少女。7歳下。未来からやって来た。唯一の貧乳。
・アリシア:ベルガの戦士。同い年。主人公の父(彼女の師匠)フェチ。
・チロル:考古学者。2歳上。物知りで快楽主義で恋愛奥手お姉さん。
・ネリーさん:船の頭脳体(賢者)。年齢不詳。メイド服着用の能天気。
・ミルカ:アイテム屋店主。5歳上。フェロモン発散欲求不満系。
レビュー
これ、発売が1年半くらい延期しませんでしたっけ?そのせいか、21世紀に発売された割には声優さんのラインナップがちぃとばかし懐かしい面々になっております。何かしらの工程で遅れが生じた、難産だったんでしょうね。詳細はわかりませんが。

それを踏まえた上でこのソフトを評価してみると、実は批判めいたことは何も言えなかったりします。システムの古臭さも当時は最新、ってほどじゃないけど、かなりいけてたかも。いろいろな女の子に声をかけるとPB値(プレイボーイ値)が上昇してしまい、攻略が難しくなる(実際は気にしなくていいです)とか、新要素もありますしね。絵柄も塗りも20世紀なら流行の最先端です、きっと。でも、風呂敷広げるだけ広げて畳みきれてないストーリーは・・・当時でも困ったもの扱いされてたと思われます。

そう、一番語るべきところはやはりストーリーでしょう。反目する2種族の間に生まれた主人公は、その血に悩みながらも正規軍の一小隊として、世界の平和、そして腐敗した教会から真実を暴くために戦う、という展開です。最後はこの星の悪の根源と戦うところまでくるんですが、実に薄っぺらい。会話相手は身内だけで、外部の情報がない。実はこれって主人公の妄想?植物人間になった主人公が見てる夢?って思えてくる。さすがに後半は悪役が出てきますが、彼らも顔出ししたと思ったら「実は俺が仕組んだ」ってバラして、次の戦闘シーンでやられるだけだし(復活なし)。安すぎ。

ある意味、本当のロールプレイではあるわけです。この手のゲームは大概、一方その頃・・・悪の四天王は・・・とか出てきて、主人公が知らないことをプレイヤーに明かしちゃったりするんですが、このゲームはそれがない。主人公の知っている情報とプレイヤーの知っている情報が完全にイコール。その志は立派だけれど、現実的にはイタイです。周囲に批判してくれる人物が居ないまま会話のキャッチボール続けていると、やがて自我が増大して、よくある新興宗教の教祖サマみたいになってくるんです、人間って。まぁこのゲームの主人公も最後は絶対悪に4人だけで立ち向かっちゃってますから。

総評:
このソフトを最後に、翔泳社はゲームを一本も出してないところを見ると、何かしら気付いてしまったんでしょうね。ちょっと残念です。
攻略ガイド
このゲーム、レベルによる強さの差が結構大きくて、レベルが2違うだけで一方的な戦いになってしまいます。順にシナリオを追っかけているだけでは、そのうち敵のレベルに追いつかなくなって来るので、後半(エピソード3)からランダム戦闘で経験値を稼いでくる必要があります。
このランダム戦闘は、一度行った場所に再び行くと発生します。場所によってマップと出現する敵の種類・数は決まっているので、楽に稼げるマップを覚えておくといいでしょう。オススメはボドニーの森、温泉、都市ではカーラント、プリラー、クレイゾン。人間型の敵が出現せず、一方向から攻めてくるマップが楽だと思います。
なお、ランダム戦闘で出現する敵のレベルですが、これは主人公のレベルと等しいです。ですから、主人公のレベルだけが突出していると、ランダム戦闘がかなりきつくなります。パーティー内で主人公のレベルが一番低くなるように、普段から攻撃機会を調整しましょう。あ、全てのヒロインのレベルを上げる必要はないです。お目当て+使い勝手のいいキャラ2人くらい。オススメはやはり回復が出来るシルファ、全体魔法のルル、移動力・攻撃範囲に優れたアリシア(槍なので通常攻撃で貫通があります)あたりでしょうか。

また、レベル上げなんかかったるい、シナリオだけ見られればいいという人向けに、以下の裏技もあります。タイトル画面で「NEW GAME」を選んだ後、オープニングデモ終了時からゲームが始まるまでの間、L1、R1、L2、R2を押しっぱなしにします。成功すると、主人公のレベルが25になり、ヒロイン達のレベルが35になります。しかも、全てのアイテムと武器、防具、装飾品、オーブを1つずつ持っている状態でゲームが始まります。
出演声優
南央美、笠原弘子、吉田古奈美、坂本真綾、清水香里、水谷優子、根谷美智子、かないみか
関連ソフト
BLACK MATRIX(SS、PS/NECインターチャネル)、電脳天使〜デジタルアンジュ〜(PC、PCE、SS/テクノポリスソフト)

 

   

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