僕はいつでもどこでも『良い子』でいる為に努力していた。
学校では優等生で、家庭では家族思いで、テニスでは『天才』と呼ばれている。
褒められる事には慣れ過ぎているくらいだ。
そんな当たり前の日常は、僕の存在理由になっていた。
だから僕は僕より優等生で、家族思いで、天才が現れないように願っていた。
この日常が壊れないように。
それなのに、僕の前に現れてしまった。
手塚が…。
手塚は誰もが認める優等生。
家での手塚の様子はわからないけど、テニスは…テニスは僕よりも『天才』だった。
天才なんて簡単な単語で表現できないほど、手塚のテニスセンスはずば抜けていた。
恐ろしいほどの才能は、一年生の時から既に開花されていた。
僕なんて彼の前では、少しは出来るプレイヤーの一人になってしまう。
手塚の存在は僕に負の感情を呼び起こした。
…手塚を羨む気持ちは次第に妬みになり、最終的には憎しみへと変化していった。
その気持ちを静める為には何をしたらいい?
僕は何を望んでいる?
僕は…僕の存在理由を守る為に、僕の存在理由を脅かした手塚に何をしたい?
自分に問い掛け、出た答えは…。
彼の大切にしているものを…壊す。
これが僕の『復讐』であり、僕が生きる為の『試練』だと僕自身が僕に囁いた。
じっくり時間を掛けて手塚を観察し続けた。その結果、僕の標的に選ばれたのは、越前リョーマ。
珍しく手塚が他人を気にしていると思ったら、知らない間に何だか良い仲になっているから、ちょっと驚いたけど。
これは僕の為に訪れた好機だった。
この手であの子を…壊す。
手塚が大切にしている越前を、僕のこの手で、この身体で。
…越前は簡単に僕の手の中に堕ちた。
抵抗しないようにまずは薬で眠らせ、部屋に運んで両手をベッドに束縛した。
そしてあの子の身体を隅々まで犯した。
あとは手塚に教えるだけだね。
君の大切にしているものは、この僕が奪ったんだよって。
君は僕にどんな顔を見せてくれる?
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