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erudition-0080
オデュプサイ・セボン用語集 ……その作品世界の理解のために。
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用語 説明
アーレル(金貨) ソイディアの貨幣単位。連邦通貨フロインの採用とともに、徐々に使われなくなった。
アイタルスノーツィ ヴァルスヴォン語(Jitalosnocy)、ルブソール語(
Yitalosnocy)。慰め・暇つぶしなどの意。ノレンバン作曲家オツィーロのファルク曲の一つの題名(cf.オツィーロ,ザルフ)。
アイドニア ソイディア北部の平原。アイドニア祖語の仮説・人類起源の仮説(いずれも誤謬)によれば、シルニェ、ルブソール、ラッティア、エクスード等の語族の起源であるという。
アイビーギ 野鳥・小禽の肉(エクスード語<セレシア語)。「狩りの獲物」が原意。
アイメダク 学院(アイメダク)を見よ。
アヴリェニーナ 古代アマウスティユ神話の勝利の神、もしくはその神の名を冠した巡洋艦。
悪神の胚(ディエス・フォホト・リヴェ) 帝国紀元191年、総合芸術社(ラレネグ・スツィトラシユ)の制作した映画。「自意識を持つ電算機が人間に反乱を企て、設計者の妻を強姦し、子供を産ませる」というストーリー。
アクスープ, グレッグ 雷帝時代のラルテニア帝国内務省公安局局長。後の砂賊討滅戦争時における連邦主席。
アサ・タカ 帝国紀元129年生まれのジペニア人指揮者。ドンチンのブヤ区に本社を構えるチェン音楽社社長シマ・スムは、アサ・タカのドンチン公演におけるギュルピユ交響曲第5番に感激し、ギュルピユ交響曲全集を録音・発売した。また、グルプカーレン、コロバスタン等の海外公演も積極的に行い、洋の東西においてギュルピユおよびオホテベノフ解釈の第一人者との評が確立された。
アシエー,(アド・アシエ) キャルタビア・グラシア アシエー公爵家の令嬢、後のオルテップ一世(賢帝)の妻、雷帝の母方祖母。
アジェラット,ヅァルフィーコ ソイディア・バクニア州シェラリュイフ出身。帝国紀元93年ごろから撥弦楽器エチュールの教師となり、「エチュールの名人」と呼ばれた。「アルバーミャ故宮の思い出」「セレシア風奇想曲」などが有名。
アシヤ チェディアおよびノレンバンに接するソイディア北東部の山岳地帯。さらに北方に行くとサクシグアに出る。
アシューシカ 人名。あるいは、人名を冠する多連装ロケットシステム(トラックの荷台に多くのロケットランチャーをまとめて載せただけのもの)。急造容易なため、激化するセレシア大戦において西方世界各国で大活躍した。
アショート, グレッグ 帝国紀元100年代、大陸中部古代史専門家の代表作。トゥアネンウィン建国以前の古代ネアーレンス宮廷に仕えたシナン人占星術士キの伝記。キは「天が落ちてくる」という自らの占いに恐怖した。ゆえに、洋の東西において「杞憂」の語源となっている。
アッコロバスタン 「コロバスタンの」の意。「コロバスタン」を見よ。
アトゥミエイ 大河クイードトスに流れ込む支流。あるいは、河の名を冠した古代の大都市(後にトゥルミスと改称される。トゥルミスの項を参照せよ)
アドバンドレフ, レビア・ラモキエラ デラーカン地方の男爵家の令嬢、絵師、踊る電光小軍人の相手。
アドリヴラフ, フォシア・ニルバ アドリヴラフ子爵家の美貌の令嬢あるいは白痴美人。踊る電光小軍人の相手。
アドルシェス・ラシゴル・ムース 「排他的論理和」。雷帝の変名の一つ。
アナドー 古代アンモンスの元首ハルバクの避暑用別荘「アナデラゲシュ」に由来する。「アラヴァコイ,アモット」も見よ。
アニャドナプ(布鉢巻) アニャドナプは絞り染めや更紗模様で染めた木綿のカーチフである。ネアーレンス・ヌール語の絞り染めを意味する「ウニュドナプ」 が語源である。頭部に巻きつけて使用する他、肉体労働者には首に巻いたり手や汗を拭く用途などにも用いられる。
アニュイツァモン公 ソイディア西方に大きな領地を持つ貴族。エニンバル朝の長女を夫人に迎え入れ、より強固な政治基盤作りを行った。
アフレノス, フェソイ トロウス・ゴルティ少年期〜砂賊討滅戦争直後までラルテニア宮廷侍従長を務めた。アンナ・カーニエによるトナレイ・イリウス幽閉に伴い、侍従長の職を辞し、同年(211年)回想録『憂鬱の大地』を著述した。
アベ・シン 砂賊討滅戦争時のジペニア蔵相。セレシア名はシェンダル・アルアッブ。
アペモレーペン レーゲンカーベル・グルプカーレン間鉄道(途中ファンデンを跳ね橋で渡河する)の途中駅。レーゲンカーベルから見て、「跳ね橋」の向こう側。
アベンド ジャムトン教用語で、「いけにえにされた人間にウジがつき占いにちょうど良い状態になった」の意。
アマウズティユ(あるいはアマグストゥス) シルニェ語。ラッティア語にてはアマグステ、ルブソール語でアマグスキ、古代タラメール語でアマグストゥス。地中海沿岸東部に位置する都市。古代エスキア帝国から独立した一族が一大帝国を建設。長きにわたってその地を治めた。
アマシーン ヴァストリアントゥオ、モルティアにおけるエヴ・アル・ヴィージャの要衝。この地に、砂賊討滅戦争時まで、グラゼウン軍の要塞があった。
アラ・マキ ジペニアの「歴史修正主義者」の御用作家。稚拙な幻想的ユートピア小説「沈没の艦隊」で名高い。
アラヴァコイ, アモット ソイディアのお騒がせ旅行者クラム・ローポは旅行記『世界百万話』において、アナデラゲシュ(「アナドー」を見よ)を「大理石で造営され、内部は金銀財宝・花鳥風月の絵で飾られている」と描写した。ローポに想を得たアラヴァコイが「桃源郷」として描写したのが『アレウ・アナドー』である。「桃源郷」は、洋の東西のインスピレーションを刺激した。西洋においては、俳優グレッグ・リェウスが映画『市民ナーク』における大富豪邸の名前に流用。東洋においてはジポンゲンム社がRPGのダンジョン名に流用。今日においては土星の衛星にも「アナドー」と命名されている。
アラクリア ナセルデューク運河に面し北西フロイデントゥク近郊の町。空港がある。なお、チェディア人によっては「アラリア」と発音する人もいる。
アラバース, ポルダン グラゼウン、ポルダン・アレーランの若き部下。 アルクシーン島の出身。士気、意欲、技術に欠ける。
アラリア アンナ・カーニエによる、「アラクリア」のク(C)を弱く発音したもの。アラクリアを見よ。
アランソール, イーリョ・ラウル 雷帝訪問時のソイディア宮廷の護衛警官、ジャルミガックス工科大数学部の出身。
アル〜 接頭辞あるいは冠詞。「アル〜」の語で語彙になければ、「アル」を除去して参照。
アル・クランダル テルゴン・イエケム連山の中の巨峰。あるいは、その名前を冠するテルゴン・イエケム級空母。
アルカス ヴァストリアントゥオ、モルティアにおける小邑。
アルギリャス, ガイウス・イリウス・コニホメンシス・ダレセック 古代アマグストゥスの帝王。レビドゥスの甥。奇矯な言動(後世の粉飾か)で知られる。
アルクシーン 「クシーン(アル・クシーン)」を見よ。
アルシャーシ,ジンノ 本名ジャシ・ジノ、ジペニア東海岸フクマシ出身の異色の西方世界精神史学者、前インセワ時代における王立学院大学大学院比較文化学研究科教授。帝国紀元201年ドンチン大学文学部史学科卒業、ジペニアから西セレシア(当時)のグリオンに留学、そこでセレシア名「ジンノ・アルシャーシ」を得る。さらにコニギア・レーゲンカーベルのリミシャム・クナルプ記念研究所のドラハレック・エルショー名誉教授に師事、ラルテニア帝国王立学院に招聘された。幅広い学識により、後進に西方世界中世史を指導した(わりに、後進たちが妙な方向へと育っていってしまった)。リミシャム・クナルプ(物理学者)およびドラハレック・エルショーも見よ。
アルツァイ 「アルツァ(ラッティア語、星)の(もの)」アルツァイ広場には王立学院大学、フロイデントゥク大学、万有引力発見者キャシス・ノーテンの銅像がある。
アルトノーミ, ヌラフォス侯 中世ソイディアにおいてアシヤ地方を遠征したヌラフォス侯の子孫。雷帝歓迎午餐会に陪食した。
アルトノーミ, サランノ・イリウス 後の王立学院航空技研主席設計技師。VF3の設計者。
アルバーミャ(宮殿・故宮) ソイディア東部。この地はかつてセレシアに領有されたことがある。セレシアのソイディア侯が宮殿として定めたのがこのアルバーミャの故宮であり、対照美で名高い。
アルベラ・ガノッサ(ウォン・スクモ) ソイディア出身の女性。なぜか「デザイナーを目指すため」ドンチンに亡命。そして、なぜかバスガイドなどの仕事を務め、独学で東洋占術を習う(?)。ドンチンの一角ウォンスクのウォン参道路上で占いを始める。「厳しくはあるが顧客を叩くような口調の結果は出さない」ことによりモ(母親)の敬称で周囲に呼ばれた。さらに、自らの通り名として「ウォン・スクモ」と名乗ったという。その占いは「良く当たる」とも「全く当たらない」とも言われ、今日においては彼女の実像含めて、全くの不明である。
アルマラッシュ, フェソイ・シャー ジョンゴン軍事人民委員。論理的にしゃべろうとしても、その論理は無茶苦茶になっている。砂賊討滅戦争にて戦死。
アレウ・アナドー 帝国紀元37年、アモット・アラヴァコイが「アナドー」を舞台にした幻想小説。
アレーラン, ポルダン 砂賊討滅戦争時、何者かによりパレッケルクにて射殺される。調査の結果、ツェデクレム社の社員であることが判明。また、フロイディア国籍を詐称するグラゼウン人であることも判明。
アンヴィデロンツェ, アデラ 雷帝の父方叔母。伯爵夫人。
アンヴィデロンツェ, フェソイナ・アリェクペーサ・ アンヴィデロンツェ伯爵夫人の長女。雷帝の父方従姉(1年上)。
アンクゼイッツ, オロシオス 忍び行く雷帝自身の変名のひとつ。
暗愚は、暗愚だ(トイデイ―・ビ―ルブト・トイデイ―) 「暗愚な者は(ずっと)暗愚な者のままである」の意のエクスード語。「バカは死ななきゃなおらない(死んでもなおらない)」の意でコニギア併合直前まで用いられた。
アンセック 帝国紀元148年に設立されたソイディアの航空機メーカー。ガイウス・トネコンノはアンセックをラルテニアに招き入れ、王立学院とともに「ラルテニア工学」を設立させる。アンセックは、小型飛行機の分野で名高い。
アンテンツォス, フェソイ・カノス 女帝時代フロイディアの(エセ)歴史家。虚構のエピソードで埋め尽くした伝記「強き雷帝」を著述した。
アンナ(聖アンナ) 古代聖人の一人。「飢えた民を救った」とされている。なお、同一エピソードが中世に北方から伝来し、「カーニエ」という別人を創造するにいたった。
アンナウス, ブランマーク コニギアのエレオイフェン奏者。
アンモンス トゥアネンウィンを滅亡させた騎馬民族。その略奪による国家経営は、世界最大の領土を(一時期ながら)得る。そして、その世界最大規模の国家はやはり世界最大規模の速度をもって瓦解していった。
アンワストーク, オルテップ・ドヴィドラクフ・ ノレンバンの尊大なる老皇太子。ニレーゼ・ヒターの兄。通称、「賢くない方のオルテップ」。
アンワストーク, ニレーゼ・ヒター ノレンバンの皇女にしてガイウス・トネコンノの妻、雷帝の祖母。
EG コニギア(ラルテニアに併合された)における戦闘機メーカー。エゲレム(E)とグレッグ(G)のナムツィール兄弟が中心となって設計・制作にあたったため、そのブランドが確立された。
EG1 ネザリエグを見よ。
EG6 ナムツィール兄弟がセレシア大戦中に製作した垂直離着陸戦闘機。空港のない砂漠での運用が考えられていたのだが、機体構造上欠陥があった(極端に搭載容量が少なく、また燃料タンクも小さい)。そのため、ラルテニアでは「まがいもの」の意味で「レグローフ」と呼んだ。
イエ・ヨシ インセワ時代(および直前)の超保守的なジペニア首相。その軍国主義的暴言(例:「わが国の領土を一寸たりとも侵す者には原爆を100発投下する」「私の望みはわが国の兵士たちが自らのブーツをラペトロエン海で洗うことである」)は衆愚を興奮させたが、理知派には冷笑をもって迎えられた。
イエケム ヴァストリアントゥオ東方、ヴァストリアントゥオとネアーレンスを隔てる大山脈。別名、テルゴン・イエケム(大イエケム)。
イェスハリア セレシア首都セレンス南方に位置する平原、砂漠を領有していた地方自治政府。ここが反セレシアに回ったことがセレシア大戦における重要な鍵となった。後に、コニギア・ヴァゼリーユともどもラルテニアに併合された。
イェダ川 コニテチス海に発し(クイードトス川と合流し)、地中海に流れ込む世界最大の河川。イェダはラッティア語で「神」の意。
イェニア 中央オゾヴィアに位置する砂漠・平原。
イェニア部族連合 オゾヴィア中部における反セレシア部族の連合体。
イェルドバイレン宮殿 グルプカーレンに立つ宮殿。インセワ時代に崩壊した。
イクシェメール, オガイ・ドヴァノイ 連邦統合軍コンパーヌ・テンペス方面総司令官、砂賊討滅戦争時、事故死。
イクシワイルミェッツ, カノス・ドヴェグレス 雷帝時代のチェディア外相
イゴロッフォ ナコラッシュ川北岸のソイディア都市。サモントンよりは上流寄りで、ラルテニア国境に近い。「幸福を現在に」という意か。
イスタディユ, イリウス 雷帝のラルテニアにおける親友で、コニギア人たちに縁故がある。
1月(ラモキエリユ) 年の最初の月。グレゴリウス暦では11月に相当。
イデア ペツッジ・ドレヴィエ作曲の歌劇。尚武的な合唱、「凱旋を祝する行進曲」などにより祝典曲として演奏されることがある。ただし、作曲者の意向は、「尚武」に翻弄される個人の悲哀にこそ、あった。
イティウス コニギア、グルプカーレン丘陵南端中央部にある城塞都市。ヴァゼリーユとの国境に近い。なお、丘陵の南には、パントリアイ・ハノイスに至る草原が広がる。
イニャーラム,グレッグ ソイディアのファッションデザイナー。自らの名前を冠した「イニャーラム」は世界的なブランドである。多彩な服飾デザインを手掛け、帝国紀元220年アクセサリ部門に業務拡大しようとしたところインセワ時代の到来により倒産する。以来、グレッグ・イニャーラムは行方不明である。
イニャーラム社 イニャーラム,グレッグを見よ。
イノヴァッチ,トレブロ 帝国紀元300年代ヤルミガックス工科大学でデザイン論を研究していた工学博士。古今のインターフェースの相違を美術的見地から比較しようとしていた。320年代後半に「南コロバスタンの学会に参加する」という一文を残して、行方不明。
イモードレフ, ロツィフ・ コニギアからラルテニアに帰化した兵士。ドレフリウ史観主義者の急先鋒。
イリウス 至高の聖人ユビウスの俗名から取った名もしくは聖人の名。どちらかというと、東方派に多い。
イルセルプ,シヴレ・ノラス 帝国紀元156〜198年のヴァストリアントゥオ音楽専門世俗歌手。ヴァストリアントゥオ南部黒人のリズムと西方世界の俗謡を混ぜた新しいジャンル「岩石跳躍」の歌曲を広めた人物として知られる。
インセワ 古代タラメール語で「雪」の意。あるいはトゥアネンウィンにおける王女の名(「雪姫」がごとき)。 当初トゥアネンウィンにおいて女性は議会に入ることができなかった。しかしユビウス朝は、王女に議会入りさせるべく「インセワの名の女性は議会に参加してもよい」と決定。すると多くの女性が「われもわれも」とインセワと改名して議会に参加。かくして限定的な婦人参政権が実現されてしまったのである。古代における婦人参政権を記念して、フロイデントゥクに「言論自由な」インセワ公園が建設された。後に氷雪恐怖症の人のために「安息公園」と改名された。
ヴァジェミジェル, ヴァルド グラゼウン族長補佐の一人。戦闘攻撃機「シウ・ダイゼン」を設計したテクノクラート。砂賊討滅戦争にて戦死。
ヴァズクラディムル, ヴェム グラゼウン族長の一人。戦闘機「シセキヴン」を設計したテクノクラート。砂賊討滅戦争にて戦死。
ヴァストリアントゥアニエ あるいはヴァストリアントゥアジェー。「ヴァストリアントゥオの」という古代タラメール語。
ヴァストリアントゥオ 大陸の尾根ともいうべきイエケム山脈の西の広大な地域。ラルテニアもヴァストリアントゥオに含んでいたがフロイディアにおいてはオゾヴィア以南、ラルテニア以南という条件も追加された。その地の人物は「粗暴」といわれ、音楽には打楽器が濫用されている。
ヴァストリアントゥオ大総督府 古代トゥアネンウィンもしくは女帝によって設立された政府機関。ヴァストリアントゥオにおける軍事・政治・経済に関する、大統領級の、非常に大きな権限を有する。
ヴァゼリーユ コニギア東方に位置する小国(?)。セレシア大戦により独立した。
ヴァドンヌ 地中海中部沿岸の町。「幸福の陸地」の意と言われる。
ヴァリムサーブ, ロッティフ ジョンゴン軍、ガムレングの副官。 砂賊討滅戦争後、妻ともどもムルドス臨時戦争犯罪裁判所軍事法廷にて処刑さる。
ヴァルスヴォン語 ノレンバンにおける人造公用語。帝国紀元124年、オロゾル・オギュドゥル・モダンマズ博士により提唱さる。筆記文字はルーリック。
VF ヴェン・フロイディア―ナの略。フロイディアにおける連邦制式戦略爆撃機のタイプコード
ヴィータルプ, オロシン 雷帝の旧友、第一次側近。
VF2 王立学院製作所の作成した超音速戦略爆撃機。ただし、ラルテニア工学のタリトソッチョがベースとなっている。
VF3 王立学院技師サランノ・アルトノーミが設計した大型戦闘攻撃機。対電探隠密性を有する。
ヴィオング, パンジオ 雷帝時代の連邦議会元老院議員。アンナ・カーニエ治世下の連邦外相、ヴァストリアントゥオ歴訪中に航空機事故で死亡。
ヴィジャーク エヴ・アル・ヴィージャのモルティア側出口にあった城塞(後に町が建設される)。砂賊討滅戦争時までグラゼウン軍が占拠していた。.
