2011/01/15 追加
erudition-0082
「線路は続かない」……続くのは労働の方
とある「アメリカ民謡・労働歌」についてのページです……。↓

おいらは線路で働いとる

  1. おいらは線路で働いとる
    命の限り一日中長々と
    おいらは線路で働いとる
    すぐに時間が過ぎ去りよるわい
    ほれホイッスルが鳴っとるでや
    起きやがれと朝も早よから
    ほれ親方が怒鳴りよるわ
    ダイナ笛を鳴らせ、とさ

    (コーラス*)
    ダイナ、咥えるんかい
    ダイナ、咥えるんかい
    ダイナ笛咥えるんかいよおお
    ダイナ、咥えるんかい
    ダイナ、咥えるんかい
    ダイナ笛咥えるんかいよお

  2. 誰ぞがキッチンでダイナと二人きり
    おいら知っとるぞおお
    誰ぞがキッチンでダイナと二人きり
    ヘタクソバンジョーを鳴らしながら
    ほんにゃらふんにゃららと
    ほんにゃら歌いよるぞおお
    ヘタクソバンジョーを鳴らしながら

    (コーラス* 繰り返し)

  3. 誰ぞがダイナと乳くりあっとるぞ
    おいら知っとるぞおお
    誰ぞがダイナと乳くりあっとるぞ
    おいら知っとるぞおお
    誰ぞがダイナと乳くりあっとるぞ
    おいら知っとるぞおお
    なぜならヘタクソバンジョー聞こえねえ

    (コーラス* 繰り返し)
訳注……
  1. 原文は「ダイナよ、おのれはおのれの角笛(horn)を吹くだがや?」に近い。
    しかし、hornには米卑語で「勃起した陰茎」という意味もあるため
    「笛」と訳してみた(さすがに尺八ではまずいだろう……)。
    1番だけならば「ホルン(あるいはラッパ)を吹く」でも良かろうが、3番があるため、単に「笛」とし、「咥える」とした。
  2. 原文は「誰ぞ(親方を暗示)が古いバンジョーを(とりあえず)がちゃがちゃ(?)かきならす」という程度の意味。 ここは、ズバリ「古いバンジョー」を全部「ヘタクソバンジョー」に超訳してみた。
  3. 原文は「ファイ(?)・ファイ(?)・フィドリーオ(?)と(その)誰ぞが歌っとる」である
    (おそらくは、つっかえながら「フィドリ、フィドリーオ(?)」と歌う)。
    誰ぞは古いバンジョーを(あまり上手ではなく)つま弾いて何ぞロマンチックな歌を(これまた音程・歌詞も拙劣に) 歌っている。歌詞はおそらくイタリア語で「私を信じてくれ」というようなサビだろうと思われる。
    しかしアイルランド系鉄道工夫たちに理解できそうにない。
    そこで思い切って「ほんにゃらら」と超超訳してみた。
  4. 原文はズバリ「メーク・ラヴ」である。非常に古風かつ上品に(某国営放送風に)「女性に言い寄る」と 曲訳可能(?)ではあるが、鉄道工夫たちにとって、やはりここは「行為をいたす」という意味であろう。
    問題は「メーク・ラヴ」の直後が「with」ではなく「to」となっている事である。
    すると、むしろ「コナをかける」とか「のしかかる」とかのニュアンスに近いとは思うが、 無難に、「乳くりあう」と訳してみた。