人間の安全保障対策
To: 2022/05/01 16:02
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人間の安全保障対策
ここで人間のと冠したのは安全保障対策と言えば国家のと来るのが普通だからです。人間と国家とは
おおにして相反します。ずっと以前に靖国神社の遊就館で映画を見た時、太平洋戦争の原因は米国が
日本の満州における「特殊権益」を認めなかったからだと甲高い声で言うのを聞いて、現地民の特殊権
益はどうなんだと疑問を抱きました。国益というものは国の支配者の利益であり、一般に国民の利益と
は異なると思います。
ロシアは5/9にウクライナに対して宣戦布告か
という記事をインターネットで読みました。5/9はロシアの対ナチス・ドイツ戦勝記念日だそうです。宣
戦布告によって総動員をかけるのが目的だと言われています。今までの戦争は「特別軍事作戦」だった
そうです。
これは大日本帝国が日中戦争をシナ事変と矮小化しながら、不用意に戦線を拡大し抜ける事のできない
泥沼に陥った事にそっくりです。苦しまぎれに大日本帝国は石油と鉄の輸入を全面的に頼っていた当の
米国に真珠湾の奇襲攻撃の後で宣戦布告するというヘマをやらかしました。その結果米国の当時強力だ
った平和運動は一瞬に吹き飛び、米国民はルーズベルト政権の下に団結して太平洋戦争に突入しました。
ロシアがウクライナに宣戦布告して国民総動員をかけたらどうなるでしょうか。私はそれはプーチン政
権の没落につながると思います。それによりロシア連邦の国民に対してプーチンが「計画どうり進行中」
としていた嘘がまずバレます。次にウクライナ政府がナチスであり、国民を弾圧しているという嘘もば
れるでしょう。もしそうならロシアの当初の計画のように二日でキーウは陥落、二週間でウクライナ全
土の占領が成った筈ですから。何よりも国家総動員により自分や家族に召集がかかれば初めてロシア連
邦の国民は「嫌だな」と感じる筈です。今でも低いロシア軍の士気が更に低くなるでしょうし、ロシア
連邦を構成する諸共和国がロシア連邦政府即ちプーチン政権に離反する動きがでるかも知れません。。
仮に国民総動員をかけてもロシア軍の戦力増強には役立たずでしょう。何故なら足らないのは人員では
なく兵隊の士気と武器だからです。自国でマイコンを作れないロシアは台湾からの輸入が途絶えたので
精密誘導ミサイルの増産は困難でしょう。もう既にかなりのミサイルを撃ち尽くしているのではないか
と思います。何より不足しているのは戦争の大義です。自国が攻撃されているのでもないのに戦う理由
をロシアの若者は見いだせないのではないでしょうか。
大日本帝国は国家総動員により800万人という兵隊を確保しましたが、肝心の武器が足らず兵力増強に
は役立たずでした。末端の兵隊には小銃すら行き渡らない有様でした。重い大砲の輸送に苦労し、馬や
牛が死ぬと後は兵隊が担ぐ有様でした。一番の問題は糧秣の補給であり制空権を取られて太平洋の島々
に残る兵隊の大半は戦闘よりも餓死、病死するという悲惨な結果に終わりました。栄養失調になったの
は銃後も同じです。兵隊を取り過ぎて国内が労働力不足になり、戦争継続が困難になったのは愚かとし
か言いようがありませんね。
ロシア化政策
ロシアは占領地で通貨をルーブリに替え、学校ではウクライナ語を禁じ、ロシアを賛美する歌などを歌
わせているそうてす。NHK TVでその様子を見て私はマリー・キュリー伝の一節を思い出しました。
マリー・スクロドフカが小学校に通った当時ポーランドはロシア帝国の支配下にありました。ロシアの
視学官が学校に来るといつもロシア語が一番できるマリーが指名されて視学官の質問に答えました。
視学官が満足して引き上げると幼いマリーはわっと泣き出したそうです。
同じ事は我が大日本帝国もやりました。戦争の大義としてアジア植民地の開放を掲げた大日本帝国の努
力の成果の一つでしょうか、半世紀前私が米国留学した時に同じ屋根の下に暮らしていたインドネシア
人が「見よ東海の夜は明けて」を歌って聞かせた事です。私はお返しに「ブンガワン・ソロ」を歌って
感心されました。
インドネシア人は「日本はオランダ人を追い払ったが、結局支配者としてオランダ人と同じだった」と
言っていました。大日本帝国が支配地に神社を作り、宮城遥拝や禊を現地民に強要した事が最も嫌われ
ましたね。
今ロシアが占領地でやっている事は大日本帝国にそっくりです。またプーチン政府は来る5/9に祝おうと
する戦勝の当の相手ナチス・ドイツに思想も権力構造もそっくりです。まさに20世紀の亡霊ですね。
