『 ・・・ RE? RE!  ― (2) ―  』

 

 

 

 

 

 

 

 ― 時間は少し遡る。

 

 

 

   ジ  ジジジ ・・・・   パチ ・・・! 

 

そのバーのネオンサインは 飽きもせず点滅を繰り返していた。

金髪の青年は ついたり消えたりする G の文字をチラリ、と眺め 皮肉な笑みを浮かべた。

 

    へッ  BLACK  GHOST  だあ??  

    ・・・ なんでこんな店 選ぶんだよ?

 

習慣でちらり、と何気なく周囲に視線を廻らしてから 彼は軽い足取りでバーへの階段を降りていった。

 

「 ―  よう ・・・ 誰かと思ったぜ 」

カウンターに席を占めていたスキン・ヘッドが グラスを持ち上げ合図をした。

「 髪の色 変えたのかぃ。 」

「 ・・・ ま  な 。 

青年は曖昧に頷くとスキン・ヘッドの隣に座った。

「 この店 ― 趣味の悪いネーミングだな! 」

「 そりゃ スカールに文句をいえ。 」

「 ふん。   ・・・ 何年ぶりかよ? 」

「 ・・・ あの時以来だから  ほぼ3年  か。 」

「 ・・・ ふん  あ   バーボン たのむ。 」

青年はバーテンに慣れた様子でオーダーをした。

「 お〜〜〜 いっちょ前にバーボン、だと?  お前さん、確か未成年 ・・・ 」

「 っるせ〜な。  これ 見ろよ。 」

金髪は 内ポケットから何かを引っ張り出した。

「 うん?  IDカード ・・・ か。   え。  お前 ・・・! 」

「 へっへ・・・ アンタとご同業さ、 SISのオジサマ。 」

「 ・・・ へえ〜〜〜〜〜 ・・・・   で 年齢はサバ読んだって訳かい。 」

「 よ〜〜くオレ様のこと、見ろよ。 」

「 うん ?   ・・・・   !   ジェット お前 ・・・ ? 」

「 へ ・・・ エイジング ( 加齢処置 )ってヤツさ。 いっくらなんでも18歳じゃ マズいだろ? 」

「 ふ〜〜〜ん ・・・ NSAか ・・・・ 」

「 どうでもいいだろ。   で  用事ってなんだよ。 」

「 ・・・  ドクターから召集がかかった。   お前の元にだって何回も届いただろうが。 」

「 ・・・ ・・・・・・ 」

 

  ― カラン ・・・  ジェットのグラスで氷が揺れる。

 

「 ウンともスンとも言ってこない・・・って。 ドクターが心配してたぞ。 」

「 ・・・ グレート。  アンタ ・・・ 行くのか。 」

「 我輩か?   ああ ・・・ ちょいとキツい所なんだが。 ドクターの頼みとあれば

 仕方ないからな。  」

「 ・・・  皆 ・・・ どうしてる。 」

「 まだ会っておらんので詳しいことはわからんが。  それぞれ元気なはずだ。

 そうそう アルベルトもご同業だぜ。  マドモアゼルは舞台で成功している。 」

「 ふ ・・・ ん。  そりゃ ・・・ よかったぜ    それで  」

「 ああ ・・・ ? 」

グレートは 新しいタバコに火を点けジェットに向き直る。

「 ・・・ いや ・・・ なんでもない。   オレは ―  パス だな。 」

「 おい。  本気か。 」

「 ああ 本気さ。  本気だから言うんだ。  オレは ― オレらは解散したんだろ。 」

「 しかし ! 」

「 ともかく オレはパス。  これでもいろいろ・・・忙しいんだ。

 一応さあ〜〜 まだ < 新人 > だしな〜〜  それに改造中なんだ。 」

「 改造 ・・・だと??  NSAで か。 」

「 へ ・・・ あちらさんの要望に応えね〜とな。  一応 組織のメンバーってことで。 」

「 ふぇ〜〜〜〜 お前さんの口からそんな言葉、聞くとはなあ〜〜

 おっとそんなことより。  おい 本当に来ないってのか。 」

「 何回も同じこと、言わせんな。  それとも耳から耄碌したのかよ、 SISのオジサマ。 

ニ・・・っと笑うと 彼もタバコを咥えた。

「 ま  そんなワケで ―  皆にヨロシク な 」

「 ―  おい。  お前 ・・・ ジョーとは 」

「 ・・・ 悪ィ  あんまし時間、ねえんだ。  そんじゃ 」

ジェットは席を立つと 紙幣をカウンターに置いた。

「 我輩が誘ったんだ ― いらんよ。 」

「 ワリカンだ。  SISに借りは作りたくねぇ。 」

「 ・・・・・ 」

バサ ―  コートを羽織りなおすと、 青年はそのまま席を立ち出ていった。

「 ・・・  退場、か。   ふん ・・・ ヤツは知らんのか。 それとも ・・・ 」

  フ −−−−− ・・・・  紫煙を盛大に吐くと グレートはタバコを捻った。

「 ―  さあて ?  この筋書きにどんでん返し は あるのかな。 」

 

