◆立山、黒部峡谷へ(続)◆
2日目に泊った立山山麓温泉は、アルカリ性単純泉でも土地によって随分違いが
 |
山道の萩の花 |
あるものだと思いました。露天風呂に入るとツルツル感を通り越してヌルヌルしています。その上、お湯の温度がヌルい。「温泉の成分が濃すぎて子供さんが滑って危ないので、露天風呂だけ温泉を曳いて内湯は真水を沸かしています」と、温泉の真偽が最近話題になっているので、宿の主人が誰も聞かないのに説明していました。わざわざ温泉じゃない内湯を作らなくても、ヌルヌル感を和らげるため少し水で薄めて、適温に沸かした温泉のほうが良いのではないかと私は思ったのですが。
 |
大木の高所に生えた茸 |
翌朝は宇奈月から欅平(ケヤキダイラ)まで、楽しみにしていた長い連結のトロッコ列車に乗って黒部川を眼下に山奥へ。雨が降ったら濡れると聞いていたので昔の工事用運搬車をイメージしていたら立派な観光電車でした!
(予備知識が何もない(^_^;)) 幾つも橋を渡りトンネルをくぐり、ダムや発電所を見ながら終点欅平まで1時間20分走ります。錦繍の秋はどんなに素晴らしい景色だ
ろうと思いつつ、何故かこんな時にお腹が痛くなって終点までトイレを必死で我慢しなくてはなりませんでした。(T_T)
欅平では人喰岩や猿渡峡への
 |
宿の窓から見える滝 |
遊歩道が壊れて修復工事中なので河原に降りて手持ちのものでお昼をとり、早めにまたトロッコ電車で戻り、山道を歩いて古い温泉宿に着きました。連休のせいでしょうか、部屋は満室です。廊下に出るとそれぞれの部屋の入口に脱いである靴で人数や子供の数までわかります。深山幽谷の中の露天風呂と、ママと一緒に入っている3歳ぐらいの女の子の、プールで遊んでいるような雰囲気が何ともおもしろい取り合わせに映りました。畳と座卓以外に何もない部屋では温泉に入るか寝るかしかなく、久し振りにぼ〜〜っと時間を過しました。窓を閉めても渓谷を流れる川音がごうごうと山峡に響き、いつの間にか夢の中で豪雨に降られて困っている私でした・・・・・。
04. 9. 29
◆立山、黒部峡谷へ◆
先週末から金沢、立山、黒部峡谷を訪れました。お天気は下り坂と言うので心配でしたが最後まで晴れ時々曇り。傘や雨具も携帯したのですが使うことなく、行く先々で幾つも小さな幸運がついて回った旅行でした。母にまだ元気が残っていた頃、金沢に行ってみたいと何度か言われたのを、「北陸」と思っただけで乗り物の便が悪いだろうと勝手に思って、「うん、行こうね」と言ったままとうとう実現しなかったのが
 |
兼六園の赤松 |
心のどこかに引っ掛かっていました。新大阪まで新幹線で来て北陸本線特急サンダーバードに乗り換えて金沢で下車、意外と簡単に来られたのに何もしなかったのが悔やまれました。兼六園は今年の猛暑の影響でやや、枯葉や落ち葉が目立ちましたが、見事に輝く美しい赤松の幹に見惚れてしまいました。団体ツアー客が少ないので、ゆっくりと園内を散策することが出来ましたが、予想以上に日差しが強く蒸し暑いのには閉口しました。特急の車内で買った駅弁のごはんが美味しかったので富山駅に降りたらまた買ってしまいました。
 |
ナナカマドの実と立山 |
翌早朝、娘夫婦の案内で立山駅へ。8時発のケーブルカーに乗り、色づき始めた高原をバスで走り、立山トンネルの中はトロリーバスといろんな乗り物を乗り継いで大観峰へ。(『大観峰』は阿蘇だけだと思っていました。(^_^;))
更にロープウェイ、ケーブルカーと乗り継いで黒部ダムまで下りました。展望台から見ると嶮しい岩肌が切立つ立山の峰に雲がかかりはじめました。九州の山を見慣れた私には厳しいこれらの姿は驚きでした。
04. 9. 23
◆一難去ってまた一難◆