ヴィフォン, ダム・ピンギャド ジペニアとの混血のグラゼウン族長の一人、砂賊討滅戦争時に死亡。
ヴェグージ ジェンティン地方における小村の一つ。
ヴェルダン エレダノスを見よ
ヴェン(新) シルニェ語形容詞、「新しい」の意。
ヴェン・テクラム ラルテニアの町には大体テクラム(市場)の広場がある。フロイデントゥクにおいては、「新しいほうの」テクラムすなわち「ヴェン・テクラム」が作られた。
ウオ・エン ジペニアの地対空ミサイル発射システム、架空の鳥「ウオ」の炎という意味。その形態は、アシューシカに酷似している。
ヴォーダラー ジャムトン教の尼僧長、砂賊討滅戦争にて死亡。
ヴォグドン, ザイナンシュ グラゼウンの族長補佐、ヴォランジェの部下。
ヴォランジェ ジェ、ヴォランを見よ。
ヴォルツォラス ルシェトラーズと同。紀元前1900頃〜1800頃。ヴォルツォラス教(セレシア拝火教)を設立。現在において、正確な名前は判明していない。
ヴォルツォラス教 セレシアの国教で炎を崇める。後にフロイディア連邦により禁止される。
ウォン・スクモ アルベラ・ガノッサのウォンスクにおける通り名、あるいはシイ・ヒユのペンネーム。アルベラ・ガノッサおよびシイ・ヒユを見よ。
ウォン・スクモ(シイ・ヒユ) ドキ外国語大学外国語学部シルニェ語学科卒業の男性実業家、催眠療法士、セラピスト。著名な占い師「ウォン・スクモ」の名を騙り、あたかも「占いの裏側」を暴露するような書籍をシルニェ語で発表した。
ウォンスク(ドンチンの一角) 古代において「ウォンデン(隠れた田畑)」と呼ばれた小村。土地は痩せていて、住民はよく雨乞いの宗教行事を行ったという。後に、トコガマ1世が危難に遭った際、これを助けたイガ人(場所不明)に報いるため、ここにスーク(宿舎)を与えたという。これが、ウォンスクの地名の語源となった。ウォンスクにおけるムツ国王の霊廟への道「ウォン参道」は、ドンチン陥落後の今日でも「若者の町」として名高く、西方世界の旅行者でにぎわっている。
ウキョック(・ナフ,ツェニフ) ツェニフ・ナフ・ウキョックを見よ。
ウキョック(ナフ・ウキョック), テンニュイフス レーデンスドナル出身の画家。代表作「向日葵」。
ウティレイリョッホ データ管理に「穿孔カード」を考案した。
ウヌ・シェール・ツメブ・ウヌ・シェール(王者には王者らしく育ってもらわねばならない)。 原意は「一人の王(シェール、古ラッティア語)は一人の王でなければならない・であるべきである」で「相応しい人が相応しい行動をとるべきだ」の意味でよく用いられた。シェールの意味が変わった帝国紀元310年以降、この慣用句は用いられなくなった。
ウノ・スケ ジペニア文相。一時期、政権を伺うも、カナ・シン一派に性的スキャンダルを暴露され、政治生命を絶たれた。
エイヴォン・ディアモン ソイディアの首都。後に近郊のサーゲムに遷都される(ラッティア語で新ディアモンの意)。
ABX理論 心理学の一理論。人物A・人物B・対象Xに対する好悪の関係はプラス・マイナスで表現でき、「全体に積算すると常にプラスの方向に動くようAあるいはBのXに対する感情もしくはA・B間の感情は推移する」という。なお、後年、このABX理論に基づき階層心理学および心理力学という学問が発展した。
エール ラッティア語、エクスード語、エスキア語で「獅子」の意。あるいは、フロイディア・コニギアにて採用された重戦車のタイプ名。
エクスード語 コニギアの公用語。大体、語の先頭にアクセントがある。造語能力に優れているが、無節操に長い抽象名詞が数多く作られ、学生を悩ませる。
エクスード民族 エクスード語を話す民族。その出自は、ダルハン地方とも、ティンムリア地方ともいう。
エゲメート ダルハン紛争により、セヴォードニア公国がナンビアより奪った町。
エシウカ 大河イェダの支流ナコラッシュ川のソイディア沿岸の町。ソイディア有数の工業地帯。
エスク(エスキア,エスカン) 古代においてヴァストリアントゥオに君臨した国家。衰退した。古代トゥアネンウィン時代において、すでにエスキアは滅亡している。
S2艦上攻撃機 リファノイ・レノッドカム社製にあきたらぬ賢帝オルテップ一世が設立した「ソイディア国立製作所」製の、艦載攻撃機。ちょっと見には小さなイルカに見える。優秀なペイロード・格納性を有するが、武装度や格闘性はやや低い。
エゾノホッシュ, ロージャン グラゼウン族長。「狡猾なリスのような」顔をしていたという。セキュリティー問題に関して一家言あったが、グラゼウンの実態について夢物語なほど現実から乖離していた。グラゼウンの本拠たる「世界戦略ビル」崩壊時に、死亡。
エターグ, メリヴ チェディアにおける「情報保護法」違反すなわち「スパイ・あるいは公的情報重損壊罪」の罪科で公開処刑された罪人。かの罪人の納品したコンピューター基本ソフトウェア「オラシモス・ディスク操作システム」および画像型入出力媒体方式「オラシモス・像多重処理システム」がチェディア政府 にとって「きわめて国家運営に危険である」とみなされたため。フロイディア諸国(特にチェディア)において、製品の完全責任は徹底的に(時には死をもってして)求められる。 すなわち、彼の納入したソフトウェアがダルグナンベス国際空港の機能を麻痺させたことの責任を取らされたのである。
エタルペー(エド・エタルペー伯) セヴォードニアの宮廷詩人・作家。格調高い文章で有名。代表作「川の魔物」「地獄の門」
エチュール 中世の撥弦楽器の名であったが、後に撥弦楽器の総称となった。
エッテチェルト 中距離空対空ミサイルの一種。
エップロクス フロイディア諸国の言語で「サソリ」を意味する。あるいは、タイヤにて疾走する軽戦車のタイプ名。
エテダル 「主たるウジムシ」を意味するアンモンスの君侯位。訳語は、「大虫」「汗」「侯」など。
エテダレグ(エテダル国) 「エテダル」によって統治される国家。訳語は、「大虫国」「汗国」「侯国」など。
エトラギッヒ/ホテル・エトラギッヒ フロイデントゥク市内のホテルの一つ。
エトルフ 木管楽器の一種。ノデュックの時代には木製が主流であったが、トラーソムの時代にメッキ製が発表され、オクシカイヒティーの時代には真鍮制が主流となった。
エドロンツァーレ, アモット・エレダノス 大帝ガイウス・トネコンノの南方融和政策に同調してソイディアとの関係強化を図ったリヴラフ地方の男爵。後、ラルテニアとソイディアとの間で政治的に揺れ動くことになる。
エニパソス, エガイル・ボカイ 「ある間借り人の生活」の著者。その作風は、黒色を多用すること、機械類の描写が多いことなどがあげられる。
エニンバル ソイディア皇室。ユビウスの末裔のみならず反セレシアの歴史、強固なボルストン教擁護者たることにより、民意と天意の象徴、聖ユビウス十二の帝冠のひとつを受けた。
エニンバル, アモーラ・アドナーミェ 雷帝の母方従妹、カザンガ公の長女。
エニンバル, アルベラ・サイラ 雷帝の母、トナレイ・イリウスの妻、オルテップ1世の娘。
エニンバル, オルテップ1世(マイネ) ソイディアの賢帝。雷帝の母方の祖父
エニンバル, オルテップ2世(アノイ) 雷帝の伯父、賢帝オルテップ1世の長男。謹厳実直な人柄は人を魅了したが、側近に恵まれなかった。
エニンバル, オルテップ3世(エクディ) ソイディアの賢帝の孫、後のオルテップ3世。
エニンバル, カザンガ公オポーリフ オルテップ1世の次男、雷帝の母方叔父。
エニンバル, ガジア公オルラック ソイディア賢帝オルテップ一世の末子。なお、ガジアは地中海東部でテンペス、コンパーヌ地方を含む。
エニンバル, キデリア・トネコニア オルテップ(3世)・エクディの母親、雷帝の母方伯母。
エニンバル, キャルタビア・グラシア アシエー公爵家出身。ソイディアの賢帝オルテップ1世の妻、雷帝の母方祖母。
エニンバル, ティルティッパ・ノーラ 雷帝の母方従妹、カザンガ公の次女。
エニンバル, メトラ・レバーゼ 雷帝の母方従姉。オルテップ2世の長女。
エフレーデ 神フロイデのテントロイートス語読み。あるいは、ラルテニア工学の戦闘攻撃機のタイプ名。皇室の紋章も、エフレーデである。なお、「フロイデ」の語自体がゴルスタン語のアハレーデ(竜)とする一説がある。
エフレーデ34 ダンロットを見よ
エマゲデフ 「遊戯+見る」のシルニェ造語。機器にコインを投じると、一定期間「遊ぶことのできる」遊戯機器。一般に、小さな情報処理機械と陰極線管を組み合わせてある。
エミルス・レツァム ソイディアのゲーム製作会社によって発売されたアクションパズルゲームの一種。架空のゼリー型モンスター「エミルス」をつなげることによって高得点を競う。
エル・ライスーブロホ ライスーブロホ(オルラック・ドラウド・トレンシルグ)を見よ。
エルヴァック・クロフテンツ放送 ラルテニアの民放のひとつ。
エルクシキット 中北部ヴァストリアントゥオにおける商業都市。
エルデューク, ニュイレプス(子爵) 「平民派」の貴族政治家。セルソルクの弟。「大帝」死後に慢心した兄セルソルク侯に反感を持ったといわれている。
エルデューク(ナセルデューク)運河 フレーデ山輪のアラクリアとファンデン河流域のナセルデュークを結ぶ運河、トナレイ・イリウスの治世下に完成した。
エレオイフェン 4本の弦を張り、弓状の器具で弦を撫でる(あるいは指ではじく)ことにより音を出す弦楽器の一種。一般に、「少し難しい」といわれる。低い方からG線・D線・A線・E線となっており、G線は「太い音」がする。
エレダノス ボルストン名の一つ。ポルダンともヴェルダンともいう。ワードナとも、いう。
エンボイアム語 ラルテニアの「補助公用語」のひとつ。フレーデ・カルデラ先住民の言語で、一部地域にのみ通用。どの語族に属するかは比較言語学的議論がなされるが、「わからない」というのが通説である。
オイコジェ コンパーヌにおけるエスキア都市。
オイダル・ニュイナクス(電探) シルニェ語。直訳すると「放射・走査(電波発信)」となる。われわれの言う「レーダー」に該当する。第二次世界大戦当時の日本に、既に「電探」の略語があったため、『熱情王(デト・トネドラ)の生涯』ではその古風な和訳を採用し、正式名称として「投射電波反射波探知装置」なるぞっとしない言葉を用いた。ちなみに、「レーダー」は「放射電波探知(検出)照準を合わせる(装置)」といった意味の英語の頭文字(R.A.D.A.R)に由来する。
王笏(ロトペック) 君主が持つ象徴的かつ装飾的な杖。由来は定かではないが、古代バンパルク朝セレシア帝国において既に用いられていた。当初約1.5m程度の大きさであったが、持ち運びのため、後にバトン状の物に事もあった。なお、ロトペックの語は古キニエレ語のノルプテクスに由来する。
王者には王者らしく育ってもらわねばならない 「ウヌ・シェール・ツメブ・ウヌ・シェール(王者には王者らしく育ってもらわねばならない)」を見よ。
王立学院 1.[ラルテニア/フロイディア]皇室によって作られた(当初は貴族むけの)学習施設・大学・研究機関の総合体。後に、工場が併設され、国家主導の工業・産業建設が大帝ガイウス・トネコンノによって確定された。「学院(アイメダク)」の項も見よ。2.[トゥアネンウィン]オタルプによる私設の教育機関で、心身ともに鍛えることを主眼とする。3.[ジペニア]ムツ国王によって作られた貴族による貴族のため(だけ)の教育機関。
オキエ(〜計) 窓を意味するキリエネ語に由来し、「高度」「傾斜」などの語を修飾し「高度計」「傾斜計」などを意味する。
オクシカイヒティー, オルテップ・エルマック ノレンバンの叙情派作曲家。非常に美しい曲を残したが、死後、同性愛者と噂(事実)が出て、その気の者の曲というイメージが一部にある。代表作「ネグエ」、「白鳥」。
オクシカイヒティー, オルテップ・ドヴァイレ 「オルテップ・エルマック(ヴァルスヴォン)」のルブソール名
オゾヴィア セレシアの旧本土。ルブソール語のコツォフ(東方)が語源。
オタルプ(古代トゥアネンウィン哲学者) 古代トゥアネンウィンの哲学者である。セタルコスの弟子でルトツィラエスの師。オタルプの思想は西方世界哲学の源流であり、哲学者デヒティウォスは「西方世界哲学の歴史とはオタルプへの膨大な注釈である」とも言った。『セタルコスとの対話』や『国家』等の著作で知られる。セタルコスおよびルトツィラエスも見よ。
オツィーロ,ザルフ 「交響詩」というジャンルを確立したノレンバン(元ソレンバニユ)出身の作曲家。コニギアを舞台に活躍した。なお、「余程才能が見出せない限り」弟子を断ったという。
オデプロン われわれ「地球型生命体」の正式な総称が、オデプロンである。
オデュプサイ・セボン 古代タラメール語における「生命を生成する(天界の)球体」の意で、「真理大典」の中に、地球について上記のように表現している。
オホテベノフ, カフドゥル・ナフ レーデンスドナル出身の古典叙情派の大作曲家、「交響曲の父」。代表作・歌曲「われは汝を愛す」、ファルクソナタ「幻想」、第七交響曲「自由賛歌」。
オラシモス メリヴ・エターグによって作られたコンピューター・ソフトウェアのシリーズのブランド。しかし、フロイディアにおいては体制監査委員会によって販売・使用を禁止された。
オリャープ ラッティア語にて「球体」の意。もしくは、王立学院にて研究中の荷電粒子砲の型式名。ノビエン戦争の前に実現したが、主に世界最終戦争にて利用された。
オルトスクルーズ この地で、第一発目の核兵器が炸裂した。一般に、原子核反応を利用した汎地表規模破壊兵器。
オルパン フレーデ山輪南東部の、比較的登頂が容易な山脈・峠。あるいはその峠を懐かしむ人々がヴァストリアントゥオ一角の町に付けた名前。「ゾルパン」の語は「オルパンの」という意味。
オルマリャート, エファロス2世 西セヴォドニユの伯爵家の嫡男。妹のカーナ・ニペリエとともに追放された。
オルリビュッサブ, アモット・オルテップ 男爵にして侍従・侍医。雷帝・女帝時代を通じてラルテニア宮廷に仕えた。
オンクルーヴ, キャシス 砂賊討滅戦争におけるコンパーヌ艦隊の司令。上司の「動くな」の命に背き、突出。砂賊戦争の海軍的大勝利を得るに至った。
女の平和(へレニエ・カイニュゴイ) ナポツィラエスの代表作。古代トゥアネンウィンにおいて、戦争に反対する女性たちが夫に対するセックス・ストライキを行うという下ネタに満ちた喜劇(戯曲)である。ナポツィラエスも見よ。
カーニエ(聖カーニエ) 聖アンナを見よ
階層心理学 「自我」「意識下」という階層に人間心理を仮定的に分割することを今日では「文学的階層心理学」という。ここでいう階層心理学は、さらに、ABX演算などを組み合わせ、3次方程式(もしくは多次元配列演算)を行う心理力学の仮説的な一部門を指す。
ガイリエブ, グレッグ チェディア出身の王立学院製作所素材研究課主任。電波吸収塗料を開発し、VF3製作に貢献した。
ガウトミエン, シダルトス ネアーレンスのサェギャ王族の嫡男で古代ブドゥア教の開祖。なお、ジペニアではサェギャを「シャカ」と発音し、彼のことを「オ・シャカ・サマ」(尊敬されるシャカの人)と呼ぶ。
学院(アイメダク) 古代古典哲学者オタルプが講義したトゥルミス近郊の森の名に由来する。西方世界においては、専門学校・各種学校・音楽院・学会・芸術協会・(士官)学校・学園(小学校以上)・など幅広い学芸振興機関の名称に用いられる。当初ラルテニアにおいては「アイメダク」と言えば王立学院をのみ意味したが、各地に「アイメダク」が乱立されたため、とくに直後に「王(立)の」の意「ラヨルス」を付加し、「アイメダク・ラヨルス」と呼ばれるようになった。オタルプ(古代トゥアネンウィン哲学者)も見よ。
ガクエンマイ ネアーレンスの古都。かつてトゥルミス南郊にあり、イエケム街道(イエケム・ネアリア間)の交通の要衝となっていた地方。
カザポイス 古代タラメール語。アンモンスにては「グラジャポウザ(Graszhapouszer)」。コニテチス海とクイードトス川の間の高地。
ガジア ソイディアがセレシア戦争の際に漁夫の利を得た地域。コンパーヌ地方とテンペス地方。
ガシントム ラルテニア・ファンデン川流域の町。ソイディアとの交易により栄えた。
カスンキー(神仙) 聖霊の名。神フロイデと聖ユビウスと神仙カスンキーが同体であるとするのが、「三位一体」説である。
がちゃがちゃ(映画) 多機能な「ホバークラフト内蔵飛行用可変翼内蔵乗用車」と発明者を巡る、子供向けのファンタジー・喜歌劇映画。
閣下(公爵・大僧正・裁判長) 棚・脚のある台・執務机・転じて執務室にて土下座する場所。あるいは、その場から見上げることにより、立派な部屋と机に座をもつ貴顕(公爵・大僧侶・裁判長)の尊称。他の貴族(侯爵・伯爵・男爵)や大臣・大使との相違に注意。他の「閣下」の項についても見よ。
閣下(公爵未満の貴族) 和訳については、閣下(公爵・大僧正・裁判長)を参照。ただし、公爵未満については「優美」の語ではなく、「支配権・領土」の語を用いる。なお、ラルテニアでは、いかにも「貴族よ」という呼び方では失礼と考える「平民」においては、より謙譲的に、「わがあるじよ(ユム・ドロル)」と呼びかけることもある。
閣下(市長・判事) 和訳については、閣下(公爵・大僧正・裁判長)を参照。ただし、「大臣・大使」として用いられるものは「卓抜」の意。「市長・判事」に用いられるのは「名誉」の意。……とすれば、尊称は反語にもなりやすいため、利用には注意が必要である。
閣下(大臣・大使) 和訳については、閣下(公爵・大僧正・裁判長)を参照。ただし、和英辞典などに最初に出てくるExcellencyの語は、通常、大臣・大使のみ(幸い、西方世界では尊称の言い間違いは、「言い間違いを指摘すること」よりも無作法ではないのだが)。
合宿旅行(ロホス・ノイスルシエ) いわゆる「修学旅行」を想定して支障がない。なお、英語においては「修学旅行」を「学校の団体周遊小旅行」と表現する。
ガテューテン ゼーメンスを見よ。
カナ・シン 砂賊戦争時の副首相。カンブーに莫大な利権を有する。
カネ・マジ 砂賊討滅戦争時のジペニア軍輸送機のパイロット。ウィスキーと西洋製映画(特にポルノ)を好む。戦後退役して売れない映画監督に転身したが、イエ・ヨシにより副首相に祭り上げられた。
ガノコホッシュ, ジャンレン 哄笑と態度と腹が尊大なグラゼウン大族長。砂賊討滅戦争にて戦死。
雷(映画) レンラヴ兄弟によるトロウス・ゴルティの伝記映画。
「神の意志は万物とともにあり」 ボルストン教のキーワード。「ファオニム・デネモス・クガイ・ムス・インモス」は、「レット・イット・ビー」もしくは「インシ・アッラー」の響きを持つことがある。
カラック, ナトラミナ 美貌のコンパーヌ艦隊の参謀副官。後にラゼティーユの艦長となり、「戦艦ラゼティーユの帰還(ラゼティーユの名の船をネアーレンスのラゼティーユ新港を本拠とすること)」に尽力した。ちなみに、モロホトレップの娘。
カラック, モロホトレップ 空母キエペの艦長、後に海軍元帥となるが、砂賊戦争当時は退役している。実は後のラゼティーユ艦長ナトラミナ・カラックの父。
カラビユ通り かつてラモキエリユ練兵場のためのパン屋が立ち並び、今では住宅街となっているフロイデントゥクの一角。
カラビリム ナコラッシュ川流域のソイディア工業港湾都市。なお、古典的文豪レセプカハスがこの町を舞台に高利貸しに苦しめられる人々の戯曲『カラビリムの商人』を著述した。
カラビリムの商人 メリヴ・レプセカハスによる喜劇用の戯曲。中世ソイディアの都市カラビリムを舞台に繰り広げられる商取引と恋の喜劇。強欲な金貸しが金を貸す際に取った、人命にかかわる内容の証文が現実になったことによって起こる裁判と、カラビリムの美しい貴婦人を射止めんとする若者の話を基軸とする。
カルバドス, ロンラッド ミゼレン重刑刑務所所長。頑固そうな表情を持ち、強そうな印象を与える。が、母国語がエクスード語でシルニェ語が苦手だったための雰囲気に過ぎず、本人は実に茶目っ気がある。ヴァストリアントゥオ大総督、皇宮警察署長、新トゥルミス市長、ネアーレンス帝国首相を女帝の側近として歴任した。が、その都度、生命の危険にさらされる。もっとも彼自身は女帝たちよりも長生きし、帝紀300年の奇跡を目撃してから天寿をまっとうした。
官軍の『錦の御旗』も麗しき(レドヌ・フロイデイアン・タミトル・ドラダンツ) 「勅令」を修飾する回りくどい言葉(回りくどい上品さを宮廷関係者は好む)。直訳すると、「フロイディアの至高の軍旗の許の」という意。
ガンツィット ヴァストリアントゥオ、イェダの北岸の町。ジョンゴンによって建設され、セレシアに占領された。最終的には、ヴァストリアントゥオ大総督府ミゼレン支局の支配下になる。
カンブーグク 帝国紀元217年コウシンエツ(Kwaon-Shinn-Et)地方のフジ(Fuuzi)近辺にジペニアが建設した傀儡国家。
キ(占星術士) 古代ネアーレンス(トゥアネンウィン建国前)の宮廷に仕えた占星術士。「天が落ちてきて、あまたの星が地上を焼く尽くす」という占いを出した。
ギーモイス, アイル・オロシン 雷帝・女帝時代の連邦議員諸国民代表大会議員。
