プーチンのロシアに思う国家と人民の生き方
To: 2022/05/21 16:45
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2月24日の衝撃
今年に入ってからロシアがウクライナ国境に20万人もの兵隊を投入して軍事演習をしているのを聞いて
も21世紀にまさか戦争が始まるとは思わなかったので2/24のロシア軍奇襲には誠に驚きました。私は
ひと晩よく眠れませんでしたので私なりに事態を分析してプーチンのロシアの政治と軍事手法が大日本
帝国にそっくりな事から「20世紀の亡霊」と題する小文をHPに掲載しました。
プーチン政府はウクライナ政府をナチスと決めつけ、その圧政から人民を解放するとの大義名分を掲げ
ましたがナチス・ドイツの同類はプーチン政権の方だと思います。国家秘密警察による政敵の暗殺と反
対運動の弾圧、報道の自由の圧殺、更にはロシア民族主義など瓜二つです。プーチン政権は報道機関を
弾圧して政権の宣伝機関におとしめ国民を騙して権力を維持して来ましたが、遂には自分をも騙して無
謀な戦争を引き起こしました。曰く、奇襲によりウクライナ軍を壊滅させ、二日で首都キーウを陥落、
傀儡政府を立てて二週間で作戦終了。これを聞いて私は大日本帝国陸軍のインパール作戦を思い浮かべ
ました。インパール作戦は終結まで半年かかりましたがプーチンのキーウ作戦は一か月で瓦解しました。
先日荒木進著「ビルマ敗戦行記」(岩波新書)を読みながら私の父から聞いた敗走状況を思い出しました。
荒木さんは軍の組織を保ったままの敗走でしたが私の父の場合は各自バラバラに山中を敗走してタイに
出たのでした。インパール作戦では日本軍の敵は英印軍でしたので現地住民は局外中立で殆ど逃げて無
事でしたがキーウ近郊のロシア軍撤退跡には正視できないほど残虐な住民虐殺が明らかになりました。
まさにナチス・ドイツの所業と同じです。いびつな人種思想による意図的な犯罪ですね。ロシアのTVが
ウクライナの民族主義者云々と報道するのを見ると正にロシアの方こそそれだろうとおかしくなります。
人の世界観は正にその人の裏返しだと思います。
ロシアは世界最大の領土を有するので超大国だと思っていたらそのGDPが130兆円即ち日本の1/4と聞
いて驚きました。ロシアの主要な輸出品目は天然ガス、石油と小麦及び兵器だそうです。それ以外には
めぼしい強みはなくμコンピュータも自国では作れません。もはや手持ちのミサイルも大半を撃ち尽く
しましたと見られますが台湾等からのマイコン輸入も途絶えたので補充は困難でしょう。片やウクライ
ナには欧米の支援が続けば戦力が充実して早晩ウクライナが反転攻勢に出てロシア軍を国外に放逐する
事を期待しています。核兵器の使用はロシア軍人も人ならば実際には無いであろうと期待しています。
日本は第二次世界大戦の惨禍が骨身に沁みて国際問題解決手段としての戦争は永久にこれを放棄すると
憲法に規定しました。言わば帝国主義からの卒業宣言です。平和主義のおかげて日本は戦後70年以上平
和が続き、国民の生活水準が著しく改善しましたが、米国やソ連は世界各地で戦争を続け何万人もの戦
死者、何百万人もの難民を生じました。その続きが今のウクライナの受難ですが戦争の惨禍はこれで終
わりにしたいものです。私はロシアを徹底的にたたいて「戦争をするものは滅びる」事を確立すべきだ
と思います。
戦争はなぜ起こるか
専門家が山ほど解説書を書いていますが、私は単に権力の病だと考えます。古代中国では権力は天が与
えるものとされました。絶対主義時代の西欧では王権神授説が権力の合理化に使われました。日本国の
成立宣言とも言える日本書紀は天皇が神の子孫であると宣言しています。何れも権力は神託であるとい
う主張です。その神とは人間が造ったものですから正に自家撞着、でっちあげに他なりません。最初か
ら思想の病ですね。
十八世紀にJ.J.ルソーが社会契約論を著して「権力は人托なり」と確立しました。それは民主主義その
