2010/12/04 追加
erudition-0075
1枚で解る(?)作曲講座……トニクの次にはドミナント
多分JASRAC泣かせの歌/詩の「トニクの次にはドミナント」とその周辺知識です。↓

まずは下記の呪文を覚えていただきたい。

トニクの次には/ドミナント ドミナントの次には/またトニク ラララ S S /T T ドッペルドミナン/ト トニクの次には/ドミナント ドミナントの次には/またトニク ラララ S S /T T これでおしま/い
(文中「/」は小節区切りを示す) さて……。本ページ追加時点で、JASRACはこの歌/詩を管理できないはずである。
また、著作権者がこの詩の「著作権」を主張することがない、と信じたい。
というのも、この詩には、明らかに、「みんな、この詩を楽しく流用してね!」というメッセージが込められているからである。
なぜならば我門 隆星が小学生の時、ヤマハ音楽教室では、この詩にメロディーラインを付ける課題を出しているからである。
……ということで、上記呪文の意味を説明しよう(というか、楽典を知った人ならば「ははーん」となるので、本ページをこれ以上読む必要もないが)。

この歌は優れものである。というのも、歌詞をなぞっていくだけで、誰でもキッチリと王道のコード進行どおりメロディーラインが作れるからである。
#曲の良し悪しはともかく。表ページの曲はわざとコード進行だけをMIDIファイにしたものである。
トニク……
主調。ハ長調の曲ならばC(メジャー)、ハ短調の曲ならばCm(マイナー)。「T」とも略される。ローマ数字のIで表現される。
ドミナント……
属調。5度上。ハ長調の曲なら「ド・レ・ミ・ファ・ソ」となり、ソのコード、G(メジャー)となる。ローマ数字のVで表現される。
サブドミナント……
下属調。5度下。ハ長調の曲なら「ド・シ・ラ・ソ・ファ」となり、ファのコード、F(メジャー)となる。「S」とも略される。ローマ数字のIVで表現される(ド・レ・ミ・ファ、で上に四度)。
ドッペルドミナント
……ダブルでドミナント、つまり5度上の5度上。ハ長調の曲なら「ド・レ・ミ・ファ・ソ」「ソ・ラ・シ・ド・レ」となり、レのコード、D(メジャー)となる。ローマ数字のVの下にVを描いて表現される。(当サイトではVVと表現することとする)。
すると、上記の呪文の意味は、非常に簡単な和声進行となることが簡単に解るであろう。
I /V/ V/ I
IV/I/VV/ V
I /V/ V/ I (ただし、一行目の繰り返し)
IV/I/V / I (ただし、最初二小節は二行目と同じ)
注意・「ドッペルドミナント〜」の「ト」の部分はドミナントに移行している。また、「これでおしまい」の部分は ドミナント→トニクである。

さあ、この呪文さえ覚えたら、誰でもみんな作曲家!
ちなみに私は恥ずかしながらヤマハ音楽教室を留年したおかげで、
この歌を二回作った。その際、二回とも、クラス全員が、それなりのメロディーラインを作れていた!
できねぇよぉ!
遺憾ながら、そういう人に音楽の才はないため、作曲を諦めるように私は進言する。