キェヴァン 「キェヴァンヌ」を見よ。
キェヴァンヌ キェヴァンヌの城塞。セレシア戦争の際に対地・対空防衛の見地から地下にその建築主要部を埋設された城塞。
キェール, テロンノ アル・クシーン島の登山家。頭髪はない。視力は弱いが、砂賊討滅戦争の引き金となった外相機撃墜事件を目撃、録画した。
キェーロン, アノイ 雷帝・女帝時代の連邦議員諸国民代表大会議員。
キェニー(単位) 長さの単位。1キェニーは約2.5cm。
キエペ ソイディアの良港のひとつ。あるいは、その名を冠した中型空母。
騎士(トゥギン) 元は、中世フロイディアにおいて、礼儀作法・馬術・剣術を認められた国軍戦士。後に「一代限りの非世襲の、最下層の貴族」となる。近代以後、「文化功労者」などに、「騎士」の位は大盤振る舞いされ、インセワ時代終了後は「いいところのぼんぼん」ぐらいの意味に落ち着いた。
ギドニム テンペスとクシャントルの間に位置する、トゥパクセン川の河港。
機能単位記述指向 「機能単位記述指向」プログラミングとは、各機能の部品でソフトウェアを構成させる手法であり、一般的に以下の機能や特徴を活用したプログラミング技法のことをいう。<ul><li>要約化(振る舞いおよびデータの隠ぺい)</li><li>項目分類およびデータ継承</li><li>同質異像(多形)性</li></ul>
ギャーン, グノッド グラゼウンのロケット工学技術者。言動から鈍重な印象がある。砂賊討滅戦争にて死亡。
「ティムス卿」などのように、貴族の家名につける尊称。対象は、当主ならびに長子。
銀の匙 銀製の匙。幸運な子どもは「銀の匙を持って生れてくる」という比喩・暗喩・伝承。そのため、子どもを直に洗礼盤に浸すことはせず、「銀の匙」を代理的に浸して子どもに与えることが、ボルストン教徒の貴族・名家に流行した。匙に刻まれた名は、「教会によって命名されたミドルネーム」となる。
キンレテム, ツェンメルコス コニギアの帝国紀元20年〜30年代のコニギア宰相。
クイードトス 世界最長の河川。カザポイスに発し、イェダ川に流れ込む。
クードリッヒ, クラム・ラウポス 雷帝時代のコニギア外相。
9月(フォルシペリユ) ボルストン暦の9番目の月、グレゴリウス暦の7月。
クジ(新聞) 共和的かつ反政府的論調で知られるジペニア大衆系の大新聞。「大衆に迎合する」と早合点する非合法各種右翼団体、政府系新聞、極右雑誌などの言論上・物理的な攻撃目標となっている。しかしながら、「記事の捏造事件」や「突出的な取材攻勢」などで一般市民からの批判を浴びやすいことも事実である。
クシーン(アル・クシーン) 地中海西部を閉じるように横たわる大きな島。ソイディアはこの地を領有するが、例によって民族紛争の温床となっていた。なお、島の中央部にある火山アースは温泉地で名高い。また東南沿岸部の化学工場から水銀が漏出し、漁業関係者が水銀中毒で倒れた際、「チュアー(痛い)・チュアー!」と叫んで病死する者が多かったため「チュアチュア病」と呼ばれた。
クシベメフ ジョンゴンとジェグズイとの暫定国境。ラフゾイグ第2街道の要衝にあたる。
クシャントル ゾガンジャル島の西側付け根に位置する河港。
クシューゼ, ライラ 宮廷に食品を納入していた業者の子、フロイデントゥク在住、第1次雷帝派側近。
クショビール ジョンゴン軍最後の要塞。セレシアのヴージェン出身者が建設したといわれる。
クニモラシイ 大河イェダの支流ナコラッシュ川のラルテニア沿岸。対岸はミゼレン。
グマア ドンチン北方の辺境。チチプの町で名高い。
グラゼウン アンモンスを継承したヴァストリアントゥオの砂賊。
グラプラント, イリウス・ゲレスティス セヴォードニア公領近隣に居城を持つ伯爵。後に、最後のコニギア帝となった。
クラムシープ, オットー 帝国紀元100年代のコニギアの宰相。「飴と鞭」政策で名高い。「国家を形成するのは鉄と血である」と演説したことから「鉄血宰相」と通称される。
クランダル(アル・クランダル) テルゴン・イエケム山脈の中の巨峰。あるいは、テルゴン・イエケム級空母の名。
グリオン 別名キエンテシ(アンモンス)、グリエントゥル(タラメール)、ギオン(ジペニア)。東セレシアの首都となっていた。
クリシポル, ダモン・ユヌモス 士官学校の教官、激情家。通称ホース(ホースで体罰を与えたため)。
クルールス, イリウス 輸送機のパイロット。自己の頭髪のセットを気にする癖があったという。砂賊討滅戦争にて負傷。後方の病院にて転落事故により、死亡。
グルプカーレン その名のとおり(湖の町)、大レノット湖に面する。帝国紀元210年までコニギアの首都。
グレッグ(聖グレッグ) 龍退治で名高い、聖人。
クレリック, ナトラム ダバニユ方面軍司令。飛行機の操縦がままならない空軍元帥。砂賊討滅戦争時、みずから戦闘機を輸送中に事故死。
クロ・アカ 帝国紀元190〜200年代の、色弱のジペニア映画監督。場面・作品展開にさまざまな技巧を取り入れ、また数多くの「後継者」を輩出したことにより、後の地球規模における映像技術進展に貢献した。いっぽうで独善的な言動により、「専制君主」という異名をとることもあったという。
クロイゼドラウグ 宮殿、テオティワケン大公国政庁、ラモキエラ修道教会分院がラモキエラ広場に面している。テオティワケン大公国時代、分院の門前町としてラモキエリユが当地に建設された。円形の中洲を取り囲むように、防御のため塀が作られた。これは「円形の柵」(クレッツ・ダルグ)と呼ばれた。このクレッツ・ダルグがなまった語
クロイゼドラウグ宮殿 ラモキエリユ城の解体後、跡地に造られた宮殿。
グロナムン グロン党、グロン主義者の意。雷状の波線二本の紋章の旗のもと、グロン島独立運動を展開した。
グロン島 地中海東部キエペの沖合に位置する島。天然の良港として商業が古来栄えていたが、雷帝時代においてグロン島分離運動が活発化した(小さい波の港というザイパル語)。
軍務省 トラディスタン・コロバスタンにおける「国防省」と同じ。軍隊に関する国政上の事務を行う。いわゆる「統帥権」は、宰相が握ることがたてまえとされている。
軍務大臣 「軍務省」を見よ。
猊下 一般に、教皇の尊称(後インセワ時代のみに使用)。なお、砂賊などが自国宗教指導者に使用することもあったという。
経済特区 経済特別区の略。(ヴァストリアントゥオ)委任統治領において税制上(とくに関税・法人税)の優遇措置のとられる地域。
芸術思考社 ジペニア・ドンチンのツキシマに本社を持つ、主にコンピュータゲームの開発・販売などを行う企業(帝国紀元207年設立)。この会社の発表したシミュレーションゲーム「第一鉄道」は「ウディス・レイェム『鉄道王』のパクリだ」と西方世界でみなす人が多かったが、事実は逆である。「レイェム,ウディス(ゲームデザイナー)」も見よ。
ゲオコブス, イリウス・ガイウス ノレンバンの著名な法律家。
ゲクセン王国 アイドニア東部を領有していて、後にソイディア・ラルテニアおよびノレンバン連合軍によって攻撃を受け、滅亡した国家。テーヌクからチテチマニに至る「大セレシア第2鉄道」建設のための資金を提供したといわれている。
ゲクセン語 ガイウス・トネコンノ即位後に滅亡したゲクセン王国の宮廷語。
ケタペ・オポーリフ社 帝国紀元60年代に亡命ソレンバニユ人によって創業された、レーデンスドナルの著名な高級時計メーカー。帝国紀元33年創業者の一人ノホトン・ケタペがソレンバニユのパーシュレイ近郊アクセプ・アイセルトゥール村に生まれる。が、ダルハン紛争により、両親ともラルテニア・ファンデン側流域のレーデンスドナルに移住する。帝国紀元60年、ナセルデュークで「ケタペ社」を創業、オーダーメイドの時計製造を開始。帝国紀元66年、後の共同経営者アノイ・ハドリアノス・オポーリフが入社。帝国紀元72年以来、社名を「ケタペ・オポーリフ社」に変更。以来、ノルカフ社・ラムドアス社とともに世界三大高級時計メーカーの一つとして数えられている
建設監査 連邦行政委員会の一役職。「体制監査」と同様、連邦体制監査委員会のオブザーバーを勤める。
コ・シンソ インセワ時代の到来により、その実像が長く明らかにされなかった、帝国紀元148年生まれ(?)のジペニアの新興宗教家。人生に疑問を感じブドゥア教およびボルストン教に質問するも、納得できる答えは得られなかったという。著作に「人間・シダルトス」「天との対話」「人生の舟」など多数あったらしいが、今日では「原説・ブドゥア教」のみ伝わる。
光陰矢のごとし(ネスツェノン・アグフェルス) テントロイートス語の警句。直訳すると「時間は逃げ行くものなり」の意。
高架高速鉄道 西方世界各都市における、公共交通の一手段。市電を、高架にしたもの。大戦以前に流布したが、インセワ時代直前には、フロイデントゥクなど数都市のみが残った。
後宮(メラッハ) 禁じられた場所(ムラッハ、セレシア語・ゴルスタン語)に由来する。もともとは、富裕なセレシア人が、自らの女性家族を外部の男性から隔離するために邸宅の中に設けた一角を示す。後に、セレシア帝国において「寵妃たちの住まう場所」という意味にも用いられるようになった。
航空王(デト・シノイヴァ) もともと「シノイヴァ」はシルニェ語において「航空電子工学の」の意味で用いられる。ただし、母国語がラッティア語の場合、この語は「翼の(転じて飛行機の)という意味に聞こえる。すなわち、アノイ・リァノイの側近は、(支配的)航空機メーカーとの意味で「デト・シノイヴァ」とリファノイ・レノッドカム社およびアノイ・リファノイ3世を呼び、ラルテニア側は「航空電子工学の権威」との意味で「デト・シノイヴァ」と呼んだ。
侯爵(シュグラム) ラッティア語「アクラム(辺境)」を語源とする爵位。かつて「辺境」とみなされた地域に所領を持つ(とされる)貴族。公爵より下位で伯爵より上位。
侯爵たちの回廊(アイド・アレリェッジェネサイフクリーム) エクスード語。アイドは定冠詞。アレリェッジ(回廊)+ェネ(〜の)+サイフクリーム(侯爵たち)の合成語。イェルドバイレン宮殿には多数の肖像画を掲げた「侯爵たちの回廊」があった。今日では、どの部屋に該当するか、定かではない。
コウシンエツ コウ(カンブー)シン(シナン)エツ(ヴェートゥン)三つの地方を総称するジペニア語。
皇帝 西方世界においては、「聖ユビウスの12の帝冠」(参照)の一つを教会より拝受する国家の元首。かつ、古代トゥアネンウィン歴代国王イーハントなみの徳政が期待できると教会が認定した者。
皇帝陛下(ライレピン・ユツェアム) ライレピン(皇帝の・帝国の)陛下(ユツェアム)。代名詞を伴う。例:シヒ(彼の)・ライレピン・ユツェアム→(三人称としての)皇帝陛下。
高度計(オキエ・ドゥチトラ) シルニェ語。ドゥチトラ(高度)を測るための計器。「オキエ(〜計)」も見よ。
5月(キルタプナリユ) ボルストン暦の5番目の月、グレゴリウス暦の3月。聖キルタプの日(25日)に由来。
黒麦酒(こくばくしゅ・くろむぎしゅ) 麦を醸造しポーなるクワ科多年生つる草を加えて苦みと芳香をつけた、アルコール飲料。茶・コーヒーが到来するまでは、代表的な大衆飲料。(旧)コニギア領内にて、大量に消費されている。
国務院 (コニギアをはじめとする西方世界諸国)政府高官の省庁を補佐する内閣直属の機関。一般に、各省庁に派遣する(派遣された)余剰官僚のプール機関(当然ながら、西方世界の国務院の長は、宰相となる)。(シナン・カンブーグク)内閣のこと。ただし、東方世界では国務院の長は「国務院書記長」となっている。(コロバスタン)内閣筆頭の省庁。長は、国務尚書・国務書記もしくは国務長官(言葉は同一であるが、訳語は政体によって異なる)。
コナイホメン コニギアを見よ。
コニギア コナイホメンあるいはコニヒアともいう。ラルテニアの東部とセレシア(ヴァゼリーユ)との間に横たわるように位置していた。ヴァストリアントゥオ経営に失敗し、財政破綻を迎える。ラルテニアにより併合された。
コニテチス海 大河イェダの源泉、大陸最大の内海。
ゴリアス80V2 ゴリアス社の制作した8ビットCPUの一つ。
コリャーノフ, オルテップ 帝国紀元72年ラルテニアの東征艦隊司令。旅行記「大君の都」を著述した。
ゴルティエ, アノイオス・ランレトウ 「悪魔」の著者。肉太なタッチを豪快に駆使する。他に「暴力男」少年漫画「色女学園」「色女サイボーグ」など。
ゴルフェン EG設計局のネザリエグに影響を受けたコニギア航空が帝国紀元181年に制作した局地迎撃戦闘機。量産型のネザリエグに大きな全天候型電探を搭載したような形のため、メンテナンス性や生産性は落ちている。また、故障が多いことで有名。もっとも、ネザリエグよりも生還率が高かったため、故障率が目立っただけに過ぎないのだが。
コロバスタン トラディスタンの航海士ドン・ハリストフェクス・コロボが発見したため、「コロバスタン」と命名された海洋半球の小さな島。峻険な山脈ロッキーの東側が東海岸、西側が西海岸である。首都はリンコルノ。この地に発生した「アッコロバスタン合衆国」は経済大国であったが世界最終戦争により、滅亡。
コンパーヌ ヴァストリアントゥオ西部の地中海極東北部。
サーゲム エイヴォン・ディアモン近郊の町。後に首都となる。空港、軍事基地を中心に発展した。
ザーリップ ユビウスの末裔サビオン・シチェトウが新トゥルン王より侯爵の位を与えられ、ザーリップ家を興す(帝国紀元前219年)。20代にわたるフロイディアの皇室。
ザーリップ, アーリア・ライラ 後の女帝アーリア・ライラ。年老いても衰えぬ容姿に、人は「女神」と呼んだ。しかし、ザーリップ家一同は彼女の実年齢を忘れぬために、わざと「ばばあ」と影で呼んだと言われる。
ザーリップ, アンナ・カーニエ ラルガイン, アンナ・カーニエを見よ。
ザーリップ, イストピユ ザーリップ家第8代当主。通称、失地王。フレーデンスラント(フロイディアの前身)がリヒカイヒェン戦争にて山輪東外縁部領土を失ったことに由来する。もっとも、「失地王」との烙印が押されたのは、むしろ、国内における政治抗争に敗れたことに原因がある。後のサビオン3世を主とする「サビオン・タスパロフ」派により廃位に追い込まれ、失意のうちに病没した。「ザーリップ, サビオン・タスパロフ」の項を参照せよ。
ザーリップ, ガイウス・トネコンノ (帝国紀元122年〜189年)ナンビアと戦い(ヴェムトクス戦争),セレシアを打ち破った、通称「大帝」。「フロイディア帝国」を「ラルタニア/ラルテニア帝国」と改称した。
ザーリップ, サピオン・タスパロフ ザーリップ家の第六代当主、前94〜前81〜前81。最年少で当主につき、在位期間についても最短。実父アルゴフ2世の譲位を受けるが、7日後に死亡。アルゴフ2世が復位し、アルゴフ2世は第5代にして第7代当主となった。夭折したサビオン・タスパロフを慰めるための彫刻・美術などがアルゴフ2世により振興され「タスパロフ様式」という絢爛な形式が生み出された。また、功臣に息子の名を冠した勲章を授与し、「タスパロフ勲章」の名の元となった。勲章には「忠良なるわが子よ、忠良なる子らを(見)守りたまえ」とテントロイートスで象眼されている。彼は6歳で病死したため、子供はいない。後世に「サビオン・タスパロフの子、孫」を自称する者が出てくる。彼らは、アルゴフ2世の血筋を強調するために「サビオン・タスパロフ(孝子)」の子・孫と称したのである。実はサビオン・ハトヌオツェスの傍系であった失地王イストピユ(アルゴフ2世の子と称した)に対抗したのである。結果、イストピユは「失地王」の烙印とともに廃位に追い込まれたのである。
ザーリップ, ソヴェーモン・ノッサビユ・ 第10代当主、フロイディア帝国の建国者(帝国紀元前26年〜30年)。
ザーリップ, ツェフィユ・レテノス (帝国紀元44〜132年)第12代当主、第3代フロイディア帝国皇帝。パレッケルク離宮に、彼の名を冠する画廊(小部屋)がある。
ザーリップ, トナレイ・イリウス ザーリップ家第15代当主、第2代ラルテニア帝(152〜189〜207〜238)。
ザーリップ, トロウス・ゴルティ ザーリップ家第16代当主、第3代ラルテニア帝(帝国紀元182〜207〜208〜208年)。幼少の頃は「暗愚の君」と陰口をたたかれたが、グロナムン動乱で執拗な核攻撃を自ら加えたりして、後に「熱情王」と通称される。「雷帝」。
ザーリップ, ネヒタ・アヴェレーニャ ガイウス・トネコンノの姉。長女ではあったが、皇位を継承しなかった。
ザーリップ, パムトン2世 帝国紀元253〜263〜300〜353。第20代ザーリップ家当主、ザーリップ朝フロイディア最後の皇帝。
ザーリップ, ユズィウス・レボフィユ 帝国紀元100〜129〜142。第13代当主。第4代フロイディア帝国皇帝。徹底した武断統治により諸国に対する地政学的影響力を堅持した。
宰相 (ジペニア)正式官名ではなく、雅言。大幅な権力を一手に握る。そのため、西方世界では時折「首相」ではなく「総督」「将軍」と呼ばれることがある。(西方世界)一般に、議会の代弁者。本来は「行政権」の指導者であるが、実態は、議会の第一人者が就任している。
ザイパル語 ソイディア西部で黙認されている言語。本来は、ヴァストリアントゥオ西南部やザゾ周辺の言語。ラザート語族に属する孤立語。中世におけるソイディア宗教裁判魔女狩りの指標となった言語でもあるほど「邪悪」という印象が強い。
サクシグア ソイディア・ラルテニア・ノレンバンの三角国境地帯にある山岳地帯。かつてはチェディア(当時ナンビア)が領有を主張していた。チェディアの町カザグラードの南方に、カフニス回廊がある。カフニス回廊は、チェディアからサクシグアを守るように北西へと延び、チェディアの南進を阻んでいた。
ザゾ 大河イェダ北岸・ナコラッシュ川以南のヴァストリアントゥオ北部における最大の交通の要衝。セレシアによる侯爵領となっていた。
砂賊(サゾク) 砂賊(ルドルフェヴァイオイ)を見よ。
砂賊(ルドルフェヴァイオイ) タラメールで「砂漠にひそむ強盗・蛮族」の意。おもに「ヴァストリアン・ゲリラ」の諸部族をさす。
ザハレット, オシア・ファツーガ カザンガ公オポーリフの妻。なお、ザハレット家はノレンバン・チェディア・マイノインの北方三か国にまたがって活躍した名家である。
サモントン マナコロポ島の対岸に位置する、ナコラッシュ川北岸のソイディア工業地帯。イゴロッフォよりは下流寄り。
サラヌル 古都アブラシャー(ネアーレンス)方面から流れるヤムトラン川とトゥルミス方面から流れるアトゥミエイ川、さらにはカザポイス高原から流れ出るクイードトス川、以上三つの河川の合流地点。古来より交通・商業が発達していたが、各国による軍事的攻撃も激しかった地点である。なお、古代タラメール語には本来の原住語であるキリエネ語・ヌールック語のみならず古ネアーレンス語の語彙も大量に取り入れられている。
サリャーシャム, コネフ ヅーディンド・モノチェ紙社主。スパイ容疑で銃殺された。
サルケンガイリェプ, ベラ・ナフ レーゲンカーベル出身の数学博士。「汝賢くなれ」が口癖。一説には、学校で教える際、「そのような成績では最低の学校にも進学できぬ!」とか「馬鹿野郎!」とか厳しい指導を生徒に行っていたらしい。
サワ・キチ ジペニア外務大臣。大蔵官僚出身、流暢なシルニェ語を操る。後に首相に就任するも収賄容疑で逮捕。あろうことか、首相解任後、大蔵大臣として入閣する。
3月(エニャナリユ) 3番目の月、グレゴリウス暦の1月。聖エニャの日(Saint Egnas day、20日)に由来。
サンギョ・シンウェン ジペニア政府系新聞。極端な軍拡路線、一方的な他紙批判で名高い。
サンドナン島 地中海に浮かぶ島の一つ。小さい豆の形状。
山輪(サンリン) テントロイートス語「Tfemnurdeon」の和訳、固有名詞。「フレーデ(カルデラ)」も見よ。
僧正の尊称。位階は「閣下(公爵未満の貴族)」を、用例については「卿」を参照。
シーヌース 王立学院が作成したフロイディア統一規格OS。作成当時の時点において、ネットウェアとして他社の追随を許さず、セキュリティ管理が他と比較して容易になっていた。ジペニア工業規格文字コードがシーヌース上の制御文字として使用不可能であることを理由にメリヴ・エターグら独善的企業人がシーヌースを妨害したが、ジペニア工業規格がシーヌースに適合するように改定され、しかも反フロイディアの旗手メリヴ・エターグが銃殺されるに至って、オデュプサイ・セボン唯一の公式OSとして定着した。
ジェ, ヴォラン グラゼウンの技術者。ヴァストリアントゥオ人で、唯一原子爆弾を完成した。
ジェアン, ? ジョンゴン軍セレペス空港警備員。腰の低いアルトンサ島人、砂賊討滅戦争で戦死。
ジェーター ジペニアの戦略軍事組織。「自己を防衛する部隊」の意であるが、何を防衛するかは(西方世界にとっても、ジペニア国民にとっても、組織自身にとっても)不明である。
シェードレフ, キャシア・アンナ オゾヴィア出身の文学博士。雷帝と漫画についての論文を著述したが、誤っている(280年)。
シェーニム キエペとサーゲムの間に位置する港湾都市。あるいはその町の名を冠したキエペ級空母の名。