    カラン  ・・・   グラスの中で残りの氷が融け落ちた。

 

 

 

 

「 ―  そうか。  ジェットは ・・・ 来てくれんかったか ・・・ 」

「 申し訳ない。  我輩の説得には応じてくれなかったです。 いやはや・・・力不足で

 ・・・ お恥ずかしい。 」

「 いや ・・・ 彼には彼の事情があるのじゃろう ・・・ 我々はもう解散したのじゃ。

 ワシに無理強いをする権利はないよ。 」

「 でも!  有事の際にはって約束したじゃないですか。 」

「 ピュンマ ・・・ それは ・・・ そうなのじゃが。 しかしなあ それぞれ事情が ・・・ 」

「 それはわかりますけど、 でも! 」

「 ピュンマ。  アイツは ― 変わっていた。 我輩も一瞬 目を疑ったぞ。 」

「 ? 変わっているって ・・・ ? 」

「 加齢処理を受けた、と言っていた。  向こうの組織でやってゆくためには 

 必要なことだったんだ。 」

「 ・・・・ !  そ そうなんだ ・・・ わかったよ。 煩く言ってごめん ・・・ 」

「 いや よいよ、ピュンマ。 皆 <事情あり> じゃものなあ・・ 」

「 博士 ・・・ 僕こそすみませんでした。

 それはそうと・・・  ジョーは? まだ 帰ってこないのかな。 」

「 ああ ・・・ ヤツは我輩のところからフランスに 回ったはずだぞ。 」

「 フランソワーズのところだね。   彼女 ・・・ 来るかなあ ・・・ 」

「 うむ ・・・ 公演中、と聞いておるでのう ・・・ 」

「 ―  そっか ・・・ やっと夢が叶ったんだね。 」

「 ・・・ ワシは ・・・ 」

「 博士。  マドモアゼルこそ ・・・ もうこんな商売、忘れて欲しいと思うのですがね。 」

「 ・・・ だ ・・・ ね・・・  ジョーも 辛い役目だねえ・・・ 」

「 ・・・ それがリーダーの務め、だから なあ ・・・ 」

「 ・・・ ん ・・・ 」

彼らは一様に目を逸らし 溜息ばかりが室内に満ちていった。

 

 

 

遠い天体から地球にやってきた宇宙船は 秘密裏に懸命に修理されていた。

そして 異星からの船のただ一人のクルーも 元気を回復した。

彼も  ―  まだ歳若い少年だったが 邪悪なエネルギーと対決するべく共に出立するという。

国際宇宙研究所のお偉方は 微妙な表情だ。

地球側としては心強いことだが 年端も行かぬ少年を < 闘い > に巻き込むことには

心理的に抵抗がある。

「 しかしなあ  安全は保証できんのだよ? 」

「 構いません。  皆さんが僕に力を貸してくださるのですから 案内人をするのは当然です 」

「 しかし ・・・ 」

「 この艦のことも 僕が一番わかっています。  お願いします !

 そしてなんとしても ゾア の侵略を防がなくては! 」

「 そうまで言ってくれるのであれば地球側も喜んで ― いずれ我々自身の問題にも

 なりますからな。 」

「 それを阻止するためにも!  僕も参加させてください。 」

「 サバ君・・・ ありがとう。 おお そうだ、君に、地球でもっとも頼もしい助っ人を紹介しますよ。 」

「 本当ですか!?  僕 ・・・ 足手纏いには決してなりませんから! 」

「 頼もしいですな。 では 少々時間をください。 

 

 

 

  ― そして ジョーはフランソワーズを伴って戻ってきた。

「 ― マドモアゼル ・・・!  いいのかい、 その ・・・ 」

グレートが真っ先に訊ねた。

「 皆!  久し振りね! 会えて嬉しいわ、 元気だった? 」

「 ああ 〜〜 」

彼女の輝く笑顔に、そしてしっかりと側に寄りそうジョーの姿に、 メンバー達はもうそれ以上

余計な質問はしなかった。

二人は二人で二人だけの結論を出したのだ ― それに口を挟む必要はない。

こうして ゼロゼロナンバー・サイボーグ達は サバ少年を水先案内人としてアル晴れた朝 ・・・

密かに旅立ったのである。

 

 

「 ―  オッケー。 5分後に加速開始し 大気圏を離脱します! 」

ジョーは国際宇宙研究所の管制官に連絡すると ―  大きな溜息を吐いた。

「 ほう?  天下の009もお疲れかな。 」 グレートが早速茶々をいれる。

「 いや!・・・・ いや  ・・・・ 疲れてない、と行ったらウソになるよ。

 このフネは素晴しい構造だけど― 初めての土地に向かっての航行は不安で一杯だもの 」

「 だ  な。  早いトコ、宇宙空間に出ちまわんとな〜 」

「 そうだね。  やはり老人と赤ん坊に留守番を頼んできたのは正解だったね。 」

「 うむ ・・・ 」

 

   ゴ −−−−−−−   ゴ −−−−−−− ・・・・・ !

