トラン

村の様子

 トランは、シルト王国北東地方の小さな村です。場所としては、大都市ツァラのずっと北東に位置しています。人口は300人程度、集落には小さな雑貨屋が一件あるだけで、殆どの住人は農業や牧畜、狩猟で自給自足の生活を営んでいます。
 村を北西から南東へ二分するようにメルゼ川が流れており、北と西には山林が、南と東には耕地が広がっています。メルゼ川の水は水質が良く硬度が高いために飲用に適しており、水量もそれなりにあるため農業用水としても用いられています。
 村には正教会の教会と、イフェリア教の礼拝所がそれぞれ一つずつ建てられています。どちらも小さなものですが、村の人間にとっては祭事や教育の場として重要な意味を持つ施設です。

村の施設

トラン教会

 トラン唯一の教会です。神官、騎士等の関係者を全て合わせても4〜5名にしかなりません。彼らは食料は基本的に自給自足せねばなりませんが、村の人々から穀物や野菜を送られることもしばしばあります。
 村で何かしらの事件が起きた時、頼りにされるのはこの教会の人間です。尤も、そのような事件自体殆ど起きる事はありません――然し必ず偶然と言うものは存在するのです。

トラン礼拝所

 トラン唯一の礼拝所です。イフェリア教の神官であるペルトと、その妻ヒルデのが住んでいます。二人とも物腰柔らかな人物であり、仲良く慎ましやかな生活を送っています。
 正教会には友好的で、互いの祭事の手伝いを行うことも珍しくありません。

雑貨屋「ボラン」

 カルファ・ボランという男とその妻ベンナが経営する小さな雑貨屋であり、酒場であり、また同時に宿屋でもあります。町で一つしかない商店ということもあって、客足が絶えたことは無いようです。

キャンペーン設定1:正教会サイド

 トランの教会に常駐する正教会の人間の活動が中心になります。従って、PCは全て正教会の関係者、ないし正教会に何らかの繋がりがあるキャラクターでなければなりません。

メイキング

PCの立場

 立場としては、教会騎士教会術師の二つが推奨されます。規模の小さな村ですから、教会医師を作成しても運用できるでしょう。一人だけであれば、教会密偵が居ても極めて不自然という訳ではありません(任務の途中で立ち寄った事にでもすれば問題ないでしょう)。
 トランに居る正教会関係者は、PC達と神官であるガランで全てです。最低でも一人の騎士がパーティに居るように配慮してください。

CP総計と能力値

 第四版対応のデータを用いて、CP総計120CP、不利な特徴の取得上限-60CPでキャラクターを作成してください。また、7以下の能力を持つ事はなるべく避けてください。

装備と所持金について

 この世界の初期所持金は、「財産/普通」のキャラクターで1000R(1000$相当)です。キャラクター作成時には、この金額を超えない範囲で自由に装備を購入していただいて構いません。
 このキャンペーン設定で用いられるキャラクターはトランに定住していますが、家具や備品、土地などの「固定資産」についてはこの所持金から差し引かずに処理します。それらは正教会の所有物であって、PC達の個人的な資産ではありません。

魔法について

 トラン周辺のマナ密度は密(+0)です。
 トランで魔法の品物を手に入れるには、教会術師が自ら魔化を行い作成するか、近場の大きな街まで出かけて購入するしかありません。
 初期作成の時に、またはキャンペーン開始後にパワーストーンを購入する場合、その価格は(パワーストーンの疲労点の二乗)×50Rになります。

シナリオの型

 PC達がこののどかな村とその周辺を舞台に起きた事件に遭遇し、解決に導くというシナリオが中心になります。事件の内容は様々でしょうし、遭遇する形も異なります――依頼されることもあれば巻き込まれることもあるでしょうし、人を探すこともあれば探される立場に回ることも考えられます。

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