12月16日 ダマスカス(職業訓練学校)
パレスチナ難民学校での音楽教室
 午前中に予定されていたダラア地区パレスチナ学校での音楽教室が、
その日早朝に起こったバスの大事故により急遽中止になった。死者22人
という大惨事であり、しかもすべてパレスチナ人で学校関係者や子供た
ちの家族も含まれていたこともあり、音楽教室どころではないという状
況であった。
 悲痛なニュースで動揺を隠せなかったが、午後のダマスカスでの音楽
教室では、少しでもパレスチナの子供たちに安らぎの時間を提供したい
と考えて演奏に臨んだ。
 本番は各地区でのプログラム同様、初めて耳にするハンドベルやクラ
ベスの響きやアカペラの歌声に子供たちは歓声をあげていた。
 本音楽教室にはダマスカスのパレスチナ学校で音楽を教えている現
地人講師の他、会場となった職業訓練学校(各教科の教師養成コースが
設置されている)の研修生も訪れていた。ここでもシリアの人々の真剣
なまなざしが見られたが、若い彼らが、これらの活動を見てそのエッセ
ンスをつかみ、授業に取り入れてくれるようなことがあれば、私たちの
活動は大成功であるが、彼らの目にはどのように映っただろうか。
 終了後、パレスチナ学校のスタッフによる心のこもったレセプションが
開かれた。学校側からは「ぜひこのような活動を続けていってほしい、
またパレスチナ学校での日本人音楽教師も増やしていきたい」と、今後
の活動につながる発言も聞かれた。











クラベスの不思議な音色が生徒を魅了     終演後熱心な先生がかけよる





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