 

異星のフネは極めて順調にこの星から完全に離脱する準備を整えていた。

メンバー達から 次々に準備完了の報告を受け、 ジョーは大気圏離脱へと舵を切る。

「 ―  3分後、 クリスタル・エンジンに点火、大気圏を離脱する。 」

「 了解。 」

「 了解 ・・・ いやあ〜〜なかなか快適なフネだなあ〜 」

「 了解。 クリスタル・エンジン点火準備完了。 うん、このエンジン出力、にわくわくさ。 」

皆 緊張しつつも 久々の<ミッション> に昂揚感を漲らせている。

 

    ああ ・・・  以前のミッションの時みたいだ 

 

ジョーはメイン・パイロット席で 少しだけほっとした気分だった。

 

    ・・・ あ。  同じ、 じゃあないんだよな・・・

 

ちらり、と視線を動かせばイヤでもサブ・パイロット席が目にはいる ― 主のいない席が。

 

    いや。  もう割り切ったはずだよ  

    ジョー!  明日のことに集中するんだ!

 

ぶん、と頭を振って ジョーはエンジン点火のレバーに指をかけた。

 

「 !  なにか接近してくるわ!!   あ ・・・  誰か 来る ! 」

 

突然 フランソワーズが声をあげた。

「 なんだってェ〜〜  ここをどこだと !  空も天辺に近いんだぜ! 」

「 大型の猛禽類とちがうカネ? 」

「 ううん ・・・鳥じゃないわ ・・・  あ! 」

「 何だ???  フランソワーズ、 詳細を報告してくれたまえ。 」

「 !  と 停めて!!!  船をとめて〜〜 ! 」

「 な!? なんだ、どうした? 」

「 とにかく止めて!!   お願い〜〜〜 」

「 だからどうしたというのだ フランソワーズ? 」

アルベルトが席を立って彼女の側に駆け寄った。

「 ジョー。 ともかくクリスタル・エンジン点火は待ったほうがいらしい。 」

「 了解。  減速するよ。   ・・・・っと ・・・ 」

ジョーは顔を顰めつつ強制減速へと操作をしている。

「 ・・・ っくそ  ・・・フラン〜〜 どうしたっていうんだい? 」

「 ―  彼 よ!  追ってきたの。  ハッチを開けて! 」

「 追ってきた?  この船を、か。  いったい ・・・ 何者が? 」

「 そうよ!   そうなのよ!   ―   ジェット ! 」

「 な なんだと?! 

「 なんやて〜〜 そな むちゃな〜〜 」

「 ―  って 自前で飛んできたっていうわけかい??  なんとまあ・・・ 」

「 ・・・ うむ ・・・ 無茶は よくない 。 」

異星の宇宙船のコクピットは 一瞬騒然となった。

 

 

 

「 へ ・・・ ちょっくらバテたかな〜〜  

金髪の青年は すたすたとコクピットを横切ると どさり、 とサブ・パイロット席に身を投げた。

「 ・・・ ったく無茶なヤツだな! 」

「 ほい・・!  お前なあ レディの前だぞ? なんて格好してるのだ? 」

 ばさり、とグレートが上着を投げつけた。

「 う〜〜っす !  ま 結果オーライってことでいいじゃん。  防護服、予備があんだな〜 」

彼はもぞもぞと 深紅の服の上着に袖を通している。

「 予備じゃあないわ。  これ ・・・ 貴方のよ、ジェット。 」

「 へ?? 」

フランソワーズがマフラーを渡しつつ 言った。

「 オレ、 行かねって言ったぜ。 」

「 そうだけど ・・・  博士が    ギルモア博士がもっていってくれ・・・って。

 研究所に備えてあったアナタの防護服 ・・・ 博士が直接持ってきてくださったのよ。 」

「 ・・・・  !  」

「 だから ―  」

「 ・・・ よ  よけいな  こと ・・・・ 」

彼は俯いたまま しきりとマフラーの結び目を弄くっている。

表情はみえないし、相変わらずのスラング満載なカルい調子なのだが ・・・

「 ・・・ちぇ ・・・ む 結べねえ ・・・ じゃん ・・・ 」

慣れたはずの作業に手間取り、 声が震えている。

「 ジェット。  人の気持ちを 大切にしろ。 」

のそり、と寡黙な巨躯が近寄ってきて 彼の肩をぽん、と叩いた。

「 ・・・ へっ ・・・・ 」

「 お前、やってきた。   それでいい。 我々は ― 仲間だ。 」

「 ・・・・ ふ ふん ・・・ 」

「 ジェット。  君 ・・・ 随分その ・・・ 変わった ね?  」

ジョーが言い難そうに言葉を途切らせる。

髪の色や顔つきだけではなく 彼のボディは以前とはかなり仕様が変わっていた。

全員が 固唾を呑んで見詰めている。

「 あ〜  まあ な。  向こうさんにもいろいろと都合ってモンがあってよ ・・・ 」

「 ― 黙って飛び出してきたのか?  NSAを ・・・ 」

「 おっさん〜〜  いっくらオレでもよ、今はいちお〜 お仕事 してんだぜ?

