【最高点句】

杉人・万州・緑山・芳子・宗匠選 　　煮凝りの得体知れずの旨さかな　　　 牡　丹

【三点句】

牡　丹・えみこ・万　州選 　　　雪しまき無口な子どもなぶるなよ　　　　智　子

杉　人・牡　丹・宗　匠選 　　　破魔矢鳴る鈴を押へてすれ違う　　　　　芳　子

雅　馬・緑　山・宗　匠選 　　　半分の月残しまま年うつる　　　　　　　泰　子

杉　人・万　州・芳　子選 　　　左義長に尻をあぶりし消防団　　　　　　えみこ

牡　丹・緑　山・芳　子選 　　　夢千代の居そうな街家雪起こし　　　　　智　子

牡　丹・えみこ・宗　匠選 　　　父逝きて一山洗ふ寒の雨　　　　　　　　芳　子

【二点句】

　　　　雅　馬・宗　匠選 　　　幾重にも美くしきもの寒椿　　　　　　 万　州

　　　　緑　山・芳　子選 　　　鳰二つ沈みて暗き沼がある　　　　　　 万　州

　　　　杉　人・えみこ選 　　　返し読むばななの連載日脚伸ぶ　　　　 牡　丹

　　　　牡　丹・万　州選 　　　大寒や法眼志功南無華厳　　　 　　　　翡　翠

　　　　緑　山・芳　子選 　　　最初から笑わすつもり福笑ひ　　　 　　えみこ

【一点句】

　　　　　　　　宗　匠選 　　　高みへと一羽離れし都鳥　　　　　　　 緑　山

　　　　　　　　雅　馬選 　　　親鴨のあと追ふ鯉に鴨の追ふ　　　　　 えみこ

　　　　　　　　万　州選 　　　犬ぞりに憂いなき道開けたり　　　　　 牡　丹

　　　　　　　　杉　人選 　　　鴨カモメおおばん一羽パンの耳　　　　 翡　翠

　　　　　　　　えみこ選 　　　吹雪きて山鳩まるく丸くなり　　　　　 智　子

　　　　　　　　緑　山選 　　　寒茜ひとりじめするその赤を　　　　　 智　子

　　　　　　　　雅　馬選 　　　水鳥の胸にふわりとあさぼらけ　　　　 えみこ

　　　　　　　　雅　馬選 　　　寒月や吟遊の頬骨凍る　　　　　　　　 杉　人

　　　　　　　　芳　子選 　　　減量や寒波来たりて骨を打つ　　　　　 万　州

　　　　　　　　万　州選 　　　寒見舞い躾いたらぬメールかな　　　　 智　子

　　　　　　　　杉　人選 　　　飽食の水鳥浮かぶお濠端　　　　　　　 芳　子

　　　　　　　　えみこ選 　　　都鳥恋はなけれど急ぎ足　　　　　 　　智　子

　　　　　　　　雅　馬選 　　　静寂を雪と定めて暮らす日々　　　　　 智　子

　　　　　　　　牡　丹選 　　　もっと奥もっと先にある冬西日　　　　 緑　山

【2004/2月例会（110回）のお知らせ】
日　時：2月13日（金）
会　場：芭蕉記念館　本館二階

兼　題：「本」「当季」 で　５句
（日程等は変更になる場合があります）

【兼題解説】
＊「本」は「book」です。
＊「当季」は「初春」「早春」となります。