シェール(王) 古ラッティア語で「王」の意。ちなみに女王・王妃はニシェーラと言う。
ジェグズイ ゾガンジャル島に依拠したヴァストリアントゥオ勢力の一つで、タクジェトにあったコニギア軍政庁を攻撃し、コニギアからの独立を企てた。コニギアの消滅とともに本拠地をタクジェトに移したのだがゾガンジャル島をグラゼウンに奪われた。
ジェサーレム,ベクージ ジョンゴン軍事政府のレーダー士官の一人。「異常事態」であっても「異常ではない」と考える癖がある。ジョンゴン政府のグラゼウン公使としてシジャービーに赴いたが、その性癖により双方のひんしゅくを買う。レーダー基地に左遷され、その場で戦死した。
ジェデン・チェンツィー グラゼウン侍従。「農場の成立の正しい歴史」という意味のシナン語であるが、シナン系アンモンス人ではなくコニテチス系グラゼウン人である。
シャルバンドナーレン, ツキデネプ・ナハス・ノフ 雷帝の最期を看取った侍医。伯爵、ネーマイス化学の会長、放射線障害の権威。
シェルルード ダバニユにおける美しい街であったが、砂賊討滅戦争時に廃虚と化した。 インセワ時代直前に再建されたが、インセワ時代とともに廃虚に逆戻りした。
ジェロンド 古来にジェロンドという名の砦があった、アマシーン東方のグラゼウン軍要衝。グラゼウン人の物流ルートとなっていた。
ジェンティン ヴァストリアントゥオ中北部地域で、セレシアがこの地に総督府をたててヴァストリアントゥオ支配を行ったことがある。南ラフゾイグおよび西モルティアに面する。
4月(トネラヴナリユ) 4番目の月、グレゴリウス暦の2月に相当。聖トネラヴの日(14日)に由来する。
しかり、雷神なるべきかな、これは(セイユ、トロウス・クガイ・クガイラペ) 先頭のセイユはシルニェ語(しかり)。トロウスはタラメール語。クガイ・クガイラペはエンボイアム語。もともと、エンボイアム語に存在動詞も代名詞もなかった。トゥルン(トゥアネンウィン)崩壊後、大カルデラに到着した流浪の民による古代タラメール語の存在動詞「クガイ」をそのまま無変化で導入し、エンボイアム流の変化により代名詞が派生した。なお、エンボイアム語は、バスク語同様に、O+V+Sの語順になる。
士官予備校 士官学校に入学するための予備校。選択義務教育の一環として、職業訓練学校・中学校・士官予備校のいずれかに、コニギア・ラルテニア・ノレンバンの子女は入学しなくてはならない。
ジザン社 ジペニアの自動車メーカー。代表作は「ホマレ」。ジペニア国内のシェアは高いが、電装面に弱いという評価がある。なぜか料理競争番組「超越料理人」の企画を作成したが、放送されることなくインセワ時代の到来とともに同企業は崩壊した。
シシェニュイ(殿下) 「高み」を意味するシルニェ語。一般に代名詞を伴い「(王子・皇太子・大公・etc.)殿下」の意に用いられる。「殿下(親王・内親王)」も見よ(なお、『熱情王(デト・トネドラ)の生涯』において、本来「シヒ・シシェニュイ」と書くべきところを簡略化して「シシェニュイ」とのみ記述した個所がある)。
シジャービー イパクセン川に面する、グラゼウンの本拠の都市。「新たなる大きな炎」という意味のジペニア語で、本来ジペニア人都市。セレペス方面にいたグラゼウンが、徐々にこの地に流れ着いたためグラゼウンの本拠となっていたのである。
子爵(トヌオシーヴ) 伯爵(トヌオック)に準じる者、すなわち子爵。男爵よりも上位、伯爵よりも下位。ラエシヴよりは「やや劣る」が、その差は全然ない。
子爵(ラエシヴ) ラエ(伯爵)に準じるもの、あるいは副伯爵。すなわち、子爵。男爵より上位、伯爵より下位。なお、子爵(トヌオッシーヴ)よりやや上位であるが、その差はほとんどない。
士爵(リーラヴァシオン) ソイディアにおける位階(名家、ただし非貴族)。ラルテニアにおける騎士(トゥギン)・コニギアにおける帝国騎士(キェーレス・レティール)と同等。(セレシア)西部ガンフ語のラヴァシ(馬・騎行)に由来する。最も「騎士」の語感に近い位であったが、「(馬のように)良く働く」(転じて)「勲功のある」(あるいは)「威張りくさる」という意味の語も派生しているため、和文にする際は「士爵」の語を用いた。
ジソ・フンシンダン 「自らで走行するミサイル」の意で、ジペニア製巡航ミサイル発射システム。
7月(ライラリユ) 7番目の月、グレゴリウス暦5月に相当、聖ライラに由来。
シナン ジペニアに隣接する第三世界地域。かつて関東軍は独走し、当地において一大虐殺行為を繰り広げた(「歴史修正主義者」という名の極右政治家たちは「でっちあげだ」と否定する)。
ジビエベ ジェンティン地方、ゾガンジャル島の対岸(北岸)の町の一つ。
ジプシー 祖国を離れて国外の都市部を流浪するジペニア人を、言う。「主に泥棒、スリ、賭博師、占い師に従事する」と偏見で見られることが多い。
ジペニア 大陸極東に位置する大国。雷帝時代、フロイディアと冷戦状態にある。
ジペニア寺院 正確には、ブドゥア教ジペニア派寺院。肥満した偶像「ブダ」を崇める
ジペニア式労働 西方世界の人間がジペニア人を評して、もしくはジペニア人に仮託してみずからを評した、生活形態。曰く、「ウサギ小屋に住み、蟻のごとく没個性に生き、ミツバチのごとく働き、馬車馬のごとく酷使され、犬のごとく柔順で、ゴキブリのように死ぬ。そして、死ねば食肉牛のごとく焼かれる」と。
シマ・リョタ 本名ブダ・デイ、ジペニア系ヴァストリアントゥオ人の小説家。帝国紀元144年生まれ、217年没。ジペニア本土「サンギョ・シンウェン」紙のヴァストリアントゥオ支局勤務中に書いたジペニア語の小説「鳥の城」がジェンムー賞を受賞(なお、この作品は「ジペニア小説界に新風を巻き起こした」とされる)。他、「街道遍歴」をはじめとするエッセーなどで活発な文明批評を行った。
シメオン(コニギアの都市) ファンデン川の支流シメオン川に面して造られた城塞に由来する。陶磁器とワインで有名。
シメオン(陶磁器) 帝国紀元前69年、グルプカーレンに「コニギア国立磁器工場」が設立される。これが、「国立シメオン磁器製作所」の始まりである。ただし、数か月にはシメオン城の内部に移され、厳重に機密が保持された。なお、草創期以来の「青い玉ねぎ」の意匠は、帝国紀元前において西方世界で「ザクロ」の知名度が低く「玉ねぎ」と誤認したためにできたものである。
ジャジェガドゥ 中央モルティア、親グラゼウンの中立都市。
ジャスタック, クリムジャル 駐ジペニア大使。後にジョンゴン代表者となるも、ムルドス軍事法廷にて処刑された。「全国民が戦闘員とならねばならぬ」が口癖であったという。
ジャダブナッハ 中央モルティア、親グラゼウンの中立都市。ペリサック神殿で名が高いバシーシの姉妹都市。
シャティクジャイーム グラゼウン陸軍基地のある町。ジェロンドよりはやや西方に位置する。
ジャムトン 古代からあるヴァストリアントゥオの宗教の一つ。
シャラーチ,タム ソイディア出身ナムール派の作曲家、エチュール奏者(帝国紀元13年〜74年)。帝国紀元61年、演奏活動を休止。エチュールとファルクの指導に集中し、幻想曲・変奏曲等を含め80以上の作品を出版した。作品59番「エチュールのための完全な方法」は今日にも演奏指導に広く用いられている。
ジャラコーヴァ グロナムン動乱以前にソイディアにあった(違法な)保守的軍事・政治組織。
シャラジオ 自動車メーカー・ツェデクレム社のザゾ支社長。やや浅黒く、彫りの深い顔だち。背は低い。
ジャルミガックス ソイディアの交通の要衝にある町。「ヤルミガックス」とも標記する。
ジユ・オラヴァック 砂賊討滅戦争時のグラゼウンの駐ジペニア大使。後にジペニアに帰化し、新アンモンス建設に従事する。
11月(レゲムナリユ) 11番目の月、グレゴリウス暦9月に相当。聖レゲムの日(29日)に由来。
10月(ユモントラビユ) 10番目の月、グレゴリウス暦8月に相当。聖ユモントラープの日(24日)に由来。
自由賛歌 「オホテベノフ, カフドゥル・ナフ」を見よ。
12月(ノホトニユ) 12番目の月、グレゴリウス暦10月に相当。聖ノホトンに由来。
シュルフィカ チェディアの有力新聞の一つ。
ショインリューオム, オルテップ 砂賊討滅戦争直前に著名なリアルタイム・シミュレーションゲーム「聖ユビウスと人民の力」を制作した。
省(ユルチニム) ユルチニム(省)を見よ。
小灰姫(テレドニカ) 下女あつかいの灰かぶりの継子が王子にみそめられるという御伽噺。コニギアのミルゲン兄弟により「コニギユ民話」として収集された。だが、今日では「ヴァゼリーユ人の小説を起源とする」という説が有力である。
職業訓練学校 (東方世界)失業者や就学者に、専門技術を伝授する学校(西方世界)ほぼ同じであるが、選択義務教育(職業訓練学校・中学校・士官予備校のいずれかに入学しなくてはならない)となっている。したがって、「商業中学・高校」「工業中学・高校」に近い。一般に、工科大学などの付属校であることが多い。
食事作法大全 ノスレゲム、トロディアを見よ。
諸国民代表大会 もとは、諸帝国会議に抗議する非合法市民運動。連邦政府設立時に、「連邦議会」の「下院」として編入された。帝国紀元211年時点で議員数は六百人。連邦全土すなわち六帝国二百六十地区から人口比に応じて選挙される。開会必要人数は四百人。
諸帝国会議 「帝国連盟外相会議」において、「外相」(原意は大使)のみが参画しないことにより、変更された名称。
ジョング セレシア拝火教の原形をとどめぬ亜流ジョング教における唯一神の名。
ジョンゴン 「ジョング教徒」というザイパル語。ラフゾイグ地方に依拠したヴァストリアントゥオ勢力の一つで、フロイディア公認のティエムリアミュールを滅亡させた。ジョング教は、セレシア拝火教の原型を止めぬ亜流。、
シルガニア フロイディアが極東に植民、建国した傀儡国家。
シルニェ語 ラルテニアの主力公用語、連邦の第1公用語。ラルテニア及び連邦の官公庁にて使用される。アイドニア語族に属する屈折語。使用文字はナムール文字。
シ・ワンヂェ 古代東方シナンの地の侯爵。言論弾圧「焚書坑儒」で名高い。
「神聖体制」 神仙カスンキーが世に満ちて時空を管理するとした、フロイディアン・ボルストン教におけるキーワード。
神聖同盟 ソヴェーモン・ノッサビユが提唱した、フロイディアン・ボルストン教徒による国際機関。フロイディア帝国主体の「神聖同盟」は、しかしながら、時期尚早にて実現はしなかった。なお、諸国同等でのつきあい「帝国連盟」が実現後、トナレイ・イリウスによって「帝国連邦」となるのは、周知の通りである。
新年おめでとうございます(ダ・エシーレフ・レイヴォン・オノルキア) ラッティア語で「幸福な新しい年に」の意味で新年のあいさつに用いられる。ただしシルニェ語の宮廷で皇族にラッティア語で言った場合、「親近感」よりも「なれなれしさ」のニュアンスが生じる。ちなみに、「オノルキア」はオノルク(時間)の複数形で、「年」を意味する。
ジンノ・アルシャーシ アルシャーシ,ジンノを見よ。
ジンバイレン, ロイナモス・メリヴ, ノフ コニギア人の哲学者・数学者。とくに有名でもないが、自身の考案した微積分法(帝国紀元前106年)は、キャシス・ノーテンのものよりも著名である。
臣民(チェイボス) 「下に投げる」という古ラッティア語が語源で、「服従させる」の意、転じて服従させられている者すなわち臣下・臣民・家来。なお、この語は「下に投げる」という動作から「被験者」「論旨」という意味が派生し、今日では主に「主題」「話題」「学科」「原因」などの意味で使われる事の方が多い。
真理大典 古代におけるボルストン教の経典。
真理大典・奥義書 「古代ボルストン教の奥義が書いてある」とされている書物。実態は、僧侶教育用メモであり、各地に断片が残されている。古代トゥアネンウィン時代から「入手困難な貴重な書物」とされていた。
スアトロシス, アノイ2世 コニギア・グルプカーレンで活躍した作曲家・指揮者(帝国紀元46年〜120年)。多数の舞曲を作曲した。代表作「美しきファンデン河のさざ波」「皇帝円舞曲」など
スアントロプ, ラミア 雷帝時代のラルテニア宮廷女官の一人。
ズートルクス, オルラック・エルノム 帝国紀元143年生まれの漫画家。ほぼ一生を通じて、『黒ぶち犬』を書き続けた。なお、「黒ぶち犬」はズートルクスの飼い犬であったと言われている[要出典]。
スエメレプ, ストドリオン・センテニウス 古代トゥアネンウィン最後の執政長官(宰相にほぼ等しい)。テオティワケン遷都の体験を元に『遷都』を著述した。
スオデモス, スナルツォム 中学連盟委員会議長、のちの文相。トナレイ・イリウス治下において一大勢力を形成していく。
スオホテンプ(誌) 「屋上家屋」の意、もしくはその名を冠した男性誌。
聖(ナス) 「ナス」を見よ
聖ヴェルダン病院 (フロイデントゥク)正しくは、聖ヴェルダン洗礼教会付属病院。テオティワケーヌ区内にあり、歴代テオティワケン大公一家の「かかりつけ」医院となっている。
聖ユビウスの12の帝冠 トゥアネンウィン最後の王ユズィウス・ファンスは、遷都の際、頭に戴く冠を地に投げ付け、砕き割った。これが12の破片に別れたが、その破片は教会の手に渡り、「民意と天意」の象徴として扱われた。この破片のうち一つを教会から預かる国を「帝国」という。
聖ラモキエラ大聖堂 ボルストン教「中央派」ラモキエラ修道教会総本山にして「中央派」トップの大祭司座を有する。単にラモキエリユ・フロイデントゥクの観光名所であるだけでなく、フロイデントゥクおよびラルテニア宮廷に隠然たる影響力を行使してきた。建物は小高い丘(オポーリフの丘)の天頂眺望広場(ウティネス・エラウグス)に面し、平時には寺院、有事には要塞となりうる建築物。
セヴォードニア コニギア北西部およびラルテニア北東部に隣接していた独立国。グラプラント伯爵事件によりコニギアに併合された。残党はヴァゼリーユに亡命し、臨時政府をその地に作ったが、そのまま消滅した。
ゼーメンス セレシアが南北鉄道を建設しようとした、コニギア領内の町。ヴァゼリーユとの国境近辺の町となった。郊外をヴァゼリーユに向かう街道が走っており、国境検問所の町としてガテューテンが建設された。
セタルコス(古代哲人) 古代トゥアネンウィンの哲学者である。セタルコス自身は著述を行っていないので、その思想は、弟子の哲学者オタルプやルトツィラエスなどの著作を通じ紹介されている。「神のみぞ知る」という彼の決まり文句からもわかるように、むしろ神々への崇敬と人間の知性の限界(不可知論)を前提とする。彼が特筆される理由は「無知の知」を背景とした、「知っていることと知らないこと」「知り得ることと知り得ないこと」の境界を巡る、当時としては異常なまでの探究心・執着心 、節制した態度 にある。そういった彼の姿勢が、卓越した人物であると看做される要因となり、哲学者の祖の一人としての地位に彼を押し上げることとなった。
セノラット, アルツェヴリス 砂賊討滅戦争に参加した空挺隊員。「正義」についてよく主張するが、本人の行為は正義から程遠い。オイコジェ事変にて戦死。
セルソルク, ナジユ・リルトン 侯爵。ラルテニアの貴族政治家。優柔不断であったが、トナレイ・イリウスに取り立てられ慢心。
セルデイッヒ,アノイ・グレッグ 雷帝時代のコニギア陸軍大臣、男爵。後に外相を兼任する。
セレシア 大陸中近東を支配していた超大国。トゥアネンウィンおよび古代アンモンス滅亡後の中世において、軍事的空白を埋めて巨大化した。セレシア大戦により、滅亡。旧本土「オゾヴィア」とヴァストリアントゥオはフロイディア諸国・自治政府によって分割された。
セレシア大戦 原理主義を標榜するセレシアが無制限拡張を主張し、西方世界(特にコニギア本土)を侵略したために起こった一大戦争。複葉機が飛ぶ時代からジェット爆撃機による核弾頭ミサイル発射するという大幅な技術革新の中で行われたため、「世界初の核戦争」という観点がかすみがちになる。
セレヒタ通り (グルプカーレン)ホーヘングレペン丘陵からレノット湖に向かう、なだらかな下り坂。道の左右は商店街となっている。
セレペス ダバニユ東方の町、その空港。ジョンゴンの支配下にあった。
セレンス(アル・セレンキェ) セレシアの首都。「複数の学問」という意味。ノレンバン外務省事務員だったアルソイ・オレスト(後のフロイデントゥク初代市長)は「学問の都(セレンス)に学問なく、美豊かなる国(セレシア)に美はなし」と評した。セレシア大戦にて灰燼に帰し、放棄された。
全国中学校連盟帝都委員会 ラルテニアにおける教育委員会状の、半民半官機関。
全国民会(アンセンテ・ヘネナトゥオス) 古代トゥアネンウィンは直接民主制を敷こうとした。ところが、古代社会の人間に1万人単位の議論ができなかった。そこで、各都市各区域で直接民主政治の「民会」を組織。それぞれの区域の「民会」で代表者を選出、代表者による全国議会「全国・民会」を組織した。当然、当時から「直接民主政治ではないではないか」という反論があったが、古代トゥアネンウィンは「それぞれの民会から区画選出者を選出し、その者を通じて直接民主がなされているため直接民主政治である」と規定している。なお、この「区画選出者」の語が、後のシルニェ語の「民主主義」の語源となっている。
ゼンシェラー シジャービー西郊。
選択義務教育 西方世界(コニギアやラルテニア)にて行われる「義務教育であるけれども、進路のまったく異なる学校を選択させる」課程。全員が「小学校」卒業後「中学校」に入学できるわけではない(その場合は、普通の義務教育)。成績・性格・適正に応じて、中学校時点で行われる「ふるいわけ」。
「遷都のごとく」(クガイエス・クルネス) 「一体全体」という意味の慣用句。帝国紀元300年以降、使用されなくなった。
洗礼名 フロイディアン(時により古代も)ボルストン教会が「洗礼式」によって、門徒に授ける、法名。多くの場合、「ミドルネーム」となる。場合により、「ファーストネーム」となることもある。また人によっては二つの洗礼名を授けられることもある(アンナ・カーニエのように)。
ソイディア 地中海沿岸に広がる大国。雷帝の生存していた時代において、民族間紛争が頻発した。
総合芸術社(ラレネグ・スツィトラシユ) 薄利多売を目指して、二流映画の大量生産を行ったラルテニア(民間)映画会社。後に(古代史劇再現のため)本拠をネアーレンスに移し、インセワ時代を生き延びた。帝国紀元303年以降は、法皇庁映像室の庇護に置かれる。
総督 タラメール・テントロイートス語TARITUFEL(広くまとめて統治する)もしくはシルニェ語RONREVOG(支配者)の和訳。植民地・国外領土・租借地の軍政・民政を一手に支配する。強大な権限を(とくにタラメール語において)示唆するため、洋の東西を問わず圧政・専制・外国人支配の象徴となる。が、まれに単なる「知事」の役職となることもある。
ゾージャン, ヴード 砂賊討滅戦争にて戦死したグラゼウン軍司令官の一人。肥満漢で頭髪は薄く眼鏡をかけていた。朝令暮改はなはだしく、言動が現実と極めて乖離していた。
ゾガンジャル島 イパクセン川にある非常に細長い中州。ヴァストリアントゥオ諸部族の勢力争いの部隊ともなっていた。
ソスニュート ソイディア土着神話の酒の神。
ソムソル, キャシス 勲爵士。雷帝を知らず「平民」と罵倒した。
ソリュースマン, オレデイフ 連邦議会諸国民代表大会代議士、急進的な共和主義者にして反戦論者。地中海アーボス島の出身。
ゾルパン オルパンも見よ。
ゾルパン, グレッグ・オポーリフ ゾルパン伯爵、ラルテニア空軍元帥。
ソルポック コニギア(ラルテニア)の自動車、装甲車のメーカー。
ソレンバニユ ラルテニア西方に位置した国であったが、アイドニア東部を領有していたゲクセン王国がセレシアの援助を受けて侵攻。王室アンワストーク家がラルテニアに亡命して滅亡した。なおアンワストーク家はゲクセンを滅ぼして再興、ノレンバンを建国した。なお、後の「ノレンバン」に呼応して「ソレンバン」とも言う。
ソレンバン帝国 かつてダルハン平原の南端に位置した国家。ヴェムトクス戦争時、ゲクセン王国の侵攻により滅亡した。のちにアンワストーク家がゲクセン王国を滅ぼし、「ソレンバンの子」なるノレンバン帝国を建設するに至る。ソレンバニユと同じ。
ゾンジャル ジェグズイ、ジャブラッハの腹心。「三つの鳥」の意、水商売(字義どおり)で巨利を得てジェグズイにて頭角をあらわした。
ゾンタラン シジャービー近郊。空港がある。ゼンシェラーよりも西よりになる。
大エテダレグ 諸エテダルを支配する大エテダルによって統治される国家。「大汗国」もしくは「帝国」とも訳しうる。
大君 中世ジペニアの宗教・軍事二重政権下における、軍政統括責任者の対外称号。西方世界においては「鉄道王」のように非公式な王号を私的・比喩のときに用いる。
大祭司 ボルストン教の各管轄教区を司る最高職の聖職者を「祭司」(原意は「超越して見る人」)と言う。これら祭司のトップもしくは束ねるリーダーが、大祭司(超越して見る人の長)である。中央派大祭司は聖ラモキエラ大聖堂に大祭司座を持つが、東方派大祭司はネアーレンスとヴァストリアントゥオを隔てる大陸分水嶺「大イエケム山脈」の深山「ソター山」の中にある。