 ・・・ 休暇ってヤツさ。 

「 そ そうなの?  ああ なんでもいいわ。 

 ねえ そうでしょ、ジョー。 皆 ・・・   これでわたし達 揃ったのよ。 

 ミッションにはやっぱり全員 居ないと ― ダメでしょ。 」

フランソワーズが 殊更明るい調子で発言し、 メンバーたちもうんうん・・・と頷いている。

「 うん そうだね。  さあ ・・・ イッキに飛ぶよ!  旅はまだ始まったばかりだからね。 」

「 お おうよ。   へえ〜〜〜 コレがなんちゃらいう船かよ? 」

「 細かい説明は後でするよ。  ともかく ― イシュメール 大気圏突破します。 

「 了解! 

全員が自分のシートにつき、発進作業の確認に入った。

 

  ― 数分後。  異星の船は白い優雅な翼を広げ宇宙の大海原へと飛び立っていった。

 

 

 

異星からの船には 有能な水先案内人が同乗していた。

まだ少年の彼は 故郷の星を邪悪な侵略者に追われ、銀河系まで逃げ延びてきたのだった。

「 僕はまだ成人ではないですけれど 出来る限り協力します! 」

「 ありがとう!  よろしく頼むよ。 えっと  ・・・ 」

「 ジョー!  サバ でしょ。 」

「 あ ご ごめん  サバ君。  ぼくは島村ジョーといいます。 」

イシュメールが自動航行になっている間、 メンバーたちはサバを囲みおしゃべりをしたり

また互いに近況報告などしあって 和気藹々とすごしている。

「 アイヤ〜〜〜 皆はん♪  ちょ〜っと一息〜〜 お茶たいむ せえへんか〜〜 

 張々湖飯店自慢の点心でっせ〜〜 」

大人が丸まっちい顔にいっぱいの笑みで ワゴンを押してきた。

「 ほう〜〜 こりゃこりゃ・・・ 久し振りに味であるなあ〜〜 」

グレートが早速つまみあげる。

「 グレートはん! あんさん、相変わらずお行儀、悪おまっせ〜〜

 皆はん、お茶あがってチョウよ〜   ほい 坊?  コレはワテらの星のお菓子でっせ。 」

「 オカシ ・・・ ? 」

サバ少年は 白くてふかふかの点心をもらい、目を丸くしている。

「 お菓子いうのんはなあ〜 人生をちょいと楽しくする地球のヒミツ兵器やで。

 一口 食べてェな  ほんなら、すぐにわかるで。 」

「 ・・・ はい。 」

サバは不思議そうに頷き おそるおそる・・・ 餡饅を一口齧った。

「 ・・?  うわあ〜〜〜 ・・・・  おいしい〜〜 」

「 ひゃひゃひゃ〜〜 これでアンサンもワテらの仲間あるネ 」

メンバー達も次々に 張々湖飯店特製・点心に手を伸ばす。

「 美味しいわあ〜〜♪  」

「 大人〜〜  も一個くれ〜〜  うめェ〜〜〜 」

「 この味はクセになるよなあ・・・  おいジェット? 落ち着いて食べろよ〜〜 」

「 笑い、ますます人生を美味しくする。  笑いを運ぶ食べ物は宝だ。 」

わいわい賑わっている仲間達をながめつつ、 アルベルトはジョーに呟いた。

「 おい ヤツとはどうした。  あの時にままなんだろう? 」

「 ・・・ う  うん ・・・ さっきは普通にサブ・パイロットの業務をやってくれたよ。 」

「 ふん ・・・  随分と形 ( なり ) を変えて。 何を考えているんだ。 」

「 どんな人生にするか はそれぞれが決めることだもの。 他の人が口出しする権利はないよ。

 ― アルベルト。  ひとつ、頼みがあるんだけど ・・・ 」

「 なんだ。 」

「 ウン。  このミッションの間、 解散の前みたいに ― 司令塔になってくれないかな? 」

「 どういうことだ。  リーダーはお前だろうが。 」

「 ウン ・・・ でもミッションではずっと君が司令塔で 上手くやってきたじゃないか。

 今回も同じ役割で・・・って思うんだけど。 」

「 ― お前、 ヤツに気兼ねしてるのか。 」

「 そんなことない!  ・・・ けど、折角あんな風にしてでも 参加してくれたんだもの。

 <以前と同じ> で いいだろう? 」

「 ・・・ 俺はかまわんが。  一応 他のヤツラにも訊け。 」

「 うん。 」

「 それはそうと。 お前ら ・・・ どうしてるんだ?  」

「 え???  ジェットとは! さっきが3年ぶりの 〜〜 」

「 ば〜か。  お前とフランソワーズのことだ! 」

「 あ ・・・ ああ  へへへ ・・・ うん、 すご〜〜〜〜く綺麗な白鳥姫はね〜〜

 星になって王子と結婚したのさ。  」

「 はあ??? 」

「 ともかくぼくら ・・・ やっと二人っきりになれたよ〜〜 」

「 バカ!  ミッション中だろうが! 」

 ごいん。   アルベルトの鉄拳がユルく飛んできた。

「 いって〜〜〜  へへへ  コレも久ぶりだね♪ 」

「 ったく ・・・  ま 帰ったらケジメ、つけろよ 」

「 ん。  もう決心は固まっているよ。 」

