BGMと夜景の美しい、スペースハリアー風3Dシューティング。忍者ウオーリアーズといい、レインボーアイランドといい、
なぜだかこのころのタイトーは、気合いが入っていました。メガドライブの救いの神の一柱でしたよ、間違いなく。とことん夜
にこだわったグラフィック。アーケードに比べると・・・・という意見もありますが、お茶の水でしかこの筐体が動いていたの
をみた記憶のない僕には、全く気になりません。それになんと言ってもBGM。CD垂れ流しですがいいんだこれが、シックで。
大人な感じですな。ナビの外人ねーちゃんの声も艶っぽくって素敵でした。
ナイトトラップ
これこそ、新しいゲーム。未だにこいつほどに僕を驚かしたゲームはありません。
何風という言葉はありません。まさにナイトトラップ風。としか、こいつを言い表す方法はないですな。
プレイヤーは「SCAT(セガ・コントロール・アタック・チーム)」(爆笑)の一員となり、謎に満ちた館に仕掛けられた
8つのカメラから監視をし住人の秘密を探り、ここを訪れた子供たちを守りなおかつ謎の侵入者を撃退するのです。館の中にカメ
ラが仕掛けてあって住人が知らないってのは、かなり頭の悪い設定ですが、まぁたたみこまれてしまえば、納得をするしかないで
しょう。許します。面白いし。みそとなるのは画面に現れるのは8つのカメラのうちの一つだけということです。プレイヤーがみ
る事が出来、干渉することが出来るのはたった一つのカメラだけ、それなのに、8つのカメラにはずうっと情報が流れ込んできて
いるのです。すごいのはここです。すべてがタイムテーブルに従って流れている。テレビを想像するのが一番ですね。それぞれお
気に入りの番組が、8局同時に放映していて、ビデオがないとしたら、あなたはどうしますか?しかも、「どうしても見なくては
いけないシーン」がそれぞれにバラバラに、しかもてんこもりだったら・・・・・そうです、気が狂ったようにチャンネルを変え、
チェックするしかありません。こんなゲーム、やったことがありますか?映像は実写取り込み、画面の中にはB級洋画の怪奇味付
けホームドラマが延々と流れていきます。当てレコの声優さんがまたうまいんだ。内容の詰まった実写映像が、ずうっと流れ続け
ているのです。8つ同時に!何という無駄。何という労力!日本のゲーム制作スケジュールじゃ、こんなもの作れないんじゃない
でしょうか。企画が通らないですよね、きっと。やっぱりアメリカ人はすごいや。
夢が膨らみますねぇ。探偵小説を作りたいですな、「館」の。プレイヤーはどこにでも動ける。どこにでも行ける。それぞれの部
屋、空間では別々に事態が進行していて、プレイヤーが干渉することによって事態が変わる。そんなものを作りたいですな。「同
級生」は確かにそういうシステムだけど、もうちょっとなんか、リアルタイムな感触が欲しいですね、どうも。そんな夢を見させ
てもくれるシステムですよ。このナイトトラップは、ほんと、すんばらしい。
ただ向こう製なだけあって操作が、煩雑すぎ、侵入者撃退してると、お話よくわからん。でもこれが日本製だと、ムービーばっか
りが長くなりそうだし、難しいでしょうな、匙加減。
忍者ウオーリアーズ
タイトーの名作シリーズ2作目。グリーンベレー系?歩きが遅い主人公に、人海戦術で敵が群がって来るという・・・・・・。
ソード・オブ・ソダンぽいのかもな、案外。戦車と戦ったり、鎖鎌持った敵と戦ったり、グラフィックは結構いけてるのですが、
操作感はくっきり、2世代ほど前のものだったりしますな。しかしまあ、そんなこたーどーでもいいわけですよ。懐かしさを求
めてプレイするんですから。既に当時で、そういうソフトだったんです、これは。そういえばこれもお茶の水でしか見てないな、
タイトー直営店だったのかも?フライトシムいつまでも置いてたしなー。閑話休題。僕がしびれたのはその乾きに乾いた世界観。
いきなりデモで、軍服の人がぎっしりと画面に向かって立ってるの、こっち向いて。軍服もなんかナチっぽいし、なんだかもの
すごく暗いムード。んで英語でナレーションなんだけど、「悪の独裁者をぶっ殺すため、忍者の形を模した殺人機械を動かした。
ふさがる奴らを殺しまくり、独裁者を殺れ」こんなストーリーあり?まぁターミネーター全盛だったんすよ、当時。で忍者を操
って敵地を突っ切るわけですよ。ロボットだから、隠れない、逃げない。ただ、ただ真っ正面から突っ込んでいく。だから敵が
多いのね、納得。自分は忍者の格好してるんですけど、攻撃食らう度に忍び装束がとれて、金属の骨格がむき出しになっていき
ます。この主人公の非人間ぶりは(ロボットだから当たり前なんですけど)必見ですよ。そんな殺人機械に果敢にも立ち向かい
一撃で殺されていく兵隊さんたち・・・・。なんでここまで乾いた世界を演出しちゃうんだか、このころのゲームはこういうパ
ターンが多かったと言えば、確かにそうなんだけど、それを意図的にやってストーリーに反映させちゃっているのは、この作品
くらいじゃないでしょうか。そしてエンディング。逃げまどい、命乞いをする独裁者の前でロボットは突然立ち止まります。そ
して画面はロボットの骨格の絵を映し出します。その絵の中心から広がる白光。次の瞬間、独裁者の邸宅(まんまホワイトハウ
スだったりします)が、大爆発を起こしている絵が映ります。
敵地の中心で自爆。こんな最期を迎えた主人公、他にいるのか?・・・・・実は結構いるのですが、それでもこのゲームの殺伐
ぶりは、心に残りましたね。私は。
忍者武雷伝説
シャイニングフォース系、シュミレーションRPG。んでこっちは好きなんだよね。セピア色の渋いグラフ
ィック、優れた音楽表現もさることながら、最大参加人数が10人で、遊びがいないって事が大きかったかな?
