26.白鳥城と日本人

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 ヴィース教会から戻ると、日も落ちてしまいやることはない。ということで、食事に出ることにした。
 いくつか店を回ってみたのだが、席の空いてるところがなかったり、敷居が高そうだったり。結局ホテルの下のレストランで済ませることにした。
 一人でちょっと奥まった席に座を占め、英語のメニューを注文する――日本語メニューあるということだったが、ここでそれを頼むのは何だろう、と思ったから。
 すると、少し離れた席に、若い女性の二人組がやってきて、恥ずかしそうに笑いながら「日本語メニューください」と…しかも注文まで日本語…いや別にかまわんが、下手に手抜くとこの後しんどくなるんじゃなかろーか。

食事の後、翌日の予定地・オーバーアマガウの宿を電話で確保。親日家の宿ということで予約してみたら、あっさり確保。しかも最後に”アリガト!”…そんなに僕の英語は日本語ナマリでしたか…。

 部屋に戻ると、高い宿泊費の元を取ろう、とすべての服を洗濯。オイル式暖房機(別名乾燥機・おべんとあっため器)にかたっぱしからかけておく。
 そしてテレビ――CNBCというところでやってたバカな番組が面白かった。CMや広告のミスプリにツッコミを入れたり、免許証の写真にフキダシをつけてしゃべらせてみたり。視覚重視なのとそんなに難しい言葉をつかってなかった分、中身がわかって楽しめた。

 夜は夢の中に広末涼子が…何故??

 翌朝起きてみると、暖房機が停止されている。洗濯物が微妙に生乾き…ここ宿代高かったんだけどなぁ…。
 そして、すごい湿気。窓なんか結露してるし…ってヤバいよこれ(爆
 慌ててトイレットペーパーで拭いてきれいにして…と。
 そろそろ食事の時間だから、とレストランに下りていくと、ようやく準備が始まったところ。他にも西洋人の集団が席について待ってる。
 どうしたのかな…としばらく迷っていると、宿の人に「今日から冬時間ですよ」と…夏時間で早くなっていた1時間が元に戻るのだ。なんとなく得した気分。
 待望の朝食には、卵が出てきた。朝に卵なんて何日ぶりだろう――そんなに卵って高いんだろうか。

 この日の目玉は、なんと言ってもノイシュヴァンシュタイン城…新白鳥城といわれ、ディズニーランドのロゴのモデルともなった、ドイツの名城である。フュッセンからバスに乗り、城のある山のふもとに到着。
 しっかし…日本人多いなぁ。すぐそばで日本語の会話聞こえるし。「一緒に行きましょうか」なんて声も聞こえる――もしよかったら、私もいいですか、って一瞬言おうかと思ったが、なんとなくやめといた。
 チケットは日本語解説バージョンを選択…英語版にしてもよかったけどさーせっかくわかりやすいのがあるんだし、こういう複雑な話はより楽に聞きたいじゃないですか。
 チケット売り場からは、アスファルトの道をテクテク。いくらか払うと雰囲気のいい馬車にも乗れるんだが、あえて自分の足で登る。あ、さっきの日本人馬車に乗ってる〜…。
 そして城の前庭で、言語ごとのツアーにまとめられる。日本語ツアーの開始時間に近ければ、当然日本人が集まってるわけで…それもかなりの数が。ねぇ、ここドイツだよね!?ノイシュヴァンシュタイン城だよね!?姫路城じゃないよねっ!?
 内部の解説はテープによるもの。ヨーロッパなまりだが、ちゃんとした日本語での解説。日本人でも発音のいい人の英語って、こんな風に聞こえるのだろうか。
 途中、とってもきれいな女性の絵があって。これは何か絵はがきか何かあったら欲しいなぁ、と思ってたら、最後の売店でカードみたいなのを売ってた。日本語の通じる売店のおじさんに「これください〜」って日本語で(爆…このおじさん、長年ここで仕事してるんだろうし、何ヶ国語ぐらいしゃべれるんだろ。すごいことになってそう。
 帰りは時間がなかったので、名所のつり橋には行かず、裏手の川沿いの道を下ることに。がけの上に立つ城は荘厳で、内部装飾といい例の絵といい、ルートヴィヒ2世の芸術的センスはすばらしい。まぁ、防衛拠点として、とか政務の拠点として、という意味ではかなり不便かも。やっぱりひきこもり用の城、なんだろーか。

(04/5/9)
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