隠し部屋へようこそ vol.15

シクラソマについて

書こう書こうと思ってのびのびになっていたシクラソマとは何かということであるが
とりあえず独断と偏見が入りますが、自分勝手にまとめておくことにします。

まずシクラソマの語源であるが、Fish-baseによると
ギリシャ語でKichle+somaとされている。
このkichleとは魚のベラのことであり、somaとは体である。
すなわちベラの体を持つ魚という意味である。
なので本来はキクラソマと呼ぶ方が良いのかもしれない。

分類上は中南米に生息する淡水魚でスズキ目ベラ亜目シクリッド科に属する魚を指すのであるが
昔からの流れで属名が決まらずに暫定的にCichlasomaとされているものも多く残っており
属名がCichlasomaとされているものの中には
私たちがこのサイトにおいてシクラソマ(極悪)と呼んでいるものとはまた少しニュアンスが違ったものも含まれている。

すなわち私が勝手にシクラソマと呼んでいるものは中米・カリブのシクリッド。
そして南米の一部の魚種である。

代表的なものは大型になるドヴィやマナグエンセ。
シンスピルスやテキサスシクリッドなどがよく知られているのではないだろうか。

南米の一部の魚種というのは
FamilyがCichlidae(Cichlids)でSubfamilyがCichlasomatinaeに属しているもので
中大型のものである。
ここでなぜ中大型なのかと聞かれても困るのだが、
南米の小さい魚はシクラソマとなんとなく思えないのである(笑。

Caquetaia属 パナマにも生息するアンブリフェルムを含み、スペクタビリス、クラウシー、マイヤシー。

未分類のCichlasoma属であるフェスタ。

Hoplarchus属のプシッタクス。

Hypselecara属のテンポラリス、コリファエノイデス。

Uaru属のアンフィアカンソイデス、フェルナンデゼェペジィ。

南米種でシクラソマと思えるのはこれぐらいではないだろうか。

悩ましいのはグリーンテラーと呼ばれる、Aequidens rivulatusであるが、
SubfamilyがCichlasomatinaeであるのだが、基本的にエキデンスはシクラソマとは
一線を画しているような気がするので、仲間には入れていない(笑。
しかしなぜこの魚が比較的小型で丸い頭のエキデンスに属しているのかという疑問もなきにしもあらずなのだが。

シクラソマと一緒にされがちなアストロであるが、
FamilyがCichlidaeでSubfamilyがAstronotinaeであるので
これは昔からずっと、シクラソマとは分類上でもはっきり区別されている

Cichla属やCrenicichla属のSubfamilyはCichlinaeであり、
GeophagusはGeophaginaeとなっており、こちらもシクラソマとは別種である。

以上、いろいろとご意見やご異論もございましょうが、
それもまた聞かせていただきたいと思います。


参照 http://www.fishbase.org/home.htm