「 そりゃ よかった。  ・・・ しかしこのフネは凄いな 」

「 うん。 残念だけど、地球にこれだけの技術はないよなあ 〜〜 」

「 ―  天使 ・・・! 」

「 ???  え なになになに  ピュンマ〜〜〜 」

「 ・・・ 天使だと思わないかい ・・・ 

「 ??? 」

ピュンマはいつの間にやら 舷側の大きな窓の側に立っていた。

「 んだよ〜〜〜 宇宙に天使がひらひら飛んでるってのかよ〜〜 」

「 ジェットはん!  口にモノ、いれたまンま喋ってはあかん。 行儀悪いで。」

「 天使がどうかしたのかい ピュンマ。 」

「 うん ・・・ いや。  このフネ さ。 このフネのシェイプって なんとなく天使っぽくないかな。

 こう ・・・ 白い翼を広げてさ・・・ 」

彼はまだじっと外を眺めている。  その窓からはイシュメールの翼の部分が見えるのだ。

「 う〜ん??・  天使ってか ・・・ 白鳥だよ。  勇気ある白鳥・・・ ね? 」

ジョーは微笑んでフランソワーズを振り返る。

「 ・・・ ええ そう かも ・・・ 」

目と目を見あわせて 二人はにっこり笑みを交わす。

「 け!  へいへい お熱いこって。  続きはキャビンでど〜〜ぞオ〜〜 」

「 ま!  ジェットったら! そ そんなんじゃないわ! 」

「 マドモアゼル〜〜 そう無碍に断定するな〜  boy がフクザツな顔をしておるぞ? 」

「 あ ・・・ あの! そ そういう意味じゃなくて〜〜 ジョー〜〜  ね?」

「 ウン わかってるってば フラン〜〜♪ 」

「 うふ ・・・ ジョー ・・・ 」

「 フラン ・・・♪ 」

   ・・・ け!   残りのメンバー達は さっさと背を向けた。

「 天使  ―  なにか気になるのか。 」

じゃれあっているワカモノたちを傍目に アルベルトはぼそりと訊ねた。

「 ・・・ あ  うん。  ミッション直前にね  ― 興味ある化石を発掘したんだ。 」

「 発掘??   ピュンマ、 お前 ・・・ その方面に鞍替えか? 」

「 あは ・・ 鞍替えっいていうか。 ちょっと興味が出てきてね。

 実は今、 考古学を勉強中なんだ。  いずれはその方面に進もうと思って ・・・

 それで教授を手伝って調査隊に参加したんだけど ―  

「 ― 天使の化石  を発掘したのか!? 」

「 いや  そこまでは断定できていない。 ただ ―  翼のある生き物 なんだ。

 ううん、 鳥類じゃない。  翼のほかの身体的特徴は哺乳類と類似しているよ。 」

「 ほう ・・・ そりゃ 大ニュースじゃないか。 」

「 でもまだ断定できないからね、 発表していないんだ。

 だから ・・・ このフネの翼部分を見ていて つい ・・・ 思い出したってわけさ。 」

「 ― 漆黒の宇宙を飛ぶ 天使 か。 」

「 うん。 」

「 この天使は我々を 何処に導こうとしておるのか ・・・ 」

一同は 言葉を途切らせ宇宙空間の闇に視線をとばす。

「 ・・・ これは 神様から課せられた試練なのかしら ・・・ 」

「 いつも 側にいるよ。 」

ジョーは 少し震える白い手をしっかりと握り締めていた。

 

 

 

サイボーグ達が操る異星の船は 人類にとっては未知の宇宙空間領域へと進んでいった。

「 なんだ?  スターゲート? 」

航路図を前に アルベルトが訊ねた。

「 はい。  そこを通り抜けることで航行距離を一気に稼げます。

 地球へ来る時も スターゲートを潜りました。  もっとも 僕は冷凍睡眠中でしたから

 経験した、とは言えませんが。 」

サバは唇を噛み俯いた。 彼はただ一人の生き残りなのだ。

「 ふん? しかしこの船が航行してきたのは事実だ。 」

「 それは そうですが。  肝心の時にお役にたてなくて・・・悔しいです。 」

「 ンなこと、気にすんなって。  ちゃ〜んとこのフネが覚えてるってばよ。 」

「 え。 フネが? 」

「 ん〜  」

サブ・パイロット席で ジェットは脚をコンソールに乗せうう〜〜んと伸びをしている。

「 なんつ〜か な。  メカにはメカの 記憶 みたいなモンがあってよ〜

 一回経験したコトは スムーズにできんだ。 」

「 そうだね 〜  機械にも記憶があるっていうか ・・・ 経験値はちゃんとモノを言うよ。 」

ピュンマも うんうん・・・と頷いている。

「 そ  そうなんですか?? 」

「 ああ。  俺達は半身以上が < 機械 > なんだ。

 我が身の中の相棒の性格はよくわかっている。  経験の有無でメカの動きは全然違う。 」

「 ―  それじゃ。  そのゲートを通って一気に飛ぼうよ〜 」

ジョーもパイロット席から 仲間たちを振り返る。

「 よし。  全員配置につけ。 」

「 了解! 