怖い怖いと思っていた台風16号が無事に去り、ほっとするのも束の間、7日火曜日は18号に襲われました。数日前からTVの台風情報を「狼少年」の声のように聞いていたら、これこそ正真正銘の平成3年の、俗に言う「りんご台風」そのものでした。1週間置きに超大型台風が2回も!ウッソ〜!やめてぇ〜!と叫びたくなります。情け容赦なく18号は13年前の19号と同じ進路を辿り再び胃が痛くなるような恐怖の8時間を耐えねばならぬことに。南隣りの屋根の和瓦が我が家の庭に落ちて砕ける音。こわごわ2階の窓から覗くと近所の家の駐車場の 木が、うまい具合に3台の車を避けて根こそぎ倒れています。引きちぎられた波板などが遠くの灰色の空を舞っています。停電で冷凍庫の中のものが解けるので、お昼も夜も冷凍食品を調理して食べました。夜は笠がなくなったホヤだけの古いランプを取り出して使っていました。
海水を含んだ暴風雨がこの高台にも吹き上げて立ち木は 残らず葉が茶色に変色し、桜の樹はボロギレを纏った幽霊のように見えます。銀杏並木の車道の両側に金色のギンナンが落ちて無数に吹き寄せられていました。一夜明けて午後になってもガソリンスタンドはまだ停電中が多く、やっと探し当てても塩害を恐れて洗車待ちの車が並んでいます。
洗車を待っている間、ギンナンの実を拾って来ました。強烈な匂いを放つ大きい実のギンナンよりマシで、樹の種類が違うのか直径2cm程の黄色いサクラ ンボウのようです。流し水で軟らかい果肉をむき、硬い殻をペンチで割って鍋に浅く沸騰させたお湯の中で、お玉の背を押し付けて転がしながら薄皮をとります。淡い翡翠色の小さなギンナンはモチモチして僅かにほろ苦く、何とも言えないほど美味しいのです。長崎の父が近所のお寺や神社で拾ってきては一緒に食べたのを思い出します。何十年振りでしょう、拾ってきたギンナンを食べるのは。
04. 9. 11
◆秋めく◆
暦が変るのを待っていたかのように、一気に朝夕涼しくなりました。8月30日は超大型台風が我が街上陸というので、庭の鉢を軒下に取り入れ、樋や下水のマスを点検し、道路のマンホールの目詰まりを掃除したり、家の中ではロウソク、ラジオ、懐中電灯、電池の予備など、いつになく熱心に細かくチェックしました。1991年19号の恐怖体験があるからです。あの頃はちっとも怖くなかったなぁ と子供の頃は台風さえどこか懐かしい想い出につながります。珍しく父もいる部屋で、ロウソクの灯りで宿題をしながら、明日学校が休みになることを願い、運悪く(?)休校にならなかった朝は、まだ残る強風の中を張り切って普段より早く登校して自分が一番乗りだと思ったら、みんながもっと早く来ていたりして。(^_^;)
台風16号は無事通過しましたが、各地に高潮や土砂崩れなど大きな爪跡を残しています。 翌日は晴れ渡った暑い夏の日に戻りました。

9月1日は朝から曇りがち、「涼しい」を通り越して寒い位で少し厚着をしました。せめて門扉から玄関まで掃除をしようと外に出ると
 |
黒い花が咲いた? |
更にもう1枚、カーディガンを羽織りました(福岡県の地方では気温が
17℃だったとか)
濡れ落ち葉や千切れた小枝を掃き集めているとすぐ汗が出て、さっき着たカーディガンを脱いで傍の木に引っ掛けておきました。オハグロトンボが飛んで来たので暫く見ていて、急いでデジカメを とりに戻りました。アカトンボでなかったのが残念! でも細長い胴が緑色に輝いて素敵なトンボです。家に入って撮ったばかりの画像を見ていると、庭から入ってきた夫が木に掛かったカーディガンを持ってきてくれました。「ボケてるぞ〜」という口癖と一緒に。
この日、9月1日「防災の日」の夜、浅間山が噴火しました。自然災害も今年は例年より多くなりそうで不安です。
04. 9. 2
10月へ
8月へ
|