役に立たないのはいたけどね。
面数も20面(あれ、10面だったっけ?)とにかく短くてすぱっと終わらせられて、いい佳作ってやつでした。
ストーリーがまた渋い、難破船に残された異国の赤子、武雷が悪の信長を討つってんだけどよ、当時ちょうど時代小説で、
そんなの読んでましてな、「レイピア」の名手の父親の血を教えられずに受け継ぐ、「鬼」とよばれる「異人」の子供が、
武道家に拾われて才能を開花、「突き」の達人となる。それは名も知らぬ父の戦い方とそっくりであった。てな内容でね、
そんなわけで武雷には入れ込みまくり、こっちは異人の血なんて、ゲーム展開に一切関係ないんだけどね。とほほほほ。
このゲームの真価は最終面にあるの。城の最奥部にいるのは悪鬼、信長。こちらは堀を越え、門を越えなくては、敵を討
つことは出来ない。敵は後ろと前から武雷たちを挟撃する。おまけにターン制限があるのです。
そのときどうなるのか? そうです、「ここは俺に任せろ!」これですよ、これですっ!
武雷を目指して襲いかかってくる敵兵に向かい、一本橋の上に足を踏みしめ立ちはだかる鉄砲兵! 普段役に立たない彼の
背中が、なんと雄々しく見えたことか! 矢を受け、敵の槍に突き刺されても敵をくい止める彼。我らは一路信長を目指し、前進する。
ついに彼は力つきる。その瞬間、最後尾を走っていた弓兵が立ち止まり、仲間に手を振る。
「奴ばかりにいい格好をさせるわけにはいかぬのでな」
「す、すまぬ」
これだぁぁぁぁぁっっっ! これですぅぅぅ。ゾクゾクしながらゲームやってました。いやほんと、こういう演出になるようなキッツイバ
ランスなんですよ、最終面、マジで。んで、ラスト近く、悪鬼信長にたどり着く武雷たち、仲間の半数は、すでに敵をくい止めるために散
ってしまっています。そして強大な信長の前に、生き残った仲間たちも傷だらけになっています。その時、仲間の坊主がたち上がり、数珠
を天に掲げます。「天よ、我が命を贄とし、悪鬼信長を討つ力とせよ!」
数珠が砕け、坊主が地に伏せると同時に、残った仲間のHPが全快に戻るのです!
そして信長は討たれます。このゲームは最高でした。
じーんとしながらパッドを置いたこと、まだ覚えてますわ。
ノスタルジア1907
メガCD初期の、名作ゲーム。デジコミなんですけどね、実は。日露戦争も終わった、1907年。大西洋上を進む、「ノスタ
ルジア号」は突然爆弾魔の脅迫を受ける。「ロシアの霧を渡さなければ、この船は完全に爆破する」その警告と共に、無線室と、
第一エンジンが爆発させられる。爆弾は日本製であった。ノスタルジア号に乗り合わせた、不幸な唯一の日本人「山田カスケ」
は己の無実を証明するため、差別に負けずに、船の中を走り回る羽目になる。のですよ。国際組織、保険組合とのかねあい、胡散
臭い乗員。豪華客船、爆弾の解体、ロシア人、イギリス人、アメリカ人、日本人。面白いです。面白い。操作がほとんど意味なく
ったって、話の分岐がなくったって、セーブが無くて、いきなり終盤をプレイ可能だったって、かまうものか。面白いんだよ。
っていうか、セガがメガCDの規格を、最後の最後まで、変更しまくって決めなかったのがホントの理由みたいよ。
セピア色に彩られる、どこか品の良い、探偵デジタルノベル。うー、いつか、勝ってやる。と思いました。正直。
今でもな。おもっとります。とほほ。がんばらねば。
おわりましたな、「な」のところが。次は最後の山場とも言える、「は」うし、がんばろー
船買うぞー(←がんばるところが、違います、決定的に)