アルベルトの指示にサイボーグ達はそれぞれの部署にスタンバイをした。

 

 

 

「  ・・・ スター・ゲート ・・・ 抜けました ・・・ 」

「 う ・・・・ うむ ・・・ 」

コクピットの中に メイン・パイロットであるジョーの声が とつとつと聞こえ

返答、というより唸り声にちかい響きが 中央コンール付近から飛んできた。

「 ・・・・ な なんだか  壮絶な体験であった ・・・ 」

「 ―  大丈夫か?  フランソワーズ ・・・ 」

「 だ ・・・ 大丈夫 ・・・ ちょっと頭痛がしてふらふらする  ・・・ だけ ・・・ 」

ゼロゼロ・ナンバー達はなんとかスター・ゲートを潜り抜け、イッキに長距離を移動した。

「 皆さん !   大丈夫ですか!? 」

サバが席を離れ、 メンバー達の周囲を歩きまわっている。

「 全員 ・・・ 無事 だな。 」

アルベルトの音声とともに 脳波通信がぴしぴしと伝わってきた。

「 って〜〜〜〜  ・・・・ おい オッサン〜〜〜 ヴォリューム、さげろォ〜〜〜 」

 

  「  !!!  4時の方向から 高エネルギーの束が!? 」

 

今度はフランソワーズの声が 響き渡った。

「 な なんだって !?? 」

驚愕の声はすぐに消え各人は自身のコンソールに齧り付き必死で操作している。

「 ジョー! 避けられるか?! 」

「 ―  やるっきゃないよ! 」

 

     バシュ −−−−−−−− ッ!    ガ −−−−− ン !!!

 

「 うわ 〜〜〜 !!! 」

船体が激しく揺れた。   が なんとか直撃は免れた模様だ。

「 ! ダガス軍団です! 」

「 だがす? なんだ、そりゃ・・・ 」

「 僕たちの故郷を破壊したヤツラです。  ・・・待ち伏せしてたんだ・・・! 」

サバが歯噛みをしている。

「 ふ フネの損傷は ?! 」

「 ・・・・ と とりあえずメイン機関は ―  無事だね! 」

「 ひぇ 〜〜〜 ・・・・  お。  敵さんの位置、確認! 」

「 こちらも確認しました。  皆、データを送るわ。 」

「 叩こうぜ!  え〜と?  このフネにだって武器はあんだろ?  」

「 また来るわ! 」

「 了解〜〜  今度はもっと上手く避けるよ! 」

「 データ! 送ったわ! 」

「 サンキュ!  ちょっと揺れるからね〜〜 」

ジョーがなんだか楽しそうに言う。

 

     バシュ −−− ・・・!!  バシュ  −−−− !!!

 

イシュメールは優雅な船体とは裏腹に 機敏な動きを見せ敵の攻撃をかわしてゆく。

「 お〜〜っとォ ・・・  ふん、そんなひょろひょろ弾に当たるかよ〜〜 」

「 ―  ノヴァ・ミサイルを使おう。 」

アルベルトが言い切った。

「 道を開けさせる。   ジョー、 装填だ。 」

「 了解。 」

「 敵の編隊の位置、確認!  ・・・ 旗艦と思しき存在、確認できたわ。 」

「 よし。  ピュンマ、 詳細データを送れ。 ジェット、発射用意。 」

「「 了解〜〜 」」

 ―  やがて  イシュメールは一瞬ぶるり、と体を震わせ ― ノヴァ・ミサイルを発射した。

 

     ズガ −−−−−− ン  ・・・・!!!

 

「 ・・・ め 命中 〜〜〜 !! 」

「 敵旗艦の爆破を確認しましたっ 」

「 やったァ〜〜〜〜 」

「 うむ ・・・ しかし凄い武器だな ・・・ 」

「 うん ・・・ すごいパワーだね ・・・恐ろしいくらいだ ・・・ 」

「 けどよ! イッパツでヤっちまったんだ〜 すっげ〜よなあ〜〜 」

「 ・・・ ジェット君? もうすこし上品な物言いをしたまえ。 ここにはレディもいるのだぞ。 」

「 ・・・ったく。 外見は変わっても 」

「「「  ナカミは以前のまんま!!!   」」」

( 全員 − 本人 ) が声を合わせ ( 全員 − 本人 ) で笑い転げた。

「 〜〜〜 んだってんだよ〜〜〜〜 」

「 ・・・楽しい皆さんですねえ〜 羨ましいなあ・・・ 」

「 ははは ・・・ いやいや サバ君? 君にもすぐに判るようになるさ。 」

「 そやそや〜〜  お〜っと オヤツの用意せなあかん〜〜 」

大人は一大事! とばかりに自身のコンソール盤から席を立とうとした。

 

   ヴィ −−−−−−− !!  ヴィ −−−−−−!!!