ものですが、A.リンカーンにより「人民の、人民による、人民のための政府」と簡潔に表現されました。
人は如何に生きるべきか
(1) 学びを怠るべからず
上述の如く権力の基盤は人民を騙す事にあります。真実は事実の背後にあり意外に見えないものです。
真実を捉えるには常に学ぶ事が必要です。昔ロシアの革命家レーニンが青年の集まりで演説をするとい
うので「青年よ、武器を取れ」と言うのだろうと期待して行ったらレーニン曰く「青年の義務は学ぶ事
である。」
私はそれを万人に訴えたいと思います。TVやインターネットに溢れる軽佻浮薄の言をみると危ういもの
を感じます。国民がバカなら民主主義は返って危ういものになってしまいます。
(2) 独立独歩
スリランカの経済破綻を見るとあんなに自然に恵まれた国がなぜ経済破綻するのか不思議です。観光立
国などは他国に頼り過ぎではないでしょうか。借金のかたに中国に港の管理権を99年間とられているそ
うですが、これは清国が大英帝国に香港を99年間取られた歴史を繰り返しているのではないでしょうか。
新型コロナが始まった二年前にはマスク不足が問題になりました。これは中国からの輸入に頼り過ぎだ
ったわけです。私はなぜハンカチを使わないのか不思議でしようがありませんでした。中国はマスクで
西欧諸国に恩を着せて猛烈な反発を招き、返って台湾への接近をもたらす結果になりました。
日本における植物の成長力は英国の二倍はあるようです。我が家の庭の雑草の繁茂は恵まれた日本の国
土の生産力の証拠です。明治維新まで鎖国をしながら4千万の人口を支えた日本は今の生産力なら十分
食糧自給ができるはずです。
飢えは恥よりつらい、こう言って意に反する仕事をする事は更につらいのではないでしょうか。国民を
弾圧する官吏は生活のために意に沿わない事をするのか、あるいは権力者の意を盲目的に信じるのか、
人は自分自身を騙せる唯一の動物ですから。何れにしろそれは苦ですね。
ロシアのエネルギー依存から抜け出すために国内にある資源、日光、風、水、波、地熱、bio mass等を
活用して持続可能なエネルギー自給体制を確立する絶好の機会だと思います。ご参考
(3)人のつながり
「ひと」と「ふた」とは語源は同じでしょう。どちらも音が似ていますから。私はここに日本人の哲学
を見ます。即ち人とは一人であるが、それに止まらず二人でもある。以下帰納法により三人、四人ひい
ては万人。人とはつながる者なり。孫達が育ち、言葉を獲得していく様を見るとまさに実感します。人
とは人のつながりなり。ずっと昔インドで発見された狼に育てられた人の子は夜に遠吠えをするなどそ
の行動は狼そのものでした。何年たっても遂に言葉を習得できませんでした。
集会、結社の自由、信教の自由、学問の自由、報道の自由、、、
が憲法により国民に保障されているのは何故でしょうか。そういうものは支配者はすべて持っています。
そして権力を用いて人民の自由と団結を制限しようとします。従って人民もそれらの自由を憲法で保障
されているのだと思います。何故なら権力の源は人民にあるのですから。
日本の法は宣命、詔勅、法度の名が示すように支配者がその意志を通達として人民に課すものでした。
自然法学において法とは権力を規定してその乱用を制限するものです。何故なら権力の源は人民にある
のですから。
自然法学
人の人たる権利を奪う
いかなる権利も人にはあらず
人は本来自由かつ平等なり
人生大道
人は違いを受け入れて 己が道を歩むべし
いかなる道を歩むとも 進まば世界が広がらむ
おのおの異なる地にありて あまねく道を求むれば
道は繋がりて大道となり 人は行き交いて共に生きむ
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+ 市吉 修
+ 二十一世紀を楽しく生きよう会
+ HP ; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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