以下日本人としての安全保障対策についての愚考を簡単に述べます。
[1]食糧と エネルギー自給率の向上
食糧は私が子供だった頃に日本国は殆ど自給していました。詳細は下記URLを見て下さい。
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/012.html
何より江戸時代は鎖国をしていたので食糧自給率100%だった筈です。しかも4千万人もの大人口を国内
資源だけで養っていました。当時から一世紀以上経った今日の技術を用いれば十分日本の食糧自給は可
能な筈です。
私達は4/20に神奈川の自宅に三か月ぶりに帰りましたが、庭の草の繁茂に驚きました。小さな畑の除草
にまる一日かかりました。雑草を除くとジャガイモの芽があちこちに出ていました。
日本は温暖で雨が多いので農業には最適な国土です。広大なロシア、ウクライナ、米国、カナダ、オー
ストラリアとは異なる機械化により生産性を上げられると思います。山がちな日本にはトラクターより
も耕耘機が適している所も多いでしょう。広い国では単作大量生産が適しているのに対して日本は多品
種少量生産が適していると思います。ロシアのウクライナ侵略のため今年は小麦の世界的な不足が心配
です。日本は稲の増産に加えて今年の冬は水田に麦の二毛作を行うのが良いでしょう。
エネルギーの自給
ロシアのウクライナ侵略でエネルギーの世界的な逼迫が起きています。しかし何れにしろ化石燃料は
いつか枯渇するのでこれは再生可能エネルギーへの大転換の好機だと思います。日本は国内資源により
エネルギーの自給が可能だと私は考えています。少し古いですが私の検討結果を下記URLに公開してい
ます。
生活様式の見直し
昔の日本の国民病は結核と胃癌でありその原因は栄養不良と過労でした。現在の日本の国民病は肺癌や
糖尿病でありその原因は栄養過多と運動不足です。食糧やエネルギーの価格が10%上がればその分食べ
る量を減らし、自動車の利用を減らして自転車や徒歩を活用すれば良いと思います。日本の食糧廃棄率
の高さは無駄というより犯罪だと私は思います。田舎の私の従兄は300m離れた所にも車で行くと言っ
ていましたが心臓を悪くしたのは運動不足のせいではないかと私は思います。
[2] 安全力の向上
戦争の防止に止まらず、台風、火山の爆発、地球温暖化、小惑星の衝突など自然災害の防止。軍事と民
事は技術的には大部分が共通します。軍事とは土木と補給である事は豊臣秀吉の高松城の水攻め、そこ
から近畿までの中国大返しなどを見るとよく分かります。GDPの小さいロシアは早晩戦争継続が困難に
なると期待していますが、対するウクライナには世界が軍事、民事、避難民の保護などの援助を続けれ
ばロシアに勝利する事も可能だと私は考えます。
今朝のNHK日曜討論のテーマは日本国憲法でした。日本国憲法の柱は基本的人権、民主主義、平和主
義です。日本国憲法は「国際問題解決の手段としての」戦争と「武力による威嚇」を禁止しています。
自衛の権利は自明の事であり憲法に書くほどのものではありません。むしろ書くと有害ですね。米国憲
法に国民の「武装する権利」を明記している事が米国に充満する銃による犯罪が止まない一因でしょう。
武力による威嚇の禁止とは「武力により威嚇されない義務」と同じでありそのための防衛力を持つべき
でしょう。ウクライナにおける戦争が示しているように現在はミサイルと宇宙からの監視の時代です。
四方を海に囲まれた日本では戦車等は無用です。宇宙ロケットのdocking技術を用いて我国にミサイル
を撃つものは自国にその核弾頭が返ってくるシステムを開発すれば核兵器の脅威は無くなります。それ
こそ専守防衛だと私は考えるのですが。
今回の知床での海難事故について私は一番の問題は午後一時に第一報が二時前に最後の連絡があったの
で第一報があった時に何故直ちに救助に向かわなかったのかという事だと思います。船の衛星電話が、
また本社の無線通信用アンテナが故障していたそうです。安全管理が全くなっていなかったですね。
海上の安全には衛星通信が必須です。船の大きさで一律な規制を行う現行行政は問題ですね。大小を問
わず客船にはすべて衛星通信機の設置を義務つける必要があると思います。
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+ 市吉 修
+ 二十一世紀を楽しく生きよう会
+ HP ; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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