2007/10/14 追加
erudition-0017
ドヴォルジャーク……勝者という名の敗者
をスメタナと比較した、とりとめのない独り言です↓。

ドヴォルジャークの作品をいくつか聞いてみる(より正しくは、オーケストラ譜で音を拾ってみる)。

アマチュアな……
というのが、私の第一声である。
メロディーはともかく、バス・コード進行とのコンビネーションが、私にアマチュアと断じさせたのである。

「アマチュア」は、悪い言葉ではない。「愛好家」という意味である。
ドヴォルジャークは、良い意味でのアマチュアなのであろう。わざわざシンフォニーで「新世界から」という手紙を欧州の聴衆に送っているのであるから。
では、ドヴォルジャークは、悪い意味でのアマチュア(「素人」「思慮が足りない」、「このような駄作で金取るなボケ」)と言えるのか?
評価が分かれそうである。

墓の状態は、世人による、故人に対する生前の評価とも言えよう。ベートーヴェンの墓は、ヴィーン郊外に「どん」とたっている(各作曲家の墓に見守られて)。モーツァルトの墓は、ない。しかし「それはあまりにも」と後世、祈念碑がたてられた。
では、スメタナとドヴォルジャークは……?

遠くにプラハ市街とモルダウ川を見下ろす墓地に、二人の墓はある。
ドヴォルジャークの墓は、屋根付きの回廊の中に、胸像付で据えられていた。……柵で囲われており、回廊の中にすら入れない。
スメタナの墓は野ざらしのところに、「どん」とたっている。参拝客(?)が先にいたのであろう、花が添えられていた。
……やはり、評価は分かれそうである。

「ドヴォルジャークのほうが、より尊敬されてはいるが、スメタナほどには愛されていない」
といったところであろうか(笑)。

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