四元ベクトルについて
2021/03/26 23:19
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今週は以下の課題にかなり集中しましたので報告します。
線形代数概論
と題する小論をHPにUpしましたのでよろしければご覧下さい。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/Elements%20of%20Linear%20Algebra.pdf
これは以前報告した四元vector論で紹介したHamiltonの公式の発想の出所を私なりに確認してみたい
と線形代数を整理してみたものです。Hamiltonの公式は四元数を用いますが私にはvector演算の方が
分かり易いので四元数を変形した四元vector論を用います。
四元ベクトルZとはスカラー部xと三次元ベクトル部[u> = u1.[1> + u2.[2> + u3.[3>より成るものです。
ここで[1>,[2>,[3>は考えている系の座標ベクトルです。表記法として
Z = x + [u> = (x, u1, u2, u3)
同様に四元ベクトルW = (y, v1,v2,v3)であるとすると
加算は Z + W = ( x + y, u1 + v1, u2 + v2, u3 + v3)
と全く通常のものと変わりませんが乗法が少し変わります。
Z (x) W = x.y - <u].[v> + x.[v> + y.[u> + [u> x [v>
即ちスカラー数の乗算は普通の乗算と変わりませんがベクトルuとvの四元ベクトル乗算は以下のよう
に内積がスカラ部、外積がベクトル部を生じます。
u (x) v = - u.v + u x v
四元ベクトルの更なる内容については下記URLをご覧下さい。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/Quarternion%20Vector%20theory.pdf
四元ベクトルの応用
¨ 三次元空間におけるある軸の周りの回転
これはハミルトンの四元数の応用として宇宙ロケットの姿勢制御に用いられています。
四元ベクトルを用いると内容は等価ですが計算はよりすっきりと簡単になります。
その他四元ベクトルにどんな物理的意味があるのか考えていたら特殊相対性理論で次の事に思い到りま
した。
時空の保存量
慣性系Kに対して一定の速度vでx方向に移動している慣性系K’について、Kにおける四元ベクトル
(ct, x, y, z)とK’における四元ベクトル(ct’, x’, y’, z’)の間には次の等式が成立します。
(ct)^2 – (x^2 + y^2 + z^2) = (ct’)^2 – (x’^2 + y’^2 + z’^2)
これは真空中の光速不変の原理そのものです。
この量は四元数
Z = ct + [r> = ct + x[1> + y[2> +z[3>
の自乗
Z (x) Z = (ct)^2 – (x^2 + y^2 +z^2) + 2ct.[r>
のスカラー部に当たります。
相対論的運動量の保存
運動量についても四元運動量に上の時空の保存量と類似の関係があります。
慣性系Kにおいて速度V, K’において速度V’で運動している物体の四元ベクトルは
P = Po + [P> = (Po, Px, Py, Pz) = Mo.(c, Vx, Vy, Vz)/√(1- (V/c)^2 )
但しMoは物体の静止質量、Vx, Vy, Vz, Vはそれぞれ速度のx,y,z成分、及び絶対値である。
V^2 = Vx^2 + Vy^2 + Vz^2である。
四元運動量Pの2乗は
P (x) P = Po^2 – P^2 + 2Po.[P>
そのスカラー部は
Po^2 – P^2 = Mo^2 (c^2 – V^2) / ( 1 – (V/c)^2) = (Mo.c)^2
慣性系K’においても同じ値(Mo.c)^2に等しいのは明らかです。
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+ 市吉 修
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+ HP ; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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