大臣(エルチニム) ラッティア語「ルチニム」を語源とし、本来は「(宗教上の)奉仕・執行・はたらき」をする人(男)、転じて使用人・代理人・代行者・家来の意となり、さらに転じて閣僚・「大臣」の意となった。なお、女性の大臣の場合、当初「シェルチニム」と言ったが、トロウス・ゴルティの治世以下のラルテニアおよびネアーレンス、今日の世界連邦において「シェルチニムは差別用語である」との認識から、その語は廃された。なお、「大臣」の綴りを「レチニム」と筆記する者もいるが、「無作法なヴァストリアントゥオ風」として、「レチニム」は退けられている。
体制監査 連邦行政委員会の一役職。連邦体制監査委員会のオブザーバーを勤める。
体制監査委員会 連邦体制監査委員会。連邦政府における「不正・不法・腐敗のない清浄な」運営を目指すべく設立された。 しかしながら、理想は現実から乖離・変質するのは常であることに、体制監査委員会は巨大な権力を手中に入れた。しばしば不法な行動を、(K)CIAやKGB同様に行った。
大聖堂(ラルデヒタック) ボルストン教会における「大聖堂」は単に大きい建物であるだけでなく、「大祭司」が座る特別な椅子「大祭司座(アルデヒタック)」を有し、教会権力の象徴でもある。なお、「ラルデヒタック」は大祭司座(アルデヒタック)に由来する。
大政翼賛会 ジペニアにおける唯一公認の政党。
大レノット湖 レノット湖を見よ。
タクジェト ヴァストリアントゥオ、ジェンティン地方、イパクセン川沿岸。セレシア統治下において、昏迷を続けるイパクセン川の部族の意見調整の場として、総督府が設置された。後にコニギアがタクジェトを占領。コニギアによるヴァストリアントゥオ経営が試みられた。ヴァストリアントゥオ経営がダバニユに移行したところでジェグズイによって占領される。コニギア併合後、ラルテニア軍が占領したが、ジョンゴンを承認した時の外相パンジオ・ヴィオングによって「譲歩」すなわちタクジェトに割譲された。砂賊討滅戦争時にタクジェト承認問題が時の主席グレッグ・アクスープによってクローズアップ。ザーリップ朝フロイディアによるヴァストリアントゥオ大総督府の「再」設置により、タクジェトの総督府機能は、名実ともに廃止された。
タケ・ノリ 大政翼讃会幹事長、後に総理。小柄であるが、どことなく猿を思わせる動作で人を幻惑する。デン・カクの秘書から出発、デン・カクの巨大金権政治思想を完成させ、ジペニア大政翼讃会政権下のジペニア産業空洞化を大きく推進させた。「ふるさと創成」という名の無節操な金のバラマキで名高い。
駄作だ(ダッボィズ) トロウス・ゴルティが詩の授業中、朗読直後にその詩を評したとされる言葉。「ダブ・ボイズ」すなわち直訳すると「悪い仕事」の意。
ダザヌーブ グラゼウン軍北方前線基地。シジャービーの娼館でよく歌われた歌に、「ダザヌーブの歌」がある。その歌のフレーズ「七つ抜け道知り尽くす」というように、間道で名高い。
タスパロフ様式 帝国紀元前81年、サビオン・タスパロフの霊前を慰めようと、華麗な、装飾過多なデザインが流行した。この様式を「タスパロフ様式」と呼ぶ。ロココ様式を想像されたい。
ダッツァリフェン 雷帝訪問時のコニギア武官。「三角国境地帯」出身のコニギア宮廷案内武官。各国語に通じているが、病弱。
ダツレッソー ヴァゼリーユ西方に位置する。24時間運営の国際空港がある。
ダバニユ エクスード語でダバーネン、ザイパル語でダーバン。ヴァストリアントゥオ北部、大河イェダの南岸に位置する要衝。シメード、シェルルードといった大都会を有する。後に古代トゥアネンウィン風にメディアと改称された。
タム・ダム社 帝国紀元138年クロイゼドラウグ島内のテンペス通りに設立された出版社。インセワ時代直前までは、料理、健康、育児、インテリアなどに関する雑誌・書籍を出版していた。
ダラン 「ダルハン」のエクスード読み。ホーヘングレペン家は、元々、ダルハン地方の出身。
タリトソッチョ ラルテニア6式超音速機の通称。ドロクノホ(調和・心をともにする)のタラメール訳。
ダルハニユ,グレッグ 帝国紀元181年、アルクシーン島のナサンナ生まれ。政治思想史研究家、ネアーレンス帝国国立図書館付属研究員。フロイデントゥク近郊ツェーブル大学付属中学・高校を卒業後、ドンパロイ工科大社会学部史学科に進学。王立学院大学政治学研究科博士課程中退。著書に「トナレイ・イリウス伝」「鉄道ひとめぐり」など。
ダルハン(紛争) この地を巡って、リフガウ侯国、バシア公国、ラルテニア、ゲクセン侯国、ナンビアが3次にわたり、入り乱れて争った。まず、ゲクセンとリフガウの争いにバシアが口を鋏む。ナンビアの南進にバシアが撤退、ラルテニアがリフガウを支援。最終的にはラルテニアとナンビアの一大戦争となった。
ダルハン(地方) アイドニア平原につづくラルテニア北西部に位置する草原。
ダレセック, イリウス(アッジーリ) 古代エスキア帝国における最後のアマグストゥス辺境伯。エスキアからの独立を企てるも、イェダ渡河後に腹心トゥルボに裏切られ暗殺された。
ダレセック・レビドゥス レビドゥス・ダレセックを見よ。
ダ・レセック, アルギリャス・コニホメンシス アルギリャスを見よ。
男爵(ヌラブ) 西方世界ほぼ共通で用いられた爵位の名で最下層の貴族。(セレシア)西部ガンフ語のヌラブ(男・ひとかどの人・英雄)に由来する。
ダンディン,? 「島嶼の農場」という意のジペニア語であるが、アルクシン島出身のグラゼウン人。
ダンロット 「嵐」あるいは、ラルテニア工学製多目的戦闘攻撃機エフレーデ34の通称。
チェディア 大陸北部を領有する国家。かつてナンビアという国称であった。
チェヒラーフェン通り 散在するグルプカーレン大学の建築物群の中を貫通する大通り。本屋が建ち並んでいる。
チェンパ ジペニアの海港。コンビナートがある。千の羽の意か。
チチプ ジペニア首都ドンチン北方の町。ジペニア王を小ばかにした喜歌劇「チチプの町」の舞台。
チテチマニ ミゼレン軍政庁管轄下のヴァストリアントゥオの小村。ザゾの東方、ラフゾイグへの要衝。
中学校 一般に、選択義務教育の、最終課程。選択義務教育を見よ。
超能力者コール 作者不詳のエスパーもの。「その力は星をも動かした」という不老不死の超能力者を主人公とした作品。
ツァトーフェ, グレッグ アルトンス島反乱軍によりソイディア帝毒殺を命ぜられたが逃亡した。
ツィーギ・リェービンドラフ 「森の木いちごの妖精」というエクスード語。もしくは、コニギア「黒い森」における地酒の一つ。木いちごで作ったブランデーで、口に含むと花のような芳香が広がる。アルコール度数約40パーセント。
ツィスドレフ, チェポロス ラルテニア陸軍参謀。机上演習で雷帝に打ち負かされた。
ヅーリャビフ 「雷雲」あるいは王立学院航空技研にて製作されたラーヨル22艦載攻撃機。
ツェデクレム・ツェバン 老舗のコニギア自動車メーカー。セレシア大戦後に事業拠点はヴァストリアントゥオ各地を転々とする。オイコヘ事変でラルテニア工学に買収されるが、ブランドは残った。
ツェニフ・ナフ・ウキョック ソレンバニユおよびレーデンスドナルで活躍した帝国紀元100年代前半の、ポスト印象派の代表的画家である。印象派や浮世絵の影響を受けた作品を描いた。現在でこそ高く評価をされているが、生前に売れた絵はたった1枚『赤い葡萄畑』だった。人に贈った絵が、鶏小屋の穴を塞ぐのに使われていたこともあった(『医師ナメシーレフの肖像』)。帝国紀元111年に銃で自殺。
ツェンボルケン アペモレーペン鉄橋よりグルプカーレン寄りの、ファンデン西岸河港。アペモレーペン駅は東岸のため、再度歩道で西岸に渡る必要がある。
ツカ・オサ ジペニア人漫画家の大家「創造主」。代表作は「鉄腕木童」「黒男医師」など。
ツキデネプ ボルストン名、聖人の名のひとつ。「神の国」の著者たるツキデネプ・ツグアノスは修道会を設立し、ボルストン教会中央派の基礎となった。
ツグアノス(ナイヴァトコン)・ダレセック 初代のダレセック朝アマグストゥス帝国帝王。「ナイヴァトコン(ヴァトコンの子)」という名を嫌い、「ツグアノス(至聖な)」と改名した。
ツラナ 蒸留酒にアニスで香りづけした酒。ソイディアでは同様の酒がアグブナスとして製造された。
デ・ジポン・ディングク ジペニアの正式国称。「偉大なるジポン(ジペン、ジペニア)のディンの国」の意。多くの西方人は「ジポン」は「太陽が昇る」と訳すが、正しくは「太陽の根源」。ディンはシナン語で「天界の支配者」。アイドニア諸語における「皇帝(最高司令官)」との類似から「帝国」と習慣的に訳される。なお、帝国連邦憲法に従えば(あるいはフロイディアン・ボルストン教の教義に従えば)ジペニアは「帝国」ではなく「王国」である。
ディアダメン ジェグズイの栄光の残照、といった感じの町。ロジェタよりも北方に位置する。製肉業が盛ん。
ディアモティウス(ディアモン、ディアモティユ) その原意は「大いなるもの」と伝えられる。古代アマウスティユの辺境あるいはその地の領主。ユビウス家の子孫がヴァストリアントゥオにわたり、「ディアモティウス・ユビウス家」を創設し、これがエニンバル朝の基礎となったとされている。
TR13E中型ジェット旅客機 >帝国紀元179〜190年代までフロイディア諸国民間航空各社で利用された、リファノイ・レノッドカム社製の旅客機。全幅28.88m, 全長33.4m, 全高11.13m, エンジン推力9080kg×2, 自重32,881kg, ペイロード56,470kg, 乗客約150, 巡航速度0.745M, 上昇限度10,190m, 離陸距離2030m, 着陸距離1433m, 航続約3000km。
ディエス・フォホト・リヴェ 悪神の胚(ディエス・フォホト・リヴェ)を見よ。
ティエムリア ティエンムリアに同じ。「ティエンムリア」を見よ。
ティエンムリア ラフゾイグにあったとされる架空の古代国家。コニギアによってエクスード民族のルーツと規定された。コニギア以外のフロイディア諸国は、「ティエンムリア」のアイディアを嫌ったが、「セレシア人の圧政者どもがラフゾイグを手に入れるよりはマシ」と黙認するに至った。
ティエンムリア・ミュール ヴァストリアントゥオ、ラフゾイグ地方に位置した地方自治政府。セレシア大戦により独立したが、ジョング教徒による反乱により滅亡した。
帝国紀元 ソヴェーモン・ノッサビユ・ザーリップのフロイディア帝国建国を紀元とする暦法。
帝国騎士(キェーレス・レティール) コニギアにおける位階(名家、ただし非貴族)。ラルテニアにおける騎士(トゥギン)と同様。ただし、「騎乗のできる・許される」というニュアンスが、より濃厚。「帝国の騎乗する者」の意。ゆえに、そのまま「帝国騎士」と翻訳された。なお、ラルテニアのトゥギンが「騎士」と訳されるのは、「帝国騎士」との類似を翻したものである。
帝国連邦 「フロイディア帝国連邦」を見よ
帝国連盟 「フロイディア帝国連邦」を見よ
帝国連盟外相会議 フロイディア連邦が「帝国連盟」であったころの外相会議。後に「諸帝国会議」となり、「連邦議会」の基礎となった。なお、「連盟大使連絡会議」とも訳される。
ディジェン 本来はジャムトン教の祭祀長であったが、引退。大汗位をジャンレン・ガノコホッシュに禅譲した。「農場の場所」という意味のジペニア語あるいはシナン語であるが、出身は不明。アル・クシン島からコニテチスに渡り、シジャービーに依拠して砂賊討滅戦争で死去したものとみられている。
ティムス, オルテップ ティムス准男爵の長男である。准男爵といってもかつては男爵家であったが、父親のオルテップは大帝ガイウス・トネコンノにセレシア大戦での不備を叱責され、ティムス家は准男爵に落とされた(本来は爵位剥奪となる所を珍しく降格で済まされた)。この際、ティムス家は時のテオティワカン大公(トナレイ・イリウス)の庇護を求めたとされている。なお、ティムス准男爵長男たるオルテップは、惑星日報の記者だったが、ザゾにて取材活動中に、何者かによって射殺された。
ティムス, ラタキナ 幼少のころは体操選手にしてフィギュアスケート選手。ただし事故により左足アキレス腱を切断以降は引退。恋人を救出させるために大掛かりな脱獄計画をミゼレン重刑刑務所にたいして仕掛ける。計画は失敗し逮捕されるが、女帝の特赦を得る。なお恋人のサランノ・イリウス・アルトノーミと結婚。夫サランノの死後、息子オルテップはヴェントゥルミユにて伯爵位をアーリア・ライラによって与えられた。
ディングーガ モルティア東南部、トゥパクセン南岸の町。この地から砂漠の中を、遥か北東のミアスンクまで、真っ直ぐに一本道が走っている。
ティンマッシュ, カハツーム 賊長。「橋梁を満たす」という意味の姓。不織布の研究に従事していたといわれる。
テーヌク ナンビアの南進政策の前線基地であったが、セレシアにより占領された。セレシア大戦の最中、ラルテニアが反撃拠点として占領した。
テオティワケーヌ テオティワケンを見よ
テオティワケン 古代トゥアネンウィン最後の王ユズィウス・ファンスが遷都先に流れついた町。この町は小さいながらも一国としてフロイディアの次期継承者が、習慣的に君臨していた(ローマ帝国の皇太子がバチカンの法皇になるかのごとき状態と言えようか)。当然ながら、テオティワケン大公(皇太子)を巡って利権・政争が渦巻くようになる。テントロイートス・タラメールでの発音は、「テオティワケーヌ」。
デッツァルト, フェソイ・ 連邦元老院議員、第1次雷帝派側近。
デト シルニェ語の男性特殊定冠詞。一般定冠詞のエヒトとほぼ同じ意味である。ラルテニア(フロイディア帝国)人は、かつて、コニギアに対して複雑な感情を抱いていた(セレシア同様に、ある種の畏怖を抱いていた)。そこで、コニギア人のエクスード語から「意味もよく分からず」シルニェ語に取り入れた大衆も多かったのである。この「デト」の冠詞も同じで、もともとエクスード語の一般定冠詞「レド」がなまったものである。
デト・トネドラ 「デト」および「トネドラ」を見よ。
デドン工業 ジペニア首都ドンチンにある世界有数の娯楽機器製造業者。その製品「星からの侵略」は一世を風靡した。
テナリェ(エド・テナリェ), ラノラン 情報局たたき上げの、ソイディア内務大臣。前任者ガジア公オルラック(←「エニンバル, ガジア公オルラック」)の信頼を良く得た。
デムリッヒ 雷帝の士官予備校同窓生の一人。
テリュイム,アノイ・ザルフ 帝国紀元35年生まれ〜76年没のノレンバン帝国ノスブラプ派に属する印象派画家。26歳の時、絵画展に入選するも、奨学金が打ち切られていたため、生活のため肖像画・裸体画を描いた。なお、農村風景を好んで描いたため、ジペニア地方の農業都市において彼の絵画は人気が高かったという。
テリュイム,ザルフ・アノイ ヴァゼリーユの印象派画家。代表作「落ち穂を拾う人々」「夕刻の祈り」など。
テルゴン・イエケム 「イエケム」を見よ
デルフェンドンプ, * 雷帝時代のソイディア外相。
テロニェ・アドバン 「大いなる東方」。という意味のヴァストリアン・テントロイートス語。ヴァストリアントゥオ各地のフロイディア人向け酒場、賭場などの名に付けられている場合がある。
デン・カク 土建屋出身の元ジペニア宰相。汚職事件により退陣した。
殿下(親王・内親王) 高貴な者のみが立ち入りを許された殿(との、元は椅子、転じて重々しい建築物)の外部にて土下座する場所。あるいは、その場から見上げることにより、親王・内親王・(ラルテニアにおける)テオティワケン大公の尊称。
殿下(大僧正・裁判長・関白・太閣) 殿下(親王・内親王)と和訳訳語は同じ。ただし、「高み」のかわりに、「優美」の語を使うことに注意。
テントロイートス語 ラルテニアの「補助公用語」のひとつ。フレーデ山輪に移住したトゥルン民族(の子孫)の言語で、フレーデンスラント一部地域にのみ通用。一応、アイドニア語族に属するとされている。屈折語。「死語」(教養語)という扱いを受けることがある。
テンペス ヴァストリアントゥオ西部、地中海沿岸。コンパーヌの南方。(時代・人により、コンパーヌとテンペスとの関係について議論は分かれるが)どちらかというと工業に重点のあるのがコンパーヌ、どちらかというと海運に重点のあるのがテンペスである。
トゥアネンウィン 聖ユビウスことユビウス1世(イリウス・ハーデン・ヒリオイウス)が建国したトゥルン王国の正式名称。トゥアネンウィンの名は彼の孫ユビウス3世が確立したとされる民会制度(直接民主制と間接民主制の折衷)に依存する。すなわち、「議会の国」の意味。
トゥギルロッド (フロイデントゥク)ニュイウケルプ川の水門近辺の、新市街側の区画。庭園式喫茶店「アイエット・ラシス」がある。
ドゥグ・ドンプ・デタルツーリュイ紙 ドンパロイの地方新聞。「良く描画された泉」の意味。
トゥパクセン川 イェダの支流。 北部ヴァストリアントゥオにてイェダ川より分岐し、南方に流れる。ラフゾイグを通過しつつ西方に蛇行する。モルティアに至って、細長い中州ゾガンジャル島を挟みながら蛇行を続ける。ギドリム、コンパーヌを経て、地中海に流れ込む。
ドゥフロヴィユ フレーデ山輪から見て北東に位置する町。空軍基地および陸軍基地がある。
トゥルクノルス・テルゴント 生前の名はユズィウス・フォルシスあるいはフォルシス・エニキウス。現代には諡号として「トゥルン大王(トゥルクノルス・テルゴント)」とだけ伝わっている。帝国紀元前600年代の古代トゥアネンウィンの国王で、同国の滅亡を遅らせたと言われている。
トゥルボ, クラム・ヌイス 古代アマグストゥスの官僚、ダレセックの腹心。ダレセックを裏切って暗殺するも、ツグアノスとペリフィンの野の戦いで敗れ、戦死。
トゥルミス 古代トゥアネンウィンの首都、「聖都」、後の新ネアーレンスの首都。
ドガ・ルオ 「神の梟」。知恵の神アヴリェニーナの使い。あるいは、ラルテニア工学製S9低空支援攻撃機。ドガ・ルオ(S9低空支援攻撃機)も見よ。
ドガ・ルオ(S9低空支援攻撃機) ラルテニア工学社の開発した単座、双発、直線翼を持つア近接航空支援専用機。戦車、装甲車その他の地上目標の攻撃と若干の航空阻止により地上軍を支援する任務を担う。公式な愛称は知恵の神アヴレニーニャの使いの「神のフクロウ(ドガ・ルオ)」だが、一般にはイボイノシシという渾名で広く知られていた。帝国紀元198年から運用開始。
ドガイーン山脈 モルティアとダバニユを隔てる山脈。なお、最高峰の名前もドガイーンである。
トクニカラン ジョンゴン第1軍司令。ソイディア・グロン島ジャラコーヴァの出身。グラゼウン資本の企業のもとで労務管理を委ねられ、使役していたことがある。その際の口癖が「あの野郎ども、人をさんざん安くこきつかいやがって」である。もっとも、自分自身が「安くこきつかって」いる件については、当然ながら、棚上げにしている。
トデンサ シジャービー近郊の町。かつてアルトンス島の陸運業者が支店を(なぜか)この地にだしていた。当然はやらず、ビルの窓辺で背伸びと大あくびを一日中繰り返す光景が見られた。砂賊討滅戦争で廃虚と化す。
ドナルシユ, ロツィフ・グレッグ 雷帝士官予備校時代の担任教官。軍国主義的。
トニャラルベン, オルラック 帝国紀元187年生まれ、中近東・ノビエン南部アルカーリ地方チタ半島出身のラルテニア/ネアーレンスの歴史学者。専門はフロイディア近現代史・西方世界国際関係史。ドンパロイ工科大社会学部史学科を卒業後、ネアーレンス信託銀行勤務を経て、王立学院大学文学部史学科研究室において『セレシア帝国論』で博士号取得。さらに、セレシア帝国の崩壊が西方世界全般に及ぼした影響を著述した『「セレシア帝国」崩壊』により、王立学院スエメレプ賞を受賞した。他に、「セレシア鉄道全史」などの著作がある。
トネドラ シルニェ語の形容詞。熱烈な・熱心な・情熱的な・激しい・激烈な・燃えるような・火のような。類語のレゲー(熱心な)との相違は、「激しく燃えるような熱意を持った」というニュアンスにある。エヒト・〜: 激烈な人・激情な人。デト・〜:熱情的な人。(とくに)ザーリップ家第16代当主・トロウス・ゴルティのこと。
トネラフ(聖トネラフ) 兵士の士気低下を恐れた古代ディアモティウス公国は、兵士の婚姻を死罪をもって禁止していた。伝説によれば、ボルストン僧侶のトネラフが、公国の法律を犯して、多数の兵士に婚姻の秘蹟を授けたという。当然ながら、発覚、死刑に処せられた。斬首となっても、肉体が切断された首を抱えて数歩進み、仰天するディアモティウス公に恭しく生首を捧げる。「半身」とも言うべき伴侶を切り離される悲しみを思ったディアモティウス公は深く悔い、悪法を改めたという。この奇跡により、トネラフは聖人に列せられた。「愛の守護者」とみなされる。聖トネラフの日は4月14日。この日に愛のカードを受け渡しすることがフロイディア諸国に習慣として広まった。なお、ノレンバン系ソイディア人オフェルツォモが東方世界にチョコレートの販促に悩んだとき、一計を案じた。「聖トネラフの日にチョコレートを送ると、聖トネラフの祝福があることであろう」と。なぜかジペニア人に広く受け入れられ、聖トネラフの日はジペニアにおいては、「女性が誰かれかまわず男性にチョコレートを送る日」と決められた。このとき、女性が愛する男性に送るチョコレートは「命の根源」、それ以外の男性に送るチョコレートは「義務のチョコレート」と呼ばれた。
