ナイトメア・・・悪夢








神の都




















グラシャスの名誉をオズに・・・・・・

グラシャスの栄光を姉さんに・・・・・・



そう言ってわたしたちは
別々の道を進んだ・・・・・・。



同じ顔、同じ血、同じ魂の・・・・・・



" 元気でいるか?
 こちらは皆元気だ。
 早く帰還できることを祈っている・・・・"

ザナムからそのまま辺境守備の任についた弟宛てに
季節ごとに手紙を出す。

辺境の地にいる弟への気遣い。

弟からの返事―――。



けれど彼は知らないのだ。
わたしの心の奥に巣食う闇を・・・・・・



オズがガリウスに戻ってくる。
同じ騎士団に配属になる。



教皇が言った。
―――オズを迎えに行くようにと―――



ローディスのために
ローディスの栄光と繁栄のために
オズと力を合わせて働くように―――



わたしの闇がこぼれだす



オズはちっとも変わっていなかった・・・・・・



わたしの闇が弟に知られる前に
ガリウスに戻りたい・・・

ガリウスの大聖堂で
高窓から差し込む光の中で
ローディスに祈りたい・・・・・








「わたしの邪魔をするな!」

オズマは行く手を遮る闇の中の人影に声を荒げた。

「我らの勢力が強くなるのを危惧する連中か?」

返事はない。

「ご苦労なことね、こんな夜中に待ち伏せか?」
リーダーらしき男が口を開いた。
「弟はどこだ!?」
「さあ・・・?」
「女一人だ、さっさと片付けてしまおう。」
「我らの汚さを批判する輩が我らの真似をして闇討ちか?」
「うるさい!」

男たちを挑発しながら、オズマは冷静に状況を確認していた。



弟ほどの力はない―――
わかっている。

けれどオズマはグラシャスの力を呼び起こすのだ・・・・・・

ラプチャーローズを持つ手に力を込めた。












 

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