 

突然 フネのアラームが鳴り始めた。

「 !? なんだ? どこかに損傷があったのか? 」

「 わたし、 右舷をサーチします! 」

「 じゃ 僕が左舷を!  ・・・でもフランソワーズのレベルは難しいから誰かヘルプを頼むよ。 」

「 俺たち、分担する。 」  「 おうよ! 任せたまえ、若人らよ。 」

 

 ― すぐに原因は判明した。

 

「 ハイドロ・クリスタルが漏れている ・・・ だと? 」

「 うん。 戦闘中の損傷が原因だね 多分。  大きなダメージはなかったけど、

 運悪くハイドロ・クリスタルの燃料庫に被弾したらしい。 」

「 へ! だらしね〜な〜〜〜 」

「 備蓄は!?  」

「 ダメです!  アレは地球に存在しているモノじゃないですから。 」

「 う〜む ・・・ ジョー 現在の状況であとどのくらい飛べる? 」

「 ああ くそっ どんどん漏れてゆく ・・・ う〜〜〜 減速すれば何とか ― 」

「 どこかに ハイドロ・クリスタル が採集できる星ってあるかなあ・・・ おわ??? 」

  

     ガック〜〜〜〜ン ・・・・!

 

フネが大きく傾いだ。

「 皆 ! 早く着席して ―  ! 」

「 りょ 了解 〜〜〜!! 」

「 ふう ふう・・・ こりゃあかん あきまへんで〜〜 」

「 うわ〜〜〜 ・・・・! 」

「 うむ、着陸可能な星は至近距離にあるか? 」

「 今 ・・・ サーチ中です ・・・  」

フランソワーズは コンソールから身を離し じっと宙をみつめている。 

ピュンマもレーダー分析を最高精度にしてがんばっているが なにせ全く未知の宇宙空間ゆえ

苦戦中だ。

「 あ! そうだ! ファンタリオン星があります! 」

サバが 突然声を上げた。

「 その星に ハイドロ・クリスタルがあるのか。 」

「 はい! 資源の豊かな星だ、と父から聞いたことがあります。 」

「 よし。  003、その星 ― ファンタリオン星をサーチ、詳しい座標を送れ。 」

「 了解。 」

「 あ この位置からゆくとだいたい ―  」

サバはフランソワーズの側に駆け寄り知っている限りのデータを供与した。

「 ・・・ ・・・ 了解。 ありがとう〜!!  助かったわ。 

 皆 現在解明したデータを送ります ! 」

「「「  了解 〜〜 !!!  」」」

イシュメールは 航行速度を落としつつも目標の星に向かって進んでいった。

「 ・・・ っと ・・・ ジェット、ありがとう!  やっぱり一人じゃ無理だよ。 」

「 へッ ・・・ あ〜〜 超〜〜〜お久なんだぜ、操縦桿ってやつ、握ったの〜〜

 やっぱオレ、 自前で飛ぶほうがいいぜ〜〜 」

文句たらたら・・・な言い草だが彼が昂揚しているのはミエミエである。

「 ぷ ・・・ お前なあ〜〜 もちっと素直になれや。 」

「 そやそや〜〜 あんさんもな、た〜んと笑うた方がええで。 」

「 ・・・ な なんだよ〜〜 」

コクピットの中の空気がやっと和んできた。

「 ―  そろそろ可視範囲だよ? 例の ・・・ファンタリオン星 」

「 お?  どれどれ〜〜??   あ! アレかよ〜〜 」

「 ・・・ふうん ・・・ 大気あり、だな。 」

全員が自分のコンソールのモニター画面に見入っている。

「 綺麗な星ね ・・・  虹色のベールを被っているみたい・・・ 」

「 うん。 水の部分も結構あるらしいね。  サバ、 この星に住民はいるのかい。 」

「 ええ ・・・ 王制が敷かれている、と習いましたけど。 今はどうかなあ??  」

「 一応 着陸許可を申請してくれ。 盗人にマネはしたくないからな。 」

「 了解〜〜 」

「 003 008。  宙港らしきものを探せ。 見つからない場合には着陸可能な地域を

 選定せよ。 」

「「 了解  !  」」

 

   ―  結局 ファンタリオン星からのレスポンスは無かった。

アルベルトは已む無くジョーに着陸態勢に入るよう、指示をした。

イシュメールは少々ぐらぐらしつつも その白い翼をファンタリオン星に降ろしていった。

 

「  あ!!!  見ろよ!  」

外部観察カメラを回していたピュンマが声を上げた。

「 なんだ、 住民がいたいのか。 」

「 ―  天使!  天使だ〜〜〜  !! 」

「 ・・・ はああああ??? 」

ピュンマの指し示す方向には 大きな崖が聳えていてその中腹に巨大な遺跡らしきものが

見える。

「 ・・・え  あれが 天使?? 」

「 干からびた天使かよ〜〜 」

「 化石 なんだろ?  でも ・・・ 鳥類じゃないのかなあ〜〜 」

「 ほら! 翼があるじゃないか。 翼の骨、と思われる部分がさ! 」

「 ピュンマ 見たことがあるのか。 」

「 アルベルト! 僕が 国での調査で発掘した化石とすごく類似しているんだ!