トノペー(エド・トノペー), デネメニエ・グレシア エド・トノペー准男爵家の令嬢、雷帝に忌避された。
トペス,オシナ・アン 古代アマグストゥスからエニンバル朝に至る壮大な著作「ソイディア人の物語」を著述した随想家。
トペス,ペ・シャボン いわゆる「歴史再検討派」の東方諸国の論客。今日においては全く黙殺されている。
トマラペー サクシグアに領地を持つ侯爵、ムレピヘス山荘所有。グラゼウン動乱にて死亡。
トラーソム, エダム レーデンスドナルの古典派天才作曲家。通称「神童」。代表作「小夜曲」、交響曲「主神」。
ドラウテンス, セレナ・クルーディア 雷帝時代に一世を風靡した歌手。「胎教時に聞き覚えた歌を乳児期に口ずさんだ」という伝説がある。デビュー曲「緩慢運動」はぱっとしなかったが、直後の「イニシャルがアプラのある少女」で大ヒット。「歌姫」と称されたらしい。
ドラウネーベン, オルテップ・フェソイ セヴォードニア公。グラプラント伯爵に暗殺された。
ドラキェネプ, メリヴ・カノス 雷帝の士官学校同級生、いわゆるドレフリウ派の一人。雷帝の寵を得ようとして果たせなかった「体力馬鹿」。
トラッチェ, マヨール ナゲールの後任の連邦行政委員会主席。金権主義者にして全体主義者。
トラッチェ,マヨール 帝国紀元201年の連邦行政委員会主席、ナス・グレッグ・アド・リヴラフ出身、ボルストン教の僧籍を持つ。当初は「トラッチェって誰?」と揶揄される程知名度が低かったが、前任のナゲール政権により疲弊した政治の刷新を求める国民にクリーンなイメージをアピール。世論調査会社を活用し、有効なメディア戦略をとった。テオティワケン大公(トロウス・ゴルティ)・ノタンノス・アクスープの陣営の前に敗退、失脚した。
トラディスタン 海半球に位置する大陸。首都はロムサオル。現地宗教と変質したボルストン教を混合した異端宗教を「普遍教」として崇める。なお、フロイディアン・ボルストン教会においては、東方派も中央派も、「北方派」として「異端・論外」としている。なお、「裏側の国」を語源とする。
ドラハレック・エルショー 帝国紀元160年生まれのコニギア史学者、レーゲンカーベル大学名誉教授。高名な割に、国外ではあまり知名度が上がらなかった。
トリー ジペニア諸宗教において聖域の始まりを示す赤い門。「鳥の止まり木」の意。
ドルアスト 生前の行動は知られず、死後に遺言によって建設された世界最大級の蝋人形博物館により有名となる。
ドルフトス, フォシア・リフディファテ・ ドルフトス男爵家の小柄で可憐な令嬢。踊る電光小軍人の相手。
ドレイク, アノイ・リフトレブロ ラルテニア人の警部、後に連邦蔵相、体制監査委員会公安局長。
ドレヴィエ, ペツッジ ソイディアの叙情歌劇作曲家。代表作「オリーテ」「イデア」など。
ドレフツィル, オルダンシェル・ネム 史学博士にして帝国紀元300年以降の皇帝パムトン・ザーリップの政策顧問。「雪原の薔薇」「熱情王の生涯」を著述。
ドレフテンツ, イツァルガ・エナルシエ パントリアイ北部に所領を持つドレフテンツ侯爵家の令嬢。同姓の別家に嫁いだ。
ドレフリウ, シャモス ラルテニアにて軍事独裁政権を(コニギア風に)樹立しようとたくらむ将校。フロイディアにて淘汰されるべき軍人すなわち政治思想的独走将校。体制監査委員会により粛清。
トロンフォック, イリウス・クセイレヌス 砂賊討滅戦争時における全国誌「惑星日報」の記者のひとり。
ドロンペルペン フロイデントゥク初代市長アルソイ・オレストが退任の後、ザゾに建設した瀟洒な館。オレストの死後、ニレーゼ・ヒターが居を移し、砂賊討滅戦争時においてはアンナ・カーニエの行在宮となった。後のドロンペルペン離宮。
ドロンリッヒ, カンソス 映画狂のラルテニア内務次官。レンラヴ映画の製作顧問に天下りした。
ドン・ラップダン ジョンゴン軍事政府の外務人民委員。
ドンチン 大陸極東に位置する、ジペニアの首都。カンドン地方随一の都市。「東方の大都市」の意。
ドンパロイ フロイデントゥクの近郊。ナセルデューク運河の終点。「良き泉」という名にふさわしく、かつては風光明媚な郊外であった。が、すぐに工業地帯の公害に悩まされる都市近郊となった。
ドンペデレフ コニギア国境の町レーゲンカーベルの領主、伯爵。
ドンペデレフ, リサビナ ドンペデレフ(伯爵)の長女。
ナージェム グラゼウンの使い走り。不注意で大量の物資(石鹸)を前線に送り付けてヴァズクラディムルに叱責を受けて以来、単なる伝令の扱いとなる。砂賊討滅戦争にて死亡したものと見られている。
内務省 漢語・日本語では理解がしにくい。
「米国内務省」は「(国)内の政府部門」。チェディア・ヴァゼリーユなどでは米国式に訳す。
「大英帝国」もしくは「大英連合王国」においては、「ふるさとのオフィス」。ソレンバン・ソイディアなどでは英国式に訳す。
戦前の日本においては、「ふるさとの事柄省」。
ただし、ラルテニア・コニギア・新ネアーレンスにおいては「コートの事柄省」と訳す。コートの原意は「囲い」、転じて「テニスコート」「宮廷」「法廷」「君主への忠誠」。すなわち、ラルテニア・コニギアにて「内務省」発足時、相当の権限を持っていたはずである。
ナカ・ヤス 海軍出身のグマア郡太守。砂賊討滅戦争直前まで、ジペニア超長期政権内閣を組織していた。インセワ時代に、群集により撲殺された。
ナガープ, ノタノイン ソイディア新古典派の作曲家。代表作「鉄琴」。この作品は鉄琴による演奏ではなく、弦楽器による擬音化した作品となっている。
ナゲール,ドラノル 帝国紀元200年当時の連邦行政委員会主席。元俳優。帝国紀元184年、ラルテニア・チテチマニ州総督に赴任。その際、「セレシアなど焼き払って駐車場にしてしまえば良い」と発言したと伝えられている。戦後、ラルテニア中央政界に進出。連邦行政委員会主席として、「力による平和」戦略を推進。ジペニアを「悪の帝国」と非難する一方、国内には大幅減税・積極的財政政策による好況を助長しようとした。が、マヨール・トラッチェ陣営の前に敗退、帝国紀元201年失脚した。
ナゲール, ドラノル ダバニユ宣言を採択した帝国紀元200年当時の連邦行政委員会主席、元俳優。ゾルパン動乱により退陣。
ナコラッシュ イェダの支流。ヴァストリアントゥオ北部を蛇行し、ミゼレン・ザゾの巨大な中州を形成して地中海に流れ込む。ナコラッシュ河口の島はマナコロポ。沿岸の町はイゴロッフォ、サモントン、イノシスなど。
ナス〜 「聖〜」の意。町の名にも用いる。なお「トニャス」はシルニェ語の普通な形容詞(「聖なる・聖人」)。
ナスルアポス コニギア・ラルテニア間に位置していた町、グルプカーレン丘陵の西端に位置し、ナセルデュークまで街道が走る。
ナセルデューク(ファンデン河畔) エルデューク運河は、北方フロイデントゥク近郊のドンパロイとこのナセルデューク(聖エルデューク)の町とを結び、東から流れてきたファンデン川と合流する。一大工業都市群を眺めつつ、ファンデン川は南西へと大きく蛇行する。
ナタルプ きわめて大きく育つ樹木の一種。花言葉は「完全」。
ナフ・マハンロブ,ユドゥヤ? 実名不明のエマゲデフ雑誌編集者。一説によれば、「ナフはゴルスタン名だ」とも言う。エマゲデフ雑誌を編集するという職務を利用して、「エマゲデフ史」という書物を発表した。
ナポツィラエス 古代トゥアネンウィン、トゥルミス在住の喜劇作家、風刺作家。代表作は古代哲人セタルコスを風刺した『風』、『女の平和』など。セタルコスも見よ。
ナマーウォック, アルモス・ラウロ 雷帝時代の連邦議会諸国民代表大会議員。
ナミュルムル, トゥルゴス 元ラルテニア陸軍兵卒の自称作家・軍事評論家、帝国紀元163年生まれ。ノビエン出身、ツェーブル大学法学部卒業。共和主義・有色人種、そしてテロリズムに対する反感が強い。この三者のうちいずれかに該当する敵を相手とする小説が多い。が、反面「テロリズムを憎んでいるはずの主人公が、自らは平然とテロリズムおよび残虐行為を行なう」というダブルスタンダードも目立つ。
ナムース 精神病により死亡した帝国紀元60年代のコニギア叙情派の作曲家。代表作は「イェレミュルト」。
ナムール 「ムールのもの」という意。アイドニア・ラッティア地方の文字をナムール文字と呼び、ラッティア語、シルニェ語などを記述する際に使用される。
ナムキオル, ロブデ・ニザッハ 「眼鏡を掛けた骸骨」然とした、フロイデントゥク市当局事務官僚。見たとおりの、セレシアからの亡命者。本名は、「倉庫の前の歴史は深い」か?
ナムシャオス, ポルダン・フェソイ・ 士官学校同級生。雷帝に信頼されていた近衛。
ナムズラス,ラウロ・セダン インセワ時代直前にフロイデントゥクで活動していたとみられる、フレーデンスラント・エルクタイク出身の成年漫画雑誌編集者。当時の出版業界を概観したエッセー「出版業界日記 」が残されている。が、その中にくどく「エルクタイクの防災無線は騒々しく、破壊的である」と述べている。なお、エルクタイクからフロイデントゥクへの通勤時、多量の読書を行っていたともみられている。
ナムツィール兄弟 エゲレム・ナムツィール、グレッグ同兄弟。コニギアの戦闘機専門の設計家。EGシリーズを製作した。
ナムツィール, グレッグ ナムツィール兄弟を見よ。
ナムドゥス, ルアプ・サムス・ ラモキエラ修道教会次席祭司。前任のレイバップの死後、大祭司となった。
ナムドゥス, オルラック・ノボス 雷帝の士官学校同級生、「アルクシン従軍記」の著者。
ナムドレフ, アンナ・アリャファ 雷帝の小学校時代の担任教師。
ナムトレブロ,ディファト ソレンバニユのイラストレーター、版画家、風刺画家、ジャーナリスト、小説家(帝国紀元69年〜147年)。
ナムトレブロ,ディファト ヴァゼリーユの小都市ウニプノシュ生まれ(帝国紀元63年)の諷刺・挿絵画家、小説家。帝国紀元147年没。18歳でナンシアクにおける風刺新聞(セレシア語)「ランジュル・タンシム」で風刺画家デビュー。32歳でラルテニア・ラモキエリユにて「風刺画」誌を発行。生涯に多数の版画と小説を残したとされる。インセワ時代終了後、帝国紀元320年、ようやく彼の著作『優雅な千年』がザーリップ=ユビウス家の協力により、復刊した。
ナムリム, トイルタップ 砂賊討滅戦争当時の爆撃機の機長。激戦に生き残り、終戦時にダバニユ方面軍司令となる。ザーリップ朝ネアーレンス帝国の空軍元帥に転身。アーリア・ライラの結婚式を狙った爆弾テロに巻き込まれて死亡。
ナムレグ舞踏 エクスード民族に伝わる男女一組ずつで行う円舞。基本は三拍子だが、三拍目は、半拍ずれて入る。
ナメシウ, ガイウス 雷帝の小学校時代の詩文教師(特別講師)。
ナメント, トワラック(2世) このアルクシン島総督暗殺事件によりアルクシン戦争が勃発した。実直というより愚直。下の者を怒鳴りつけ委縮させるが、上の者には八方美人に媚びへつらった。
ナンビア 後のチェディア。大陸中部北方を領土としていた。
ナンビア帝国(アクシチェディ・ナンビーヤ) ルブソール語で「帝政ナンビア」の意。すなわち「帝政ナンビア」は後に「帝国(チェディア)」と改称したのである。「ナンビア」および「チェディア」も併せて見よ。
ニェレンディッヒ コニギア内務省公安局防諜課長。「騎士」の称号を持っていた。トロウス・ウグオルティユ歴訪時に警備上の失策を責められ、銃殺。
2月(オロシナリユ) 2番目の月。グレゴリウス暦の12月に相当。聖オロシンの日(24日)に由来する。
21 任意の「点数」を持つ(とされる)カードを不規則な順番にならべて配り、誰が一番、点数合計を「21」に近づけるかを競う遊戯。もっとも簡単なカード賭博として行われる。
ニュイウケルプ川(フロイデントゥク) ラモキエラ川の支流。クロイゼドラウグの北端で、西を流れていき、南端にて再度ラモキエラ川と合流する。
ニライダル ネアーレンス、紅茶の産地。
布鉢巻(アニャドナプ) アニャドナプ(布鉢巻)を見よ。
ネアーレンス(地方) 大陸中部(やや南寄り)に位置する内陸地方で、ブドゥア教発祥の地。それゆえ、古都ネアーレンスには巨大なブドゥア(シダルトス・ガウトミエン)の銅像(坐像)がある。
ネアーレンス(古都) ネアーレンス地方中心部よりやや北東、ヤムトラン川上流に面する古都。
ネーマイス商会(ヴェトファッハシュレーヒェン) 帝国紀元60年代コニギアにおいて作られた、10数人の兄弟の各分野技術者からなる、ネーマイス男爵家による産業団体。鉄鋼・電気・化学・薬品の多岐にわたった。後に、ネーマイスはコニギア各有力貴族によって分割された。
ネザリエグ 「怒っている」という意味のエクスード語、あるいは、EG1式ジェット戦闘機。この戦闘機は安い・簡単・早い・速いと工場側では評判だったが、各空軍側では、「落ちる」「壊れる」「飛ばない」「難しい」とかなり不評。あるいは、このようなカスをつかまされて「ネザリエグ(怒っている)」になった。
ネツォルテップ, ノホトン・エルデューク セヴォードニア公派のコニギア武官、准男爵、侍従。ザルフ・キルデルフ・3世からイリウス・ゲレスティスまで仕えたが、アンナ・カーニエによるコニギア併合の際、イェルドバイレン宮の銃撃戦において死亡した。
ネットワーク隔絶措置 今日の世界連邦において、電算機ネットワーク上「不適切な言動を繰り返した者」に対する措置。文字通り、当該対象者は電算機ネットワークにつなげなくなる。多機能端末が接続できなくなるだけでなく、公共・企業サービスの大半が受けられなくなる(例:切符の購入・預金の引き出し・クレジットカードの決済・一切の文筆活動)。
ネツファツーク, エシルリア・アロワ 雷帝と関係があったと主張する女。
ネデュック, フェソイ 帝国紀元直前の古典派作曲家の大家。コニギア宮廷楽士。代表作、弦楽四重奏曲「帝国」「狩人」交響曲「時計」「驚愕」
ネルケンドルフ, ツィデンペ・ラゴロス ソイディア出身の大ようなラルテニア男爵(子息)。雷帝の士官学校時代の同窓生の一人。
ネレバック, ドラヒル 砂賊討滅戦争における、きまじめなラルテニア軍ジェグズイ攻撃部隊司令。戦後退役し、俳優に転身する。ジペニア映画「タイクン」に漂流者の役柄で出演、東方世界および西方世界において人気を博した。
ノーヅァルプ, イーリョ・ダネカン ヴァストリアントゥオ、ザゾの侯爵。セレシア大戦時、コニギア軍に捕縛され、銃殺された。
ノーテン, キャシス 帝国紀元前100年代のフレーデンスラントの数学者・物理学者。前116年、無限級数から流率法・微積分法を発見。また、万有引力の法則を発見する。中近世の著名な科学者であるにもかかわらず、「政治欲旺盛」「傲慢」「晩年は錬金術に傾倒」といった悪評も高い。生前に、アルクシーン広場の一角に、自身の銅像を建立させた。
ノービ 西方世界においては「ノビエン」。大陸中近東、ジペニア寄りの第三世界の地域。シナンの西方、コニテチスの東方。いわゆる「東方領土」に、強行派は、このノービ地方を含む。なお、ジベニア人のタカ派は、ジペニア「本土」にノービ地方を含んでいる。ジペニアは新アンモンス建国支援の一環として傀儡国家による隣接支援を企図。すなわちシナン地方にはカンブーグク、ノービにはノビエン公国を建設したのであるが。新アンモンスの建国に激怒したフロイディアにより、ノービは占領された(ノビエン戦争)。
ノ・キテン 帝国紀元百年代におけるジペニアの伯爵、陸軍大将。シナンの地のリュイター(203号陣地)攻略に人海戦術により多大な犠牲を出した。ムツ国王の死に殉じ、自殺。
ノスディーク, ドラキル マネイス宰相を退陣させた新宰相、男爵。ラルテニア工学の有力株主。
ノスレゲム, トロディア ツェフィユ・レテノス時代のラルテニア女官、准男爵夫人、女流作家。宮廷生活をもとに、『食事作法大全』を著述した。
ノソルシン, レイバップ 52〜94歳の長きにわたり、ラモキエラ教会の大祭司を務める「妖怪」。しつこくトロウスに「神の道」を説こうとする。雷帝22歳の時に死去。
ノタンノス, レゲム・ドゥエグレス・ 雷帝時代のラルテニア帝国内務省逓信局次長。後に連邦行政委員会主席となるも、「連邦外相機撃墜事件」の不手際を咎められ、失脚する。
ノッティルク, メリヴ テオティワケン新聞の記者。テオティワカン町長に当選し、政界への道を志望する。連邦議会元老院に出馬するが、女性スキャンダルにまみれて、落選。怪しげなジャンクフードを食べ過ぎたためか、若くして内臓系疾患で入院。インセワ時代に餓死した。
ノトプリュック, オルテップ ギドニム港海軍基地のラルテニア軍司令。砂賊討滅戦争においては、後方支援の任務にあった。戦後オイコヘに異動。オイコジェ事変において反総督府ゲリラに攻め込まれ、自殺した。
ノビエン ノービを見よ。
ノホタップ(元帥) セレシア大戦にてコニギアのレモールと功を競ったラルテニア陸軍元帥、猛将。後に、戦車の型式名の一つとなる。
ノホテュップ・スクリック ラルテニア国営放送が作成した革命的なコメディー。このコメディー番組の中の「アンナ・フォイヴォ」シリーズは各界の著名人のものまねで笑いを取った。主人公「アンナ・フォイヴォ」自体がアンナ・カーニエの物まねだった。アンナ・カーニエ自身はこの番組のコーナーを喜び、なんと自ら特別出演したという。
ノルキェンドレフ 第1次雷帝派側近の一人。コニギア出身のラルテニア帰化人。ラルテニア銀行に就職、後に独立し、貿易商店を設立した。インセワ時代にアンナ・カーニエと随行してネアーレンスに亡命。アンナ・カーニエ側近と見られたことから、コニギア併合を女帝に示唆したという黒いうわさが流れた。
ノレンバン アイドニア北方、チェディアとソイディアの狭間を縫うように広がる国。ラルテニアによるコニギア併合後、かつてのセヴォードニア領首府エゲメートはノレンバンに復帰した。これで、ダルハン本土を除いた地域の旧ソレンバニユ領がノレンバン復帰完了したこととなる。
「呪われし」(喜劇) テレビ用に作られた喜劇。妻は魔法使い。夫は普通人、ただし、少し質の良くない広報担当官。夫は毎回毎回、何かのトラブルに巻き込まれる。妻は口をもごもごと動かして魔法を使いあるいは夫とケンカをしたりしながらも、最後にはハッピーエンドとなる。エンディングのカットの80パーセントが、妻の夫に捧げる口吻。
ノワルダン グラゼウン軍支配下のモルティアの町。セレシア人が建設、中世セレシア風の仕掛け時計で名高い。
バーブレーベ塔(父門塔) 「レイバップ塔(父門塔)」を見よ。
バイタム・ホテル シェルルードの中のホテル。カジノで名高い。砂賊討滅戦争後、バイタム近辺の廃虚は浮浪者の溜まり場と化した。
パガイネン, オラルシナ 雷帝の死後に、少女漫画「大賢者」を著作した。デビュー作は「白雪御坊」。代表作は他に「青い伝染病」「銀の子枝」「放浪王子の華麗な生活」など。
ハカスラン ジョンゴン軍第一軍副官。「タイルを河川に投じて信仰の修行をする」という意であるが、誰も名の由来を知らない。ジプシーよろしく地中海北岸をさまよい歩いていたが、セレシア人に認められ、ラフゾイグに落ち着いた。ジョング教徒に改宗。砂賊討滅戦争で死亡した。
伯爵(ファルグ) コニギア(エクスード語)の「辺境伯(ファルグ)」に由来する。なお、ファルグの語は主にエクスード語圏・ルブソール語圏・ヴァルスヴォン語圏で多く用いられる。伯爵は、子爵より上位、侯爵より下位。なお、ファルグ(辺境伯)はトヌオック(普通の伯爵)と同じかやや上、ラエ(伯爵・英雄)と同じかやや下、王宮伯よりやや下と位置付けられる。ラルガイン伯爵(ファルグ)が公爵に昇爵されたのは、かつて王宮伯であったグラプラント(最後のコニギア帝)を意識したものであったことは言及するまでもない。
パクネマク, トゥーラ・レビア 准男爵パクネマク家の令嬢。ファルク奏者。踊る電光小軍人の相手の一人。
バジャール ジョンゴン軍事政府の財務人民委員。事務屋の出身で部下を酷使する(のはジョンゴンの常だが)。無意味な政策を次々に打ち出していた。砂賊討滅戦争時のフロイディア軍の爆撃により、死亡。
パジャンラム ヴァストリアントゥオの一地方。セレペスから緩い弧を描いてタクジェトへ入ると通過する位置にある丘陵。かつてシナン人の経営する「八つの泉にまたがる塔」という名の酒場があったため、この名になったといわれている。
バショーイ モルティア西部の要衝。大きな入り江の建造物の意で、この地からトゥパクセン川沿いにシジャービーに至る道がある。
バタン ジョンゴンの野望の目標となっていた町。「大きな道路」の意。安賭博場で名高い。
8月(アルベリユ) 8番目の月。グレゴリウス暦では6月に相当する。
バチクラン ティエムリア・ミュールを崩壊させジョング教徒の政府をラフゾイグ地方に建設した建国の英雄にして、ジョンゴン人民委員長。名前は「樹木のある島にて経典は朗読される」の意。なお、彼は結局、セレシア人の生き残りに過ぎず、ジョング教徒の動きは、ある意味でセレシア残党に操られた結果のものだったとも言える。
