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以下は、人界(メゾバル)には基本的に非公開とされる(機密性の高い)神話である。
原初・時間を見ることができなくなった時太陽と子供たちの誕生まだ時間も空間もなかったころ、ただウニベルソ(一つの世界)に、 原初の女神、「始めも終わりもなき女」「知られざる母」タラシアがいた。
タラシア(崩壊と死とエントロピーの神)は、常に眠っていたのであるが、眠っている間に一つの卵を産み落とした。
「見えざる父」「走り続ける者」「すべての場所に居り如何なる場所にも居らぬ神」(変化の神)時間の神・ゼネクスである。
ゼネクスには三つの頭と三つの男根を持つという。ゼネクスは三つの男根を同時に、まどろみの中のタラシアの、膣に挿して犯した。
受胎したタラシアが産み落としたのが、「未だ生まれざる者」「すべてを食らう者」・空間の神レーロンである。
レーロンは、ただ大きくなるだけ大きくなったが、ほとんど何もしない。 しかも、一度ならずゼネクスもタラシアも食らっているが、消化せず取り込んだだけである。 しかも、人とは異なり神にとって、レーロンの殻は、いかようにも超えることのできるもの。
失敗作と感じたゼネクスは、今一度タラシアを犯すことに決めた。
位階の高くマナの強い神は、複数の時と複数の場所に、自らを同時に顕現することができる。
よりいっそう強い神にいたっては、他者を、複数の時と複数の場所に同時に顕現させることができる。
ほとんどすべての力を兼ね備えていたゼネクスは、自らと、タラシアとを複数の時間・位置に顕現させ、 三つの男根をタラシアの二つの膣に、同時に、かつ交互に、犯した。
こうして生まれたのが、「帰らざる女神」、過去を支配する女神アルカイアである。
自らに何をされたか、さすがに気づいたタラシアは、もがこうとする。
しかし、時を支配していたゼネクスは、「つねに」タラシアを強姦し「つねに」タラシアに出産させ、 かつ「つねに」首を絞めて殺し「つねに」死姦し、かつ「つねに」蘇生させていた。
この「つね」なる究極の強姦の間に「生まれ続け」かつ「死に続ける」のが 「生まれ続けかつ死に続ける女神」・「現在」である。
タラシアの発音してくれた音を真似ると、「ミレーア」に近いものとなった。 われわれは、タラシアとの約束により、彼女の名を「ミレーア(仮)」もしくは概念として「現在」と呼ぶことにする。
なお、このとき、ゼネクスの「つね」なる呪いから抜けて生まれ落ちたもの、流れ出たタラシアの乳、 タラシアの愛液、涙、涎、糞尿(ゼネクスの手によりタラシアの口に押し込まれているが、そこからさらにこぼれたもの)は、 レーロンの中に落ちていき、星々(恒星)や星々の神となった。タラシアは、ゼネクスに復讐を考えた。
気取られぬよう、徐々に徐々に、ゼネクスの触れえぬ界を広げる。
復讐と脱出を思ったとき、はじめて、究極強姦をタラシア自身は楽しんだ、という。
はじめて得たタラシアのエクスタシーとともに生まれたのが、「未だ来ぬもの」未来の女神ノーワである。
そして、アルカイアによれば、今から約150億年前、タラシアはレーロンの中に逃げ込んだ。
ゼネクスの大部分を、レーロンの外に追い出した。
そして、タラシアは、自らの身代わりに、「現在」を、ゼネクスによる「究極強姦」の相手にあてがったのである。
かくして、レーロンの中の下々にとって、時間は感じることはできても、見ることのかなわぬものとなったのである。
また、「時間」を感じるためには「過去」「現在」「未来」の手助けがなくてはかなわぬものとなったのである。
かように、時間は、神としての座を無効にされ、かわりに現在・過去・未来の三人娘が時間神を代行しているのである。
なお余談であるが、このとき、自らの姿と引き換えにレーロンをレイプしたアルカイアが生んだのが、
グーツィ(空気・大気・星間物質、最初は妖精、後に神々の首座にして「永遠」の女神エテルナ)である。俗に「太陽と子供たち」は、ゼネクス同様、タラシアが一人で産み出したという。
これは、原初の神々による隠蔽である。
正しくは、グーツィと星々の子供たちになる。
グーツィの神性は、あまりにもゼネクスに近かったため、タラシアによって存在を薄くされた。
しばらくは、グーツィの神性への応召は、時間3神が行っていた。
すなわち、時間神と崩壊神により、空気は「妖精」の座に甘んじていたのである(本人は、もちろん気にも留めていない)。
太陽神はヤアギロップであった。通称、「引退兵士」。 太って馬に乗れなくなり、さらに太って馬車にも乗れなくなり、今では杖をついて歩いている。
