生育期後半


        6月11日 田植え後55日  出穂45日前

 平年値から計算して出穂45日になりました。
 への字稲作にとって一番大切な時期です。
  
 我が家の田んぼ(右)が元肥ゼロにもかかわらず
 隣の田んぼより色が上がってきたのが判ります。

 左の田んぼは中干しをしてチッソも切るので
 ますます黄色くなるはずです。


    隣の田んぼ

  ただ今分けつが40本を超え
  過密状態になっています。

  そろそろイモチ病の心配が--


        我が家の田んぼ

    ただ今分けつが平均15本です。

    チッソ量で正味4Kg散布します。


          6月15日   出穂40日前  

 施肥から4日で葉色がいちだんと黒くなりました。

 カラースケールで、コシヒカリが5〜6・キヌヒカリが
 7程度になるよう管理します。

 右下の写真が我が家のコシヒカリの様子です。


急に葉色がさめ黄化し始めました。

これまでの葉っぱより1段と長い
葉っぱがヒョロンと伸びだせば
出穂40日前のサインです。


           6月25日   出穂30日前  


  稲作最大の山場『幼穂形成期』
  に入り節間が伸び始めます。

  下葉が枯れているのは出すぎた分けつ
  が成長できず枯れて行くためです。

  上葉に点々とある灰赤色の斑点は
  『イモチ病』の病斑です。

    サムネイルです。CLICKして下さい。

我が家の田んぼは真っ黒で背も延び
ましたが、まだ株の中はスケスケです。

今のところ病気の心配もなさそうです。





サムネイルです。CLICKして下さい。


            7月5日   出穂20日前


 我が家の田んぼは中干しもチッソの中断も
 しません。

 生育量は隣の田んぼを追い越しました。

 葉色も逆転したままです。

 やや葉先が垂れていますが、今年の日照
 不足ではしょうがないか。

 隣の田んぼ

 40本以上に増えた分けつが生育
 できず枯れてゆきます。
 現在生き残りが1株20本程度。

 元肥は枯れてゆく藁のために
 使われたようです。


 我が家の田んぼ

 分けつがやっと20〜30本になりました。

 分けつと同時に節間伸長が始まり、
 幼穂も出来てきています。

 中間追肥はこれらの同時進行のために
 無駄なく使われます。


      7月5日 現在の稲の様子と品種特性。(撮影距離は同じ)

コシヒカリ キヌヒカリ    どんとこい
出穂20日前
分けつ多く、背高く、
葉色やや濃い。
出穂30日前
分けつ少なく、背低く
葉色濃い。
出穂40日前
分けつ多く、背低く
葉色薄い。


      7月12日  まもなく出穂 穂ばらみ期

 隣の田んぼとは10Cm程の高低差があるのですが
 稲の背丈が逆転しました。
 また、止葉が出揃い株が立ってきました。

 肥持ちのよい粘土質の田は葉色がさめないので
 穂肥は省略し、中間追肥1発で施肥は終了です。

 砂地及び早期田植えのコシヒカリはこの時期やや
 葉色がさめてくるのでIB化成15〜20Kg散布します。
 いわゆる2山への字です。


左の写真から出穂前の穂を
抜いて比較してみました。

最終的に生き残った
茎は15〜20本。

今年はイモチ病と
下葉枯れが目立ちます。




後期の分けつまで出揃い
茎数は20〜25本です。

まだ下葉まで元気です。

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隣の田(左)の穂は穂長18Cm
1次枝梗9本、止葉長25cmで
葉色黄色く模範的な姿です。

我が家のコシヒカリは穂長21Cm
1次枝梗12本、止葉長35cmで
葉色黒く倒伏が心配な姿です。
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     7月20日 出穂 開花期


 低温と日照不足のため生育が1週間
 ほど停滞しましたが、やっと出穂を
 始めました。これで平年並みに
 戻ったことになります。

 右は同一距離から撮った写真です。


     隣の田んぼ

 肥料も水も切ったのですが
 穂が伸び上がって出るので
 背が高くなります。

 最終的に残った穂は1株あ
 たり15本前後です。

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      我が家の田んぼ

 肥料も水もほしいだけ
 与えていますが、葉が大きい
 割に出穂位置が低いので
 がっしりした姿になっています。

 穂数は20本前後で余裕が
 あります。

       CLICKして下さい。



   つづく

    

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