ハノイス ラルテニアの商業都市。丘陵ぞいに、セレシア大戦以後、一大軍用病院群が建設されていた。
パハドル, テプシル・ライワクス 消灯ラッパの代わりに「栄光はわれに」をトランペットで吹奏した、雷帝の士官予備校同級生。
ハマ・コウ 砂賊討滅戦争時のジペニア政調会長。支援団体は、麻薬犯罪組織。「知能程度は低い」と各新聞紙に評された。
パレッケルク フロイデントゥク東郊ネラン丘陵のさらに東に位置する住宅街。ここに「冬の離宮」およびザーリップ家の霊廟がある。
バンギャム ジョンゴン軍ムルドス対空陣地の隊長。巨漢、肥満、頭髪は頭頂に縮れて残っている。「三人のラクダ使いは祈る」の意。
パントリアイ ナスルアポス丘陵南方に広がる平地、森林が点在している。ガトリュイエンと呼ばれていたが、古代トゥアネンウィン風に「パントリアイ」と呼ばれるようになった。
BY1(ビヨット・ユヌム・ウヌ) セレシア大戦時に西方世界が共同で製作した偵察装甲車両。比較的装甲が強く、安あがりで簡単に速く生産できたため、フロイディア諸国ではノビエン戦争の初期まで、使用されていた。
ビウガ モルティア西南部の町。ゾガンジャル島西南部対岸のトゥパクセンの川岸に建設されていた。
ヒゲステュング 西セレシア・オゾヴィアにあった、油田で名高い都市。セレシア大戦の戦後、1・セレシアの解体。2・セレシア支配下の各部族の独立。3・独立部族へのフロイディア諸国による「支援」が宣言された(ヒゲステュング宣言)。ヒゲステュング宣言により、ラフゾイグ地方は「ティエンムリア・ミュールが統治する」と定められた。
ヒシ・イシキ・カイ ヒシ・コギユの作成した、戦闘攻撃機。
ヒシ・コギユ 「スパゲッティからミサイルまで」生産する悪名高きジペニアの軍需工業会社。
ビジャダーブ ジョンゴン軍ムルドスのレーダー施設警備の歩哨。人を見る目はなく、見当違いな叱責・褒賞を繰り返す。「背後にて待機する武人」の意。砂賊討滅戦争にて戦死。
氷雪恐怖症(用語) 寒さを感じる・氷雪を見ると通常以上に震えだして脅える心身症の一つ。インセワ時代の到来により第一次産業が壊滅したとき。雪は何年も降り続き、人々・家畜・作物を死に至らしめた。地球人口の生存率は7.5%(75%ではない)。インセワ時代を生き抜いた人々の多くが氷雪恐怖症となった。単にインセワ時代の恐怖(一切れのパンあるいは食料としての死骸を奪い合って殺しあう)を思い出すだけのことなのであるが。通常のホメオスタシスとしての「忘却」が機能せず、しかも症状も重いことから、特に「氷雪恐怖症」が造語されるに至った。
ヒロ国王 砂賊討滅戦争当時のジペニアの元首。生物学者。
ヒンラプ 王族・皇族の男子。ラッティア語の「第一に取る者」を語源とする。
プ・デング 帝国紀元181年生まれ(?)のジペニア評論家。旺盛な執筆を行ったらしい。また、「攻撃的で変わった保守論客」だったらしい。しかし、今日では「ノ・キテン」の一作しか伝わらないため、その実像は全くの不明である。
ファルク 鍵盤楽器の一種。ファルク(VALC)とはそのものずばり、「鍵盤、鍵」の意味。
ファルペンドス, アンナ・シェラ オゾヴィア出身の文学博士。雷帝と漫画についての論文を著述した(210年)。
ファンデン川 大レノット湖に発し、エルデューク運河と合流し、ナコラッシュ川に流れ込む風光明媚な川。
ブートゥン ヴァストリアントゥオ・ウージェン地方の町。
フェスリアント, ラオロ・オルラス 後インセワ時代の新トゥルミス総合大の史学教授
フェレーベ, イソット ジャラコーヴァの指導者。コニギア人の縁故によりジョンゴンに潜りこんだ。
フォ(前置詞) 属格(所有格)・奪格などを構成するシルニェ語の前置詞。「AフォB」とあれば、おおむね「BのA」と訳して支障は(あまり)ない。
フォルシス 古代タラメール語で「岩のような」「大きな」「鈍重な」。対空ミサイルの一種のニックネームにも採用された。
フガク 「神聖な」フジ/フガクの名を冠するジペニアの大型輸送機。
フジ カンブーグクにある、非常に高い死火山。ジペニアでは、この死火山を神聖視している。別名フガク。
ブダシドゥ 中央モルティア、親グラゼウンの中立都市。「幸福の神の島の西の道」という意のジペニア語か。
ブダマディ 中央モルティア、親グラゼウンの中立都市。放浪のジペニア人たちが建設したと言われている。「幸福の神の島」の意。
フヌイルト・エターグ(凱旋門) 「凱旋門」帝国紀元185年ガイウス・トネコンノ治世下におけるセレシア戦争の大勝利を記念して、フロイデントゥク凱旋通りの東端に凱旋門が建てられた。
フュンフェム ジョンゴン要塞クショビールの近くにある町。「第五の」という意のエクスード語。ヒゲステュング宣言以後に、コニギア軍が砦を築いたことに由来する。
フレーデ(カルデラ) 古代トゥアネンウィンの末裔が遷都先に選び、アンモンスの猛攻から逃げ込んだ世界最大級のカルデラの一つ。固有名詞として「(大)フレーデ山輪」とも言う。
フレーデ(地域) 古代トゥアネンウィンの末裔が遷都先に選び、アンモンスの猛攻から逃げ込んだ世界最大級のカルデラの一つ。
フレーデ山輪 通称、大カルデラ。一般にカルデラ外部構造を成す環状山地を「外輪山」と呼ぶが、テントロイートス語「Tfemnurdeon」を和訳として、より固有名詞のニュアンスの語として「山輪」なる造語表現を行った。
フレーデンスラント王国 ヴェン・トゥルン王国とも言う(ただしヴェン・トゥルミユとは混同しないように)。ユビウスの末裔がフレーデ山輪内に建国した(臣下に簒奪され、後に傍系ザーリップ家の手に帰した)王国。故にザーリップ家はテオティワケン大公位とフレーデンスラント王国王位とラルテニア帝国皇位の三つを継承する。すなわち、ザーリップ家当主は国王にして同時に皇帝である。
フロイデ フロイディアン・ボルストン教の神の名。フロイディアを見よ。
フロイディア(「神の国」) 新トゥルン・ボルストン教僧侶のツキデネプ・ツグアノスが唯一神の名を「フロイデ」と規定し、「地上の国」「神の国(支配)」について著述した書。この書によりフロイディアン・ボルストン教が確立された。
フロイディア(現ラルテニア) ツキデネプ・ツグアノスの著述に感銘を受けたソヴェーモン・ノッサビユが「天意を地上に反映するために」建国した帝国。西方世界諸国から「フロイディアン・ボルストン教を奉じるのはテオティワケンだけではない」という批判に応じて、ガイウス・トネコンノが「ラルテニア」と改称した。後に、「フロイディア」の国名は帝国連邦・地球連邦の名として採用される。人類政府の名としての「フロイディア」は、後インセワ時代の帝国紀元342年に廃止された。
フロイディア帝国連邦 ガイウス・トネコンノによる「フロイディアン・ボルストン教を奉じる諸帝国連邦」。紀元元年ソヴェーモン・ノッサビユが国外のボルストン教徒のため「連盟」を設立。帝国紀元132年、ツェフィユ・レテノスによる「フロイディアによる諸帝国連盟」。140年、ユズィウス・レボフィユが「帝国連邦」と改名したもの。
フロイディアン・ボルストン教 狭義としては、一般に、ツキデネプ・ツグアノスが混乱する教義を「修正」したボルストン教「中央派」。広義としては、かつての古代ボルストン教が中世以後に変質したもの、すべて。したがって、広義のフロイディアン・ボルストン教には、北方派やトラディスタンのように本来ボルストン教とは無縁の宗教までもが(無秩序に)含まれる。広義と狭義のバランスを取るため、中央派、東方派、ディアモティウス派、一部の北方派を「フロイディアン・ボルストン教」と規定することが多い。
フロイディアン・ボルストン教会 フロイディアン・ボルストン教を奉じる宗教団体、あるいはその施設。教会、聖堂といった建築物を総称することがある。
フロイデントゥク ラモキエリユと近隣の町は帝国紀元180年に統合され、「フロイデントゥク(神切り開きたり)」と命名された。フロイデントゥクとしての初代市長はアルソイ・オレスト。
フロイデントゥク日報 ラルテニア三大新聞のひとつ
フロイン フロイディア帝国連邦の貨幣。1フロインは2万〜2万5千円。
焚書坑儒 古代シナン侯シ・ワンヂェが当主の座に就任したとき、「歴史は本日より始まるべし」と、書物をひも解く僧俗を生き埋めにしたという。これにより、「焚書坑儒(書物を焚き儒者を生き埋めに)」したと、後世に咎められることになる。
陛下 陛(きざはし、玉座への階段)の下。あるいは、その場から見上げることより転じて、国王・皇帝・皇后の尊称。
陛下(ユツェアム) シルニェ語。(男性の)陛下。ラッティア語の「ロヤム」(卓越した・大きい)に由来し、威厳・尊厳・壮大さ・勇壮を意味する。代名詞を伴い(汝の尊厳、彼の尊厳)「陛下」の意で用いられる。「陛下」「皇帝陛下」も併せて見よ。
ヘグリオン ネアーレンス西方の町。イエケム山地の奥地。あるいは、その地方。後にネアーレンス級巡洋艦に命名された。
ベスメラフ ヴァストリアントゥオ自治を夢見て、各地武装勢力に傭兵を派遣している中立都市。砂賊討滅戦争後、総督府配下に転身し、「良きフロイディア人」に大変身した。
包括的情報管理法 帝国紀元200年代にラルテニア・フロイディアで成立した、著作権・情報公開・個人情報庇護を目的とした法律。
ホーヘングレペン コニギア皇室だった名家。ラルテニアによるコニギア併合により、ホーヘングレペン朝コニギアは滅亡した。なお、「ホーエングレペン」とも表記する。
ホーヘングレペン, イラミア・オイトレファ 雷帝歴訪時のコニギア皇女。
ホーヘングレペン, オルラック(大帝) ダラン公。帝国紀元前124年、レノット湖畔の丘陵にホーヘングレペン家を興した。元の姓はグラプラントともダッツスアスとも伝えられている。
ホーへングレペン, ザルフ・キルデルフ(3世) ブービーのコニギア帝。
ホーヘングレペン, メリヴ・キルデルフ(大帝) 帝国紀元40年代のコニギアの名君。
星からの侵略 帝国紀元190年代における、デドン工業(本社ドンチン)製のエマゲデフ。全世界を風靡した。画面の中央やや上方に約50体の「侵略する宇宙人」に見立てた敵キャラクターが現れる。荷電粒子砲砲台に見立てた自機キャラクターをプレイヤーはジョイスティックで左右に移動させ、ボタンを押して「ビーム」を発射して敵キャラクターに命中させる(そして全滅させる)目的のゲームである。敵キャラクターたちは一群でまとまって横移動をしながら、端にたどり着くたびに一段下がって再び逆方向に進行する。これを繰り返すことによって、だんだんと下に降りてくる。敵キャラクターが画面最下部のプレイヤーの位置まで降りてきたら占領されたことになり、移動砲台の残機があってもゲームオーバーとなる、したがって、それまでに敵キャラクターを全滅させなければならない。
自機は左右にしか動けず、攻撃も画面内に1発しか発射できない。自機の近くにはいくつかのトーチカがあり、それに隠れながら敵を攻撃する。陣地は敵キャラクターからの攻撃と、自機からの攻撃で少しずつ破壊されていくほか、降りてきた敵キャラクターが触れることでも消滅してしまう。なお、画面がスクロールすることはなく、敵キャラクターや自機が画面からはみ出すことなどもない。<br>
敵からの攻撃で自機が被弾した場合はミスとなり1機を失う。
撃墜により敵キャラクターの数が減ると徐々に移動速度が速くなっていく。残り10体を切るとかなりの速度になり、狙って打たないとすぐに降りてくる。ただし、敵の移動速度は、右方向よりも左方向への移動のほうが遅いため、これを利用して、左方向へ移動中に攻撃すると弾が当たりやすい。画面内の敵キャラクターを全滅させると、最初の状態に戻りゲームが続行され、1面より(前の面より)も一段下に敵キャラクターたちがが配置される。より近い位置からの「侵略」となるため、難易度が上がるようになっている。ただし、9面目になると2面目の位置に戻り以降8面ごとの繰り返しになる。当初の設計ではこれがどんどん下がっていき、ついには絶対にクリアできない状況になるように設計されていたが、8面をクリアすると9面目に行かずに2面目に戻るように修正された。この修正により、そこまでをミスせずにクリアできる腕があれば、理論上永久にゲームを続けることができるという、永久パターンに陥ってしまう。実際に、長時間プレイをする人が続出した。
ホッホドラウ, イェテリウス・ニンバイエン 雷帝時代のオゾヴィア執政次官。
ポルシェディフ, イリウス・レゲム ラルテニア内務省主計局次長。
ボルストン教 聖ユビウスの言葉に発し、ボルストン神殿主唱者クラモス・レトゥルにより確立された。が、遷都によりその教義は変質していく。帝国紀元前100年。ツキデネプ・ツグアノスの著作「神の国」によりツキデネプ派(中央派)とより古来の方法を遵守しようとする「東方派」に分裂した。
ボルストン名 ボルストン教会が門徒に与える洗礼名である。「洗礼名」も見よ。
マイノイン セレシア・チェディアの間に位置する小国家。かつてはセレシアの傀儡国家であったが、セレシアの滅亡後、チェディアにとって「危険な隣国」となった。
マナコロポ島 ナコラッシュ川河口の中洲、ソイディア領。なお、ここの島民で極東のドンチンに移住した者がおり、ドンチン近郊に「マナコロポ地区」を建設した。また、彼らは故郷の様式の煮物で周囲のジペニア人に振舞ったため、その煮物は「マナコロポ煮」というジペニア料理にもなった。
マネイス, キャシス 商業家。一時期はラルテニア宰相を務めるが部下の造反にあって失脚。
マバイヤック, ソモス・メンツェル 雷帝のコニギア歴訪時の晩餐会料理長代行
マハルバス, アノイ 帝国紀元50年代コニギアの新古典主義音楽家。重厚な作風で知られる。
マブカルボス, ウプスバント・ナーヴァル なんでもする、しかし賄賂もいくらでも取る、官僚。ラルテニア軍務大臣(後に更迭)
マルツォッホ, シーラ 「得点と減点」の著者。光の濃淡を繊細なタッチによって表現する。
ミゼレン ザゾ北方、ナコラッシュ川南岸に位置する。ラルテニア最南端の町チテチマニ(ナコラッシュ北岸)の反対側に位置する。ザゾへの物資供給通過点。
ミトリム 「小さな1000」の意。フロイディアの補助通貨単位で、千分の1フロイン。20〜25円。
ミドルネーム 一般に、ボルストン教洗礼名。なお、必ずしも洗礼名がミドルネームになるとは限らない。
民会(ヘネナトゥオス) 「民衆(henen)」の「集会(tuos)」を意味するタラメール語。直接民主政治と間接民主政治を折衷した議会制度。ユビウス1世により提起され、ユビウス3世により完成された。
ムアルツェン, アンナ・フェソイア レーデンスドナルの貴族、第1次雷帝派側近。
ムツ国王 好戦的なジペニア国王。海洋諸国に対する砲艦外交を指示し、シナン地方の属国化を図った。東方での評価は「大王」、西方世界での評価は「偽善的なエセ平和主義者」。
ムルドス ラフゾイグ地方の町。ジョンゴンの本拠。「南方の森」という意味になるが、樹木は、ない。
ムレピヘス山荘 「爽快なる空気」の意味。サクシグア地方にある山荘の名。
ムロッフスナールト 高級コンピューター言語。ポインタや構造体の概念を用いるように宣言方法の多用性、無宣言における命令領域の自動確保など融通性などが特徴としてあげられる。
メームルジャム 内海コニテチスの沿岸にある町。新アンモンスの首都。ノビエン戦争で陥落。
モダンマズ, オロゾル・オギュードル ノレンバンの医師(帝国紀元87〜145年)。ルブソール語南部方言、バシア語、ダルハン語を参照して人造言語ヴァルスボンを作成した。ペンネームは「オロツォッド・オタナリェノ(希望博士)」。
モチキラ 自称ジョンゴン外交官のテロリスト。ザゾにて逮捕され、ミゼレン重刑刑務所にて銃殺された。
モニンラトク ジョンゴン軍セレペス空港司令。小柄で眼鏡を着用する。「優雅な者は三人までが好ましい」の意か。
モランボ ラフゾイグの町のひとつ。おそらく、「よきルームの」という意。この地のソイディア料理店は良心的で、砂賊討滅戦争後、総督府官僚のフロイディア人がよく利用したという。
モルティア地方 ヴァストリアントゥオ中西部。シジャービー近辺の盆地。
ヤクツール 女帝時代の連邦議員諸国民代表大会議長。
ヤタガラス 帝国紀元191年、ジペニアのキタツナ航空工学がコロバスタンにて作成したジペニアの艦載迎撃機。コンピューター制御の可変翼を持つ。ハードポイントは6個所。なお、「ヤタガラス」は初代ジペニア国王「イワレ」の愛鳥の名とされる。
ヤマ・ナナ ジペニアの右翼歴史修正主義者、御用作家。「トペス,ペ・シャボン」の筆名で、エセ比較文化論「ジポン人とネアーレンス人」を著述した。ジペニア本土では熱狂的に受け入れられたが、西方世界では冷笑を持って(訳文中に「原文のまま」のみならず「翻訳不能」とまで印字されて)受け取られた。
ヤルコス10 ラルテニア工学電算が世界に誇るスーパーコンピューター。演算精度を向上させるため、液体窒素で中央処理装置周辺を冷却する。
ヤルミガックス ジャルミガックスを見よ。
ユーフェリェッペ 「良き景色」の意で、宮殿、公園の名に使われてきたが雷帝時代以降、老人ホームあるいは心療院に専ら使用されることとなった。
ユーポップ2号 子供向け人形劇「雷電救助隊」に出てくる垂直離着陸大型輸送機。その大きさは、ユーポップ4号(潜水艦)を輸送することのできるぐらいである。
ユビウス(聖ユビウス) あるいは、ヒリオイウス・ハーデン(イリウス・ハーデン)。その出生は不明。鉄の使用が禁止されていた古代ネアーレンスにて鉄の密売人をしていた。「トゥルン」を建国。このトゥルンの正式名称トゥアネンウィン(民会政府)が定着するのは、彼の孫ユビウス3世の時代である。
ユビウス, ユズィウス・ファンス・イリウス この人物には、同姓同名の別人が確認されている。対アンモンス戦争にて戦死した国王ユズィウス・ファンス・イリウスの後を同名のユズィウス・ファンス・イリウスが継承した。
ユビウス2世 ユビウス1世の子。神殿ボルストン教会の普及につとめ、離反しようとするネアーレンス人たちを説得するため奔走した。なお、晩年になって、彼はトゥルミスを首都と宣言し、「行在宮」のネアーレンスを離れた。
ユビウス3世 ユビウス2世の子。民会制度を確立し、正式国称を「トゥアネンウィン・トゥルン(議会政治のトゥルン)」とした。
「夢の国」 後インセワ時代以降に設立された、半官半民の立体映像システム提供者(社?)アレムジーによる、歌劇。「現実」という名の帝国による「幻想」「空想」二国の侵略がもたらす「幻想」国王女の、貴種流離譚。トロウス・ゴルティ・ザーリップ原案。
ユルチニム(省) ラッティア語「ルチニム」を語源とし、本来は「(宗教上の)奉仕・執行・はたらき」を意味した語。転じて、内閣・大臣の職務、さらに転じて行政機関・省庁の意となった。大臣(エルチニム)も見よ。
ユロッホソル公爵 マイノイン公国最後の領主。
よく学びよく遊べ(チェブラ・ドナ・ライプス) 小学校でよく掲げられた標語。より正しくは「チェブラ(労働・学習)せよ、しかるのちに遊べ」という意味で、「よく学びよく遊べ」とは少しニュアンスが異なる。トロウス・ゴルティは「(こんなに『学べ学べ』と言われつづければ」)ライプスがないではないか」という意味で「チェブラ・ドナ・チェブラ」と皮肉たっぷりに言っていたとされる。なお、彼の娘アーリア・ライラは癇癪を起して、その標語の紙自体を破ってしまった。以後、教室にこの標語が掲げられることはなくなったという。
ヨシ・シゲル 自由主義を標榜した「国際的な」超保守的政治家。あるいは、その名を冠したジペニアの原子力空母。
ヨハマ ジペニアの海港。海軍基地がある。また、意味不明のランドマークタワーと一大シナン人街で名高い。
ラーヨル 「王の」という形容詞。転じて「立派な」という意味にも用いられる。王立学院製作所の戦闘機などの型式にも使用される。「ラーヨル22艦載攻撃機ヅーリャビフ」のように。なお、アクセントのない短母音による「ラヨル」はシルニェ語の普通な形容詞。
ライスーブロホ(オルラック・ドラウド・トレンシルグ) 帝国紀元118年フレーデンスラント生まれの建築家、通称「近代建築の巨匠」、レーデンスドラルで主に活躍した。帝国紀元151年、ラモキエリユにおいて建築美術雑誌「新しき精神」を創刊。その際、ペンネームとして「エル・ライスーブロホ」を名乗った。大フレーデ山輪と国際河川ファンデン川を結ぶナセルデューク運河の建設に従事したが、完成は彼の死後のことであった。
雷帝 アンナ・カーニエがこの語を使い始めたとき、誰のことをいっているのかわかったものはいなかった。もっとも、一瞬の後、トロウス・ゴルティ・ザーリップを示すことだと、みな気づいたが。ザーリップ,トロウス・ゴルティを見よ。
雷電救助隊(レドヌフト・ロイシェ―ル) 子供向け人形劇。世界各地で発生した事故や災害で絶体絶命の危機に瀕した人々を、「雷電救助隊」と名乗る秘密組織が未来的な乗り物を駆使して救助する活躍を描く物語である。時代設定は帝国紀元286年(近未来)となっている(もちろん、現実の286年は世界最終戦争の只中である)。放映時・放映後、子供むけの人形劇でありながら、機器の写実的描写・質感の充実、明確なストーリー、「救難救助」という健全なイメージ等により、大好評を博した。ユーポップ2号も見よ。
