差出人:	Osamu Ichiyoshi <osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp>
送信日時:	2018年11月4日日曜日 18:26
宛先:	
件名:	ある世界とありうる世界

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非線形増幅器の線形化と複素モデル解析
なる技術論文をHPにUpしましたのでよろしければご覧ください。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/Linearization%20and%20Complex%20Model%20Analysis%20of%20Nonlinear%20Amplifiers.pdf

ある世界とありうる世界
上の技術論文で用いる数学的道具は複素関数論です。通常私達が現実に触れる信号はcos(ωt),あるいは
sin(ωt)などの正弦波です。但し、tは時間、ωは角周波数。これに対して我々通信技術者の基本的道具はその
二つを対にした複素正弦波です。
  e^(i.ω.t) = cos(ωt) + i.sin(ωt)
ここでiは
  i x i = -1
なる虚数単位(imaginary number)

今は数学史の章となりましたが問題はこの虚数を数と呼べるかどうかです。これは数学者の間で長年論争が続きま
した。金額にしろ、畑の面積にしろ日常生活で人が扱う数は 
      -1 x (-1) = 1
なる乗法規則に従うものばかりですから。即ち二乗すれば必ず正となり決して負になる事はありません。

結論を言えば日常生活で使う数は実数(real number)であり、科学技術の基礎となる数は実数と上の虚数を合わせ
た複素数(complex number)と言うものです。見方によっては複素数こそ基礎的な数であり、実数や虚数はその特別
な場合だと見なせます。
例えば実数x, yから構成される複素数を
  z = x + iy
とすると複素数には対になる複素共役z*があり
  z*= x - iy
複素数の実部x, 虚部yは
  x = (z+z*)/2  ,  y = (z - z*)/2i 

今角周波数ωにある信号とは前述の複素正弦波信号です。それではcosineとかsineとかの我々が触れ得る信号
の周波数は何かと言えば
    cos(ωt) = (e^iωt + e^(-iωt) )/2
      sin(ωt)  = (e^iωt - e^(-iωt) ) /2i
即ち周波数ωとそれと符号が反対の-ωの正負二つの周波数成分を持つ素波の合成波である事が判明します。
私達は日常生活で正負の周波数を区別して扱う事はありませんが通信技術者は複素正弦波信号を駆使して通信
網を構築しています。

sine, cosineの微分や加算、乗算規則が複雑極まる事は高校数学で多くの数学嫌いを作る原因かも知れませんが
、複素正弦波で考えれば演算規則は極めて単純ですのでそれらの公式を暗記する必要も無いくらいです。

ある世界とあり得る世界
上に分かりきった事を述べたのは私達が住んでいる世界は現実と非現実の二つの世界からなるのではないかと思
うからです。人はその置かれた現実に閉ざされてその非現実、即ち可能性に気付かない事が多いのではないで
しょうか。特に若い人は境遇に関わらず、その前には無限の可能性があるのに毎年多くの若者が挫折し、最悪は
自殺に至っているのは返す返すも残念です。
己が可能性に気づけと叫びたいですね。その一つの方法として、しばしば日常生活を離れて近隣の地域や遠隔の
野山を駆け回る事をおすすめします。

非現実の世界は現実の世界より遥かに大きく、そこの探究はより広汎、深遠かつ簡明な原理や万人に幸福をもたら
す世界の実現に到る道をひらくものだと考えています。
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* 市吉 修   Osamu Ichiyoshi                     
* 二十一世紀を楽しく生きよう会                     
* Human Network for Better 21 Century       
*  <http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/> 
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