スジクロユリハゼ

撮影地　大月町　安満地　水深　40メートル

このハゼの生息域は水深35メートル以深。日本海溝の最も深いところが8000メートルなので深海というほどではありませんが、生身の人間が安全に潜れる最大水深です。この水深では太陽の光がほとんどとどかないため、ライトで照らして初めて体の模様が分かります。エメラルドのようなその美しさをずっと見ていたいのですが、その場所にいることができるのはせいぜい5分くらい。浦島太郎にならないように後ろ髪を引かれながらも退散です。

平成19年3月発行

追記

「スジクロはペアでヒレ全開を撮る」というのが原則ですが、どうしてもヒレを広げてくれないのでひたすら寄ったら最短までいっちゃいました。デジタルが最も得意とする被写体がこのスジクロ。でも、長いことその姿すら見たことがありません。