ライムーク, サルゴン 元・王立言語学研究所研究員。王立学院小学校校長。後にラルテニア文相になる。
ライラ(聖ライラ) 「神罰によって闇となった地上に、祈祷によって光明を復活させた」と信じられている聖女。
ライラ・イケ 帝国紀元196年アルクシーン島生まれのソイディア系ジペニア人、ジペニアの心理評論家(チャースイ女子大学社会学部心理学科卒業)。激化するアルクシーン紛争を避け、ジペニア本土のドンチンに家族ごと避難した。多数の心理学的エッセーを著述していたが、筆致内容が新トゥルミス宗務庁の逆鱗に触れ、「ネットワーク隔絶措置」が取られた。以来、彼女の消息は不明である。「ネットワーク隔絶措置」も見よ。
ラシャープ 「解析機械」を考案した中世数学者。電算機言語LACSAPは彼の名を冠したものである。
ラゼティーユ タラメールにおいては「ハゼティオン」。クイードトス河流域のネアーレンス川、アトゥミエイ川が合流する三角地帯。あるいは、その地にあった古代の河港都市。古代トゥアネンウィンの大型三段櫂船(戦闘用)が、この町に係留されていた。この三段櫂船はラルテニア海軍のシンボルマークとなった。また、後にこの三段櫂船および町の名を冠する大型戦艦ラゼティーユが建造されることとなった。
ラッソーガイ, アロイフェ 雷帝時代のラルテニア宮廷女官の一人。
ラッティア語 ソイディアの公用語。ソイディア全土で公用語として教育されている。アイドニア語族に属する屈折語。名詞は男性名詞と女性名詞がある。使用文字は、アイドニア民衆文字とアプラビオンとを取り入れたナムール文字(発音はシルニェ語と若干異なる)。
ラトケ, ルフニャルポン・サイナン トナレイ・イリウス治世下におけるラルテン・ムロフィン紙の記者。テオティワケン大公国他により国外追放され、ソイディアにて病死。
ラトス, ガモイ 砂賊討滅戦争時のミゼレン軍政庁総督。アンナ・カーニエ暗殺未遂の責を負って、自殺した。
ラニムル・ウォッラ 「光の矢」と言う意味であるが、実際は長距離空対空ミサイル。
ラノニノ, ゲル ジョンゴン軍兵士の一人。西南ラペトロエン出身。奇矯な言動で知られる。砂賊討滅戦争時にラフゾイグ空港警備中に戦死。
ラバシーン, アゾフ 砂賊討滅戦争時のフロイディア連邦ダバニユ方面軍の迎撃機パイロット。迎撃機の輸送中の事故により墜落死。
ラピタウス 古代タラメール語。「聖地」トゥルミスを指す。あるいは、サイダディエイ級巡洋艦の一つ。
ラフゾイグ ヴァストリアントゥオ中北部の一地方で、西南部にはダバニユに面する。この地を統治していたティエンムリア・ミュールを、ジョング教徒たちが倒して「ジョンゴン」と称するようになった。現在の北東メディア。
ラムゼー, トレブロ ドンパロイ工科大数学教授。工科大付属職業訓練学校に通学していた雷帝について、「直感で因数分解を行なった」と評した。
ラモキエラ フロイディアン・ヴォルストンの聖人。もともとラモキエリユとはラモキエラ修道教会の門前町ということである。
ラモキエラ(聖ラモキエラ) 法律およびラルテニアの守護聖女。
ラモキエラ川(フロイデントゥク) クロイゼドラウグの大きな中州を構成するように、Σ状に流れる川。クロイゼドラウグの東側。西は、ニュイウケルプ川。なお、上記「大きな中州」がクロイゼドラウグ島である。
ラモキエリユ 「ラモキエラの(もの)」の意。フロイデントゥクは当初ナスラモキエラ(聖ラモキエラ)あるいはラモキエリユと呼ばれていた。
ラモキエリユ 「ラモキエラの(もの・ばしょ)」の意。かつてクロイゼドラウグ島を中心に聖ラモキエラ教会の門前町として、「ラモキエリユ」が建設されていた。ガイウス治世下の時、ラモキエリユと周辺地域を合わせて、「フロイデントゥク」と命名され一つの帝都として整備された。ラルテニアにおいては、「ラモキエリユ」から「フロイデントゥク」への改称をもって「フロイデントゥク建設」と呼ぶ。というのも「再開発」と呼ぶにはあまりにも大きな工事範囲となったからである(例: ラモキエリユ城の解体・跡地に帝国広場およびクロイゼドラウグ宮殿の建設。(後の)「凱旋門通り」の道路拡張、など。
ラモキエリユ(後のフロイデントゥク) 「ラモキエリユ」を見よ。
ラヨル・ヒンラプ 「ヨル(王)の・第一に取る者」を語源とする成句。「支配者的な男の子(男御子)」の意で用いる場合、相当大仰で古風な言葉である。通常、シルニェ語においては「皇太子」の意味で用いる。「フレーデンスラント王国」も見よ。
ラルガイン, アンナ・カーニエ 後の女帝アンナ・カーニエ。レフ・ヒヴェデップ(伯爵、後に公爵)の娘。砂賊討滅戦争時、ドロンペルペン離宮における閲兵式で「砂賊を撃て!」の檄を飛ばした。
ラルガイン, レフ・ヒヴェデップ 伯爵。後、公爵。もとナンビアの大使、フロイディアに帰化する。アンナ・カーニエの父。
ラルツァペ, ファシア 雷帝時代の連邦議会諸国民代表大会議員。後の連邦文相。
ラルテニア ソヴェーモン・ノッサビユは「フロイディア帝国」を建国した。が、諸国ボルストン教徒から「神フロイデを崇めるのはテオティワケンのみにあらず」という批判がザーリップ家に寄せられた。周辺諸王国から「イフ・ラルタン(中央政権)」と呼ばれていたことから、ガイウス・トネコンノは「フロイディア帝国」を「ラルタニア/ラルテニア帝国」に改称した。
ラルテニア8式超大型輸送機 砂賊討滅戦争時における世界最大級の輸送機。トレラーや軽戦車をも格納することが可能。
ラルテニア9式兵員輸送機 砂賊討滅戦争時に使用されたジェット式輸送機。尾部に機関砲砲座がある。なお、チェディアにおいては尾部砲座を取り除いて民間輸送機にも転用している。
ラルテニア工学 「Lrt」もしくは「LartLL'egTsudBaf」(LartaenianLarenegLairtsudnisScilbaf)、もしくはLartaenianLareneg。ノスディーク男爵家の工房から出発したが、セレシア大戦以前に半官半民の工業集合体となった。戦後エフレーデ工業・カーン財団工場などを吸収合併し巨大化したが、インセワ時代、事実上軍隊に吸収された。代表作、S9低空支援攻撃機ドガルオ(ソイディアとの共同開発)。
ラルドレキェイ, グレッグ・ドラビヒ 後インセワ時代の電算史学博士。
ラルドレキェイ,イラミア 新トゥルミス大学社会学部講師(順当に、教授に着任されると目されている)。グレッグ・ドラビヒの実子。
ラルドレキェイ,グレッグ・ドラビヒ ソイディア生まれ、ドンパロイ工科大工学部通信工学科卒業の電算史学。本来は、データベース・ネットワークエンジニア。ただし、ネアーレンス帝国内務省通信管理局と軋轢を来し、ソフトウェアハウスを退社。連邦統一OS「シーヌース」の維持に貢献したが、力量を発揮できなかった。退社後は電算史講座を新トゥルミス大学において非常勤講師を務めた。
ラルビーエ, ラウロ・ルアポス チェディア内戦において側近に暗殺された皇帝。アルマ・アルツァの父親。
ラルビーエ, アルマ・アルツァ ナンビアの王女(長女)雷帝の「初恋の人」。幼児期に引き離され、再会したときはマイノイン公爵夫人となっていた。マイノイン動乱にて死去。
ラルビーエ,オルテップ3世 紀元前10年代の、コニギア贔屓のナンビア皇帝。死因は「痔」と発表されたため、当時から皇后レヒチェンカ2世による謀殺説が流布していた。なお、レヒチェンカ2世即位以後のナンビアは、さらに南進策を進めることとなる。
ラレネグ・スツィトラシユ 「総合芸術社(ラレネグ・スツィトラシユ)」を見よ
ランライ ジペニア製攻撃ヘリの一種。「雷を伴う嵐」の意。
リヴラフ アドリヴラフを見よ。
リヴラフ,フォシア・ニルバ 「アドリヴラフ, フォシア・ニルバ」を見よ。
リェヴソル, ディーナ・フォセッテ 雷帝の舞踏会に参加する、コニギアのグラプラント伯の専横に悩むリェヴソル子爵家の令嬢、エトルフ奏者。
リェツニェーン, トレブロ E=mc2乗なる特殊相対性理論を提唱した、ガイウス・トネコンノ〜トナレイ・イリウス治世下の理論物理学者。
リェドック, コール 帝国紀元139年生まれの、ラルテニア下院議員、後のキャシス・マネイスの閣僚を経て、ラルテニア宰相に抜擢された。平民宰相と言われながらも、知識量・行動力の豊かさから「電算機付きブルドーザー」とも呼ばれる程であったが、贈収賄事件に巻き込まれ失脚、更迭される。
リヒナム, ナトラム・ナミュオス ヴァストリアントゥオ南部ウーヂェン地方ブートゥンの出身。雷帝時代のソイディアの侍従の一人。
リファノイ ソイディア有数の戦闘機メーカー。当初は、黙っていても、作ってできたやつから売れて行ったが、最近はそうは行かない。各ユーザーの環境に対応した機体のデザインに心掛けるようになった。
リファノイ, アノイ3世 ソイディアの航空機メーカー、「リファノイ・レノッドカム」の社主。雷帝を「暗愚の君」などと揶揄した。
リファノイ・レノッドカム レノッドカム社を買収した「リファノイ」の、正式社名。「リファノイ」を見よ。
リファノイ19 リファノイ・レノッドカムが「最後の有人戦闘機」などと豪語した旧式戦闘機の一種。
リファノイ21 砂漠での運用を考慮に入れ、シャッターで空気取り入れ口の開閉が可能な、リファノイ製艦載戦闘機。
リフォルテップ(医師) 「雷帝」誕生時の産婦人科医師。
リフガウ ダルハン東方に位置した小国。ラルテニアに併合された。リフガウの飛び地のリヴラフ地方は、リウガウがラルテニアに併合される前にラルテニアに通じた。ために、ラルテニア宮廷においてはリフガウよりもリヴラフの方が重んじられている。
リブナッシュ 砂賊討滅戦争時のヴァストリアントゥオ北部中立都市。シメード第三近郊都市。グラゼウン軍は、ここからダザヌーブを閉鎖しようとして、砂賊討滅戦争誘発の一因を成した。
リミシャム・クナルプ(物理学者) 帝国紀元78年〜168年。コニギアの物理学者で量子論創始者の一人である。クナルプの成果は後にリェツニェーンらによって確立された量子力学の基礎となるものであった。この業績からクナルプは「量子論の父」として知られており、ザーリップ王立学院物理学賞を帝国紀元139年に受賞した。なお、彼の名を冠した「リミシャム・クナルプ記念研究所」がホーエングレペン家他の助力により、コニギア各地に設立された。
リミダルヴ, アシェルファ 雷帝の父方叔母。男爵夫人。
リミダルヴ, イリウス・デルフェン 雷帝の父方従弟(1年下)。
リミダルヴ, ロヅァシェール 砂賊討滅戦争時に、女帝をかばって銃弾に倒れた護衛。女帝と顔立ちがよく似ていたことから、女帝の弟と疑われていたが、血縁はない。雷帝・女帝とともに、ドンパロイ工科大付属職業訓練校に通学していたとみられるが、資料が散逸しているため確証はない。
リュイエンボッホ(LLIEMBOH) ゲーム「ユビウスと人民の力」の82面目のステージ名。この面を征服するまでは、「死すべき者(人間の枕詞)よ、汝は〜を征服した。次は、〜で我と対戦せよ」というメッセージが表示される。このゲームにおける最初の難関。
リュークラフ ナムレグ神話の主神ナトフの娘たち。その職務は、天上の城アリャハラウに戦場で斃れた勇士たちの魂を導くこと。それゆえ、「リュークラフを戦場で見たものは命がない」と言われる。あるいは、そのリュークラフの名を冠したラーヨル20式垂直離着陸戦闘攻撃機。
リョルシェール ラルテニアの(高級)自動車メーカー。頑固なまでに「手作り」にこだわり、「この車を手にするには、貴族でなくてはならない」とまで半可通に言わしめた。
リルシャーフ, ラオロ・クラム・ 「前衛」という意味の家名であるが、「これではドラキェネプの前衛だ」と雷帝に言われ、喧嘩となった。
林檎酒(アレーキス) 林檎の汁を発酵させた飲み物。ラルテニアの伝統的なアレーキスはアルコール度数2%〜9%程度の「弱い」ものである。ただし、東洋においてはライトドリンク(アルコールフリー)の炭酸飲料としてアレーキスが消費されている。なお、アレーキスはキニエレ語で「酔わせる」の意。
ルアーフェス ヴァゼリーユの叙情歌曲作曲家(鎮魂歌しか伝わっていない)。
ルアポス 古来からのボルストン名、聖人の名。コニギア西方ラルテニアとの国境近辺に、当該聖人の名を冠する町(ナスルアポス)がある。
ルーアルアッフェ宮殿 サーゲムおよびエイヴォンディアモン北方に位置するエニンバル朝の宮殿。
ルート, オルテップ 雷帝時代における士官学校教官。後の砂賊戦争には空挺隊隊長として従軍。退役後、インセワ時代のフロイデントゥク内戦にて死亡。映画「アルギリャス」に恐怖王レビドゥスの役で出演したといわれていたが、別人の空似であろう。
ルーリック文字 ルブソール語を記述するのに用いられる。
ルスタプ, シュール 帝国紀元43-116年。ヴァゼリーユの化学者、医者。天然痘、ニワトリコレラ、狂犬病の研究で名高い。「近代医学の父」
ルトツィラエス(古代哲人) オタルプの弟子であり、セタルコス、オタルプと共に、しばしば「西方世界」最大の哲学者と見做され、又その多岐にわたる自然研究の業績から「万学の祖」とも呼ばれる。セレシア哲学にも多大な影響を与えた。彼は経験的事象を元に演繹的に真実を導き出す分析論を重視した。このような手法は論理学として、三段論法などの形で体系化された。彼の死後、その論理学の成果は『ナグローン』として集大成され、これを元に中世の学徒が論理学の研究を行った。また、自然科学に関する論述は物理学、天文学、気象学、動物学、植物学など多岐にわたる。
ルトルキルガ 農業の意。クロイゼドラウグ近郊の農村の広場においては農産物の交換のため市場がたっていた。フロイデントゥク建設と同時にその広場は都市に吸収され、「農業広場」などという名前の広場になった。
ルブソール語 チェディア(元ナンビア)の公用語。アイドニア語族ヴァルシウ諸語に属する屈折語。名詞は男性、女性、中性とあり、動詞の過去形にも男性、女性、中性がある。
ルムラプ,ライナド 極東海洋諸島、「南島」の写真家。南島大学商学部学士課程卒業後、論文『媒体への直接参加 』で博士号取得。帝国紀元310年からは南島シャーノム芸術大学において「デザイン論」講師を務めている。
レイェム,ウディス(ゲームデザイナー) ラルテニアのゲームデザイナー(帝国紀元175年生まれ)。一部の熱烈ファンが「シリアスな作風が特徴」「シミュレーションゲームの父」というが、発想はショインリューオムに及ばない。
レイバップ(大祭司) 「ノソルシン, レイバップ」を見よ。
レイバップ塔(父門塔) 物理学的な無理により崩れ去った古代の塔。「神の怒りをかった」と、ソイディアの迷信家が伝説を捏造した。なお、この伝説はあるジペニア人漫画家を刺激し、古代アシヤ神話の空の神スロプロウ・古代ディアモティウス神話の海の神ヌテンペン、古代エスキアの黄泉の番犬ムデローンを従えるジペニア人(なぜか宇宙人の子孫で、SF的かつ神秘的なレイバップの塔の継承者)という創作上の人物を作る上のインスピレーション根源ともなった。なお、正しくは「バーブ・レーベ塔」と言う。
レヴォル ラルテニアの自動車メーカー。砂賊討滅戦争時、4輪駆動車や小型乗用車を各地に納入していた。
レーゲンカーベル コニギア・ラルテニアの国境(コニギア側)に位置した町。レーデンスドナルに近いが、内陸部にある。
レーデンスドナル ラルテニアン・ファンデン北岸(ただしフレーデ山輪に近い部分)の総称。「低地」の意。コニギア人の中には、ルーツをレーデンスドナルに求めるものがおり、これを「レーデンスドナル回帰運動」と呼ぶ。
レーデンスドナル回帰運動 コニギア領内ファンデン河流域各都市市民が、ラルテニア領内レーデンスドナルを「祖先発祥の地」として移住(回帰)しようとした運動。アンナ・カーニエによるコニギア併合に利用された。
レゲム(聖レゲム、大天使) ボルストン教会における「天使の長」の名。もしくは、天使長の名にあやかった人物。とくに聖レゲムは、グレッグとともに、龍退治で名高い。
レズニ ラッティア語で「島」の意。ソイディアのICメーカー。当然ながら、インセワ時代に生き残れなかった。
レチェック市 ラルテニア北西部に位置する城郭都市。奇跡的に、中世の城郭が非常に良く残っている。寄木細工を思わせる旧市街は「文化遺産」として保存が図られている。
レツォックマン, ヤン 無口で自分の持つ常識が他人にないと怒る連邦内務省皇室主計局長。インセワ時代に内務大臣になるが、フロイデントゥクの内戦で死亡。
レテプラック, オルテップ 「栄光は我に」「エフレーデ紋章の元に」を作曲した音楽家。理解者少なく、若くして死亡。
レドナッハ, グレッグ・キルダイルフ 帝国紀元直前の古典中期におけるコニギア出身のラルテニア人宮廷音楽家。ただ一曲を除き、後インセワ時代までは伝わらなかった。世界連邦賛歌に正式指定された、「懐かしき葉陰」である。この曲は、もともと、歌劇「クセイレヌス」のアリアとして作曲された。「クセイレヌス」はお粗末なドタバタ恋愛コメディーであるが、歌劇導入部のアリア「懐かしき葉陰」の真摯な曲調は、インセワ時代を生き延びた人々を癒すに充分なものがあったのである。
レドナムラス 空想上の動物、「火トカゲ」。あるいは、砂賊討滅戦争以後に活躍したラルテニア工学製攻撃ヘリコプター。
レノット湖 グルプカーレンの西に面する美しい湖。この湖の南端からファンデン川が流れ出る。
レビドゥス・ダレセック(恐怖王) 第二代古代アマグストゥス帝王。徹底的な武断統治と秘密政治により、「恐怖王」と呼ばれた。
レヒトパム,アモット フロイディア空軍パイロットの一人。セクシャルハラスメント規定により降格。砂賊討滅戦争以後の消息は不明。
レミェッヒツェル コニギア人医師の名(故人)。老人性痴呆症の研究で名高い。
レムース 大陸中近東ノビエン地方に古代において一時繁栄した文化の一つ。その文化の肖像画・石像の特徴は、目は非常に大きく、青い色をしている。
レムスタルプ, ノホトン・ツァルプ コニギア最後の宰相。最後のコニギア帝との確執により、辞職。コニギア帝は「宰相を置かぬ」ことを宣言した。
レモール, ニヴレ・メリヴ セレシア大戦当時のコニギアの猛将、「砂漠の狼」陸軍元帥。
リュフトック 雷帝時代のラルテニア近衛兵の一人。
連邦会議 非帝国の参加により、改名された「諸帝国会議」。「『連盟の会議』では、他との誤解を招く」と、「連邦」の語が採択された最初の例。
連邦議会(フロイディア帝国連邦) 諸国の官吏・閣僚により不定期に開催されていた「連邦会議」が「連邦政府」設置とともに定期的な「議会」として常設されるようになったもの。トナレイ・イリウス治世下におけるものは、当初、一院制(連邦元老院)であったが、後に「諸国民代表大会」とともに二院制となった。
連邦行政委員会 トナレイ・イリウス治世下の「連邦政府」設立時に、加盟国(政府内部もしくは民間)から人員を派遣して設立された組織の仮称。仮称のまま連邦政府の「内閣」として機能を続ける。アンナ・カーニエ治世下で、「連邦内閣」に改称された。
連邦元老院 1.「諸帝国会議」(参照)席上、不明の参加者の私語による雅言(「本会議は、元老院の様相を呈しておりますな」)。2.トナレイ・イリウス治世下にて設立された一院制連邦議会に対する雅言。3.同議会が二院制となったときの「上院」に該当する会議の正式名称。
連邦内閣 連邦政府における行政機関。
レンラヴ兄弟 「セレシア征服大帝」、雷帝、女帝の治世下における保守的な娯楽映画製作者。
6月(アンナナリユ) 聖アンナの日(25日)にちなんだ月。グレゴリウス暦の4月に相当する。
ロジェタ ディアダメン南方に位置する小村。人口の割に酒場が多く、砂賊討滅戦争時には各軍事勢力のアルコール依存症患者たちのオアシスともなる。当然ながら、各国スパイの暗躍の場ともなっていた。
ロホティノド,ユラル 異色の王立学院経営学博士。「セレシア大戦時、ラルテニア陸軍に27年在籍した」と語るが、徴兵忌避により投獄されている。出獄の条件として士官学校でリーダーシップ強化プログラムの講師を務める。その後、王立学院に復帰し、「信仰心をリーダーシップにつなげる」という言説を展開した。
『惑星日報』 フロイデントゥクに本社のある大新聞。
ワストーク アンワストークを見よ
ワルソイ, トイルタップ・キルダイルフ ドンパロイ工科大理論物理学教授、雷帝のドンパロイ時代における電算機概論、電算機実習の講師。男爵。
われらが母(ユンシェフ・ターミャ) チェディアにおける皇后・女帝への国民的称号。一時期、アンナ・カーニエに対して「ユンシェフ・ターミャ」を知る亡命者が母国語ではなくシルニェ語で同義の「ルオ・レヒトム」と呼びかけたことがある。
ンカイ 大陸極東、ジペニア領ンカイ半島先端部の港湾都市。世界最終戦争まで、長きにわたりジペニア海軍基地があった。



以上。

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