ゲーム専用に使うパソコンなら、「携帯性」や「省エネ性」は度外視しましょう。
デスクトップパソコンの中でも特に「タワー型」と呼ばれる大きいタイプのものは、
空間が広いため拡張性が高く、内部で発生する熱がこもりにくくなっており、
長時間ゲームを起動していてもトラブルが比較的少なく、また掃除やメンテナンスが
容易であることから、もっともお勧めできるものになっています。
ノートパソコンはコンパクトで携帯性に優れていますが、デスクトップに比べて
性能が劣り、モニター(画面)の大きさも限られ、内部が非常に狭く作られているため、
熱がこもりやすく、またその熱がキーボードを操作する手に直接伝わってきて
熱くなってしまうことがあるほどです!
この熱に起因するさまざまなトラブルが起こりやすいので、お勧めはできません。
「ビデオボード」「グラフィックスカード」ともいいます。
このパーツがついているかどうかが、3Dゲームの動作に大きく影響しています。
パソコンを選ぶときの一番重要なポイントなので、見落とさないようにしてください。
グラフィックボードは次の3つのタイプに分けられます。
この中から「ゲーム用」に選ぶとしたら、2番目のものであることはわかりますね。
それぞれがどのような仕組みになっているのかを簡単に説明します。
「オンボード」というのは、グラフィックボードという専用のパーツが組み込まれておらず、
マザーボードがその役割を担い、メインメモリと共有で処理を行うようになっている、
もっとも能力の低いタイプのものです。
インターネットを閲覧したり、ワープロや表計算ソフトを立ち上げたりする程度なら、
この能力でも十分なのですが、3Dゲームを快適に動作させるには不十分です。
そもそもゲームを起動できないことがあり、起動してもまともな操作ができず、
プレイを断念しなければならない可能性が高いです。
もっとも普及しているタイプのグラフィックボードです。
「ATI Radeon」「nVIDIA GeForce」といったものが有名で、安価なものから
高価なものまで種類が豊富にあり、予算と都合で選ぶことができるようになっています。
5000円くらいのものから、50000円を超えるものまであります。
最近はグラフィック性能の重要性が見直されてきているため、今までオンボードだった
パソコンにグラフィックボードを搭載した新モデルが発売されたり、今まで以上に
高性能なグラフィックボードを積極的に採用したりするメーカーも多いです。
一般には普及していない、専門職向きの高性能グラフィックボードです。
CGを作成したり、CADで図面を設計したりする際の描画能力が売りなので、
3Dゲームに対しては性能があまりよくないことが特徴です。
価格が非常に高いものが多いので、ゲームのプレイには向いていません。
自分がプレイしようと思っているゲームの「推奨動作環境」よりも高性能な
グラフィックボードを選ぶのが一番よいです。
たとえばマビノギの場合、このページに記載されています。
プレイする際のパソコンの必要環境・推奨環境は?
と書かれている部分です。
VGA: GeForce6600GT, ATI X800と同等以上
「VGA」というのは「Video Graphic Accelerator」の略で、グラフィックボードのことです。
ここでGeForce6600GT とか、ATI X800 といわれても、何のことかわかりませんよね。
インターネット検索に慣れている人なら、Googleなどで検索してみましょう。
すると、その製品のメーカーサイトや、販売しているショップの情報や、
実際に使用した人の感想(カスタマー・レヴュー)などがたくさんヒットします。
検索するのが苦手な人は、この型番をメモしておいて、パソコンショップに行き、
お店の人に聞くか、店頭においてあるカタログに目を通してみるとよいでしょう。
推奨動作環境にあるグラフィックボードがどのようなもので、値段がどのくらいするのかを
まず十分に把握し、しっかりと頭の中に入れておくようにしてください。
パソコンをゲームにしか使わないのなら、余分な機能はつけないようにしましょう。
ゲームに使うことのないパーツ、機能、ソフトウェアは組み込む必要がありません。
たとえばプリンター(印刷装置)は必要ありません。
よく、デジカメやプリンターがセットになって販売されているパソコンがありますが、
ゲームをプレイするのには必要ないし、その分だけ価格も高くなっているので、
性能の割りに値段が高いことがほとんどです。
外付け機器だけではなく、パソコン内部にも注目します。
テレビチューナー、カードリーダー、シリアルポートなどは、必要な人には必要ですが、
ゲームにはまったく必要がなく、それらのパーツがついているだけで消費電力が増え、
パソコン内部の空間を狭くし、多少なりともシステムを不安定にさせる要因となります。
パソコン内部の構成については、「自作PC」ならば自由に決められるのですが、
大手の家電メーカー(NECや富士通など)のパソコンは、あまり自由にできません。
(最近は、グラフィックボードの有無などの選択が可能になってきているようです)
パソコンにインストールされているソフトにも注目します。
OS(オペレーション・システム)は必須ですが、ほかのソフトはそうでもありません。
たとえば「Office」という、文書・表計算・電子メールなどが一式そろったソフトが
あるのですが、ゲームをプレイするだけならまったく必要ありません。
画像編集ソフト、動画編集ソフト、バックアップ支援ソフトなど、たしかに
「あれば便利」なものもありますが、いずれもゲームには必須ではなく、
しかもそれらのソフトの値段もパソコンに含まれているため、損をします。
できるだけ安価に抑えたいのなら、こうした点を考慮することが大切です。
さて、いよいよパソコンを選ぶ段階になりました。
このページで紹介したのは「特に重要なポイント」だけなので、
いろいろ欠けていることがあります。
パソコンを自作するなら、この文章を読んだだけでは不十分です。
CPU、メモリ、ハードディスク、マザーボード、電源など、
「必須」なパーツがたくさんあるからです。
基本的に、パソコンを自作するには知識と技術が必要です。
お店によっては専門のスタッフが組み立てを代行してくれるところもあります。
実際にパソコンショップに行ってみれば、PCケースからアプリケーションソフトの箱まで、
いろいろな商品が所狭しと並んでいる店内を体験できると思います。
店員さんはパソコンの知識に長けているはずなので、相談に応じてもらえます。
わからないことは何でも聞けばいいし、価格や取り扱い方なども納得のいくまで
話し合ってみることが大切です。
BTO(ビルド・トゥ・オーダー)という選び方もあります。
これはパソコンの構成を自分の希望に合うように「選択」し、それを注文して、
パソコンが完成した状態(すぐに使える)で手元に届けられるシステムです。
BTOなら、自作するのが苦手な人でも、自由な構成で組み立てることができます。
既製品に比べて安価で、しかも保証やメンテナンスも受けられるため、
安心して買い求めることができるようになっています。
BTOの有名なメーカーをいくつか紹介します。