関田山脈南部 妙高高原駅〜R292涌井 2006年2月25日(土)天気:快晴
関田山脈の中でもあまりトレースされていない最南部、袴岳、毛無山(大平峰)を訪れた。関田山脈の南端の盟主は斑尾山だが、スキーゲレンデが山頂付近まで達し、山スキーにならない。それでは、と妙高高原駅からスタート、袴岳(1135m)、大平峰(1022m)を経て国道292号線涌井(563m)まで抜けるコースをトレースした。大平峰のくだりを除いては平坦地が多くクロカン、テレマークに向いているかも・・
妙高高原駅(7:13)---旧妙高大和スキー場跡(7:35-7:55)---袴岳(10:15)---万坂峠(11:15)---沼池(希望湖)---大平峰(毛無山)(14:30)---涌井(15:20)===JR飯山駅
JR信越線妙高高原駅で下車。車道を約15分歩き、旧妙高大和スキー場の跡地までくる。中学生のころ、このスキー場で滑った記憶がある。 ジャンプ台もあるこのスキー場、そのころでも空いていた。スキー最盛期のころにはスキー客もそこそこ来たのかもしれないが、今ではすっかり寂れてしまっている。ゲレンデ跡の上部に残るロッジの廃墟を見るにつけ、もの寂しい気分である。静かな山村は世の中の流行に翻弄され続けてきた。 |
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夏の林道にそって上ること約2時間半。最初のピーク袴岳。前回来たのは、山日記を見ると、長男が誕生した次の日。 「男の子なのでそのうち山スキーに付き合ってくれるかも」なんて書いている。その長男も今年から高校生になるので、15年前ということになる。時間のたつのは早い。少しも変わらない山の中の風景に感激。 |
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袴岳の山頂からは野尻湖を俯瞰できる。以前は斑尾高原から妙高高原駅までのツアーコースが設定されていたようで、時折朽ち果てた標識を見ることができる。 ゲレンデ外パウダー滑降が人気の昨今、一方で歩行要素のおおい古典的なツアーコースには誰も見向きもしなくなった。 |
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袴岳から万坂峠までは標高差300mほど。やや滑りも楽しめるが、少々上り部分もあって豪快な滑降というわけにはいかない。万坂峠は除雪されていないと思っていたのだが、しっかり除雪されていて車が通行していた。ちょっと拍子抜け。でも車道を横断していけばスキーで継続歩行できそうなので、そのまま縦走継続。 しかし、車道に下りる部分が3mほどの絶壁になっており、なかなか降りられない。降りられる場所を探して右往左往。アスファルトに落ちて骨折した自分の姿がふと頭の中をよぎる。これは要注意だ。 30分近く探して結局最初の場所を降りることにする。スキーとストックをやわらかそうな場所に投げ下ろし、ステップを刻みながら慎重に下降。ブッシュにつかまりながら必死で降りる。今日の核心部だった。お助けスリングがあれば何ということもない。 |
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200〜300mほど車道沿いにすすみ途中から左の沢沿いにすすむ。突然開けた雪原に出た。沼の原湿原だ。夏の「信越トレイル」が拓かれているようであるが、この時期には人っこ一人いない、静寂そのものの湿原である。しかしスノーモービルのキャタピラ跡がついており、結構入り込んでいるようだ。幸い今日は出会わなかった。 | |
沼の原湿原から、沼池(希望湖)を横切って少し上ると今日2個目のピーク毛無山(大平峰)である。展望が開け、頸城の山々の眺めがすばらしい。 ここも無雪期は「信越トレイル」が通過しているようである。 「信越トレイル」もかつてのスキー場のように一過性の流行に終わらせるのでは悲しすぎる。日本人は飽きっぽいのだ。文化として根付くことを願う。
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毛無山(大平峰)の北の端までくると急に展望が開ける。千曲川の眺めがよい。野沢温泉方面の山々も目の前である。眼下に大きな雪原が見えるが、牧場?そちらにすべり降りたい衝動に駆られるがバス停のある涌井は別方向です。 | |
標高950m地点から真東に向かって下降するのが涌井へのくだりである。信越トレールの標識などは雪のしたで当てにはできない。涌井へのくだりは標高差500m。平坦な地形が多かった本日、唯一スキーらしい滑降ができる部分である。雪がなければ水田と思われる地形をうねうねと滑っていく。 北小谷の紙すき山牧場を彷彿とさせる雰囲気を持っている。 |
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そのまま滑っていくと民家の玄関先に下りてしまった。犬にほえられる。「怪しいものではありませんよ」といってなだめるが、いきなり裏山からスキーで降りてくれば充分に怪しい。 今年の豪雪のすごさが良くわかる。15時20分ころ降りたが、17時7分までバスがない。飯山まで歩いてしまおうかとも思ったが、途中トンネルもありそうで怖いので、バス停の中でお茶をのみながらおとなしくバスを待つ。 JR飯山駅から列車にのって帰宅。スキーブーツのままだったので少々奇異な目で見られる。そんなことを気にしていてはいけませんね。 |