 ああ 〜〜 やっぱりアレは天使だったんだ〜〜〜 」

「 ・・・ そうかなあ〜〜 ・・・ 」

「 僕! ちょっと見て来る。 先に上陸してもいいかな。 」

彼はそわそわ・・・席を離れようとしている。  <天使>以外、目に入っていない。 

「 ちょっと待て。  周囲をもっと詳しくサーチしてからだ。

 上陸した途端に ドスン! は御免だからな。 」

「 ・・・あ そ そうだね。  ごめん ・・・ 」

「 うふふ ・・・ いつも冷静なピュンマでもそんなに夢中になることって あるのねえ 」

「 え〜 だって ・・・ 天使 なんだよ? 天使とは 宇宙人の化石だったのかも?? 

 う〜〜ん 天使って本当にいるんだなあ〜〜 」

「 そやけど。 ココはヨソの星でっせ〜  コチラさんではアレはただの鳥かもしれへんで。 」

「 そうだぞ〜〜 悪魔・・・って可能性だってあるぜ? 」

「 そ ・・・ それはそうかもしれないけど ・・・ 

 でも! 有翼の哺乳類がいたって証拠かもしれないからね! 」

「 おい 皆!  サーチ、完了したのか! 」

「 あ ごめん〜〜〜  えっと・・?  どう フラン? 」

「 ・・・ ん ・・・・  攻撃してくる様子はないわ。 というより ・・・ ここ ・・・ 廃墟みたい・・・ 」

「 え!? ・・・ファンタリオン星は ・・・  滅びてしまったのでしょうか・・・ 」

「 さあ ・・・ 神殿みたいな建造物はあるの。 でも ・・・ 人影はないわ。 」

「 森が多いな。  というより緑が浸食してきている、ってカンジだね。 」

「 ピュンマ。 それは正しい認識だ。  この地 は植物が勝っている。 」

「 ―  え ・・・ 」

「 ともかくハイドロ・クリスタルを探し出して補充することが先決だ。 

 上陸しよう。  空中用小型探査機体 と 陸上用を出そう。 」

「 了解。 僕は ランドローバーを使わせてもらうよ。  ・・・ ちょっとあの崖・・・

 行ってみてもいいよね!? 

「 長居はダメだぞ。 」

「 わかってるって。  じゃあ ・・! 」

ピュンマは猛然とダッシュで出発してしまった。

「 へえ ・・・ 奴さん、 よっぽど天使に興味があるんだねえ・・・ 」

「 じゃあ ぼくは空から ―  」

「 ジョー! わたしも行くわ! 

「 フラン、 きみはここで待機していてくれ。 皆の情報とまとめてくれなくちゃ。 」

「 そうだな。 フランソワーズ、 頼む。 」

「 ・・・ 了解。 〜〜〜つまんないの〜〜〜 」

フランソワーズは ぷ・・・っと膨れてしまった。

「 まあまあ ・・・ オヤツには桃饅、つくったるで、機嫌なおしぃや。 」

「 ちょっくら  行ってくら。 」

ジェットは ひょい、と座席から降り立つと ハッチに向かった。

「 おい!  行ってくるって  ― お前〜〜 」

「 へ!  オレ様には自前のモンがあるからよ〜〜   じゃ な。 」

「 おい! ・・・・ったく勝手に ・・・! 」

 

上陸隊は イシュメールの上に集合した。

「 それじゃ  ―  うん ・・・? 」

ジョーが突然 空を見上げたまま固まってしまった。

「 どうしたんだい? 」

「 ナンかいるのかよ 」

 

 

        まって いま し  た    ・・・・  き て ・・・!

 

 

「 !  誰かが ・・・ 呼んでる! 」

「 ジョー ・・・? 」

「 声が  聞こえる! 」

「 なんだって?? いったい何処から? 」

「 上 ・・・・ 空の上 ・・・ 」

「 空の上のどこなんだよ? 」

「 わからない でも 声が ・・・ 声が聞こえる!  行かなくちゃ!」

「 え??  ちょ ちょっと ジョー ??? 」

ジョーは ひらり、と小型機に飛び乗ると発進し 瞬く間に上昇していった。

「 ・・・ ち! いっつも先、越しやがって〜〜  行くぞ!! 」

「 あ!!  ジェットォ〜〜〜 」

 

   シュバ −−−−!!   エンジン音の後には一筋の白い雲が残った。

 

 

 

 

Last updated :  05,14,2013.                  back        /      index     /      next

 

 

 

********  途中ですが

すみません〜〜〜 寝落ちしてしまって終りませんでした・・・

あとちょこっとなんですが〜〜 <(_ _)>

えっと ・・・ 地雷キャラ はあんまり出てきませんですので

どうかご安心を・・・ 一応 RE:の面子ですので・・・

残り、ご興味ありましたらお付き合いくださいませ <(_ _)>