もちろん、「太陽の馬車」に乗る若者は、ヤアギロップではない。彼の息子であるが、息子の「馬車に乗る」アイデアを、今のところ却下している。
ヤアギロプには女神リディアという妻がいるが、長年離れている。リディアは、白鳥座デネブの神である。
しかし、東方の民、ヤアギロプ親子の要請により、太陽神を代行することがある。
ヤアギロプ一家のほかに、リディアの顔を見たものは、あまりいない。が、たいそう美人で誇り高く、嫉妬深いらしい。
以下、太陽の家族を便宜的に、太陽家と呼ぶことにする。なお、太陽家の子供たちは、便宜的に、太陽から近い順番に、
長男長女・次男次女と、上から下に呼んでいくものとする。なお、星ぼしの年齢は、神の秘密である。
ヤアギロップの子は以上である。 その他の子供は、みな養子である。
- 太陽家の子供・水星
長男はイルミクス(水星)であるが、体は小さい。いくつになっても赤ん坊の姿である。
イルミクスは翼を背中に持ち、きまぐれに弓矢を放つ。
ときには、メッセージを載せるが、あるときには疫病をのせて放つ。
実はアルカイアの子であるが、ヤアギロップは自分の子と思い込んでいる。 あまり近くをうろつくので、巨体で踏み潰すのではないかと、心配している。- 太陽家の子供・金星
長女はピウラ(金星)である。外観はまことに結構で「男心をそそる」という。
ところが、性格は、相当悪い。放つ言葉には、毒がある。 これで「愛の女神」とはかたはらいたいが、誰も文句を言わないため、 その座にいる。
なお、イルミクスをピウラの子と勘違いする向きもあり、 耳年増なため、百戦錬磨のつわものと思われがちである。
が、彼女は未婚で、なおかつ処女であった。- 太陽家の子供・地球
次男および次女はグーン(大地)である。かつて、グーンは男性であった。
ところが、星々から、ナミ(潮汐)が押しかけ、グーンの貞操と、 陰茎と、左腕と、左目を奪った。
ナミが男児メシャツ(月)を産み落としたところを、 怒ったヤアギロップは、ナミを焼いて、食べてしまったという。
誰の呪いかは知らないが、メシャツの右腕と右目と言葉と陰嚢は、生まれつきなかった。
以来、グーンは女装して、メシャツの妻・母の真似をしている。
それゆえ、大地は、女性で呼ばれたり、中性で呼ばれたり、男性で呼ばれたりしている。
グーンの喪失を一番悲しんだのは、実は、タラシアである。- 太陽家の子供・火星
次女にメシャツ(ルナ)を加えるむきもあるが、以上の理由で、メシャツはグーンの子とする。
したがって、軍神デルベア(火星)は三女(正しくは次女)となる。
人間はデルベアを甲冑で覆ったり、裸に刀と盾を帯びさせた形でシンボル化している。
しかしデルベアは、飾り気のない女で、甲冑もまとわず、実は刀も盾も帯びていない。
徒手空拳で敵を討つ。相当、強い。もちろん、得物を手にしても、強い (得物は、相手へのハンデ、という)。
はなはだ品位は低く、ただし神位はそれほど低くない。 不義密通でできた子供(男子)が二人いる。- 太陽家の子供・木星
南方の民は、三男ヅデプテル(木星)を神の首座にと考える(いな、希望的観測である)。
雷の神様でもあるのだが、実は、この神は両性具有である。 ヤアギロップに似て太っているため、胸は目立たない。
一時期、ヤアギロップは、若いヅデプテルを強姦した挙句、拷問にかけたことがある。
今も、ヤアギロップは、二人にしか見えない鎖で、ヅデプテルの首輪をつないでいる。
その鎖は、ヤアギロップの杖に、今もつながれている。
屈折したヅデプテルは、ことさら髪の毛とあごひげを白く伸ばし、 男性らしい行動をとっている。
それゆえ、若い神々や物知らぬ人々は、ヅデプテルを「神々の父」「神々の将軍」と呼ぶ。
もちろん、ヤアギロプは彼女が首座に就くのは猛反対である。
シンボルは稲妻。- 太陽家の子供・土星
四男タウロン(土星)もまた、雷神格を持つ。ただし、彼は、 農耕・戦争もまたつかさどる。というのも、ヤアギロップ家の複雑な家庭事情にも 起因する。
やけに明るくかつ無分別に振舞うので、ヤアギロップやウォントレクスの顰蹙をかう。
シンボルは大きな大きなハンマー(雷を起こす)。 地上に顕現するときは、ハンマーをマサカリの姿に変えることがある。- 太陽家の子供・天王星
五男ウォントレクスは、天王星の神である。
地上では、「黄泉路」と「雷」をつかさどるとみなしている。神々の首座。
ヤアギロップも、消去法で、彼が首座に就くことを認めた。
天空の城(神閣と大会堂を備える)に、死者の魂のコレクションがある (娘たちに集めさせている)。
六本足の馬に乗る。
カラスを従える。
世界を知る知恵を、片目で購った。ゆえに、通称、「片目の老人」